ぼっちの話。

お盆明けの出勤。旅行や帰省、それぞれに休み中の情報交換になる。

ムスメちゃんやムスコ君も帰ってきたんでしょ?

ムスコは法事にちょっとだけね バイトがあるからすぐ帰ったけど

お坊様には会えなかったしな。(→ ブッダノ本。 )

えー、じゃあムスメちゃんは?

休みは旅行に行ってて、うちのほうには…

そうなんだ~ じゃあお休み中はひとりぼっち?

うなずきつつも何かに引っかかる。

ひとりぼっち

ここだな。

いや、事実ですよ。昨日も今日も、なんなら明日も、ひとりです。

でもさ、「ぼっち」は要らなくない?

お休み中ひとりだったのね

これで通じるじゃん!

この人は、悪い人ではないのだが、常日頃から言葉を選ばない無神経さがあり、以て他山の石とするところである。

そういえば、学生言葉で、友だちのいないことを「ぼっち」と言う。

「ぼっち」の対義語が「リア充」ということになるのだろうか。

「ひとりぼっち」という言葉の寂しさが、「ひとり」にではなく、「ぼっち」の部分にある、と捉えているあたり、なかなか鋭い。

群れることで自分を保つ若き有象無象にとって、ぼっちは致命的な欠点かもしれない。

しかし50過ぎたオバサンは、いないほうがいいツレもいると身に染みて知っている。

ヒトリだろうがボッチだろうが、今さら痛くもかゆくもない。いや、強がりではなく。

ただ、傍目にはそう見えるかもしれない、ということは頭に置いておくべきかな、と思った。

ひとりぼっち
(予告を見て、見ようと思ったが忘れて見逃した映画)



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ごきんじょ | コメント(4) | トラックバック(0) | 2017/08/19 11:34

ぺぽん♪話。

この春目出度くスマホデビューをした私だが、新しいメルアドを知る人は少ない。

友人知人のメールは今まで通りパソコンに届き、スマホのほうはいたって静かだ。

そんな私のスマホに、唯一うるさいほどメールをよこすのが、地元のスーパーである。

ぺぽん♪

通知音にあわててフォルダを開くと

From: スーパーまるまるファンクラブ

チッ、またか。

そもそもは、お得情報や割引クーポンをお届けします!という惹句に、ついファンクラブとやらに登録をしてしまったのが始まりだった。

けーたいくーぽん

ほとんどのものを生協で買う私は、月に2度も行かないスーパー。

それなのに、火曜市だ、お米の特売だ、シニアデーだと、しげしげ連絡が来て、ぺぽん♪ぺぽん♪と、うるさくてならない。

近頃はぺぽん♪と鳴るたびに、サッサと削除している。

先日、足りないものがあって、久しぶりにスーパーに出かけた。レジの店員さんが

まるまるクーポンはお持ちですか?

と尋ねるので聞き返すと

今日はまるまるデーですので、ケイタイのクーポン画面で5%オフになります

と言うではないか。

えーっ、あれ、クーポンなの!削除しちゃった… だって毎日毎日、うるさいし…

ショックを受けていると、私の次に並んだ知らない奥さんが

そうそう!だいたい、どうでもいいメールが来過ぎなのよね!

小声で同調してくれた。

5%引いてもらえなかった買いものを袋に入れていると、今度はさっきの奥さんが

まるまるクーポンはお持ちですか?

と聞かれている。

無いわよ、削除しちゃったもん!

気持ち大きめな声に見返れば、彼女は、5%損をするのになぜか、やや得意げに笑っていた。



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ごきんじょ | コメント(12) | トラックバック(0) | 2017/08/18 11:30

としごろ話。

毎夏恒例の催しで、久しぶりの皆に会う。多少ばらつきはあるが、ほぼ同世代の女性ばかりだ。

あっついわね~!

優雅な扇子をバタバタと、優雅でなく使いながら、1人が口を切ると

ホントどうなってんのかしら、この気候!

学校の地理では日本は温帯気候って習ったけど 今は違うわよ絶対…

せかいのきこう

でもさ 若い子って涼しそうにしてるわよね 

やっだ、暑いのって私たちだけ?

扇子の人が、バタバタをやめてにわかに声をひそめ

ホラ、私たちお年頃だから… 

オトシゴロとは更年期の婉曲表現のようである。

ハハハ…お年頃はよかったわね

その日の会の間じゅう、「お年頃」はちょっとした流行語になった。

オトシゴロだから、汗かいちゃって。

オトシゴロだから、ひざが冷えちゃって。

オトシゴロだから、段差につまずいちゃって。

オトシゴロだから、ウッカリ忘れちゃって。


だんだん年代が上がってきている気もするが、分かってる仲間だから、野暮は言いっこなし。

体調不良も、小さな悩みも、笑い飛ばせたらいい。

あなたも、私も、そんなお年頃。



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ごきんじょ | コメント(4) | トラックバック(0) | 2017/08/14 11:30

かいだん話。

団地の敷地から道路に出るまでのところに、数段の階段がある。

裏手なので利用する人が少ないことに加え、敷地内なのか公道なのか、イマイチ線引きがはっきりせず、掃除もおざなりで荒れた感じの場所である。

アスファルト舗装ではなく、割石を敷き詰めてあるのだが、整備が悪いためにところどころ外れ、凸凹に足をとられるので危ない。

団地の理事会でも問題になるが、何か面倒な理由で、勝手に補修もできないらしい。

つまずかないよう気をつけて下りたところで、以前自治会の役員を一緒にやった、シライシさんの奥さんに会った。

こんにちは~と会釈ですれ違いかけて、声をかけられた。

あ、そうそう… ヨシミさんが亡くなったらしいの、ご存知?

ヨシミさんというのも、同じ時に役員をやった人だ。

小柄で元気で、新舞踊とかいう踊りを習っていて、ことあるごとに披露したがるのが玉に瑕だが、一緒に働いて楽しい人だった。

あんなにお元気な方が?ついこの前、お見かけした気がしますけど…

ご病気じゃないみたいなのよね… つけつけお尋ねするのもナンだし…

そこで急に声をひそめ、

聞くところでは どうも転んだらしいの… ここで…

たった今下りた階段を指さすではないか。

えーっ!と大きな声を出しかけた口もとに、シライシさんはシッと人差し指を当てた。

ここだけの話よ… ウワサだし…

打ち所が悪かったのか、本当だとしたらお気の毒で、怖い話だ。

しかし本当に怖いのはその話を聞いたあとのこと。

ずっと放置されていた危ない階段が、いきなり修理されたのである。

誰に聞いても、誰が、いつ工事をしたのか、わからない。気づけば敷石の凸凹は、しらじらしくも新品同様に直されていた。

その素早さ、手際の良さが、ぼんやりした疑念に形を与えたようで、ゾッとした。

いしのかいだん



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ごきんじょ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2017/08/12 11:30

たいそう話。

夏休みも中盤。

ときどき子供の声が聞こえるのは、お盆に帰省してきたお孫さんたちだろうか。

この団地も築30年になり、住民の高齢化が進んでいる。

夏休みなのにラジオ体操がないと思ったら、なんと子供会がなくなったという。

もう何年か前のことらしい。

うちが越してきたころには、少ないながらも子供会があって、夏休みにはラジオ体操をやった。

しかし、昔のように夏休みじゅう、毎日ではない。

ほんの10日ほど、しかも6時半からラジオを鳴らすのではなく、1時間遅い7時半からCD音源を流すという、ヘタレなラジオ(じゃない)体操であった。

そのくせ子供が減って予算が余っているから、賞品だけがやけに豪華である。

そこまでやってるにもかかわらず、例年、子供の集まりは非常に悪かった。

今の子供はモノで釣っても早起きなんぞしないんだなあ。

毎日競い合って早起きしてスタンプを集め、ノート1冊程度のシケた賞品で大喜びしていた、自分の子供時代を思うと、なにやらもの悲しい。

もはや虫取り網で追われることもないセミばかりが、安心してジャージャー鳴き続けている。

らぢおたいそうのすべて



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ごきんじょ | コメント(18) | トラックバック(0) | 2017/08/09 11:42
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