ねんれい話。

ふだん年齢を意識することはあまりない。

さいわい大した不調はないし、見た目はトシ相応にイタんできても、ものの考え方や気持ちはずっと足踏みしているから、主観的には中学2年生くらいの感じでいる。

唯一、現実を突きつけられるのは、同年輩の人がテレビで紹介される時である。

もちろん向上心のない私のことだから、美魔女に触発されたりするわけではない。

人生にくたびれ、肌のハリと毛髪を失ったオッサンの、力なくたるんだ顔の下に

ナンノナニガシ(54)

などとキャプションが出ると

アタシって このオッサンと同い年?!

思い知らされて、ショックを受け、改めて洗面所に鏡を見に行く。

ふだんの手入れの悪い顔を、この時ばかりは仔細に点検し、さっきのオッサンほどではない、と確認できると安心して、テレビの前に戻るのである。

オッサンにしてみれば、えらく失礼な話だ。

私がテレビに映る予定は今のところ無いが、もしそうなったら、世のオッサンたちはどうせ

オレって このオバハンと同い年?!

と思うのだろうから、おあいこである。

でびゅーふじん
(この人はたぶん、私の母と同い年である)



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てれびじょん | コメント(6) | トラックバック(0) | 2017/03/19 11:50

あまざけ話。

あまり好き嫌いのない私だが、どろどろして薄ら甘いものがちょっと苦手だ。

おかゆはキライだし、バナナジュースやシェイクも好きではない。

スムージーなんてものが流行ったが、固形で食べられる果物や野菜を、わざわざ電気を使って粉砕する意味が分からない。人間には歯というものがあるだろう。

この手の苦手食品の一つ、甘酒が、ちかごろ流行っているらしい。

夕方のローカルニュースで、自家製甘酒の作り方を紹介している。

灘や伏見に酒どころのイメージを奪われ、パッとしないわが県だが、実は清酒発祥の地であって、県内には酒造所がたくさんあるのだ。

甘酒そのものには興味は無いが、地場産品には注目しておこうと、腰を据えて見た。

…米麹210グラムをよくほぐします…

なるほど酒粕ではなく麹を使うのだな。

…炊いたご飯210グラムはさましておき、さきほどの麹とよく混ぜます…

ん?

…次にボウルに80度のお湯580ccを注ぎます…

んんん?

なんで580cc?

どうして210グラム?

キリのいい200グラムと550ccでいいように思うが、それじゃダメなのだろうか。

甘酒苦手な私には、もとより無関係なことではあるが、どうやら甘酒作りは厳密な計量を要する、むずかしいものらしい。

あまざけ
(甘酒が飲める酒蔵カフェには行ってみたい→久保本家酒造 酒蔵カフェ


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てれびじょん | コメント(18) | トラックバック(0) | 2017/02/23 11:02

しゅうかつ話。

テレビを見ていたら、年配の男女が出てきて、ニコニコと自分たちのシュウカツについて話している。就職活動かと思ったら、終活だという。

終活とは、葬儀や墓など、自分の死んだ後の事前準備をすること。

近頃は誰かが何か思いつくと、すぐ「○○活」で、流行り物の嫌いな私は反感を持っているが、残された者に迷惑をかけまいという心がけはアッパレである。

数年前に亡くなった父が、生前そういうことを一切口に出さなかったため、どうするのが父の意にかなうのか、いろいろ迷った。(→ 「おはかの話。」

一言、俺が死んだらこうしてくれよ、と言い残してくれていたら、母もどんなに気が楽だったろう、と何度も思ったものだ。

しかし番組を見ているうちにだんだん違和感が膨れ上がってくる。

出演者はみな、墓は要らない、葬儀も要らない、と、こだわらない風を装っているが、よくよく聞けばそうでもない。

夫の実家の代代の墓には絶対入りたくない、とか、思い出のあの海に遺灰を撒いてほしい、とか、漠然と死んで漫然と墓に入るより、よほど強いこだわりである。

彼らの死後の希望を聞くうちに、つい、やらされる側の気持ちになり、ああメンドクセエ、と思ってしまった。

でっかい墓や盛大な葬式を要求するのも迷惑だけど、ナントカの曲を流せとか、ナニナニの木を植えろとか、コマゴマ指示を残すのも、同じくらいワガママじゃないのだろうか。

死ぬのは怖い。死んだ後のことを考えるのも怖い。

だから自分の思うままになると想像すれば、その時少しは安心していられるのかもしれない。

私ならどうかちょっと考えてみた。

私は自分は死んだら物体になると思っている。

物体になったら、法律に触れない限り、残った者が一番楽な方法で片付けてくれればいい。

逆に、どーしても私の偉業をたたえ、後世に残したい!と思うなら、巨大な墓石を立て、何千人も会葬者を集めて、ど派手な葬式をしてくれてもかまわない。

どんなハズカシイ葬式でも、物体だから平気だ。

テレビを見ながら、ちょうどそこにいたムスメとムスコに言ってみた。

アタシはさ~ 葬式だの墓だの 本当にどーでもいいから! 何をどうしたって化けて出たりしないから!

2人はちょっとギョッとした様子だったが、わりに素直にうなずいた。

子供には、これから時々こういうことも言っておこう。それが私のシュウカツである。

2001ねんうちゅうのたび
(全人類の墓標 「2001年宇宙の旅」より)



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てれびじょん | コメント(16) | トラックバック(0) | 2017/02/22 11:36

ゆきふる話。

不思議に静かで明るい朝。カーテンを開けると、外は真っ白だった。

西日本一帯を覆った寒気の影響で、この冬一番の

温暖な当地では積雪が珍しいので、なんとなくソワソワする。

コーヒーを手にテレビを点けてみると、全国ネットのワイドショーが映った。

雨模様の東京の空。雪は降らないようです、とアナウンサーがホッとした口調で言う。

ああそうかい、東京で降らなきゃ、それでいいのかい。

東京の雪は全国ニュースだが、うちみたいな田舎で珍しい雪が降っても、誰も何も言わない。

今さら腹も立たないが、それが当然になってしまっているのは、やっぱりいい気分ではない。

昔は住んでいたし、今も好きなお友だちがたくさんいる東京。

それでも、東京の人が慣れない雪道でスッテンコロリと転ぶ映像を見て、ついザマアミロ、と思ってしまう。

テレビを消して窓に寄れば、雪が木を、山を、そこらじゅうを暖かそうに覆っている。

私の醜い心も隠してくれればいい。

軽く、静かに、雪は降り続く。

ならこうえんのゆき



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てれびじょん | コメント(6) | トラックバック(0) | 2017/02/09 10:58

とくしゅな話。

お昼ご飯の後、テレビを点けっぱなしのまま、ソファでウトウト眠ってしまった。

朝からプールに行って泳いだせいだ。

まだ湿った髪が冷たくて、目が覚めたら画面はワイドショーに変わっていた。

…お笑い芸人のナンノナニガシさんが、一般女性との結婚を発表しました…

ラチもない芸能情報である。

ナンノナニガシ氏に好悪の感情は一切ないのに、何か引っかかったのは

…ナンノナニガシさんが、一般女性との結婚を…

ここだな、一般女性

一般人、一般大衆の一般。

芸能人と付き合って結婚するような女性が一般的といえるかどうかはさておき、お相手が一般だというなら、ナンノナニガシ氏は一般ではない、わけだ。

「一般」の対義語は「特殊」である。

ナンノナニガシ夫人が「一般女性」なら、ナンノナニガシ氏は「特殊男性」というわけだ。

けっこういいんじゃないか、特殊男性という言い方。

私はかねがね、芸も能もないのにテレビに出る人を、芸能人と呼ぶことに疑問を感じていたのだ。

そういう人は今後、特殊男性あるいは特殊女性と呼ぶことにしたらどうだろう。

えーっ?ナニ子結婚するのぉ?相手なにしてる人ぉ?

うーん、ナイショ!特殊男性の人だからぁ…

なんてね。

まつこでらっくす
(特殊な男性といってもこういう特殊ではない)



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てれびじょん | コメント(8) | トラックバック(0) | 2017/02/02 11:35
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