おんなじ話。

私はおばさんとしてはやや大きめで、中肉中背の上限くらいの体格。

発育の良いムスメには、中1の時に既に背丈をぬかされ、ムスコにも最近越されてしまった。

今、うちには身長165センチ内外の人間が3人いることになる。

さっき台所にいたら、ムスコが何か言いながら入ってきた。

そこにムスメがコーヒーを淹れにきた。

…う~、なんか、目がうるさい!

3人の人間が立っていて、顔の高さがほぼ同じ。

目通りのところに顔が並んで、なんか混雑してる。満員電車みたい。

さらに、私たちは並んで歩いてるとプッと笑われるくらい、顔が似ている。

髪型も全員似たようなショートカットだ。

しかも、今日は全員が黒のパーカを着ていた。

もし外から見たら、コケシの詰め合わせに見えたに違いない。

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ごかぞく | コメント(2) | トラックバック(0) | 2014/03/30 13:33

とびだす話。

ムスメという、しゃべりごたえのある相手が家を出てしまい、のべつしゃべりたい私はタイクツしている。

ムスコだって男子中学生水準としてはずいぶんしゃべるほうではあるが、ムスメのように打てば響くというわけにはいかない。

ムスコの話題は屁理屈と中二くさい(中三だけど)トリビアの披露(しかも自慢っぽい)ばかりな上、テンポが悪く、オチがない。

高校入学前の春休み、ムスコはだーらだらと終日自宅警備の任務に就いているため、よけい気になる。

とりあえず、ムスコが家の中をウロウロしていたら、

とびだせ!

と呼びかけることにした。これに対してムスコは即座に

青春!

と答えることが義務付けられている。

とびだせ!

青春!

とびだせ!

青春!

とびだせ!
 
 :

 
 :


少々飽きてきた。

昼ごはんのおにぎりを握りながら、試しに言ってみた。

ふりかけ!

するとムスコが

青春!

と答えたではないか。目に入ったもので、手あたりしだい言ってみた。

おにぎれ!

青春!

梅干せ!

青春!

どうやら、命令形になってればなんでもいいようだ。よーし。

焼きのれ!

青春!…って焼き海苔の命令形?

われわれ親子はどうやらヒマすぎるようだ。今日は天気もいいし、梅干しと海苔、ふりかけのおにぎりを持って、どっか行ってこようと思う。


ごかぞく | コメント(2) | トラックバック(0) | 2014/03/29 13:14

はぐれた話。

朝のいい時間、ダラダラしていると、「はぐれ刑事純情派」の再放送が始まる。

改めて思ったんだけど、藤田まこと演ずる安浦刑事って、別にはぐれてないよね。

地方公務員だし、チームで仕事してるし、毎日家に帰って、娘二人養ってるし。

それに、特に純情でもない。

モノのよくわかった、いい感じの中年のオヤジだとは思うけど、純情っていうのとはちょっと違う。

純情っていうなら、たどたどしい言葉が愛らしい、ケインコスギの野田刑事のほうだろう。

とか言いつつも今日も楽しく見ていて、懐かしい言葉に会った。

はい、携帯安浦。

携帯安浦

昔は、携帯電話に出るとき、こんな風に言う人もいたんだよね。

今言ってみたら、けっこう新鮮かも。





てれびじょん | コメント(2) | トラックバック(0) | 2014/03/27 11:06

ぞわぞわ話。

帰りの快速電車に揺られながら、世の中楽天的な人は多いんだなあと思った。

例えば、ななめ前にいる若い男の子。

閉じたドアの前に大きな荷物を置いて、その前に立ち、荷物に軽くお尻を預けた形で、ドアにもたれてスマホを見ている。

中身がつぶれては困るのか、荷物の上に座ることはせず、背中に体重をかけているようだ。

直角三角形

↑この図でいうと辺bがドア、斜辺cが男の子の身体で、点Bがつま先、点Aが肩甲骨のあたり。内接する円が荷物である。

この状態、私は怖くてたまらないのだが、平気な人のほうが多いのだろうか。

だって、なんかの拍子に、走行中ドアがプシュッと開いちゃったら、どこも掴めず、なすすべもなく荷物もろとも仰向けで線路に転落ですよ。

考えただけでお尻がゾワゾワしてくる。

ドアの前といえば、ラッシュの時、彼氏が彼女を守るようにして手で囲って立っていることもあるけど、あれも怖い。

守っていると見ればいいことみたいだけど、彼女の身になってみれば、彼氏にドア際に追い込まれたようなものだ。

彼氏にしても、突然ドアがプシュッと開いちゃって、目の前の愛する彼女がふっとかき消えるように居なくなる…とか、想像しないのだろうか。

つくづく、楽天的な人は多いと思う。
ごきんじょ | コメント(2) | トラックバック(0) | 2014/03/25 18:08

そふぁの話。

消費税増税前だから、というわけではないが、大きな買い物をした。

ソファである。

映画の帰り、おばーちゃんと街を歩いていて、フラッと入った店でいきなり買ってしまった。まさに衝動買い。

珍しいことで自分でもビックリしたが、もヒトツビックリしたのは、一緒に居たおばーちゃんの喜びっぷりである。

いいソファよ!買ってよかったわ!あんたも、たまにはゼータクしたらいいのよ!

娘が高額の買い物をして、なぜ母親が喜ぶのか、そこらへんの仕組みはよくわからない。

ソファの自慢をするため、イモートに電話したついでに、なんでかな~と話したら

おかーさん昔っっからそうよ。一緒に買い物行くとさ、私にケガワ買えとか、ユビワ買えとかさ~

そういえば私は昔から女性っぽい「ショッピング」が苦手で、おばーちゃんに付き合うのはイモートだった。そうか、私が知らなかっただけか。

届いたソファに座ってみると、なかなかいい。なんで今まで、依怙地に床に座ってテレビを見ていたのか。もっと早く買えばよかった。

…と思っていたのだが。

先日、下宿からムスメが帰ってきた。

なんかリビングが狭い

ムスコと二人だとちょうどよかった空間が、ムスメと三人だとなんか狭いのだ。ムスメが下宿する前は、そんなことなかったのに。

そして、ハッと気づいた。

ソファのせいだ。

そして、さらにハッとした。

ムスメがいなくなったから、ソファを買ったのかもしれない。ムスメの不在を埋めるために、ソファが欲しくなったのかもしれない。

ムスメの存在=ソファの大きさ

てなことをシミジミと話していたら、ムスメがなぜか怒り出した。

こんなにデカくない!

体格のことは、ムスメのコンプレックスである。ムスメが寝そべっていると家にライオンがいるようで、私はとてもカワイイと思うのだが。

でも、ずーっと家にいたライオンが、アフリカに帰ってしまったら、やっぱりソファくらい欲しくなると思う。
ごかぞく | コメント(4) | トラックバック(0) | 2014/03/23 10:22

きがちる話。

卒業の季節。

そつぎょう

♪ああ卒業式で泣かないと 冷たい人と言われそう♪

とサイトウユキも歌っているが、だったら私も冷たい人だ。

自分の卒業式でも、子どものでも、一回も泣いたことがない。

決して無関心なのではない。いつも非常な興味を持って、どんなシーンも見逃さぬよう、どの一言も聞き逃さぬよう、がんばっている。

しかし、むしろそれが気の散る要因なのかも、とも思う。

ムスメの中学の卒業式では、和食屋でよく流れているような、J-POPを邦楽にアレンジしたBGMが流れていた。

ちょうど、ムスメが卒業証書をもらうため、しずしずと校長先生の前に進み出た時、曲がX-JAPANの「に変わった。

♪ク~レナイにそ~まった このオ~レを~ な~ぐさめるヤ~ツは も~い~な~い~♪

のメロディーが…スローテンポで…お琴で…校長先生は真顔で…ムスメも大マジメで…。

♪オレが~みえないのか~ スグそ~ばにいるのに~♪

他に何も考えられず、吹くのをこらえるうちに式は終わった。

先日のムスコの卒業式でも、あのBGMではと恐れていたが、幸い新曲が導入されており、一安心した。

式は順調に進み、来賓の祝辞。

壇上に上がった今期のPTA会長は、フォーマルスーツのスカートも短めで、小柄でかわいらしい若いお母さんだ。

緊張した面持ちで演壇に進む彼女に、心の中で「頑張って!」とエールを送る。

パフン パフン パフン

不思議なゆるキャラ的な音がしたので、会長の足元を見ると

ムートンブーツ

暖かそうなムートンの室内履き。

確かに、中学の体育館は冷える。卒業式の案内にも

冷えますので暖かくしておいで下さい

とは書かれていたのだが。

小柄な会長の足首をクリンと取り巻いたムートンが、カワイイ仔リスさんのようだ。

すごい勢いで吹き出しそうになったが、鋼鉄の腹筋でなんとか抑え込んだ。隣席のお母さんが、小刻みにプルプル震えている私を、不審そうに見ている。

こうして私はまた、冷たい人でなくなるチャンスを逸したのである。


ごきんじょ | コメント(2) | トラックバック(0) | 2014/03/20 18:21

おさがり話。

ムスコが中学を卒業した。

ブタ小屋のようにキタナイ部屋を、高校の物品が来る前に片づけねばならない。

一文字もやっていない進研ゼミの教材を紐でしばっていると、月々払った6千円が惜しまれて、元気玉のような怒りのカタマリが込み上げてくるが、それでも行ける高校があった事実を思い、なんとかガマンする。

ムスコは、進研ゼミのみならず、中学生活全体に非常に不熱心であったため、あらゆる用品がキレイなままである。

クローゼットから出てきた体育館履きも、足に履かず手にはめていたのかと思うくらい傷んでいなかった。

サイズもいいし、ダサめのラインやひもで結ぶ型が、昔のボウリングシューズのようでちょっとかわいいので

これ私履くし、もらうよ!

と言うと、珍しく語気強く

みっともない、やめてくれ!

と断られた。何がみっともないのか聞くと

いるんだ、おさがり着たオヤジが!

ムスコの中学のジャージは、スポーツ用品店の売れ残りを、騙されて売りつけられたとしか思えない、ヘーンな青紫

ところが、見間違いようのないその青紫で全身を固め、近所をジョギングしているオジサンがいるらしい。

大丈夫、私ジョギングしないし。家から離れて、電車乗って、ヨソに履いて行くから!

と、説得してしぶしぶ了承させた。

しかしこういうの「おさがり」でいいのかな。

親から子供なら「おさがり」だけど、逆だから「おあがり」?
ごかぞく | コメント(8) | トラックバック(0) | 2014/03/18 19:24

おーらの話。

花曇りの日の午後。私は京都で市バスに乗っていた。

間もなく京都駅に着くころ、私の乗ったバスの横に黒塗りのハイヤーが並んだ。

バスは車高が高いので、セダンの屋根を見下ろす感じになる。乗客は、後部座席の真ん中寄りに座っているのか、姿も見えない。

ただ不思議なことに、車内がふんわりと明るいのである。車内に白い霧がたちこめているようにも見える。

昼なので、車内灯がついているわけでもない。

やがてハイヤーはバスを追い越し、駅前ロータリーの降り場に着いた。バスはその前にあるバス停に停まるため、停車したハイヤーをゆっくりと通り過ぎる。

目の端に、ハイヤーから白い光のかたまりがこぼれるのが見え、驚いて振り向くと、それは誰あろうヨシナガサユリ様であった。

サユリ様が降りた後の車の中は、普通に薄暗かった。


てれびじょん | コメント(2) | トラックバック(0) | 2014/03/16 18:16

いめるだ話。

かつて私は日本のイメルダと呼ばれていた。

むろん、権力者の妻だったわけではない。

履かない靴を山と持っていた、というだけのことである。

いめるだ

マラカニアン宮殿の靴置き場より、はるかに狭いアパートの部屋に、箱に入ったままの新品の靴が何十足もあった。

忙しかった昔の私のストレス解消の方法は靴を買うこと。

洋服を買うには、試着室に入って服を脱いで試着をしないといけないが、靴なら、サイズさえ見れば買うことができる。パッと買ってスッとする、靴の買い物はスピーディーで爽快なのだ。

バブル期の大阪のOLの靴は、原色・極彩色の革に、ラメ、ラインストーン、スパンコール。

イナズマパンプスの異名を取るほどに、それはそれはハデだった。

そんな靴は、一つ買うだけで、宝の箱を手にしたようなヨロコビが湧いて、なんだか元気が出てくるのだ。

その日、仕事に疲れた私は、そんな大阪OL御用達の一つ、ブティックオーサキという靴屋さんに、またしてもフラフラと入り込んでいた。

すると、店の奥、ひときわ派手なパンプスの並ぶ一角に、非日常的な髪型に、パーティーを抜けてきたようなロングドレスの、その人はいた。

イメルダ マルコス!?

…いや違う。それは、ミワアキヒロその人であった。

髪を黄色くする前だった。普通の人じゃない感じはしたが、特別なオーラはなかったと思う。

ただがものすごくでっかいと思ったのを覚えている。

ほどなくバブルも崩壊し、むやみに靴を買うのも何となくやめてしまった。

あの頃買った靴はどこにやっちゃったんだろう。あんなハデなもの、今じゃとても履けないけど。
むかしむかし | コメント(0) | トラックバック(0) | 2014/03/14 14:46

つうじぬ話。

下宿住まいになったムスメ、こいつが全然マッタク連絡をよこさない。

用があって朝から電話をしてもメールをしても通じず、夜になって

ごめーん、携帯見てなかった

と連絡が入る。そのくせ突然切羽詰まった声で

ねえ、オカラって冷凍できる?

とか言ってくるので、バカバカしくて仕方がない。先日も、

ファンクラブの会費を払うのに、クレジットカードの番号が、今日中に要るの!

と、いきなり電話がかかってきて思いっきりムーッとした。

あんたね、カードの番号って、どんな大事なことかわかってんの?電話で言えることじゃないよ!

私は昔金融関係に勤めていたので、こういうことにはうるさい。

カード番号をちょろちょろメモして、悪用されたらどんなことになるか、そもそもカードを借りるのに、金額も確認せず、電話一本で済ませようとは何たる心得違いか、縷々説教する。

さんざガミガミ言ってその日は済ませてやったのだが、後の報告がない。

おかげさまでファンクラブ継続できました。ありがとう

のヒトコトが、電話でもメールでもいい、なぜ言えぬ?

こういうのを膿んだもんがつぶれたとも言うてこない、と言うのである。

オデキなりなんなりが、腫れたの膿んだのと騒いで心配させといて、その後治ったとも何とも言って来ない、という意味であるが、よそで使っているのを聞いたことがない。

ルーツは、うちのおばーちゃんのオカーサンである故・ひいばーちゃん。

良い表現だと思うが、よそで通じないのが惜しいところである。
ごかぞく | コメント(4) | トラックバック(0) | 2014/03/12 09:26
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