むしくる話。

また、バスでの話。

走行中のバスの車内は、内外の騒音で大体やかましいが、何の加減か、とても静かになることもある。

そんなときは、他の乗客の話し声がとてもよく聞こえるものだ。

                          
                          

…… で、顔のとこに飛んできたから、キャーッて大声出しちゃった。コワイのよ、虫

ハハハ、ササキさんのほうが、よっぽどコワイわよ~。虫もキャーッて言ったんじゃないの、ハハハ…

もー、笑い事じゃないって。んでさ、あれ買ってきたの、虫コネーゼ(仮名)ってやつ

                          
                          

ああ、夏に近づいたせいか、最近よくCMをやっている、ぶら下げる虫除けのことか。CMソングは頭に浮かぶけど、買ったことないなあ。効くんだろうか。おや、ササキさん、何か力説している。

                          
                          

…… 網戸のとこに下げてさ、家の中から見てたんだけど、ダーメよ、あれ!

なんでよ、虫コネエんでしょ?

風が吹いてきてさ、ぶら下げたやつがさ、くるくる回ってんの

そしたら、虫コネーゼ(仮名)に、虫がとまってんの!気持ちよさそうにさ、風に吹かれて、くるくる回ってさ

虫来てるわよ!虫コネーゼ(仮名)なのに!ダーメよあれ、全然ダメ!


                          
                          

なるほど、虫がとまるのか。

賭けてもいいが、あの時車内にいた他の乗客全員、あとで家族や友達に

虫コネーゼ(仮名)って、虫がとまるらしいよ

と話していると思う。だって私も、我慢できなくて、そうしたから。

あとで調べてみると、虫コネーゼ(仮名)は、追い払える虫の種類が決まっていて、それ以外の虫には効かないとか。たまたま効かない種類の虫がとまったからといって、ササキさんのように怒るのは、ネコ除けを置いたのにイヌが来る!といって怒るようなものらしい。

虫コネーゼ(仮名)の名誉のために付け加える。


むしこないで
(写真はササキさんではありません)



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ごきんじょ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2014/05/31 10:57

ゆうせん話。

今日もまた、バスに乗った。

平日の午後だけど、車内はけっこう混んでいる。15分以上乗る予定なので、できれば座りたいなーと思って見回したが、座席はお年寄り中心に埋まっている。

一人掛けと二人掛けの椅子が混在するタイプの小型の車両。二人掛けの席のほとんどに、たこ焼のタコのように一人ずつ、じいさんばあさんが納まっている。

たこやきのたこ
(画像はイメージです)

しかも、みな揃いもそろって奥に詰めず、窓側には荷物なんぞ置いて、通路側に座っている。

二人分、まるまる空いている座席もいくつかあるが、これが全部優先席なのである。

常々気になっていたのだが、この路線では、優先席と一般席、両方があいてる時、あえて一般席に座るお年寄りが、妙に多い気がする。

観察したところ、ご老人方は 二人掛けの一般席→一人掛けの一般席→優先席 の順で席を選んでいて、一般席の空きが全く無い時、はじめて優先席に座るようだ。

私はあきらめて立つことにした。同じバス停で乗った中学生も、ダルそうに吊革にぶらさがっている。

バスは次の停留所で停まって、オバサンとオバアサンが乗ってきた。80年配のオバアサンは、ちょっと太めのオバサンから、二割くらい空気を抜いてしぼませたような様子をしており、どうやら親子らしい。

先に乗り込んできて、きょろきょろ座席を探すオバアサンに、けっこうな大声でオバサンが言った。

もう~、年寄りは優先席に座んなさいよ~。座れるもんが座んないと、若い子に迷惑よ。

車内にたこ焼のタコ状態で散らばった、じいさんばあさん全員が、一瞬ピクッとなった気がした。

オバサン、それは失言よ!

たしかに失言ではあるのだけれど、内心ひそかにオバサン、ナイス!と思ってしまったことは否定できない。



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ごきんじょ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2014/05/29 21:54

ようふく話。

今でこそ、既製服はサイズもデザインも豊富で、選びきれないほどだが、40年くらい前まではそうじゃなかった。

既製服は「つるし」とか「ぶらさがり」などと呼ばれて軽くバカにされており、おしゃれな人は男も女も、お洋服はオーダーしたものなのだ。

そして、誂えるほどではない普段着は、家でお母さんが作る。子供服、夏の簡単服、冬のセーター。マメなお母さんはミシンだけじゃなく機械編み機を持っていて、子どもの毛糸のパンツやお父さんのパッチまで編んでいた。

あみき

↑こんなもんを、工場でもない一般家庭で扱っていた、昔のお母さんってスゲエ!と思う。

私やイモートも、小さいころはほとんどおばーちゃんの作った服を着ていた。

うちのおばーちゃんは洋裁がうまくて色彩感覚もいい。小学校で周囲を見回しても、私たちみたいな服を着ている子はあんまりいなかった。

海水浴に着て行った、背中が大きく開いていて、鳩目穴にリボンを通して結ぶ、オレンジ色のサンドレス。

胸元にスモッキングとピンクのバラの刺繍のあるワンピースはピアノの発表会に着た。

スカイブルーのAラインのコートには、襟に白いラビットファーがついていた。

小さいころからそんなお洋服を着て大きくなった私は、非常にセンスが良い。

ただし、子供の服に関してだけである。

小さいムスメやムスコの服を選ぶときは自信満々。一目見て

これこれ、これしかないでしょ!

と断言、選んだ服は子どもたちにとてもよく似合って、どこに行っても必ず褒められた。

でも、大人になった自分に関しては全然だ。毎日毎日、今日という日にいったい何を着たらいいのか、途方に暮れた挙句、けっきょく最も適さない服を着ている気がする。

何か新調しようとお店に行っても、あふれかえる洋服の中からどの一つを買っていいのやら、見当がつかない。

黙っていても、母が私に必ず似合う服を作ってくれた昔が懐かしいが、今のおばーちゃんに

ねえ、あたしの洋服作って!

とねだっても無駄。

今は既製服が安くていいわねぇ~!

と、お洋服のショッピングを一番楽しんでいるのは、おばーちゃん。もう洋裁なんてやりゃーしないのだ。




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むかしむかし | コメント(16) | トラックバック(0) | 2014/05/28 09:54

あきばこ話。

おばーちゃんは、きれいな箱や缶に弱くて、もらい物のお菓子の空き箱などを際限なく溜めてしまう。

入れるものの当てがなくても、しっかりしたイイ箱だと捨てられないらしい。

土曜に実家に帰ったら、テレビの前にまた新しい菓子箱がポコン、と置いてあったので、何を入れてるのかしらと開けてみたら、一回り小さい別の箱が入っていた。

ゲッと思ってその箱も開けてみたところ、もう一回り小さい、アメの缶が入っていた。

ウヘッと思いつつその缶も開けてみると、やれやれ、中は空だった。

こういう、インというか、マトリョー箱状態、私はイヤでイヤで、見るなり箱をつぶして平らにしてしまうのだが、おばーちゃんはいつも軽く不満そうである。

マトリョーシカ
(これはマトリョーシカ)

ところで先日、イモートが書道でけっこうな賞をもらった。

人見知りで、電車で隣に知らない人が座ると泣きべそをかいていたイモートが、沢山の人の中、表彰されて壇上に上ったりしているのかと思うと感無量だ。まあ、今や彼女も堂々たる40女なので、30年以上前の話をされても困るだろうが。

泣きべそもかかず(当たり前だ)授賞式を無事済ませて家に戻ったイモートが、賞状と一緒にいただいた副賞の大きな包みを、開いて見るとこはいかに

外のボール箱にすっぽり入る大きさの、でっかい桐箱に、しっかりした真田紐が美しく結ばれている。

ところが重さや手応えからして、中にモノが入っているとは思えない。空っぽの箱らしいのだ。

このインに困惑したイモートは私に写メをよこした。

こんな箱もらっちゃった。開けたらケムリが出てお婆さんになりそうで、開けられない!

写真だけでは何とも言えないので、こう返信してみた。

本当にカラ?中に密着して、何か入ってるんじゃない?

ずいぶん経って、夜も遅く

やっぱ空っぽだった~!! ヒモほどいたら結べなくなった~!!

というメールが来た。

イモートの泣きべそ顔が、頭に浮かんだ。



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ごかぞく | コメント(8) | トラックバック(0) | 2014/05/26 08:55

せつなの話。

うちから駅への道のりは、大きい上り坂と下り坂。ちょっとした峠だ。

自転車だと、前半ハアハア言いながら立ち乗りでがんばり、後半はほとんど漕がずにラクラク、という、楽しいんだかツライんだかわからない数分間である。

昨日もそんな調子で、私は街路樹の緑が美しい下り坂を、ノーブレーキで爆走していた。

見慣れた住宅地の、カラフルな家々が、目の端をすっとんでいき、シャツの袖口から入る風が、後ろ首から抜けていく。

坂をちょうど半分走ったところで、帽子のおでこの辺りに小さく、しかし確実に

ぽて…

という感触があった。

?!今の?!

しかし、絶賛爆走中の私は、おでこに手をやることができない。

鳥の落とし物(婉曲表現)か?

それともアレか?

(アレ↓)

あれ

ぎゃあ~!

道で会うくらいならいいけど、アタマは勘弁して、アタマは。

坂が終わってスピードが緩んだら、すぐ払い落とさなきゃ!あ、直に払ったら刺される?

そういえばムスコが幼稚園の時、手のひらにアレの毒の毛が刺さって、痛がって大変だった…。

でも、もしアレじゃなくて、鳥の落とし物だったら、慌てて払ったらかえって大変なことになるわ。

そーっと持って帰って、乾かしてからはじき落として、それから洗濯かなあ…。最悪この帽子、捨てることになるかも…。

そうだ!そしたら、こないだ通販で見たあのカワイイ帽子を買おう!わー、新しい帽子!嬉しい!楽しみ!

………  とまあ、これだけのことを、「ぽて…」から、自転車を停めて帽子を脱ぐまで、3秒くらいの間に考えたわけですよ。

人間の脳ってスゴイですね~。

(翌日の追記)↓

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ごきんじょ | コメント(20) | トラックバック(0) | 2014/05/22 10:55

にえんの話。

ちょっと前に、郵便料金の値上げを喜ばしく思う、という記事を書いた。(→きっての話。

なぜならば、私は、今から25年前、消費税導入に際して発行された、62円41円の切手を、ヤギに食わしたいほどたくさん持っているからである。

値上げになれば、プラス20円か10円の切手を貼るだけで、このデッドストックが使えるぜやっほう!と思ったのもつかの間。

今日、郵便局の窓口で、あえなく奈落の底に突き落とされた私である。

なんということでしょう。ハガキは51円じゃなくって52円じゃないか!!!

41円切手でハガキを出すためには、10円と1円をプラス、都合3枚もの切手を貼らないといけない。しかも1円切手の図柄はこんなオッサン。

まえじま

いやだいやだとボヤいていたら、ムスコが言った

2枚貼りゃいいんじゃないの、41円を。封書に。

へ?

ホントだ!41円2枚で、封書が出せる!なんでこんなことに気付かなかったのだろう!

底まで落ち込んだ私の気分は、カンタンに持ち直した。さんきゅームスコ。

そういえば、新しい2円切手の絵柄はカワイイですね。あれはきっと、値上げに怒る消費者の気持ちを懐柔しようとする、日本郵便の陰謀に違いない。

値上げだとォ~?どういうこったァ!俺ァ聞いてねえぞォー!2円切手を貼れだァ~?……か、カワイイ……

…みたいな。

にえんの



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もろもろ | コメント(6) | トラックバック(0) | 2014/05/20 19:35

ははのひ話。

母の日には下宿にいて帰らなかったムスメが、一週遅れのプレゼントをくれた。

難しいんだよ!ママみたいな人は!

と、口をとんがらかしながら。

甘いもんがキライでしょ、お花もメンドクサイっていうし、化粧もしないし。オシャレ雑貨みたいなのは、ホコリがたかるとか何に使うんだとか、ケチばっかつけて!

すまんなムスメよ。思ったことがそのまま口から出る性分で、申し訳ない。

そんな私の母であるおばーちゃんは、逆に言わな過ぎて困る人である。母の日、誕生日、何が欲しいか聞いても

そんなの、何でもいいよ~

と、ただニコニコしている。そのくせ、欲しくないものをもらうと、ありがとうと言いながら、こっそりタメイキをつく。おばーちゃんとは趣味が合わないのだ。私がステキと思うシンプル&シックな品物より、キラキラ&カワイイものが欲しいのだ。

先日珍しく、髪がつるつるになるドライヤーっていうのをテレビで見て、

あれいいな~、買おうかな~

なんて言ってるので

ちょうどいいわ、母の日のプレゼントにさせてよ

と言うと、急に真顔で

ヤダ、要るものは自分で買う。プレゼントは、あんたが考えてちょうだい

なんだそりゃ!

仕方なく毎年、キラキラした腕時計とか、リボン刺繍のバラのバッグとか、陶器のネコちゃんとか、かわいくて不必要で早晩お蔵入りするものを、安からぬ値段で買わされることになる。

こういう母を持って私は、欲しいものは常にオープンに、本当に必要なものをもらおう!というヒトになったのである。

そんな私に、ぷーと膨れながら、ムスメがくれた母の日プレゼントはこれ!

ぷれもる

おまけに鶏の唐揚げ一パックがついていた。

ありがとうムスメ、がつくほど嬉しい。

婚約指輪をもらった時よりもうれしい

って言ったのは、冗談じゃなく、本気だよ。



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ごかぞく | コメント(12) | トラックバック(0) | 2014/05/19 16:30

けちけち話。

貧乏性、というのは、日本の特産品だと思っていた。

色とりどりのプレゼントの包み紙をバリバリ破いて開け、ジュースをこぼせばペーパータオルを山のように盛り上げて拭き取り、食べ残しのピザを箱ごと捨てたり、テレビドラマの中の欧米の生活スタイルには、貧乏性のカケラもない。

欧米には、空きビンに輪ゴムを溜めすぎて底で固まってたり、ラップがかかった、微妙な量の昨日のおかずが翌日再登場するような、ビンボくさい家庭は無いように見える。

しかし、色々とよく知るようになると、アチラの方も案外に案外なんじゃない?と思うようになった。

例えば、アフタヌーンティーの国イギリス。あの国にこんなものがあることをご存知だろうか。
しぼる
トング型のティーバッグ絞りである。

ティーバッグをぎゅーとはさんで、水分を絞る。

カップからティーバッグを引き上げたとき、まだたっぷりしみこんでいる紅茶のしずくがもったいないと思うことは誰にもあるが、それをこんな形で解決するとは。

ランボーというかなんというか、イエモンとかアヤタカとかのCMに出ている人に怒られそうだ。

さらに驚くべき製品がこれ。

かためる

使ってちびたセッケンをいくつも溜めといて、この型に入れてギューッと押すと、一つに固まってまた使える!という便利グッズ。

実は私、10年以上前からこれを持っている。とはいえ、そうそうちびたセッケンが溜まるわけじゃないので、使ったのは数回だ。今回商品名を検索したらまだ売っているので、一定以上の需要はあるのだろう。

どうやら欧米にも貧乏性はあるみたいだ。ただ、その色合いは日本の貧乏性とはちょっと違う気もする。

イチゴの透明パックや紙袋をただ捨てずに溜めておく、受け身の日本型貧乏性に対し、欧米型貧乏性には、もったいないものを何とかしたい!という積極性を感じる。

言わば肉食系貧乏性である。

おお、何か結論ぽいものが出たぞ。だからって何っていうことはないんだけど。



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もろもろ | コメント(12) | トラックバック(0) | 2014/05/17 09:43

よにげの話。

小学校の同級生のキミコちゃんが、同じ県内でお勤めしてることが分かった。

県民だより」の小さな記事。変わらないタレ目と、白い丸い顔。姓が変わっていないから、結婚してないか、私と同じバツイチかな。

引っ越してから37年、会ってない。

勤め先もわかるし、連絡しようと思えばできるんだけど、ためらってしまう。なぜなら、キミコちゃんは、37年前の今ごろ、一家4人で夜逃げして、いなくなった友達だから。

キミコちゃんのお父さんは工務店を経営していて、羽振りが良かった。

友達の中で一番先にラジカセを買ってもらったのはキミコちゃん。マンガは立ち読みで我慢していた私に、毎月毎月『花とゆめ』を貸してくれたのもキミコちゃん。

キミコちゃんの部屋には、当時の女の子のあこがれ、キキララやマイメロディーなどのサンリオグッズがいっぱい、弾きもしない白いギターまで置かれていた。

小学生は月のお小遣いが学年×百円、という子がほとんどだから、誰でもお財布の中は硬貨だけ。

お誕生会に呼ばれたら、そのお財布を持ってサンリオショップに行き、悩みに悩んで、200円のハンカチセットとか、300円の貯金箱などのプレゼントを買う。

そんな中キミコちゃんだけは、いつも紙のお金を持っていた。みんなでサンリオショップに行った時、800円だったかのキキララの手鏡を、こともなげに買っていたキミコちゃんの横顔を、今も覚えている。

ききらら

中学に入った年の5月の連休のある日、キミコちゃんがうちに来た。あの白いギター

これ、貰ってくれる?

なんで?悪いよ!それに、私ギター弾けないし。

玄関で押し問答していると、うちのおかーさんが現れ、そんな高いものはもらえないけど、あがってジュース飲んでいきなさい、と判決を下したので、キミコちゃんはしばらく遊んでから、ギターを持って帰った。

それがキミコちゃんと会った最後だった。

あとで知ったが、キミコちゃんのお父さんの工務店は、工事代金やら、材料代やら、借りられるだけ借りて全部踏み倒し、行き先を言わずに一家で引っ越してしまったのだという。

ずいぶん経ってから、四国の消印のある、住所のない手紙を一度もらった。何が書いてあったか、もう覚えていない。

キミコちゃんに連絡してみるか、まだ迷っている。


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むかしむかし | コメント(14) | トラックバック(0) | 2014/05/15 16:32

わかった話。

ちょっと遠いところに行くのに、路線バスに乗った。

お天気も悪くないし、バスは座席が高いので、気持ちがいい。

                     :

♪ つぎは エノキダ エノキダ 子ども病院にお越しの方はお降りください ♪

録音のアナウンスが流れ、バスが停まる。

ブスブスブス … こっぱーん …

ん?なんだ今の。

平日のお昼、道はすいていて、バスは快調に進む。

                      :

♪ つぎは ヒラタケ3丁目 ヒラタケ3丁目 お降りの方は押しボタンでお知らせください ♪

ブザーが鳴って、バスが停まる。

ブスブスブス … こっぱーん …

まただ。

録音のアナウンスの後に、運転手がマイクをオンにして、小っちゃーい声で何か言っている。

こっぱーん」って何???

疑問でいっぱいの私を乗せて、バスはスイスイ走る。
 
                       :             

♪ つぎは ナメコ台西口 ナメコ台西口 住宅リフォームのナメコ工務店はつぎでお降りください ♪ 

…あれ?「こっぱーん」は?

どうやらバス停で停まらないときは「こっぱーん」は無いらしい。

私は全身を耳にして次の停車を待った。
 
                       :

♪ つぎは 市営エリンギセンター 市営エリンギセンターです ♪

やたっ!バスが停まる!降りる人が降りて、ドアが閉まって

… ブスブスブス … こっぱーん … 

かすかに、「う」と「す」が聞こえた!

……うーん、うーん、うーん…… 

わかった!「ウゴキマース」だ!「バスが動くから気をつけろ」ってことだ!
 
                       :

♪ つぎは JRマツタケ駅前 JRマツタケ駅前 終点です ♪

私はヒジョーにさわやかな気持ちでバスを降りた。一つ乗り越したけれど、まあいいや。



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ごきんじょ | コメント(11) | トラックバック(0) | 2014/05/13 10:27
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