すてない話。

コーヒーないよ!買い置きどこ?

朝、台所でムスコが言った。

食品庫の3段目見て~!

と、洗濯物を干しながら返事する。

うちはレギュラーコーヒーの挽いたのを袋詰で買ってきて、缶に入れ替えて使っている。

コーヒーを飲んだムスコが登校していった後、台所に行くと

へた3

またヘタが残っている。

袋の中身を出すとき、切り取った開け口のヘタを捨てないで、放置するのはムスコの治らない癖である。

空袋は、ちゃんと分別ゴミ箱に入っているので、何でヘタだけ残るのか、よくわからない。

ホットケーキを焼いて、シロップをかけると

へた2

こうなるし、ラーメンを作れば

へた1

こうなる。ご丁寧に、のとスープのと、並べてある。

またやっとるワイ、と、つまんで捨てつつ、結婚していた時のことなど、ふと思い出す。

元亭主は、立つ鳥跡を濁すタイプの人間であった。

おかしなところに置きっぱなしのまま、底に飲み残しが乾いたコップ。

真ん中から絞られる歯磨きチューブ。

ほどくのが困難なほどグリングリンに丸まった、洗濯機の中の靴下。

何度言っても改まらないそれらは、そのまま私への攻撃に見えたものだ。

ムスコの、このヘタが、将来の家庭不和の原因にならなければよいが、と密かに案じている母である。



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ごかぞく | コメント(6) | トラックバック(0) | 2014/11/19 11:43

ふとんの話。

布団の打ち直しって、若い人はわかんないだろうか。

体重で押され、寝汗がしみ込んで、ぺたんこになったお布団の綿を取り出し、叩いて空気を含ませフワフワにしてから、新しい生地で包み直す。

うちなおし

今風に言えば布団のリメイクだ。

うちでは冬を前に一念発起して、センベイ布団を打ち直しに出した。

あまりの快適さに、今までぺたんこの板みたいな布団に寝ていた自分を、バカバカと叱ってやりたくなる。

まるで別世界のように寝心地満点なのだ。

そこでよせばいいのに、また余計なことを考えてしまった。

この布団、本当にうちが出した布団なのか?

表の生地は新しいのに変わってるから、前の布団に似たところはどこにもない。

犬じゃないから、中の綿が同じ自分のニオイか、わからない。

古い布団がキレイになったと喜んでたけど、古い布団を渡して新しい布団を購入しただけのことだったら、ガッカリだ。

もっとイヤなのは、赤の他人の布団の綿に、自分が寝てるんじゃないか、という想像。

布団打ち直し業界は、この布団のアイデンティティー問題に関して、何か対策すべきだと思う。



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もろもろ | コメント(14) | トラックバック(0) | 2014/11/18 09:45

いかめし話。

ちょっと前、オミヤゲに真空パックのイカ飯をいただいた。

いかめし

私はこういう、せっかくのいただきものを食べるタイミングが、いつも非常にヘタである。

飯ダコ(イイダコ)」というのは、タコの中に自前の卵が詰まっていて、それがご飯に似ているのだが、「イカ飯」はそれとは違って、イカの胴体に、ムリヤリお米を詰めたものである。

いきなり米を詰められたイカの気持ちはさておき、これ、何として食べればいいのだろう。

オカズにしては、中にご飯が詰まっているので、ご飯オンご飯になってしまう。

かといってイカの中に詰まったご飯だけでは少なすぎて、主食としてのご飯の量に足りないではないか。

どうしたもんかなーと思いながら食べそびれて、もう何週間かが経つ。

真空パックだから日持ちするだろと油断してたら、賞味期限が風前の灯

いつもだいたいこんな感じで、ギリギリ追いつめられて、慌てて食べることになる。

きっとこれも、クリームシチューとイカ飯、とか、イカ刺しとイカ飯、とか、最悪のタイミングで食べることになるんだろうなあ。イヤだなあ。



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もろもろ | コメント(12) | トラックバック(0) | 2014/11/17 12:20

べんざの話。

季節の訪れを感じるきっかけは様々だ。

私はここ数年、トイレ

ああ、冬になったなあ…

と感じることが多くなった。

暖房便座がじんわりと冷えたオシリに当たる時、寒い冬の到来をしみじみと感じる。

若い時は、便座なんてどうせすぐ立つのに、暖める意味が分からなかったし、たまたま座ったトイレが暖房便座だと、ケッ、しゃらくせえくらいに思っていたものだ。

その暖かさをありがたく嬉しく感じるようになるのだから、人は変わるものだ。

しかし、そんな私にも、どうにも解せないことがある。

といれ

地元の某ショッピングセンターのトイレの暖房便座。

秋口のまだ早いだろう!という時期から、春先のもういいだろう!という遅い時期まで、暖房の期間が異常に長い。

しかも、設定温度が、いつ座ってもオシリが炙られるような高温なのだ。

温度を下げてやろうとスイッチを探したが、一般利用者には設定を変えられないようになっている。

やむなく「お客様の声」に投書した。

暖房便座の設定が高すぎて熱いので、適温に下げてください。

などという情けない文面の自分の投書が、お店の掲示板に貼られてから、しばらくの間は温度が下がるのだが、いつの間にか、また熱くなる。

便座の温度を高くして、いったい何の得するのか?

さまざまに考えたが、全く答えが出ないのである。



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もろもろ | コメント(6) | トラックバック(0) | 2014/11/16 11:07

かいろの話。

寒い

また風邪をひくのはイヤなので、今日はカイロを貼って出かけようと思う。
カイロ
確か前の冬の残りのいくつかを、春先にしまっといたのがまだあるはず。

ところが、心当たりの場所を探しても無い

絶対ここだと思ったのに。

ちょうどのすき間にスッと入れて、パタンと閉めた、その時の右手に持ったカイロの厚みも重みも、スッと入れた感触までも、鮮明に覚えているのに。

どこにも無い

家で一人なので声にこそ出さないが、頭をかきむしり、心でなぜなんだ~!と叫ぶ。

じゃあ、あの、あまりにも鮮明な「スッ」の記憶は何?

夢?それとも、前世の記憶?(50代の人間の前世に使い捨てカイロはないだろ、とかツッコんではいけない)

もはや出かける気力も失くしてダラダラしていると、ムスコがいつもより早めに帰ってきた。

聴衆が現れたので、カイロが見つからない旨を切々と訴える。

ムスコは薄ら笑いを浮かべつつ言った。

まあ、しばらく様子見てれば、どっかから出てくるんじゃないの?

あ、お前、あれを言おうとしているな。

あのダジャレを。

今日の私は虫の居所が悪いのだ。

「待てばカイロの日和あり」

…って、言うなよ!言ったら、殴るぞ!



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もろもろ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2014/11/15 08:37

ぜっこう話。

おばーちゃんが憤慨している。

あんな子と思わなかったわ!もう絶交する!

あんな子さんは陰で、他の友だちに悪口を言ったらしい。

…ご主人が亡くなった時、どれだけ長電話に付き合ってあげたか…だいたいあの子は…

おばーちゃんは、携帯を着信拒否にし、家電もナンバーディスプレイを見て、あんな子さんからの電話には出ない、という。

あんな」というが、おばーちゃんの友だちだから、相手だって後期高齢者である。

あんな子さんとおばーちゃんは短大の同級生だったはずだから、二人の付き合いはかれこれ60年近く。

そこまで長く付き合ってなお、絶交とかするもんなんだなあ。

トシをとっても、優しく丸くなる一方じゃない。

おばあさんだって、コソコソ陰口をきいたり、プンスカ怒ったり、そんな生々しい感情の動きはずっとあるんだな。

怒っているおばーちゃんには悪いけど、なんだか頼もしく、嬉しい気分になった。


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ごかぞく | コメント(4) | トラックバック(0) | 2014/11/14 08:52

つうはん話。

冬物の寝具が欲しくて、通販サイトで買い物をした。

必要な品物を必要なだけカートに入れ、精算画面に進もうとしたら、赤い字が表示された。

今なら5千円以上のお買い上げでさらに10%オフ!

タイムセールってやつだ。

おふ

その時点で、私のカートの中身は3千円チョイ。

あと千円チョット買い物すれば500円引きになるんだなあ…と思う。

思うだけ。

そして、誰にともなくフッと笑って、「注文する」ボタンをクリック、総額3千円で買い物を確定する。

若い時なら、血マナコで、千円チョットの、欲しくなくもない商品を探し、何が何でも5千円にしただろう。

そうやって、家の中に要らないものを増やしつづけて幾年月

さんざ高い授業料を払って、今ようやっと、要るものだけ買うことができるようになったのだ。

トシをとって賢くなった自分も、なかなかカッコいいじゃん、と思う。特に、フッと笑うあたり。



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もろもろ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2014/11/13 08:12

なべもの話。

いよいよ寒くなってきた。

白菜が安価に出回りだしたし、そろそろでもと思う。

スーパーの売り場でふと思ったが、鍋って、いつの間にスープを買って作るものになったんだろう?

なべつゆ
      (こんなのがいっぱい)

うちで鍋といえばすき焼きか鶏の水炊き、豚と菜っ葉の常夜鍋。実家ではたまに、揚げた肉団子のスープ鍋があって、美味しかった。

すき焼きなら醤油と酒と砂糖、水炊きは昆布と鶏のダシで煮てポン酢や柚子こしょうで食べる。あり物で作れて、そのためのナニカを買ってくる必要はない。

鍋というのは、材料さえあれば、具のうまみも出て、味付け心配なく食べられるものだったはず。

自分じゃ作れないスープを買ってくれば、確かに目先は変わるのかもしれないけど、そもそも家庭料理に、目先を変える必要ってあるのか?と私は思っている。

家のごはんは変わらないのが値打ち。というのが、マンネリを正当化するポンコツ家事担当の言い分である。



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もろもろ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2014/11/12 06:48

ほこりの話。

私は、片づけは苦にならないが掃除がめんどくさいタイプである。

ホコリじゃ死なないと思っていたのだが、家族にアレルギーの者がいるとそうもいかない。

シブシブ掃除をするが、いかんせん嫌々やってるので、とかく行き届かないことが多い。

今日もこんなふうにホコリが溜まっているのを発見した。

ほこり2

ああ、きちゃない…。

しかも…

ほこり1

このホコリが溜まっているのは、他ならぬ掃除機の上である。

床のホコリは掃除機で取るが、掃除機のホコリは何で取ればよいのだろうか。



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もろもろ | コメント(14) | トラックバック(0) | 2014/11/11 08:46

ぱるぷの話。

テレビ東京系の「池上彰のJAPANプロジェクト」を見た。

「ニッポンの底力スペシャル」と題して色々なコーナーのある中、ドラマも放映された。

日本製紙石巻工場の奇跡『紙つなげ!』
かみつなげ
 
「この工場が死んだら日本の出版は終わる…」絶望的な状況から、奇跡の復興を果たした職人たちの知られざる闘い。
東日本大震災で壊滅した日本製紙石巻工場。そこは、日本の出版界の約6割を担っていた紙の工場だった。
非番の人や家族、親戚を失った人々がどのように立ち直り、工場を復旧させたのか?本格ドキュメンタリードラマで復活の底力を描く。


紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている という、原作はベストセラーである。

困難な中、驚異的なスピードで工場の復興を果たした方々の努力には頭が下がる。

でも、偉いわねー、立派ねーだけで見ていられない理由があるのだ。

ある施設が、地域の歴史研究家による数万点の貴重な歴史・民俗資料のコレクションを所蔵していた。

あの日この施設も被災、すべてが津波をかぶった。

貴重なコレクションを一つでも失わないように、救助作業が行われたが、泥と一緒に作業者を苦しめたのは、近隣の製紙工場から大量に流れ出たパルプだった。

有機物であるパルプは日を経て腐敗し、悪臭を放つ。

ただ泥をかき出して捨てればいいのではない。そこには決して無くしてはならないものが混じっている。作業は困難を極めた。

震災後の復興はなんといっても経済・産業が優先で、文化的なことは後回し。

しかし、泥やパルプにまみれた大量の資料は、カビや腐敗により、このままでは再生不可能な状態になってしまうことが目に見えていた。

貴重なコレクション本体は地元に留め置かれて修復を待つが、関係者の奔走により、一部資料は他県の施設に引き取られ、手当てされることになった。

乾燥と消毒により、カビや腐敗の進行は一応止められたが、こびりついた汚れを取らなければページをめくることもできない。

被災地から遠く遠く離れた場所で、訓練を受けたボランティアによるクリーニングが始まった。

海底の泥と混じって固着したまま、バリバリに乾いたパルプは、剥がそうとすれば資料の表面を傷め、そのままでは空気中の水分を吸ってカビのもととなる厄介者。

研究者たちが丹念に作った資料の、几帳面に並んだ数字や図面の上に、興味深いコレクションの写真の上に、パルプは、無数の得体のしれない恐ろしいかさぶたのようにへばりついていた。

他の地区からの同様の資料とともに、クリーニングが終了し、ようやく地元に返されたのは、日本製紙石巻工場の完全復旧から遅れること1年半、今年の春のこと。

コレクションの展示再開のめどは、まだついていないという。



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てれびじょん | コメント(8) | トラックバック(0) | 2014/11/10 10:10
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