かくべえ話。

マンションの自治会で役員をした時、知り合った80代のオクサマと立ち話をした。

いかにも上品なお屋敷の(マンション住まいだけど)奥様という感じの人だ。

子どもの大学の話などしていたら、こう言われた。

偉いわねえ、女手一つで、角兵衛獅子にもやらずに…

か、角兵衛獅子?

かくべえ
(美空ひばりの杉作がやってる)

要するに、母子家庭なのに、子どもを手放さず良く育てたねと褒めてくださっているわけ。

よく考えたらとんでもなく失礼なことを言われた気もするが、あまりに大胆な時代錯誤っぷりに、おかしくなってしまった。

オクサマ、今の時代、大学行かせるよりか、角兵衛獅子をやらせるほうが難しいんですよ!



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ごきんじょ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2015/01/31 09:18

ぱそこん話。

新しいパソコンを買った(→ たのんだ話。)ので、慣らし運転中である。

古いのもまだ十分に使える、と思っていたのだが、新品と比べると、色々ヘンなことになっていたことに改めて気付く。

とくにキーボード。

反応の悪いキーがいくつかあり、そのため無意識に工夫している。

数字の1と9が出にくいため、それだけテンキーで入力する、とか。

満身の力を籠めないとVが打ち込めないので、Ctrl+vのコピペができないとか。

中でもひどいのが

キーボード左上の1と!のキーが効かないため、の入力の時いちいちびっくりと打って変換するという、妙ちきりんな癖がついてしまった。

たとえば

わー素敵ですね私も行ってみたい

と書こうとすると

わーびっくり すてきですねびっくり わたしもいってみたいびっくり

と打つのである。

日々のメールやコメントのやり取りに不可欠なを表現するため、bikkuriの入力がたいへん早くなった私だが、自分のブログタイトルを早く打てるほかに、メリットはあまりない。

びっくりまーく




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もろもろ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2015/01/30 08:02

えすじの話。

街に出かけた帰り、私鉄の急行に乗った。

帰宅ラッシュにはまだ早いが、まあまあの混み具合で、私を含め立っている人もちらほら。

次の停車駅でドアが開き、また数人が乗り込んできた。

中の一人、60年配のオヤジも、車内をキョロキョロと探していたが、あいにく空席はない。

あきらめてドア横の空間に陣取ったオヤジは、やおら背負っていたリュックをおなか側に回し、ポケットに手を突っ込んで、何か小さなものを取り出した。

S字フック

えすじ

オヤジはそれを手近の吊革に引っ掛け、そこに自分のリュックをぶら下げた。

次に、ぶら下がったリュックのファスナーを開け、中からハードカバーの小説を取り出すと、悠々とファスナーを閉めてから、壁にもたれて読み始めた。

オヤジのリュックは、吊革の先で揺れている。

このオヤジのアイデア、妙案と言っていいと思うのだが、そこはかとなくムカッとするのは、なぜだろう。



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ごきんじょ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2015/01/29 08:55

ふしんの話。

お世話になってる先生が、講演をされるので、カバン持ちの、腰ギンチャクの、金魚のフンとなってついていく。

会場はナニガ市立ナントカ文化会館。結婚式場のようなハイカラな建物だ。

郷土の偉人の展示館や各種会議室、300人収容のホールなどを併設したなかなか立派な施設で、キラキラの透明エレベーターで上がると講演会場である。

先生の講演には残念ながら300人も集まらないので、大会議室の一つで行われる。

開始の50分前に到着した我々は、新建材のニオイのする、明るく真っ白な控室に通された。

さっそく会館の担当者である若い女性と打ち合わせをしていると、突然

…んごごごごごごん…

重い椅子を引きずるような音が壁から響いた。

趣旨を説明していた先生が、ンン?と一瞬黙ったが、その後何事もないようなので話を続けた。

担当者嬢がプログラムの時間配分を示していると、また

…んごごごごごごん…

無視できないボリュームであるにもかかわらず、彼女は気にも留めていない様子だ。

その後も、同様のんごごご音は、ある程度の間隔を置いて、途切れることなく鳴りつづける。

講演の前途に暗雲が立ち込めるような不吉な予感がするが、まさか先生にそれは言えない。

不安のまま間もなく開演という時刻になり、お手洗いを済ませておくことにした。

新しい施設らしく、トイレもまた大きな鏡に暖房洗浄便座付きのきれいなものだ。

少しほっとしてペーパーを引っ張ると、あの音がした。

…んごごごごごごん…

どうやら我々の控室はペーパーホルダーを設置したトイレの壁の向こう側らしい。

べんじょがみ

それにしても、便所紙を引く音があれほど響くとは、何たる安普請か。

講師紹介が済み、壇上に進まれる先生。その足元に、突如大穴があくのではないか、などと、さっきまでとは別種の不安に襲われた。



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もろもろ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2015/01/28 08:32

ほーきー話。

仕事もなく家にいられる日。

ざっと片づけてやれやれとコーヒーを飲んでいたら、ふと頭に浮かんだ。

フクバホーキー

何だっけ?

何か、商品名だな。

何か、すごく懐かしいものだったような。

確か、小学生のころの思い出である。

今の世の中、ネットで調べりゃすぐなのだが、それをしたら負けな気がする。

幸いアタマもカラダも暇なので、一日かけて自力で思い出すことにしよう。

家事の合間に、繰り返し巻き返し考えたが、

フクバホーキー

言葉の周りにほんわかと懐かしい気分が漂うだけで、一向に像を結ばない。

それが何だったかはわからぬまま、小学生のころのエピソードを脈絡なく次々と思い出す。

午後のサスペンスの再放送を見ているとき、ふと4年生で転入してきたモリシタさんの顔が浮かんだ。

木造平屋ばかりの田舎の町に、初めて建った新築のハイツに住んでいた。

その瞬間、フクバホーキーの何たるかをありありと思い出した。

ほーきー

がらがら前後に動かして、床のごみやほこりを取る掃除道具。

畳と土間しかない私の家では無用なものだが、モリシタさんのハイツはカーペット敷きで、みんなでおやつを食べた後、これでこぼしたお菓子を集めた。

新築のハイツは白くて明るくて、ダイニングセットの椅子に座らせてもらい、珍しく周囲を眺めたことを覚えている。

フクバホーキー、電気もいらないし、なかなか良いものだった。今あったら、ちょっと欲しいかも。



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むかしむかし | コメント(13) | トラックバック(0) | 2015/01/27 10:34

いためし話。

久しぶりにサイゼリヤに行った。

さいぜりや

わが市は一応世界的観光地なので、時々外国人観光客の姿も見る。

ピザや肉料理が300円~400円で食べられるのだから、若い旅行者にはありがたいだろう。

ドリンクバーを取りに行くとき、ヨーロッパ系の旅行者二人の横を通った。

聞き耳を立てたわけではないのだが、わりに大きな声でしゃべっているので耳にとまった。

…ぽっそぷろばーれ … みおふらてっろ … べんとぅーの …

…英語じゃないな。乏しい語学知識を絞り出してみる。

… とぅっとべーね … あんけおっじ … いるちぇんとろでっらちった …

イタリア語だ!

二人は料理のお皿をはさんで、身振り手振り、観光の感想だろうか、楽しそうに話し合っているのだが、私の胸中は何か複雑である。

サイゼリヤにイタリア人。

いいのか?イタリア人。

てか大丈夫なのか?サイゼリヤ。

本場イタリアのかたはミラノ風ドリア390円をどのようにご覧になるんであろうか。

今にも二人のどちらかが

こんなのイタリア料理じゃなーい!

とわめき出すんじゃないか、とドキドキして落ち着かない。

ゆうざん
  (こんなものはパスタではないわ!)

彼らの動向が気になって、ちらちら見ながら食事を終えたが、およそ食べた気がしなかった。




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もろもろ | コメント(4) | トラックバック(0) | 2015/01/26 10:13

うたうま話。

実はムスコは大変に歌がうまい

しかし、そのことを知る人は、家族以外にない。

楽譜の読めないムスコは、高校の芸術科目でも書道をとったので、同級生に歌唱力を示すこともない。

もし私が今、高校生の男子で、歌がうまいとしたら。

まず、軽音楽部に入る。友だちに声をかけてバンドを組み、学園祭で歌う。ありとあらゆる機会をとらえ、周囲に自分の歌を聞かせようとするだろう。

しかし、地味で陰気な性格のムスコは、そういうことを一切しないのである。

そんなムスコが歌うのは家の中でだけである。

♪~ぼくたちは~ この町が~ やあぱ~り好きで~♪

♪~きみも~ 住んでる~ セキス~イハウス~♪


…今日もまた、ムダにうまいCMソングが聞こえる。

ジャニーズのタレントなどだと、本人は無関心だったが、この子はカワイイから…と、親やきょうだいが勝手に応募した、という話をよく聞く。

しかし、見た目はいたってフツーで、不活発で協調性が無く、ただ歌だけがうまいムスコに、ジャニーズは到底無理である。

母親として、はがゆくてならないが、かといって私にできることは何もないのだ。

♪ キ・レ・イ・を・みつけましょ レディ~スア~デ~ランス おためしフェア~♪

…なんてイイ声なんだろう。

私以外誰も聞いてないと思って、テレビの前でのびのびと歌っているムスコを見てると、あれはあれでいいのかな、という気もする。

レディスアデランス
  (アラ私よりお上手ね)



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ごかぞく | コメント(12) | トラックバック(0) | 2015/01/25 08:09

たべかた話。

昔むかし、テレビを見ていた高校生の私は、衝撃映像を目撃した。

あーもんどちょこ
  (グリコアーモンドチョコレートのCM)

マツダセイコがチョコの銀紙を半分だけ剥いて、前歯でカリッとかじっている。

あのちっちゃいチョコを、わざわざふた口で?!

あれくらいの大きさなら、丸ごと食べるものだ、と思い込んでいた私には驚きだった。

時は流れて、20代の私は、ロンドンのパブで食事をしていた。

山のようなマッシュポテトに辟易していると、隣の卓で、鶴のように痩せたオジイサンがサンドイッチの皿を前にしている。

オジイサンは、2、3回揉み手をすると、掌でサンドイッチをまんべんなくギューギュー押さえつけた。

フワフワの白いパンと厚切りのチーズで、高さ5センチはあったサンドイッチを、2センチくらいになるまで押し付けると、オジイサンはおもむろにナイフとフォークを手に取り、切って食べはじめた。

まさかあれがイギリスの標準的なマナーではあるまいが、いろんな食べ方をする人があるものだなあ、と、旅情とともに思い出したりする。

先日マクドナルドで見た、30歳くらいのオニイチャン。

まっくふらいぽてと

フライドポテトを、片手で紙のケースごとソフトクリームのように持ち、ワイルドに食いちぎっている。

片手がふさがっているのかと思えば、そうでもなく、使わない手は膝の上に行儀よくのっている。

そのままケースに顔を突っ込むようにしてポテトを食べ進んだが、底には届かないらしい。

最後にケースをひっくり返して、短くなったポテトをトレイにぶちまけ、豆を集めるように寄せると、片手に受けて口に放り込んだ。

手を汚したくないのかしらと思って見ていたが、後半これじゃあ手のひらは油と塩だらけだろう。

全く世の中、いろんな人がいるものだと思った。



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もろもろ | コメント(6) | トラックバック(0) | 2015/01/24 08:49

かわいい話。

冷たい雨の日。

寒くなったので紅茶の店に入る。20席ほどの小さなお店。

見回すと、60代くらいのオバサマが、6人連れでいらした。お稽古帰りか、わいわいと賑やかだ。

一人の私はさっさと注文を済ませたが、オバサマがたは何にしようか、メニューを見ながら楽しそうに打ち合わせ中である。

ああでもないこうでもないとなかなか決まらないなか、一人のオバサマが

私、このアフタヌーンティーセットってのにするわ!

と、決然と言い放った。すると、迷っていた他の人たちも

じゃあ、私も…

私も…

と次々に同調し、結局全員がアフタヌーンティーセットを注文した。

それを聞いて、内心大丈夫かなあ…と思った。ここのは英国式をうたった、なかなかスゴイやつだからだ。

さんだんのあれ
   (三段になってるアレ)

しばらくして、私のテーブルにお茶帽子をかぶせたティーポットが届き、続いてオバサマがたのテーブルにもご注文の紅茶が運ばれはじめた。

カップに紅茶を注いでいると、二人のウェイトレスが一つずつ、しずしずと三段のアレを運んできた。

テーブルの真ん中に二つの三段が置かれると、オバサマがたの歓声が上がる。

キレイねえ~、豪華だわ

スコーンも、サンドイッチもあるのね~

しかしそれで終わりではなかった。

いったん引っ込んだウェイトレスが、また一つずつ三段を持ってきたのである。

あらあら…

これって、一人に一つ?

などと当惑気味のオバサマの前に、さらにもう二つ

狭いテーブルはもういっぱいいっぱいである。

あまりのことに静かになったオバサマがた。そして、しばらくしてくすくす笑い出した。

豪華なケーキのタワーを前に、みんな少女のようにほっぺをピンクにして、恥ずかしそうに笑っている。

年上の方に失礼だが、なんだかとってもカワイイな、と思った。



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ごきんじょ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2015/01/23 09:37

うらしま話。

おむらいすぱん1

昨日紹介したオムライスパンは、大阪梅田の新阪急ホテル地下のベーカリーカフェの商品である。

この新阪急ホテル、「」とは言いながら、開業50年、ちーとも新しくない。

最近のJR大阪駅周辺はスクラップ&ビルドが著しく、こういう古い施設は珍しい。

東京在住のノリコが出張してきたので、大阪でランチを一緒にすることになった。

待ち合わせの場所を決めようとしたが、さあ困った、わからない

ノリコは25年前に大阪駅近くの事務所で共に働いていた仲間なのだが、お互い大阪から離れてあまりにも長い年月が経ってしまった。

いわゆる浦島太郎状態である。

いつもの喫茶店はなくなったし…あのレストランは…移転しちゃったし…例のホテルは…廃業したし…

ルクアは出来たばっかしだし…グランフロントもよく知らないし…JR大阪駅も改装して何が何だかわかんないし…

このまま会えないような、心細く物悲しい空気が流れだしたとき、電話口のノリコが不意に言った。

ビッグマン!ビッグマンまだあるよ!ビッグマンで会おう!

ビッグマンまだあったっけ?ビッグマンでいいよね!じゃあビッグマン前で!

地獄に仏、という気分で、ビッグマンビッグマンと連呼してしまった。懐かしい。

ビッグマンといっても男の巨像などではなく、大型モニタービジョンの愛称である。

びっぐまん

阪急電鉄梅田駅改札前に設置されており、昔から待ち合わせの名所であった。バブルの頃、仕事終わりに何度ここに集まったことだろうか。

帰宅したノリコが

ビッグマンで待ち合わせして、阪急三番街のミツヤでカニコロッケスパ食べてきちゃった~

と報告したところ、大阪出身のご主人は

昭和か!

とツッコんだという。

ついんずせっと
ミツヤのツインズセット1,026円(ドリンク付)



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むかしむかし | コメント(8) | トラックバック(0) | 2015/01/22 10:08
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