みえるか話。

CMで、聞きなれない言葉を聞いた。



ココロの視える化

視える化?なんじゃそりゃ。

いや、意味は分かりますよ。見えるようにすることでしょう。

ココロとカタカナなのも、「見える」じゃなく視えるなのもイヤらしいが、この際それは置いても、ヘンテコな言葉だ。

調べると、「見える化」は経営手法としてビジネス書で使われだしたらしい。

当たり前のことに名前を付けて、何も解決しないのに、出来たと勘違いする類のビジネス用語だろう。

「育児」を「子育て」と言い換えて、イイコトした顔してるのと、同じ種類のニオイがする。

それにしても、会社人間が会議で使う新語をつぎつぎ発明するのは勝手だが、何で我々がそれに付き合わなきゃいけないのか。

トシとともに温厚に、たいがいのことでは怒らなくなった私だが、久しぶりにムカッ腹が立つ。

子役の女の子がえらくカワイイが、それでも私の腹立ちを押さえることはできないのだ。



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談 ブログランキングへ



てれびじょん | コメント(10) | トラックバック(0) | 2016/03/21 10:55

さくらの話。

お花見には、ちょっと早かったわねえ…

丸顔をニコニコさせてそう言うハルコさんは、イギリスで先生をしている。毎年、イースターのお休みで帰ってくるので、集まってご飯を食べるのが慣例となった。

去年は、遅かったんだよねえ!

そうそう、せっかく公園を見下ろすレストラン、予約したのに…

花びらは全部、地面でさ!

時期が時期だけに、毎年なんとかしてお花見にひっかけようとするのだが、ハルコさんはどうもお花見運が悪いようである。

じゃあ、ずっとお花見してないの?

うん…いや、おととしだったかな… 帰りの空港リムジンの窓から、川っぺりに満開の桜並木が…

ハハハ… 「車窓より」ってやつだネ…

でもさ、考えたら、あたしたちだってそんな、お花見なんて…

しないねえ…

電車の駅にさ、沿線花だよりっての、あるじゃない?

あー… シール貼るやつ?

えんせんさくらだより
(これこれ、こういうやつ)

あれ見てさ、ああ、あそこも咲いた、ここも満開… なんて、なんとなく見た気になって…

それで終わりだね!

じゃあもう、お花見はあきらめるか!こうしてみんな集まって…

ウバザクラが、顔を見合わして…

ハハハ… ウバザクラ!ハハハ…

お店の予約も「ウバザクラ御一行様」って…

ハハハ… そんな会ヤダ!もう来ない!

予約の時間を大幅に過ぎても、ウバザクラたちの話は尽きない。

毎年のことではあるが、これだけ話に花が咲けば、桜を眺める暇などないであろう。



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談 ブログランキングへ



もろもろ | コメント(6) | トラックバック(0) | 2016/03/20 11:54

しょくぶつ話。


(本日の記事は、園芸にお詳しい皆様には突っ込みどころ満載でしょうが、どうか広い心でお読みください)


私には、植物の気持ちがわからない。

ことは何年か前にさかのぼる。

とかくウチに何かを持ち込みたがるおばーちゃんが、一鉢の植物を持ってやってきた。

アナタも観葉植物の一つくらい置きなさい その出窓にちょうどいいでしょ

せっかくのお心遣いだが、私は窓際にモノを置くのがキライである。

手入れがわからないとか、水やりが面倒だとか、さまざまに抵抗したが、老母には勝てない。

手入れ不要、水やりも最小限でいい、ということだったので、その通り放置した。

なんならさっさと枯れてくれれば面倒がなくていいと思ったんである。

ところが、植物は、出窓の環境がよほど気に入ったのか、めきめきと大きくなった。

基本放置、忘れたころに気まぐれに水をやる、という方針も、実は正解だったらしい。

やがて窓の開け閉めに支障をきたすほどになったので、ベランダに出すことにした。

そこでも植物は特に不自由なさそうに、今まで通りの様子であった。

しかし問題はである。

温暖な当地ではあるが、冬場の冷え込みは観葉植物には厳しかろう。

園芸音痴なりに頭を絞り、透明なビニールシートで囲うことにした。

何の愛着もないはずが、特に寒かった日には、さすがに心配になり、様子を見に行ったりした。

たった一枚のビニールシートだが、この冬支度で、植物は無事に冬を越した。

すっかり暖かく、春めいた気候で、そろそろビニールを外してもいいかな、と思ったころ。

水やりのために植物に近づくと、厚い葉が心なしかしぼんでいる。

オヤと思ったが、水が少なかったのだろうと気に留めず、念のためビニールを戻しておいた。

そして、朝起きてもパジャマの上に何も羽織らずウロウロできるほどに暖かくなったある日。

植物はすっかりしおれ、茶色になりかけているではないか。

万物が芽吹く春なのに。

あれだけ寒い時期にはヘーキで外にいたくせに、なぜこんなあったかい日に枯れる?

私には、植物の気持ちが、ぜんぜんわからない。

かんようしょくぶつ
(ついに名前不明のままの植物の、在りし日の姿)



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談 ブログランキングへ



もろもろ | コメント(12) | トラックバック(0) | 2016/03/19 10:55

ひとびと話。

熱心にお参りするわけでもないが、土地柄で、お寺をよく見る。

通りかかった時に注目しているのが、山門の前によくある掲示板だ。

お坊さんらしい達筆で書かれた、人生訓や世相批評、俳句など。

立派なお寺の掲示板にいいことが書いてあるとは限らない。

住宅街の一隅に窮屈に押し込まれたような、小さなお寺の掲示板にも、案外に面白いのがある。

ご住職の個性なのだろう。

ひとびと1

先日見かけたこのお寺の掲示板は、多目的使用タイプ。ニューズレターなども掲示、小さな仏像まで飾っている。

肝心のメッセージは

ひとびと2

望む人10000人
始める人100人
続ける人1人


なかなかいいことが書いてあるが、残念なのは人数のアラビア数字表記。

さらに驚くべきは、この小さな掲示板に、合計10,103人もの人がいるということである。



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談 ブログランキングへ



もろもろ | コメント(7) | トラックバック(0) | 2016/03/18 10:23

なにかの話。

天井に、ナニカがくっついている。

よくよく目を凝らすと見える程度の小さなものだ。

なにか

近眼の私には正体がわからないので、ムスコに見てもらった。

うーん… 何だろ… とかそういうのでは ないみたい…

ということで、とりあえず一安心。

それにしても、どうしてそんなところにくっついたのか、不思議なのだ。

手の届く場所ではない。

台所からは遠いから、揚げ物や炒め物がはねる、ということもない。

ホコリのような薄黒さではなく、鮮やかなオレンジ色なのも謎である。

掃除のとき、ハタキで触ってみたが、くっついていて取れない。脚立を持ってくるほどの熱意は湧かなかったので、放置した。

思えばそれから幾星霜

久しぶりに見上げたら、まだ例のナニカはくっついていた。

オレンジ色だったのが、焦げ茶色に変色している。

ということは、水分のある有機物だったのか。

ネチョッとくっついて、ジワジワ乾いて、チビチビ変質して、今そこにあるのか。

そう思うと、にわかに気味悪く、おっかなくなってきた。

今こそ取り除かねばならぬ、とは思うが、ますます億劫で、つい目をそらしてしまう。

いつのまにかくっついたのだから、いつのまにか消えたりしないものだろうか。

しばらくギュッと目をつぶって、おもむろに目を開けてみる。

しかしトーゼン、そんなことでナニカは無くなったりしないのであった。



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談 ブログランキングへ



もろもろ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2016/03/17 10:23

ホケンノ本。

春休み。ムスコがようやく、ゴミ溜め状態の部屋の片づけを始めた。

ゴミ袋を持って行ってやるついでに、足元の教科書を拾い上げた。

ほけんたいいく1

( 「現代高等保健体育」 )

今の教科書は、全ページカラーのコート紙。

パラパラとめくっていたらこんな挿絵が目に入った。

ほけんたいいく3

精神分析でいう防衛機制の説明だ。

合理化 … もっともらしい理由をつけて自分を正当化する

のような説明の上に、

腹痛のせいでテストができなかったなあ

とうそぶく女子高生のイラストが描いてある。

理解を促すため身近な例を挙げてあるのだろうが、誰にも思い当たる心の動きに、冷静に説明を加えられるのって、けっこうキツい。

何かに背を向けてうつむきがちに歯を食いしばり

僕にはギターがあるさ

と言っている男子高校生の絵の下に

補償 … 自分の不得意な面をほかの面で補おうとする 

などと書かれているのを読むと、学問というものは、青春に残酷だなあと思う。

この補償行為というやつ、

コンプレックスを補う為に行われるので、失敗しやすく挫折につながりやすい

のだそうだ。

ますます、青春は残酷だ。



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談 ブログランキングへ



ブックガイド | コメント(14) | トラックバック(0) | 2016/03/16 11:14

きおくの話。

古い記念写真には、茫漠たる表情の私が写っていた。

万博に行った証拠であると同時に、あんなにボンヤリしていたのでは、何も覚えていなくて当然という気もする。

私はことのほかボンヤリした子供であった。

幼稚園の記憶はほぼ無い。

証拠写真があまた残っているため、通っていたことは確かなのだが、どうも思い出せない。

いわゆるモノゴコロつく時期、というのが、人よりだいぶ遅かったのだろう。

三島由紀夫は、生まれた日の産湯の記憶があったというが、ホントなのだろうか。

私の一番古い記憶は、小学校2年生である。

文豪と凡人には、いきなり8年の差があるわけだ。

その日は曇って暖かかった。

私は体育倉庫の前の柳にもたれて、校庭で遊ぶ友達を見ていた。

長い枝が垂れて、私の周りにドームを作っている。一人占めしたような気分は、わるくない。

見上げると、枝の隙間から、ブルーグレーの空が見えた。

出始めた柳の新芽が点描の緑を添えている。

みどりのけむりみたいだな

そう思ったのを覚えている。

ボンヤリした子供の、はじめての鮮明な記憶。

季節は、たぶん今頃だったかもしれない。

やなぎのめ



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談 ブログランキングへ



むかしむかし | コメント(6) | トラックバック(0) | 2016/03/15 11:14

ばんぱく話。

1970年3月14日、大阪万博が開幕した。

子供だった私の万博の記憶は以下の3点である。

1・すごく太い丸太を登った

2・広場で突然大雨が降り、パンツまで濡れた

3・ブリティッシュコロンビア館で、鮭の遡上の展示を触ったら、水だと思ったところは透明プラスチックだった


これっきり。

しかし、おばーちゃんはそんなはずはない、と言い張るのである。

フジパンロボット館にも、三菱未来館にも、入った!

月の石も見た!

そもそも、3回も行ったではないか!


そう言って、証拠の入場券やパンフレット、写真を示すのだが、私の頭には何も残っていない。

覚えているのは、何も万博会場でなくてもよさそうな、雨や丸太だけである。

お金も時間も掛けた、一大イベントだったろうに、子供の記憶なんてハカナイものだ。

ところで、あの丸太は何だったのだろうか、と今にして思い、検索してみた。

すると、あの太い丸太はブリティッシュコロンビア館の外壁だというではないか。

ぶりてぃっしゅころんびあかん
(この下のほうに登れるようになっていたらしい)

大阪万博の記憶の、3分の2がブリティッシュコロンビア。

どんだけ印象深いんだブリティッシュコロンビア!

そんで一体どこなんだブリティッシュコロンビア!



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談 ブログランキングへ



むかしむかし | コメント(8) | トラックバック(0) | 2016/03/14 10:35

くわしい話。

日曜の遅い朝、テレビを見ていると、お城博士の小学生が出ていた。

ボール紙でできた、凝ったヨロイカブトを着ている。アナウンサーに聞かれて

お父さんが2週間かけて作ってくれました

ニコニコして答えている。

子供が何かに凝りだすと、親はとかく巻き込まれる。

お城博士のお父さんも、息子にあれこれダメ出しされながら、否も応もなく、ヨロイカブトを作らざるを得なくなったのだろう。

自分の趣味に家族を巻き込むお父さんはけっこういるが、子供の身になってみれば、選択の余地がなくて、なんだか子供が気の毒だ。

子供に巻き込まれてしまうお父さんのほうが、かわいらしくてずっと好感が持てる。

ねだられるままに図鑑を買い、博物館に行き、子供のウンチクに相槌を打っているうちに、知らず知らず自分も詳しくなってしまう。

虫博士の親はクワガタやカブトムシの名前をそらんじ、子鉄 の母はママ鉄となる。

披露する場もないので黙っているが、世の中にはそんな博士の親がゴロゴロいるはずだ。

かくいう私は、元・恐竜博士の母。

中生代三畳紀から白亜紀に関する知識だけが突出しているのは子供のおかげである。

ただし、博士の母の関心は、子供の関心が他に移った時点で、雲散霧消してしまう。

恐竜研究は日進月歩の分野なので、私の知識が10年前で足踏みしているのは惜しいところだ。

あまるがさうるす
(一番好きな恐竜はアマルガサウルスです)

注 ※ 子鉄 …子供の鉄道ファンのこと



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談 ブログランキングへ



てれびじょん | コメント(12) | トラックバック(0) | 2016/03/13 11:34

もすもす話。

昔むかし、独身OLだった頃、同僚のクミちゃんユキちゃんと3人で、温泉旅行に出かけた。

午後の特急列車で着いた私たちは、散策を兼ねて温泉街をぶらぶら歩くことにした。

あー、でもお腹減ったね…

おヒル、ちゃんと食べないからじゃん! 

だって旅館のお料理って多いからさ… お腹空かさなきゃと思って…

そういえばさ、モスバーガーって…

お腹が減っていたせいか、食べ物の話になる。

その頃モスバーガーは関西にはあまり出店していなかったが、ぼつぼつ話題になっていた。

ミートソースがはさんであってさ… マクドナルドと全然違うよ

そーなんだ~ 食べてみたい~

でもさ、モスバーガーって、なんか田舎ばっかりじゃない?

そうなのだ。

まだ弱小チェーンだったモスバーガーは、コストを抑えるためか、都心の一等地には無かった。

だから郊外の実家から通勤しているユキちゃんだけが、モスバーガーを知っていたのだ。

なんかこういう…田舎の商店街みたいなとこにさ…

温泉街の切れる辺りを見まわしていたユキちゃんが、一瞬絶句する。

あった

指さす先に、赤い帽子の子供のキャラクターとMOS BURGERの字の看板。

私たちはつい、吸い込まれるようにその下の自動ドアを入ってしまった。

モスバーガーは美味しかった。とりわけ、初めてだったクミちゃんと私は感激した。

その夜の旅館のお料理が、盛大に残ったことは想像に難くない。

今でも3人で集まると、どうしてあの時食べちゃったかねえ、という話になる。

もすのひ
( 今日はモスの日、らしい→ モスバーガー公式サイト 



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談 ブログランキングへ



むかしむかし | コメント(8) | トラックバック(0) | 2016/03/12 10:45
« Prev | HOME | Next »