おしえる話。

婦人会の話(→ くらぶの話。)をしていたら、ふと思い出したようにおばーちゃんが言いだした。

スズキさんっていたでしょ?あんなずうずうしい人、いないわよ!

ずうずうしい?何が?

あの人、生け花教室なんかやってるんだって…

へえ~ 生け花できるんだ

できるもなにも 婦人会で習っただけよ!

おばーちゃんも通っていた、月に一度の婦人会の生け花。地区で生け花師範を呼び、奥様連中の息抜きを兼ねた習い事だ。

気楽なものなので、おばーちゃんなどはお稽古の感覚はなかったと思う。月に一回集まって、お花を立ててお茶を飲んで。私にとっては、月に一度おかーさんがお花を持って帰ってくる日、だった。

その程度でお教室をやるとはおよそ信じがたいが、すぐに人に教えようとする、そういうずうずうしい人なら、私も一人知っている。

マスダさんは団地のボス的存在。

家に子供を集め、面倒を見てくれたりするので、その親も含めて彼女の周りには人が集まる。

見るからに電圧の高いタイプで苦手だったが、他の子がいるので、うちの子も行きたがり、やむを得ずお付き合いがはじまった。

遊びに行った子供を迎えに行ったら、大勢でごった返す部屋の中で、ヘタクソなピアノが鳴っている。

私がピアノに注意をひかれているのに気づいたマスダさんは、ニッコニコして

みんなでお稽古してるのよ! ムスメちゃんもどう?

と、誘ってきた。うちは他で習っているので、と断ったら

アラそう

とサッサと真顔になった。

あとで聞けば、500円だか千円だか、楽譜代の名目でお金もちゃんと取るのだ。しかも、マスダさんは音大出身でも何でもなく、昔習ってたから弾けるという程度だという。

教えるのと自分が演奏するのとはまた違うのかもしれないが、大した度胸である。

それからも、クリスマス会をやるから、と会費を取られそうになったり、いろいろあって、うちは出入りをやめたのだが、マスダさんのお宅はそれからもたくさんの懲りない親子でにぎわっていた。

やがて子供が中学生になると、マスダさんは何をどうやったのか、中学校の部活動に入り込み、テニス部でコーチをやりだした。

テニスができるとは知らなかった、と思っていたら、学生の時インターハイに出た程度の腕前らしい。

資格も経歴も関係なく、人に教える立場になるのが得意な、おばーちゃん曰くずうずうしい人、というのは確かにいるようだ。

だからといって、マスダさんに何か習いたい、とは思わない。

ぴあのきょうしつ



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ごきんじょ | コメント(6) | トラックバック(0) | 2016/12/10 12:25
コメント
No title
こんにちは
いいんですかね~資格もないのにお金を取って人に教えるのって・・・

厚かましいというか、ずうずうしいですね。
No title
底の浅い人よ。
ただ群がって人の悪食いいうのにお題の句がほしいだけ、
暇な人の集まりよ。
気にしない、きにしない。
もう、私、お弟子さんどんどんお断りだもの。
そういう人の育ち、不思議とみな同じよ。
これは
私には出来ない芸当です。
いかに私が厚顔無恥でもこれはできない。
だって詐欺まがいの行為ですよ。
これはよくない。

>とサッサと真顔になった。
 この瞬間お二人は緊張関係に入ったのかもしれません。
 でも、このテの人たちにはキッパリ言い切ることが大切です。
 さすがぢょん でんばあ様 v-352
Re: No title
Carlos様

習う人が納得していれば、特に誰からも叱られないみたいです。

これくらい図々しくなってみたいものですね。
Re: No title
hippopon様

面識がある程度の人なので、お育ちまでは存じませんが、利害関係があるわけでもないので、ご自由にって感じです。

こういう人は腹が立つ以前に珍しくて面白くなっちゃうんですよね。
Re: これは
rockin'様

考えてみたら、そういう人んちに集まるのって、習うことはそっちのけで、集まることがしたいのかな。

場所さえ提供すればそれでいいって人もいるのかも。

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