かぶかの話。

年末になると、ムスメとムスコ、それぞれにちょっとしたプレゼントが届く。

食品会社の株主優待品である。

私は投資とかなんとかサッパリだが、父はずっとをやっていた。

ムスメが生まれた時、お祝い金の代わりに

毎年お菓子が来るから 楽しみにしたらいい

と笑って、お菓子の会社の株をくれた。数年してムスコが生まれた時も

男の子はよく食うからな

と、今度は食品メーカーの株を、ムスコの名義にしてくれた。

以来毎年、両方の会社から、自社製品の詰め合わせが届く。

子供たちも少しものが分かるようになり、自分宛に来る荷物を楽しみにしはじめたし、年末のモノイリの時に食べるものが届くのは、本当にありがたい。

使えばなくなってしまうお金でもらうよりも、良かったな、とは思っていたが、株そのものについては無関心なまま、日々がうち過ぎた。

しかし、リーマンショックが報じられたとき、さすがの私も気になって、株価を調べてみた。

すると大変なことが起こっているのに気付いた。

ムスメのお菓子会社は業績を伸ばし、株価を下げるどころかわずかながら上げているのに対し、ムスコの食品会社の株価は不況を受けてか、大幅に下落している。

もらった時はそれぞれ、ほぼ同じ額だった株が、2倍の差になっているのである。

父にそれを言うと

あのお菓子 テレビでもよくCMやってるだろ 流行ってるからな

と、ちゃんと知っていた。同じきょうだいなのに、さすがに2倍の差は気になって

どうしよう… 差額分買い足してやったほうがいいかな?

と相談してみた。ふだんはずいぶん孫に甘いおじーちゃんである。なんなら下がった分買ってやるぞ、くらいのことは言うかと思っていた父は

株というのはそういうもんだ 下がることも、上がることもある… それはだと思いなさい

と、ちょっと厳しい顔。

私が生まれるもっと前から、売ったり買ったり、痛い目に遭ったりもしてきた、1人の投資家の顔だった。

その父ももはや亡いが、株主優待は変わらぬ贈り物のように、2人の孫のもとに届く。

かぶか



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ごかぞく | コメント(8) | トラックバック(0) | 2016/12/14 11:20
コメント
No title
こんにちは
優しいお父さんだったんですね。
孫のために株券を残してくれるなんて。
毎年楽しみがあっていいじゃないですか~
これで株価が上がればなおのこといいんでしょうが、世の中そうは甘くないようですね。
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No title
株ってそんな使い方もあるのですね。今後リーマンショックみたいな時が来たら、優待誰かにプレゼントって目的で、買ってもいいわと思いました。
お父様の
株への投資は方法は本来の資本主義経済の原理に則った投資ですね。
大正解です。

本来の株への投資による利益はキャピタルゲインではなくインカムゲインによるのが正解なんです。
そして株主優待制度を利用できる銘柄のチョイスも素晴らしい。

私は持っている株の株価の動きは一切気にしていません。
調べもしません。
楽しみは配当と優待制度の食品だけです。
私が死んだら嫁さんへプレゼントします。

株価の上下に一喜一憂するのはプロです。
アマはドーンと構えていればいいんですよね。

お菓子の配当、うん、素晴らしい!
Re: No title
Carlos様

父にもらったものなので、売る気持ちはないのですが、はっきり株価が出ると兄弟間の差がちょっと気になるんですよね。

同じくらいの値段になればいいなあと思ってます。
Re: No title
鍵コメZ様

お申し出ありがとうございます。気にいってくださって嬉しいです。

私は管理がし切れないのでリンクは貼っておりませんが、それでよろしければどうぞお好きになさってください。
Re: No title
ぱある様

売り買いで利益を出してらっしゃる方には笑われそうな株主ですが、父にもらったものは売る気持ちになれません。

安い時に買えればうれしいですね。
Re: お父様の
rockin'様

母は年末に数の子が来る株を持っているのですが、去年からその優待がなくなってしまい、ガッカリしています。

毎年恒例の優待は大事にしてほしいですよね。

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