じりじり話。

私の寝室の窓の外には、団地の駐車場がある。

夜は外灯が点くので、窓明かりで常夜灯が要らないのはいいのだが、この時期の悩みはセミ

明るいので昼と勘違いしたセミどもが、夜中になってもジャージャーやかましく鳴くのだ。

しかし私は寝つきがいいので、しばらくするとうるせー!と思いつつも寝てしまう。

昨夜もそんな風に眠りに就いて、1時間、2時間、どれくらい眠ったろう。

ジリリリリリ………

警報の響きで飛び起きた。

なんだ?なにごとだ?

とるものもとりあえず火の元を確かめるが、さいわい異状なし。

どうやら音はうちではなく、外で鳴っているようだ。

おそるおそるベランダに出て、ぬるい空気をかいでみたが、焦げ臭くはない。駐車場に人影は無く、隣の棟の窓に明かりがつく様子もない。見た目は平穏そのものの夏の夜である。

ただただ警報だけが異常なやかましさで鳴り続ける。おかしいなと思いつつ身じろぎしたとき

バラバラバラ…

団扇を叩くような乾いた音がして、何かが足元から飛び立った。

ひあっ!

とっさに妙な悲鳴が出る。

警報音と思ったのは、ベランダの柵にとまったセミの鳴き声だった。

金属製の柵にセミの声が反響して、とんでもない音量になったのらしい。

あぶらぜみ

昼間のセミもやかましいが、木材で音を吸収されて、なおかつあの音量である。

それが、内部が空洞の金属パイプの上で鳴いたらどんなことになるか、ご想像願いたい。

静かになった部屋に戻って考えてみれば、お隣では警報音の他に

ひあっ!

なんて正体不明の声まで聞かされたのかと思うと、申し訳なくてドッと汗が出た。



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ごきんじょ | コメント(6) | トラックバック(0) | 2017/07/29 11:26
コメント
No title
火災じゃなくてよかったですね。
それにしてもそんなに大きな音だったんですか~
蝉も、悲鳴でびっくっりしたことでしょう。
真夏の夜の出来事ですか~
ううう。
火事じゃなくてよかったといえばそうですが、目が覚めるような大音量でセミが鳴くというのも、特に夜はつらいですよね。
 こっちも起きている時刻ならがまんしてやらんでもない…って思いますが。
 昼寝しましょう、昼寝。
おお、それは
驚かれた事でしょう。
蝉の夜鳴きなんて思いもよらぬ事
なのに、ましてや “パイプオルガン”
効果で音量が増幅されているなん
て。

夜に蝉が鳴く。
夜蝉。
うん、俳句に使えそうだぞ。

ぢょんでんばあ様、今回の驚愕事象
を題材に一句、どうぞ。
楽しみにしております。
Re: No title
Carlos様

セミって家に飛び込んでくるとやかましくてびっくりしますよ。

茂った木の中にいてもあれだけうるさいんですから当然でしょうね。
Re: ううう。
まこ様

びっくり、ドキドキしたせいで、身体はカーッと熱くなるし、もう大損ですよ。

アイスノン当てて昼寝しました。
Re: おお、それは
rockin'様

先日話題になりました北村薫の短編集に「夜の蝉」があります。

rockin'様好みの美女が出てまいりますよ。

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