のぎさん話。

今はジャンケンといえば、日本中どこに行っても

さーいしょーはグー!

になってしまっているが、うちでは違った。

♪じゃんけん とてとて ほっかいどーは さーむいよ!

と、独特の節で歌い、「よ!」でグーチョキパーを出すのである。

子供の頃の刷り込みというのは恐ろしいもので、私はいまだに北海道と聞けば、反射的に寒い!と思ってしまう。

北海道が寒いのは事実としても、遠い関西で、なぜジャンケンのたびにそれを引き合いに出さねばならぬのか。不可解である。

もうひとつ不可解なのが「ニッポンのノギサン」だった。

母がちょっとした景気づけに歌う、しりとり歌。

♪ ニッポンの ノギサンが ガイセンす スメ メジロ … ♪

言葉の終わりがシリトリになっていて、最後に

♪ しんでもいのちがあるように ニッポンの … ♪

最初に戻って循環するのが面白く、イモートも加わった3人で、よく歌った。

ところが、「ノギサン」が分からない。

どういうニッポンの人なのか。ヒントは唯一「ガイセンす」のみ。

ただし、どういうわけかノギサンがヒゲの人であることだけは知っていた。

昔の親は子供の疑問にいちいち答えてくれるほどヒマではない。ガイセンするヒゲの人というのが、小学生の私に与えられた情報である。

だいたい、ガイセンって何なのか。

想像するに、センは線に違いない。ノギサンの仕事は、線をガイすることなのだ。

そして線といえば、電線に決まっている。

昔は電気の状況が悪くて、ヒューズもよく飛んだし、配線、断線といった言葉は、子供にも親しみがあった。

配線、断線、ガイセン。きっと似たものに違いない。

想像の中のノギサンは、うちに修理に来た電気会社の人とおなじ、グレーの作業服を着、ヒゲの顔に黄色のヘルメットをかぶっていた。

以来40年が経過。

もちろん今は、ノギサンが陸軍大将乃木希典だと知っているし、「凱旋」だって漢字で書ける。

しかし、頭の中でいったん電信柱にのぼってしまったノギサンを、おろすのは難しい。

ノギサンのいじっている電線には、もちろんスズメとメジロがとまっている。

のぎまれすけ
乃木 希典(のぎ まれすけ 1849.12.25 - 1912.9.13)


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むかしむかし | コメント(13) | トラックバック(0) | 2017/09/13 11:30
コメント
No title
いろんな数え歌があるんですね。
私の田舎では、じゃんけんするとき ”アン 、ツー 、スー”と言ってました。
おそらく、ワン、ツー、スリーだと思います。
お母様の
景気高揚ソング。
驚きました。
ノギサンにも驚きですが、後半、何の脈絡もなくいきなりい
スズメ、メジロがで来るのに驚きました。
がいせんすの「す」からしりとりが始まるので意味を求めるのは無意味なんですけど。

そして最後の「しんでもいのちがあるように ニッポンの
…♪」のヴァースも凄いな。
シュールな歌詞です。
こーゆー歌は文化遺産として継承していくべきです。

ぢょん でんばあ様、お子様たちにしっかり引き継いで下さいね。
お願いします。

・・・目白、ロシヤ、野蛮國、クラボトキン・・・♪
 
No title
じゃんけんする時に北海道が出てくるなんて
けっこう長く生きてきましたが今まで誰も
教えてくれた人いませんよ
多分、暖かい地にいるからこそ「さーむいよ♪」って
明るく言えるんだ きっとそうなんだ
こっちの人間、寒い時に素手でじゃんけんするのも
躊躇しますもん 

こんな勲章つけて電線に上がったら危険です
スズメもメジロもろとも感電ですね
命日にちなんだお話なんですね
このセンス・・素敵だなぁ
こんばんは。
始めまして。いつも拝見させていただいてます。
北海道に住んでますが初めて聞きました。
でも北海道が出てくると嬉しいです。

こちらでは昔、「じゃんけん 掘ったケツ 馬のケツー くーさいーポン!」でじゃんけんしてました。
今、思い出すと凄い曲ですね。

そちらはまだまだ暑いと思いますが
お身体ご自愛下さい。
これからもよろしくお願いします。
No title
「じゃんけん ホカホカ 北海道」なのよ。。

なんで(ホカホカ)なのかしらね~。
寒いのに。。。

(凱旋)はパソコンが変換してくれるから良いのであって、、、書けません。(きっぱり!)
Re: No title
Carlos様

「アン・ツー・スー」とはかわいらしい!昔はジャンケン1つとっても地域差がありましたよね。

今はテレビなどで、あっという間に流行が広がりますから、同じになってしまうんでしょうね。
Re: お母様の
rockin'様

そういえば家で歌ったことはないかもしれません。

大変だ!

ミサイルが飛んでくる前に、すぐにメールで歌詞を知らしておかなければ。
Re: No title
うにトラ様

道民の方々には面白くないかけ声かもしれませんね。ごめんなさいね。

ちなみに、このジャンケン歌、『糸巻き巻き』みたいな振りもついてるんです。

「じゃんけんとてとて…」とうたいながら、ゲンコツにした手をぐるぐる回すんですよ。バカでしょう(笑)。
Re: こんばんは。
なつ。様

はじめまして。優しいコメントありがとうございます。

馬が出てくるのが、やっぱり北海道ですね。

こちらでは「だるまさん転んだ」の代わりに「ぼんさんがへをこいた」と言います。お坊さんが出てくるのは、やっぱりお寺が多いからでしょうね。
Re: No title
アイハート様

「ホカホカ北海道」ってかわいいですね。

蒸かしたジャガイモを思い出して暖かくなります。

冬は外遊びで走り回るのが一番だけど、この年になるとそうもいきませんね。
コメント返しに反応
ぼんさんがへをこいた、これ、初めて聞いたときは絶対嘘だと思いました。私が聞いたのには、後半もありまして、「においだら、くさかった」というので、これで20まで数えられるのだ…という説明でした。
箸が転がっても面白い年ごろだったので、大笑いしましたが、奈良のだったんですねえ。
Re: コメント返しに反応
まこ様

その付け足し、知ってるけど私たちのあたりでは言わなかったです。ボンさんが…の遊びでで20数えることも、無かったですし。

「においだらくさかった」はたぶん、京都ですね。

京都の人は「嗅ぐ」ことを「におぐ」って言うんですよ~。

Re: コメント返しに反応 追記
まこ様

今、妹と電話でしゃべっていて、ボンさんが屁をこいたの話になりまして。

妹に言われて思い出しましたが、続き、ありました!

ただ「においだら…」ではなくて、「くさいのは当たり前」でした!

お下品で申しわけありません。


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