かわいい話。

冷たい雨の日。

寒くなったので紅茶の店に入る。20席ほどの小さなお店。

見回すと、60代くらいのオバサマが、6人連れでいらした。お稽古帰りか、わいわいと賑やかだ。

一人の私はさっさと注文を済ませたが、オバサマがたは何にしようか、メニューを見ながら楽しそうに打ち合わせ中である。

ああでもないこうでもないとなかなか決まらないなか、一人のオバサマが

私、このアフタヌーンティーセットってのにするわ!

と、決然と言い放った。すると、迷っていた他の人たちも

じゃあ、私も…

私も…

と次々に同調し、結局全員がアフタヌーンティーセットを注文した。

それを聞いて、内心大丈夫かなあ…と思った。ここのは英国式をうたった、なかなかスゴイやつだからだ。

さんだんのあれ
   (三段になってるアレ)

しばらくして、私のテーブルにお茶帽子をかぶせたティーポットが届き、続いてオバサマがたのテーブルにもご注文の紅茶が運ばれはじめた。

カップに紅茶を注いでいると、二人のウェイトレスが一つずつ、しずしずと三段のアレを運んできた。

テーブルの真ん中に二つの三段が置かれると、オバサマがたの歓声が上がる。

キレイねえ~、豪華だわ

スコーンも、サンドイッチもあるのね~

しかしそれで終わりではなかった。

いったん引っ込んだウェイトレスが、また一つずつ三段を持ってきたのである。

あらあら…

これって、一人に一つ?

などと当惑気味のオバサマの前に、さらにもう二つ

狭いテーブルはもういっぱいいっぱいである。

あまりのことに静かになったオバサマがた。そして、しばらくしてくすくす笑い出した。

豪華なケーキのタワーを前に、みんな少女のようにほっぺをピンクにして、恥ずかしそうに笑っている。

年上の方に失礼だが、なんだかとってもカワイイな、と思った。



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ごきんじょ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2015/01/23 09:37
コメント
No title
こんにちは
いや~それにしても凄い量なんですね。
これで一人前?すごすぎ・・・
・・で叔母様達全部食べたんでしょうかね~気になります。
No title
いやぁ~
美味しい物は 美味しい!!
おばさま族も喜んでおられましたね
No title
英国式のアフタヌーンティー
一人がお気軽に注文出来る価格なら是非オーダーしたいですぅ
(*´ω`*)

内容を確認せずに迂闊に注文した事が分かって
クスクスと笑える辺りは心のゆとりを感じます

そんなオバサンに私はなりたい
(*^-^*)
No title
昔の少女マンガの一場面のような・・・^^

紅茶の店ですか、こっちには多分ないなぁ
No title
いいですねぇ~♪
まるで少女のように照れ笑いをする…
とっても素敵です(*^-^*)
記事を読んでる私も笑顔になりましたよ~
Re: No title
Carlos様

写真は、某ホテルのをお借りしたもので、多分これは2人前ですね(同じケーキが2個乗っている)。

私の入ったお店のは一人分なのでこれよりは少し小さくて、でも6個並んでいるところはやっぱりすごかったですよ。
Re: No title
ヒロちゃん7様

はじめはびっくりした様子でしたが、皆さんたのしそうに召し上がってましたよ。

きっとお夕飯要らなかったと思います。
Re: No title
山猫様

ホテルだったらとんでもない値段でしょうが、田舎の商店街のお店なので千円台です。

ちょっとお高い店ならケーキセットくらいのお値段なので、まさかそんな量が多いと思わなかったんでしょう。

こちらにお越しの際はご一緒しましょう(笑)。
Re: No title
歩き茄子様

これが、「ミス・マープル」のような小柄で上品なおばあさま一人のエピソードだったら、少女マンガですね。

でも6人はなかなかの迫力ですよ。
Re: No title
YASU様

もし私の友だち6人組だったら、「ギャハハハ…」と大笑い、大騒ぎになると思うんですよ。

手を口に当てて、慎み深くくすくす笑うのって、やっぱり「女子高生」じゃなくて「女学生」の世代なのかな~。

何だか羨ましかったです。

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