ごっこの話。

子供の頃の年賀状は出す枚数も知れていたし、字も絵も手書きだった。

少し大きくなると、イモ版、ゴム版で、干支やカガミモチ、コマや羽子板なんかを彫った。仲良しの友だちとは、ミカンの汁のあぶり出しで秘密のメッセージを交換した

なんといっても最大の技術革新はプリントゴッコだろう。

版画ではなく、印刷する、という感覚が新鮮で、いろいろと凝った作品を作ったものだ。

1版で多色刷りが可能なのが画期的な点であるが、あえて版を分けるのが美しく仕上げるコツである。

子供が小学生のころは、干支を描かせて原版にした。中学に上がってからは、家族みんなでデザインを考え、コンペをやって、多数決で案を決めた。

たぶん私は、もっとも遅くまでプリントゴッコを使っていた人間の1人だと思う。

皆さんパソコンとプリンタで年賀状をお作りになるようになってからも、ずっとチマチマ版を作り、ピカッ!と感光ランプを焚いて、ねたねたするインクと格闘していた。

しかし時代の流れには勝てず、ついにプリントゴッコ本体の生産が終了し、続いてインクなど消耗品も買えなくなった。

買い置きのある間は頑張っていたが、ついにピカッ!と光るランプがなくなった。

次に、薄い水色の、透けるスクリーンがなくなった。

オークションなどで探せば買えることは分かったが、とんでもない高値で手が出ない。

泣く泣くあきらめ、本体も、残ったインクのチューブも処分して、今日に至る。

♪ぷっぷっぷぷぷぷぷ ぷりんと ご~っこ♪

トコロジョージの陽気な歌声を思い出すたび、すこし物悲しい気分になる。

ぷりんとごっこ



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むかしむかし | コメント(8) | トラックバック(0) | 2017/01/02 10:27
コメント
No title
イモ版にゴム版、ミカンの汁のあぶり出しは、私もやってきました。
しかし、プリントゴッコは試したことがありません。
もともと機械関係に弱いこともあり、使いこなせる自信がなかったから、という単純な理由からです。
地球上で1000万台以上が売れた実績を持つマシンですが、パソコンとプリンターの進出で、いまや見る影もなくなりました。
No title
明けましておめでとうございます、ほんと、懐かしいプリントゴッコですリコーカガクと言ってました。
No title
おはようございます。
今年もよろしくお願いいたします。

懐かしいですね。プリントゴッコ。
私もよく使いました。
Re: No title
声なき声様

プリントゴッコは機械というか、道具ですね。

電気でピカッと光るのは製版ですが、あとは手動です。

グイッと押すのが面白くて、子供もやりたがりました。
Re: No title
くんざん様

さきほどの声なき声様もそうですが、さすが男性は覚えてらっしゃるポイントが違いますね。

理想化学というとリソグラフの会社ですね。CMはタモリでしたが、そういえばプリントゴッコのCMを所ジョージじゃなくタモリがやってたこともありました。
Re: No title
Carlos様

うちの父も出始めはあんなオモチャみたいなもの、と言っていましたが、仕上がりを見てこれは使える、と思ったらしく、何年か使っていました。

枚数が多いので、乾かすために並べるのをよく手伝いましたよ。
お使いでしたか
プリントごっこ。

理想科学はこれで当てましたね。
今は(プリンター+印刷機)÷2のような
機械を売ってます。
100万以上します。
高いのは500万円くらい。

この機械をあるところに紹介したら見事お買い上げ。
理想科学の方、喜んでました。
で、会社からご褒美をもらったことがありました。

理想科学の人と話をしたときのことです。
「あれ(プリントごっこ)はよく売れました」
っと懐かしそうに言ってました。


もうプリントごっこはなくなりましたが今、デジタルスクリーン製版機で「ごっこプロ」ってのがあるようです。
Re: お使いでしたか
rockin'様

一言で数百万の取引を動かす男、rockin'様、カッコいい!

ごっこもデジタルではあんまり魅力ないんですよね~。やっぱり手書きでぺったんするのが面白いんですもの。

またやりたくなったなー。

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