にている話。

この人何かに似ているな、とつい考えてしまう癖がある。

しみずしょうご

シミズショウゴ氏は、イヤミな上役とか、ウラのある政治家の役が多かった俳優だが、私はこの人を見るたびに

タクシーに似てるなあ…

と、ひそかに思っていた。

彼に限らず、痩身で、メタルフレームのメガネをかけた初老の男性には、旧型のタクシーに似た人がたまにいる。

特殊な感想であることは確かなので、今まで人に言ったことはない。

大学の同級生のモリ君とは、もう20年以上会っていない。

当時も特に親しくしていたわけではなく、近況も所在も知らないが、時々思い出すことがある。

あれは語学の授業だったか、何となく同級で輪になって雑談をしていた時、ふと

モリ君って、オカダユキコに似てるね

と、思いついたことを言ってしまった。

おかだゆきこ

銀縁メガネにチェックのシャツのモリ君と、ふりふりドレスのアイドルのイメージの落差に、周囲はドッと沸いた。

言いだした私にだって、そのギャップを面白がる気持ちがどこかにあったと思う。

おとなしいモリ君は、いきなり笑いの対象になって、何も言えず顔を赤くしている。

悪いことをした、と悔やんだが、言ってしまった言葉は戻らない。

表立ってとがめられたわけではなく、改めて謝ることも無く、このことは小さなとげのように、ずっと引っかかっていた。

卒業して、忙しく働いていたある日、オカダユキコ嬢が亡くなった。

盛りの花びらをむしるような、無惨な最期を惜しむと同時に、モリ君のことを思い出した。

やっぱり、誰が誰に似てるとか、軽率に言うもんじゃない。

時は過ぎ、モリ君は、今頃どうしているだろう。

今も粗忽な私だが、もし彼に再会して、タクシーに似ていたとしても、それを口に出さない程度には、賢くなった。



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てれびじょん | コメント(6) | トラックバック(0) | 2016/02/27 11:05
コメント
No title
こんにちは

タクシー?
また突飛もないものに似ているんですね。

モリ君どうしているんでしょうね~
まだ、オカダ ユキコに似ているんでしょうかね~

もしかしたらモリ君まだ気にしているかもよ。
No title
そう言えば、ポンたんの同級生にも、アグネスチャンに似た男の子がいました。
18,9歳の正真正銘可愛い男の子だったわん。
アグネスチャンが出てきたばかりの時。
おっかのうっえー、ひっなげしのー♪
あの頃、みんな可愛いかったなあー\(^o^)/
今、みんなタクシーになってるのかなー( ̄O ̄;)
おおお!
お仲間です。

私はこの人は誰に似ているなと指摘するのも考えるのも得意です。
そしてこの人は誰それにに似ていると考えるだけでなく、非霊長類若しくは無生物に似ているなと考えたり指摘することも結構多いんです。

彼女は「竹」に似ているとか、「石」に似ているとか、有機物であれば「う○こ」に似ているとか。
そしてその表現が結構、賛同を得るんです。

これは制限なしの無敵の想像力保有の証です。
自慢できる能力です。

そう思いますよね。
ね?
Re: No title
Carlos様

誰かに似ていると言われたことはおありですか?

私は、人のことはよく考えますが、人から何かに似ていると言われたことはありません。

乗り合いバスに似てるとか思われていたらどうしましょう。
Re: No title
ポンたん様

あらら、アグネス君ですか。

きっとかわいらしい男の子だったんでしょうね。

有希子君は背が高くて、顔以外は全然かわいくなかったです。
Re: おおお!
rockin'様

私の場合、いろいろ思いつくものの、賛同を得られることはあまりないんですよね。

鼻の下が似てるとか、社食に急いでいくときの走り方が似てるとか、目の付け所が狭いというか特殊なのかもしれません。


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