さんばば話。

世は連休だが、私はふだん通り仕事。

帰宅して郵便受けを覗くと、DMや投げ入れのチラシに混じって、手書きの私信らしきものが、3通もあった。

友達との連絡もメールが主となった昨今、常に無いことである。

見れば中の1通は、ムラシマ先生からではないか。

思わず姿勢を正した。

わが恩師ムラシマ先生は、数年前に傘寿を祝われたが、今も矍鑠たる女傑である。

現役時代はそれこそ涙が出るほど厳しい方であった。

あとの2通の差出人も女性の名前だが、心当たりがない。

順番に封を切ってみて、ああ、あのことかと合点がいった。

ムラシマ先生が参加されている全国規模の社会貢献団体で、ちょっとした困りごとが生じ、私に相談があった。

幸いお役に立てることだったので、喜んで協力をさせていただいた。

2人の差出人はその団体の責任者で、3通はすべて、それに対するお礼状だったのである。

ムラシマ先生のお手紙は、厚手で純白の便箋に、太字の万年筆で、いつものように几帳面に。

お一方のは、名画のカードに、明るいブルーの細字で、英語交じりのハイカラな文面。

もうお一方のは、なんと巻紙に毛筆でスラスラと。

いずれも個性的で、それぞれにお手本にしたくなるほどの美しい筆跡だ。

しかも、そのことがあった直後、すかさず礼状を出すスピード感。

このお3人、全員が80代であることを思うと、すごいなあと感心しきりである。

ババアババアと自称してきたが、こんな方々に比べれば、私なんかまだまだチンピラである。

私もあと30年でこんな風になれるだろうか、と自戒するいっぽう、あと30年もあるじゃないか、と、なんだか嬉しくなった。

さんばば

(原作は→ 「三婆」 有吉佐和子 



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ごきんじょ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2016/05/03 11:18
コメント
No title
こんにちは
素敵な三婆さんですね。
ぢょん・でんばあさんもこれから30年、経験を積み重ねて
同じような素敵な婆さんになると思いますよ。
やっぱり
お礼の一番大切なところはスピード感ですね。
間が空いてはいけない。
間、髪を容れずってことが大切です。

巻紙に毛筆とは恐れ入りました。
そして尊敬します。
きっと魅力的な方なんでしょうね。

そんなお方に一肌脱いだぢょん でんばあ様もこれまたすごい。
尊敬。
あははははー。
朝から大笑いをありがとうございますー!
ぢょん でんばあさんがチンピラならば、私はさしずめヤンキーといったところでしょうか・・・・・・・。

お年寄りには芯の強さを常々感じております。
No title
ヽ(^o^)丿 ア、私もあと30年「も」ある!
そう思うと ホントなんだか嬉しくなりました!
「しかない」と思うのとは大違いですね~!
Re: No title
Carlos様

わー、Carlos様にそう言っていただけると、なんだか勇気百倍です。

30年頑張りますので、これからもよろしくお付き合いのほどを。
Re: やっぱり
rockin'様

ホントにそう思いました。

思いもよらずきちんとお礼を言われると嬉しいものですね。

そこらの人情の機微が、先輩方はよくお分かりなんだなあ。
Re: あははははー。
みのじ様

チンピラもヤンキーも、人生修行を忘れず、立派なババアになれるように頑張りたいですね。

人生まだまだ長いのですから。
Re: No title
ふ~みんまま様

そうそう、我々もまだまだ先が長いですよね。

がんばんなきゃなー。

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