ほうふな話。

おじーちゃんは、きちっとした人であった。

古紙回収に出す新聞紙も、角を揃えてキチーッと縛ってある。

まるでとても大切なものみたいに。

捨てるものがそんなんだから、捨てないで取ってあるものがどんな風か、推して知るべしである。

おじーちゃんが亡くなってから、探し物があって収納を開けた時のこと。

お茶の缶があったので、動かそうと手に持ったら、予想より重くて落としそうになった。開けてみると
ゴルフエンピツ
ゴルフのスコアを書く使い捨ての鉛筆。それが何百本もぎっしり

ギョッとして胸がドキドキしてきたので見なかったことにしてフタを閉め、さらに奥を探ると、プラスチックのでっかい収納ケースが3つ。

それもずっしり重い。

引きずり出して開けてみたら、サイズごとにキチーッと角を揃えて、大量の書類が入っている。

読んでみたが、期限が切れていたり、重要なものとは思えないし、そもそも前後の脈絡がない。さらに見ていくと、クリーニング屋のチラシや、お取り寄せの餃子の焼き方まで出てきた。

これ、書類じゃない。裏が白い紙だ!

そういえば、うちの子どもが小さい時、お絵かきがしたい、というと、おじーちゃんはいつもどこからともなく、裏の白い紙を出してくれた。

あれがこれだったのか!

3つのケースを次々に開けてみると、どれにもいっぱいいっぱいまで、同じように裏の白い紙が入っていた。

そういうわけで、父の大いなる遺産により、筆記用具だけは豊富な我が家である。



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ごかぞく | コメント(8) | トラックバック(0) | 2014/04/16 09:19
コメント
No title
あ~~几帳面なおじいちゃん。
私の父も昔もんだったから、(買った品物)の裏に、購入日、金額を記載してあったのを思い出しました。
同居の母は、目下(空き箱)!
「何かの時に・・・」と言うけど何の時?
Re: No title
コメントありがとうございます。

裏に買った日を書くの、うちの祖父がやってました。それ用にわざわざ買った黒いエナメルの缶があって、石油ストーブとかの後ろに「○年○月吉日 ○子入学を機に求む」とか書くのです。

うちの母も、箱、缶、溜めますね~。

こないだ実家に帰ったら箱があったので、何を入れてるのかと思って開けたら、別の空き箱が入っており、その箱を空けると、もう一回り小さい空き缶が入っていました。

ちょっと前までは逆上して「捨てなさい!」と説教してたんですが、最近はもはや諦め気味です。
No title
お父上の大いなる遺産、あっぱれ!

保管の方法がとてもご立派です。
捨てるものもこれだけきっちりされていると、なにやら手放してはいけないような気持ちになりますネ~。

大したものではないけれど(他の人から見たら)、こんなに几帳面に収集されているのであれば全く迷惑になりません。
だから今まで発見されずに、白い紙達はひっそりとケースの中に隠れていたのでしょう。なんとも愛らしい紙達よ。

玄孫、いや来孫、昆孫の代までこの白い紙は使われ続けるでしょう。

おとーさん!紙と鉛筆はもう買わなくて済むよー!ありがとー! (ぢょん・でんばあ さんの代わりに叫んでおきました\(^o^)/)

それと、お母様の大事な空き缶にお顔を書いて差し上げたらいかがでしょうか。
角ばったマトリョーシカに早変わり♥
飾ってもよし!鉛筆を入れてもよし!


ところで「どんだけ几帳面よ」のおじいちゃま、お父様の血は娘・孫達にしっかりと受け継がれたのでしょうか・・・(^_^;)。
訪問ありがとうございます(*^_^*)
おじいちゃんとても几帳面な方ですね(*^_^*)
ブログまたおじゃまします☆
Re: No title
父の部屋の収納は、そういう「きちんと整理された価値ゼロのもの」で埋まっていました。

本来収納に入っているべき衣類は、別に買ったハンガーラックと、背広の入っていた紙箱なんかを床に置き、そこに収めてましたが、それがドーンと真ん中にあるので、私たちは「おとーさんの中の島」と呼んでました。

その中の島もだんだん大きくなってきて、部屋は魔窟となり、奥に進めない状態でした。

「きちんと散らかっている」とでも申しましょうか。

そういう父の血は、家族では私にだけ伝わっているように思います。新聞をくくる時など、父のようにきちーっとしたい気持ちがチラリと湧きますが、これは捨てるものだから必要以上の手間をかけてはならない、と、敢えて乱したりしてます。

「マトリョー箱」いいですね!かわいい顔を書いたシールを貼ってもいいかなと思いました。
Re: 訪問ありがとうございます(*^_^*)
こちらこそありがとうございます。

私事ばかりですが、面白く読めるように工夫していますので、よろしければまたお読みください。
遺産
裏が白い紙、そして大量の使い捨て鉛筆。
素敵です。
ぢょん・でんばあさんの文才で
すばらしい文章が編み出されそうです。
あっぱれ!おじーちゃん!
Re: 遺産
ゴルフ鉛筆は、もう一回見たらつい逆上して、捨てちゃいました。

白い紙もドバっと捨てようとしたら、おばーちゃんがファックスの受信に使うっていうの。

でも、おばーちゃんちにファックスなんて、月に何枚も来ないのです。

遺産を使い切るのにいったい何百年かかるんでしょうか。

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