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すっぱい話。

忙しかった週末、ヘトヘトで帰宅する。もはや、夕飯の支度をする余力はない。

こんな時はレトルトカレーがありがたい。

冷やご飯をチンして、ラッキョウを添えて食べたら、ちょっと元気が出た。

お風呂に入って、今日はもう寝てしまおう。

髪を乾かしてから、電気を消した、薄暗い台所でコップを探し、冷たい水をいっぱい。

…ん?

くちびるに近づけた時、違和感はあったけれど、動作は止まらずグビリと飲んでしまった。

後味に、かすかな刺激臭と酸味

ナニこれ、味覚異常?

明るいリビングルームに戻り、ソファに座って、おでこに手を当ててみるが

…うーん 熱は…無いね…

疲れが出たか、それとも未知の疾患の症状か。

身体に何かが起きているのかも、と思うと、怖くなってすぐ布団に入った。

目覚めると疲れもとれ、いたって爽快である。

どうやら昨夜の味覚異常は気のせいらしい。

朝の光の中で流し元を見たら、コップはなく、食べきったラッキョウの空瓶が伏せてあった。

らっきょう
(スッパイ失敗…珍しくダジャレ)



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もろもろ | コメント(0) | トラックバック(0) | 2021/03/06 11:30

15ふん話。

家事をしながら、点けっぱなしのテレビ。

受信料をとられているのに、見ないと損だというビンボー性から、ついNHKを見る。

ニュースもワイドショーも民放ほどうるさくなく、ちょうどいいのだが、あいだにあって困るのが朝ドラだ。

飽きられない工夫か、15分の短い中に泣いたり怒ったり、人物の感情の起伏が著しく、やかましくってしょうがない。

こちとら、朝っぱらから感動などしたくない。

チャンネルを変えても、民放はどれも似たり寄ったりの、ネット映像の借り物ばかり。

かといって、わざわざDVDだの録画だのを見るほどでもない。うっかり熱中して、テレビ体操を見過ごしたら大変だ。

15分という、短いような、長いような時間が、けっこうな曲者なのである。

さいきんは、朝ドラの15分だけテレビの音を消し、ワイドショーが始まったら戻す、ということをやっている。

なんだかばかばかしい気もするが、しかたがない。

おちょやん
(今回は大阪が舞台なのもやかましさの一因)



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てれびじょん | コメント(2) | トラックバック(0) | 2021/03/05 11:30

ようふく話。

今でこそ既製服はサイズもデザインも豊富だが、50年ほど前は違った。

既製服は「ツルシ」とか「ぶらさがり」とバカにされており、男も女も、お洋服はオーダーしたものなのだ。

誂えるほどでもない普段着は、家で、お母さんが作る。子供服、夏の簡単服、冬のセーター。

イモートと並んで立ち、寸法をとられた次の日、学校から帰って、だだだ…とミシンを踏む音が聞こえると、また新しい服だ、と心が弾んだ。

母は色彩感覚もデザインセンスもいい。小学校で周囲を見回しても、私たちみたいな服を着てる子は他にいなかった。

海水浴には、背中が大きく開いて、鳩目穴にリボンを通して結ぶ、オレンジ色のサンドレス。

胸元にスモッキングとピンクのバラの刺繍のあるワンピースはピアノの発表会に着た。

スカイブルーのAラインのコートには、襟に白いラビットファーがついている。

幼いころからそんなお洋服を着ていた私は、洋服の趣味が良い。

いつも自信満々、一瞥、これしかない!と選んだ服は、子どもたちによく似合って、どこに行っても必ず褒められた。

ただし子供の服に関してだけで、大人になった自分に関しては全然だ。

毎日毎日、今日という日にいったい何を着たらいいのか、途方に暮れた挙句、けっきょくもっとも適さない服を着ている気がする。

オシャレな店に行っても、あふれかえる中から、どれを買っていいのやら、見当もつかない。

黙っていても似合う服を作ってもらえた昔が懐かしいが、今の母にねだっても

最近は既製服が安くていいわねぇ~!

もう、洋裁なんて、やりゃーしないのだ。

ふるいみしん



本日3月4日はミシンの日につき、2014年5月28日の記事に加筆掲載いたします。



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むかしむかし | コメント(4) | トラックバック(0) | 2021/03/04 11:30

もーもー話。

私とイモートのために、実家の両親が飾ってくれたのは、木目込みの小ぶりなお雛さま

ころんと丸くて、童形のお内裏様と、三人官女に五人囃子、随身と仕丁の15人が、茶箪笥ほどのガラスケースにおさまっている。

昔は雛祭りに、女の子同士おうちに呼んだり、呼ばれたりしたので、お友だちのお雛さまがどんな風か、みんな知っていた。

仲良しのミッコちゃんのお雛さまは段飾り

お人形ひとりひとりが大きくて、面長のオトナ顔なのは怖かったけれど、とりわけ私が惹きつけられたのはお道具である。

うちのお雛さまにも、ひし餅やぼんぼり、お神酒徳利はついていたが、ミッコちゃんの段飾りの、下段にずらりと並ぶお道具には及びもつかない。

中でも漆塗りの鏡台やお針箱は素晴らしかった。

ひきだしが開くんだよ ほら…

おばさんの目を盗んで、箪笥をそっと開けてみせてくれたことなど、忘れられない。

いくつかの疑問点もあった。今も昔も、些細なことが気になる私は

重箱に比べて 乗り物が小さいよね…

持ち主のミッコちゃんにはもちろん言わないが、そんなことを考えていた。

十二単でふくらまったお雛さまは、頭を突っ込むのがせいぜいであろう、ちっちゃい駕籠。

さらに不可解なのは

ぎっしゃ

牛車である。

このウシちっちゃくない?お雛さまがミッコちゃんとして ミミくらいの大きさだよね…

ミミはミッコちゃんの愛犬マルチーズである。

縮尺ということをじっくり考えたのは、あれが初めてだったかもしれない。



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むかしむかし | コメント(10) | トラックバック(0) | 2021/03/03 11:30

そつぎょう話。

坂道を降りてくる、高校生たち。

すれ違った制服の胸元に、リボンの花がついている。

ああ、今日卒業式だったんだ。

時節柄、在校生の出席もなく、来賓も保護者も制限したのだろう、帰る人波は、通常の下校風景とさして変わらないようにみえた。

この学校は、少子化による県立高校の統廃合で、来春には無くなってしまう。

反対運動もあったようだが、奏功しなかった。

式典の華やかさより、終わりの寂しさを覚えるのは、それを知っているせいかもしれない。

卒業して間もなく、母校が消えてしまうのだな、なんて思いながら、彼ら彼女らを眺めていると

…しゅぽん!

キャハハハ…!

ドッと笑い声が起こった。

卒業証書を納めた、黒い紙筒のフタを、1人が開けてみた、その音がおかしかったらしい。

…しゅぽん!

しゅぽん! しゅぽん!

他の子たちも、めいめいに自分の筒を開けては、その音にゲラゲラ笑っている。

やっぱり若者は、笑っているのがいい。

母校が…コロナで…、勝手に気の毒がってる、大人のおせっかいなんか、蹴飛ばしてしまえ。

振り向かず、新しい場所に行けばいい。

ジジイババアになるまでは、こんなところに戻ってくるなよ!

卒業おめでとう。

かんなとみなみ



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ごきんじょ | コメント(14) | トラックバック(0) | 2021/03/02 11:30
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