ぽちぽち話。

今日お邪魔した会社は、おとなしい人が多くて、いつうかがってもシーンとしている。

とはいえ堅苦しい社風ではなくて、服装も自由なようだ。

担当者のシモダさんも例にもれず、静かな声の人。

声がデカくてやかましい私だが、相手が静かだとつい、つられて穏やかな声になる。

淡々と話が進み、淡々と用件が終わりかけた時、話の接ぎ穂にふと

あら、シモダさん、柄シャツ珍しいですね 

そう口に出してみた。シモダさんはいつも白のボタンダウンシャツの人なのに、その日は珍しく、ポチポチと水玉の飛んだダンガリーのシャツだったのだ。

すると、マジメなシモダさんの表情がふとゆるみ

まあ… 着るなら今日かな、と思いまして…

あいかわらず静かだが、笑いを含んだ表情になった。

着るなら今日?どういうこと?と、シャツに目を凝らして…あっ!

かーりんぐのしゃつ

ポチポチ小さな水玉模様と見えたものは

かーりんぐのしゃつ2

カーリングのストーンだった!

すごーい、かわいーい、どこで買ったんですか、と、私が騒いでいると、静かに机に向かっていた女子社員さんが集まってきて

ゴメンネ!ぜんぜん気づかなかった!

もおー、なんで黙ってるの!

口々に言いながら、笑顔でシモダさんを囲む。

この事務所が、こんなに賑やかなのは初めてだ。

シモダさんの地味すぎる応援が効いたのか、その日、カーリング女子日本代表が英国代表に勝ち、銅メダルを獲得した。



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談ランキング

スポンサーサイト
ごきんじょ | コメント(5) | トラックバック(0) | 2018/02/25 11:30

はなたれ話。

最初に見た時、なんかヘンだなとは思ったのだ。

ほどほどに混んだ昼過ぎの電車。通路をへだてて斜め前の席にその人はいた。

薄茶の登山帽をかぶり、ショルダーバッグをかけた70代くらいのオジサンだ。

顔には昔ながらのガーゼのマスク。今どきの、顔の下半分を覆う使い捨てマスクではない。

どこもおかしいところはないはずなのに、やっぱり、なんとなーくヘン。

失礼にならない程度に観察したが、何がヘンなのか、理由は分からない。

あきらめて、車窓に目を移せば、明るく晴れた冬空は澄んで、ガラス越しの日差しが暖かい。ついウトウト眠くなりかけた時

うあ~!

吠え声がして、私も、右隣の若い女性も、ビクッとして飛び上がった。

見ればオジサンのアゴが横にバックリ裂けている!

ギョッとして二度見すると、裂けたアゴと見えたのは口で、オジサンはただアクビをしただけ。

マスクで隠れているはずのオジサンの口は、完全に覆われることなく、下唇が露出していた。

つまり、オジサンはマスクを鼻にかけていたのである。

マスクをしている人は、ふつう鼻から口を隠す。最初の違和感、それはマスクが顔の真ん中にある、ということだったのだ。

それにしても、なにゆえこのオジサンは、口を覆うことをせず、鼻だけを守るのだろう。

大量に吹き出す鼻水を受けている、とか。

誰かに鼻をかじられて、歯型がバッチリついている、とか。

あるいはものすごく美しい鼻の持ち主、鼻タレント略して鼻タレなのか。

そんな妄想に頓着するようすもなく、鼻マスクのオジサンは席を立ち、前を通って降りていった。

ぽあろのひげ
(寝る時ヒゲにマスクをかける人もいる)



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談ランキング

ごきんじょ | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/02/24 11:30

はこはこ話。

実は箱が好きだ。

わが母おばーちゃんもまた無類の箱好きなので、箱好きの血、というのがあるのかもしれない。

おばーちゃんは、きれいな箱は捨てられず、入れるものが無いと箱に箱を入れて保存する。

箱イン箱、マトリョー箱である。(→ あきばこ話。

私はそうならないよう、空き箱は捨てるが、オルゴールや箱根細工など、お土産や記念品でいただく箱は、喜んで大切にする。

何を入れるわけでもない。

手のひらに載る小さな箱は、中に何も入っていなくても嬉しいのだ。

ガラス扉の中にしまってあった、そんな箱のひとつを手に取ってみたら、コトリと音。

あれ?何か入れたかな?覚えがないけど、私以外にこの箱を触るものはない。

開けてみると、中にカワイイ人がいた。

すきーけいと

昔むかし、スキーウエアじゃなく、セーターを着たころ、毛糸玉のオマケについていたお人形だ。

スキーシーズンのうちに出てこられて、良かったね。

白いタオルの山にのせてやると、小さなスキーヤーは、張り切って前傾姿勢になった。



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談ランキング

もろもろ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2018/02/23 11:30

おかしの話。

毎年この時期に、食べるお菓子がある。(→ とちがら話。

お祭りの間だけ作られる、椿の花の形のお菓子である。

のりこぼし
(「糊こぼし」 → 御菓子司 萬々堂通則

あまり和菓子を好まない私が、買ってまで食べる数少ないお菓子だ。

今年も駅まで出たついでにお店に足を運んだ。

いつものように、かわいいお菓子が3つ並んだ紙箱を求めようと

スミマセン…この…

指さしかけて手を止めた。

今年は1人なんだ。

柔らかさが命の生菓子を3つも買っても、食べあぐねるかもしれない。

声に応えて奥から出てきた、丸顔の店員さんが、黙ってしまった私を、せかさずに待ってくれる。

やっと出た言葉は

…この、箱入りください

やっぱり、1つだけ、とは言えなかった。

形も大きさも、ちょうど落ちた椿の花ほどのお菓子。

来年は、1つください、と言えるかな。

風に飛ばされそうな小さな紙袋を大切に提げて、1人暮らしのうちに帰った。



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談ランキング

ごかぞく | コメント(10) | トラックバック(0) | 2018/02/22 11:47

きいてた話。

数年前から、更年期の不調をきっかけに、数種のサプリメントを試してきた(→さぷりの話。)。

さぷり

スーパーの薬局で手に入る一般的なものだし、決して高価なものではない。

対策の甲斐あってか、症状は落ち着いたが、そうなるとゲンキンなもので、ふと

これってまだ飲まなきゃダメ?

などと思い始める。

更年期、それは年が更まる時期

つまり、アラタマリ終われば、更年期も終わりなのである。

調子がいいのはサプリのおかげじゃなく、アラタマリ終わったからなんじゃないの?

そんな疑念が湧いて、とりあえず、飲み切った1つを、新しく買うのをやめてみた。

1日2日では何も起こらない。3日たっても、1週間が半月になっても、痛くも痒くもない。

もう忘れかけたある時、ふと思った。

なんだか家が荒れてるな…

部屋のあちこちに、そこにあるべきでないものがある。

どこもかしこも、なんとなくホコリっぽい

どこも悪いところはないけれど、なんだか腰が上がらない。

仕事に行って、ご飯を食べて、特に困っていないながら、どうも身体の動きが悪い。

好きな本を読むのも億劫で、ドンヨリする。

自転車も寒いから、お出かけは最低限、どうしてもの時はバスに乗る。

みんな寒さのせいにしていたが、ハッと思った。

もしかしてアレをやめたせい?

重い腰を上げて買いに行こうと思ったが、なにしろ面倒なのでAmazonで注文した。

やめたサプリを再開して1週間。

昨日は自転車に乗って、気になっていた本を借りに、遠いほうの図書館に行ってきた。

もちろん洗濯も掃除も済ませてからである。

いやーホント、こんなことあるんですね。ビックリだ。



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談ランキング

もろもろ | コメント(16) | トラックバック(0) | 2018/02/21 11:30
 | HOME | Next »