がすてん話。

買い物ギライの私が、今日は珍しく大型ショッピングセンターにやってきた。

年に1度のガス展なのだ。

がすてん
 大阪ガス ガスてん2017 

配布されたチラシや封筒を持参すると、抽選に参加でき、粗品がいただける。

この手の粗品もらいには、もはや動かされないが、このガス展に関しては、粗品が全て食品という魅力がある。

もれなく醤油がもらえる他、抽選の賞品も、近江牛、コシヒカリ、比内地鶏、シチューのもと。末等でも乾麺のウドンなのだ。

どれをもらっても困らないし嬉しい、こういう抽選は珍しい。

そういうわけで、重い腰を上げたわけである。

ところが、建物に入るなり、何やら様子がおかしい。平日の開店直後にもかかわらず、異常な人出なのだ。

抽選会場は、いつもにも増して、押すな押すなの大行列。

日頃ひたすら人混みを避けて暮らしている私は、行列や混雑にことのほか弱い。

もう帰っちゃおっかなー…

つい弱気になるが、見れば80代も半ばを過ぎようという小柄なおばあさんが、雄々しく並ぶ姿に励まされ、長い列の末尾に加わった。

長いといってもラーメン屋の列とは違い、進むのは早いが、それでも首尾よく末等のウドンを手にするまでに、かなりくたびれた。

それにしても、なぜこんなに混むのか。おばーちゃんに電話してグチると

あれじゃないの、ホラ、ブラックマンデー

え?また株が暴落したの?

テレビでもやってたよというので見回せば

ぶらっくふらいでー

ブラックフライデーって何だよ!

プレミアムフライデーじゃないのか今日!

またしても、誰かが思いついた何かだ。

おまけにブラックとかプレミアムとかの連想か、ついビールまで買ってしまい、今日は1円も使わないつもりできたのに、エラい出費である。

忌々しいことこの上ない、ナントカフライデーなのであった。



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ごきんじょ | コメント(3) | トラックバック(0) | 2017/11/24 11:30

せーるの話。

その店の前を通ったら、セールをやっていた。

いいなと思いつつ、なんだか敷居が高くて、入ったことのない店だ。

私にとって敷居が高い店というのは、お値段の高い店ではない。

なにしろ、こちとらバブル世代である。

シャネルだろうがヴィトンだろうが、ウン万だろうがウン十万だろうが、ビクともしない。(買わないけど)

入りにくいのは若い人向けの、かわいい感じの店である。

50代って難しい。

もう少し年配になれば、若い子向けのファッションに興味を持つのも微笑ましいし、マゴに買ってやるのよ、という顔もできる。

しかし、私の年頃では、自分は若いと誤信している、あるいは若くありたいと悪あがきしているようで、いたたまれないのだ。

もちろん、ウッカリ入ったとしても、礼儀正しい店員さんは、そんな風を見せはしない。それでも

フフフ…オバサン、がんばっちゃって…

内心そう思われはしないか、ビクビクする。

しかし、セールの時なら

セール好きのオバサンですよ~

という顔ができるではないか。

ヨシ、入ってみよう。

念のため、ドア付近に示されたセールの表示を確認する。

0ぱーせんとおふ

ぜろぱーせんとおふ?

それはセールではないのでは?

そう思ったが時すでに遅し、自動ドアが開き、

イラッシャイマセ~

若いかわいい声の合唱が、オバサンを迎えた。



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ごきんじょ | コメント(6) | トラックバック(0) | 2017/11/20 11:30

ごくひの話。

仕事を済ませて、くたびれたね、お茶でも、という話になった。イシザキさんがなぜか声をひそめ

知ってる店があるんだけど、行ってみる?

というので、喜んでついていった。

アレ?ここパン屋ですよね?イートインですか?

シッ!声が高い!

なぜか叱られて自動ドアを通ると、店の奥に細い階段。ゴトゴト上がった2階には、思いのほか広く、明るい空間が広がっている。

へえ~、こんなお店あったんだ!何度も通ってるのに、知らなかった!

まあね カンバン出てないし…

ちゃんと黒い制服に白いエプロンを着けた、落ち着いた年配のウエイトレスがオーダーを取りに来たので、イシザキさんの勧めに従い、ケーキセットを頼む。

少々古びているが、まったく普通の喫茶店。

見回せば、午後のヘンな時間にもかかわらず、8割以上の入りでにぎわっている。

あ、言い忘れてたけど、ここちょっとユックリだから

いいですよ全然 今日は直帰だし…

確かに、ケーキセットはなかなか来ない。私たちより前からいた、隣のテーブルのオバアサン3人連れも、正倉院展のパンフレットなど見ながら、のんびり待っている。

そういえば、ウエイトレス含め、ずいぶんと平均年齢の高い店だ。

大きな円卓を、写生旅行の帰りか、スケッチブックを持ったオジイサンオバアサンのグループが、なごやかに囲む。

窓際の席にはジャンパーを着たオジサンが、通りを見下ろしながら、ちびちびコーヒーをすすっている。

この店内では、60代のイシザキさんと50代の私は、断然若手である。

やがて慌てる気配もなく、コーヒーとケーキが運ばれてきた。確かにこのテンポでは、忙しい若い人はイライラしそうだ。

淹れたてのコーヒーと、素朴なケーキは、とてもおいしい。穏やかな、穏やかな時間が流れた。

度肝を抜かれたのはお会計の時。

1000円札を出したら、お釣りに500円玉と100円玉があった。間違いではない。とんでもない安さである。

曲がりなりにも観光地、駅前の一等地で、この値段はありえない。

すっごくいいお店なんだけど、外国人観光客に見つかるんじゃないか、ドキドキなのよね~

イシザキさんは言う。

ぢょん子さんはインスタやらないし、食べ物撮らないじゃない?だからいいかなと思って…

帰り道、くれぐれも内密に、と念を押された。だから店の在処は、ここには書けない。

ごくひのきっさてん
(この写真は極秘の喫茶店ではありません)



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ごきんじょ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2017/11/10 11:30

たいさく話。

どうしたの、今日!バタフライ休んでたじゃない!

週1回のプールのあと、更衣室で身体を拭いていたら、フジイさんに勢いよく肩を叩かれた。

ちょっと腰が痛くて… クロールは大丈夫なんですけど…

あー、冷えるもんね あっためるといいわよ カイロ貼って…

腰痛体操は試した?

サポーター巻くといいわよ~ ラクよ~

横合いからナカニシさんとスギヤマさんが、相次いで口をはさむ。

いつもそうなのだが、腰が痛いというと、わらわら人が集まり、様々な治療法を伝授してくれる。

同病相憐れむ、というが、頭痛や腹痛ではそうはならない。腰痛の不思議だ。

私の場合、今のように寒さに向かう時期に、運動不足が重なると腰が痛くなる。毎年のことで対策も決まっているのだが、親切なアドバイスはありがたい。

ふんふんと聞いていると、さらに2人、3人と輪に加わる。

もはや腰痛の当人である私などそっちのけで、ドコソコの整体が良い悪い、という話になったので、途中だった着替えを済ませようと輪を離れた。

視線を感じてふと目を上げると、イチダさんが思いつめたような目で見ている。

彼女からは、よくわからない理由で、一方的にツンケンされていた。(→ いきさつ話。

そんなイチダさんが、ツカツカとこっちにやってきたので、ナニゴトカと身構えると

腰痛はね 腎臓とか子宮とか 病気が原因のこともあるから 変だと思ったら すぐ病院に行かなきゃダメよ!

ずっとモノも言ってなかったが、腰痛対策というと、どうしても黙っていられなかったらしい。

腰痛、いや、腰痛対策、恐るべし。

ばんてりんさぽーたー
(お蔵入りしたサポーター)



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ごきんじょ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2017/11/08 11:30

けーきや話。

私が気に入った商品は廃番になり、私がいい店だなーと思う店はだいたい閉店になる。

悲しいが事実である。(→ へいてん話。

無くならないでほしいなら、買い支えるべきなのだろうが、いかんせんお金がない。

そういうわけで、お気に入りのあれもこれも、やがては無くなる運命と、もはやあきらめてはいるが、今もなお、無くなって残念でならないお店がある。

それは近所にあった、かわいいケーキ屋だった。

材料のよい美味しいケーキはお値段も高くなく、感じのよい店員さんが、急かせずゆっくり、丁寧に箱に詰めてくれる。

ムスメの誕生日ケーキを頼んで以来すっかりファンになり、ケーキはあの店、と決めていたのに。

急に「閉店のお知らせ」が貼り出されたので、驚いて店主の奥様らしい女性に

どちらかに移られるんですか?そっちに買いに行けるかしら…

と尋ねたが、

いえ…

と、何やら歯切れが悪い。

どうもワケアリのようで、それ以上聞けずに、月末にはシャッターが下りたままになり、2度と開かなかった。

店は流行っているように見えたが、内実は苦しかったのだろうか。

もっと高いケーキを、もっと頻繁に買えばよかった、などと後悔したりする。

遠くてもいいから、いつか立ち直って、どこかでまた、お店をやってくれているといいな。

そう思って、何気なく検索してみたら、同じ名前の店が見つかった。

もしかして、とホームページを開けたら、見覚えのあるロゴと、懐かしい紙袋の模様!

嬉しくてもっとよく見ようとしたら、なぜか英文である。

ヘンだなあ、と思いつつ、クリックしてみて驚いた。

SINGAPORE

なんと、今やシンガポールで4店舗を展開しているというではないか。

ホームページでは、少し貫録を増したように見える店主が、自信ありげに厳選材料で作る日本風フランス菓子をオススメしている。

流行ってないどころの騒ぎではない。要らぬ心配をしたことが、恥ずかしくなった。

悲しいジンクスが破られて、嬉しいような、悔しいような、不思議な気分である。

しんがぽーるのけーき
(シンガポールでも相変わらずおいしそうだ)



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ごきんじょ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2017/11/07 11:30
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