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くようの話。

今日はひな祭り

うちにもムスメがいるから、ささやかながら毎年お雛さまを出して飾る。

しかし周りのお母さん連中に聞いたところ、子供が大きくなるにしたがって、お雛さまを出さなくなるおうちも多いらしい。

年に一度しか出さないお人形を、一度も出さなくなったら、それは不用品である。

押入で場所をとるばかりの雛人形が厄介者に思えて、処分を考えるようになるが、人形というのは非常に捨てにくい。

そこで誰しも思いつくのが、人形供養

ゴミに出すのは気が咎めるが、いくばくかの供養料を包めば罪悪感が薄れるのか、お願いする人はとても多いらしい。

へそ曲がりの私はこの人形供養というやつが何だか気に食わない。

供養といったって結局代わりに捨ててもらうわけだ。それを都合よく、イイコトしたみたいに言い換えるのは、ズルくないか。

今の家に越す前、荷物の整理のため、ずいぶんと物を捨てたが、中には人形やぬいぐるみもたくさんあった。

私だって鬼でも蛇でもない。カワイイ顔のあるものを捨てるのはつらかったが、歯を食いしばってゴミ袋に詰めた。

あの時、私は意地になっていたのだと思う。

お人形を、クマさんを、買ってしまったのは私。自分で始末をつけないで、誰かに代わってもらうのは、卑怯に思えた。

街で、お店で、かわいいお人形を見て欲しくなることは、今もある。

そんな時、ゴミ袋の中から私を見ていた、ピンクのウサギのまるい瞳を思い出しては、グッと思いとどまるのだ。

ぱんだのひなまつり
(パンダのひな祭りはササと氷でお祝いする)



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もろもろ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2017/03/03 11:46
コメント
仰る通り
代理人委託による廃棄行為の否定なんでしょうね。

つぶらな瞳と思い出ををペアで廃棄するのは忍びない。
だから廃棄ではなく弔いと思いたい。

最後まで自分でカタをつける。
立派だと思います。
何時だったかな
相当大昔の事。
幹線道路を走ってた時、隣を走る清掃車のゴミ投入部分にポツンと縫いぐるみが鎮座してた事を思い出した。
あれは収集する人の思い遣りだったのだと今確信した。
その時写真も撮ったので、見つけたら公開したいと思う。
あー。
今から、本当に気になっているのが、「親の」人形の始末…。あるんですよ、恐ろし気な日本人形の古くて高そうで、大きいのとかが。
 なので、とても耳の痛いお話でした。

 ちなみに、自分のものは、写真をとって、お礼を言って、捨てています。
No title
おはようございます
ひな人形、捨てられないでいるんですね。
実は、我が家の押し入れにもあるんです。
ひな人形と武者人形。
おそらく捨てずにず~と押し入れの中にいると思います。
鴻巣のびっくりひな祭りにでも寄付しようかな?
Re: 仰る通り
rockin'様

どうなんでしょう、あそこまで非情になろうとしなくてもよかった気もします。

その時は何か、痛みを感じて切り捨てなきゃという気分だったんでしょうね。
Re: 何時だったかな
lcx7672様

それは趣深い写真でしょうね。

ぜひ拝見したいです。
Re: あー。
まこ様

ああ~、先祖代々のとかはいいんじゃないですか人形供養で。だって怖いし。

自分で買っといて供養はねーだろうと思ったわけです私の場合。

あれ以来顔のあるものを買うのには慎重になりましたね。
Re: No title
Carlos様

うちのお雛さまは小さい内裏雛なので、毎年飾っていますし処分の予定はないんですよ。

寄付はいいかもしれませんね、みんなに見ていただけますし。

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