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ウチアケ本。

初めて妊娠したときは、出産や育児の本を読み漁った。

書店の育児書コーナーに行くと、マンガのようなそうでないような本がたくさんある。

コミックエッセイというジャンルが、出始めた時代だった。

何冊か読んだが、面白いようで面白くない。

絵がうまければマンガを描くし、文章がうまければ小説やエッセイを書くだろう。

コミックエッセイはその両方だけれど、どっちもあんまりうまくないのが多い。

絵なら絵、文は文の、単体で勝負できなくて両方やってる風の作品を見ると

絵の練習すれば…

われながら、このジャンル全般にキビシいなとは思う。

もちろん例外はあって、そのひとつがこの本。

さざえさんうちあけばなし
(「サザエさんうちあけ話」長谷川町子著 姉妹社刊)

コミックエッセイだのエッセイマンガだのが流行る、はるか前に出版された、著者の自伝である。

なんといっても絵がうまい。

のちに朝ドラの原作になったことから分かるように、内容もめっぽう面白い。

余滴、という言葉がある。

エッセイというものの、ひとつの理想がそれであり、余滴が面白くあるためには、なによりも本業が充実していなければならないのだ。

手に取ってページを繰るたびに、そのことを自戒する、そんな1冊である。

今日は著者長谷川町子の没後30年。



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ブックガイド | コメント(4) | トラックバック(0) | 2022/05/27 11:32
コメント
No title
コミックエッセイは読んだことありませんね~
私は子供のころからあまり本は読むほうではなかったですからね~
外で遊ぶ方が忙しかったから・・・
今はブログなんかが本になったりしてますもんね。プロ中のプロでない書き手も多いですよね。

絵にすると視覚化されるので、ハウツー本なんかは分かりやすくていいのもありますね。
Re: No title
Carlos様

コミックエッセイは読みやすいのでファンは多いようですよ。

マンガのほうのサザエさんは読まれませんでしたか?
Re: タイトルなし
うさきち様

いろんな意味でプロアマの区別が無くなってきてるのを感じますね。

SNSで話題になって、いきなり有名人というパターンも多いですし。

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