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てあらい話。

時節柄、出先でも手を洗うことが増えた。

家庭的な小規模の事務所では、まずこちらへ、と、洗面所に誘導されることも多い。

除菌成分のハンドソープ。タオルかけにタオルは無く、代わりにペーパータオルが備えてある。

必要な仕事をできるだけ安全にと、みんな知恵を絞って、できる限りのことをしているんだな。

しみじみ考えながら水を出そうとしたら

がん!

思わぬ抵抗に遭った。

おゆのじゃぐち

レバーを上げて水を出す蛇口である。

今はこれが当たり前だが、昔は違った。

同じレバー式でも、上から下に、押して出す蛇口が主流だったのである。

うちは築30年以上の中古で、当時の最新設備である、下げるレバーの蛇口がついている。

そのため、水を出そうとすると、反射的にレバーを押してしまい

がん!

新しい蛇口の反撃を受ける次第。

下げる蛇口が急激に廃れたのは、神戸の震災がきっかけだった。

落下物に押された蛇口から、貴重な水が流しっ放しになったことが教訓となり、上げて出し、下げて止める蛇口の普及が進んだのだ。

うちのような下げる蛇口は、いわば過去の遺物である。

いろんなところで上げる蛇口に慣れて、うちに帰ると、今度は水を止めようとして勢いよくポン、とレバーを押してしまい

じゃー!

ギャー!

周囲をビショビショにして、大騒ぎすることになるので、注意が必要である。



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ごきんじょ | コメント(16) | トラックバック(0) | 2020/08/11 11:30

そもそも話。

わが県でも、日々の感染者が増えてきた。

隣接する大都市のベッドタウンとして、依存する部分が多いので、影響があるのは仕方がない。

地元では、休業要請に関する質問に

要請する所がない そもそも夜の街がない
 
記者会見で知事が答えたのが、ちょっとした話題になっている。

うすうすそうじゃないかとは思っていた。

駅前の目抜き通りも、8時を過ぎると軒並みシャッターを下ろしてしまう、夜の早い土地柄。

都会に通勤する人は飲んで帰ってくるので、地元では寝るだけであるにしても、知事みずから

夜の街がない

断言してしまうあたり、着倒れの京都、食い倒れの大阪に挟まれて、寝倒れと呼ばれるわが県の面目躍如というところだろう。

そういえば、引っ越してきたばかりの頃、ある駅からタクシーに乗ったところ

このへんも 夜は賑やかでね~

ドライバーに言われて、車窓を見回した。

およそそうとは思えない、ビジネス街みたいな殺風景なところである。

まあ、奈良の歌舞伎町ちゅうとこですわ~

ここが?!

とても信じられなかったが、運転手さんは冗談を言っている風ではなかった。あれはマジだったんだなと、今は分かる。

ならのかぶきちょう
(「奈良の歌舞伎町」の夜景)



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ごきんじょ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2020/08/04 11:30

よあるき話。

このご時世、買物は生協の配達頼みだが、足りないものもある。夕飯の後、バス通りのコンビニに行こうと玄関を出たとき

あ、スーパー…スーパーでいいんだ

ふと、思いついた。

そういえば、今日は1歩も外に出ていない。ちょっと遠いけど、スーパーまで行ってみよう。

コンビニとは逆の方向に歩きだせば、夜風が頬を撫でて、並木の葉を揺らす。陽に照らされて熱した土が、冷え始めるころだ。

こんな時間に この道を歩くの、はじめてかも…

昼にしか見ない場所を、暗闇で見る不思議。

お祭りの夜みたいな、子供っぽい、ウキウキした気分になる。

街燈のほとりに、不眠症のセミがじいじいと鳴いて、辺りがだんだん明るくなったら、到着だ。

買物を済ませ、表に出たら、十三夜の月が雲に包まれて、中天に浮かんでいる。

フワフワの綿玉みたいな月を見ながら帰る途中、忘れていた歌がくちびるからこぼれた。

通い慣れたスーパーに、ふだん行かない時間に行くだけで、けっこう楽しい。

つくづく娯楽の要らない人間である。

りいんかーねいしょん
(「NIGHT WALKER」は名曲)



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ごきんじょ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2020/08/02 11:30

においの話。

少し蒸すので、雨の吹き込む心配のない窓を、細く開けて寝た。

明け方に、厨房にいる夢を見て、ふと目覚める。中華鍋を振っていたかのように、右手をグッと握っていた。

ヘンな夢だったな

窓の外、夏の朝は白み始めている。夢が続いている気がしてならないのは、なぜだろう。

とろとろと、再び眠りに戻ろうと、伸びをして深呼吸すれば、開けた窓から流れ込む、朝の空気…じゃない!

鼻を衝いたのは、濃厚なニンニクのニオイ

時刻は5時である。

なぜ今?なぜにニンニク?

中華料理屋の夢も、おそらくはこのニオイに触発されたものだろう。

しだいに濃くなるニオイのなかでは、おちおち寝てもいられない。仕方なく起き上がり、ふだんは起床と同時に開け放つ窓を、ピシャリと閉めた。

モノを食べてはならない夜中に、食欲をそそる映像を流すことを、飯テロ(メシテロ)などというが、こういうのは何ていうんだろう。

カラアゲ、ヤキソバ、しょうが焼き…朝食としてはしつこすぎるものばかり、食べたい気がするが、グッと抑えた。

こどくのぐるめしーずん8
(深夜の飯テロ番組の筆頭「孤独のグルメ」)



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ごきんじょ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2020/07/29 11:30

はなした話。

4連休だGO TOだといったって、仕事は暦どおりではない。

雨靴を履いて、社員の半分が在宅勤務になった事務所を訪問した。

半分は出勤のはずなのに、それ以上にガランとして、静かに思える。窓を開け放し、冷房も控えめだが、人間が少ないと涼しいものだ。

雨も降るし、用件を済ませて、サッサと帰ろう。

ところが、担当の女性が、妙にグズグズ、引き留める風情だ。あげく口ごもりがちに

お休み中 どうなさってました?

などと聞いて来たので、ビックリした。

私と同年輩の、この人に応対してもらうようになって、もう何年だろう。公私を区別するタイプらしく、仕事以外の話はしたことがなかった。

声には出さねど、驚きが伝わったのだろうか。

スミマセン…なんか、久しぶりに人と話したから…

恥ずかしそうに言うのがかわいくて、思わずフフフと笑って

私もですよ 1人暮らしなもんで

あら?そうなんですか?

向こうが言わないから、私も自分のことは、ほとんど話さなかったのだ。

それからしばらく、自粛期間中の生活のことなどおしゃべり。

年頃も同じ、1人暮らしで、おうちにいるのが好きらしい彼女とは、話が合った。

もしかしたら、新しいお友だちができたかもしれない。どこにも行かなくても、良い連休になった。

そとはあめ



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ごきんじょ | コメント(12) | トラックバック(0) | 2020/07/27 11:30
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