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なげだす話。

テレビ画面に大写しになったその男の顔を見て、思った。

この顔、前にも見たことがある。

この人はやっぱり、こういう人なのだ。

私は相撲は分からない。

彼が敵と見据えた協会の味方でもない。

それでもなんとなくわかる気がするのは、彼が投げ出す人だということである。

20年以上前、点滅するフラッシュの前で

愛情がなくなりました

今と同じ、妙にスッキリした顔でそう言ったのを忘れない。

もちろん、そうなるまでには様々な妨害があり、どうしようもない事情があったのだろう。

しかし、ついこの間、肩を寄せて微笑み合った美しい女性との別れにさいして

愛情がなくなりました

そういう言葉を選んだのは彼自身だ。

何かを思い通りにしようとして、それが思うように進まないと、全部放り出してしまう。

いちばん大事だったはずのものを、真っ先に手放してしまう。

そういう癖のある人だということだ。

どれほど素晴らしく優秀でも、そんなリーダーには、人はついて行かない。

どんな大切なものも、イヤになった瞬間に投げ出される、危うさが分かるからである。

彼がバカにしている分からずや連中も、じっさいバカではないのだ。

たかりえ



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てれびじょん | コメント(16) | トラックバック(0) | 2018/10/02 11:30

あむろの話。

人気女性歌手が引退するというので、テレビが騒いでいる。

最後になるライブの会場には、チケットが取れなかったファンまでが押しかけて、大変な混雑だ。

私はこういうファン心理がぜんぜん分からない。

歌声なんかこれっぽっちも聞こえない場所に、わざわざ飛行機に乗って行って、メソメソ泣いてる人を見ると、不思議である。

それは置いても、これだけ人気のある人に対して、こんなに距離を感じるのはなぜか。

思い当たるのはコドモである。

この人がデビューして人気を得たころ、私はちょうど2人の子供を順々に妊娠・出産していた。

私が腹帯を巻き、ぺったんこの靴でズロズロ歩いている時、彼女は20センチはあろうかという厚底ブーツを履き、ヘソ出しで踊っていた。

私がテレビを見る暇もなく、幼児の世話に追われていた頃、彼女は紅白でトリを歌っていた。

舞台を蹴る尖ったヒールには、踏みにじられるような、鼻にかかったニェー…という歌声には、バカにされているような気がした。

家事だの育児だの、そんなもん何の価値もないじゃない。そう言われた、気がしていた。

あの頃私はまだ若く、身体は元気だったけれど、気持ちはあんまり健康じゃなかったんだな。

そして今、40過ぎてなお仔鹿のような肢体に感心しても、彼女の歌にはやっぱり心が動かない。

でも、引退して幸せになればいいよね、とは思っている。

あむろれい
(「ぼ…ボクは引退なんかしないぞ!」)



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てれびじょん | コメント(12) | トラックバック(0) | 2018/09/16 11:30

さらいの話。

今年も24時間テレビがはじまった。(見ないけど)

調べてみたら、なんと40年前、1978年からやっているというから驚きだ。(見ないけど)

毎回数億円の寄付金を集め、視聴率も15%を越えるという。(見ないけど)

テレビっ子の私だが、こんな人気のある長寿番組を、1度も見たことがない。(今年も見ないけど)

なんだか不思議だ。(だからって見ないけど)

さすがに、有名なテーマ曲は聞き知っている。(見ないけど)


(「サライ」 代表作詞:谷村新司/作曲:弾厚作)

中でもとりわけ

♪ さくらぁ~ ふぶ~きのぉ~ …♪

カヤマユウゾウが伸びやかな声で歌う部分は、印象が強い。

同じく24時間テレビは見ないムスコも、いつかノビノビと歌っていた。

♪ ラクダぁ~とヤ~ギのぉ~ なかよぉ~しコンビ~ ♪

得意の替え歌である。

♪ ラクダぁ~とヤ~ギのぉ~ なかよぉ~しコンビ~ ♪

仲良きことは美しき哉。武者小路実篤も書いた。

♪ ラクダぁ~とヤ~ギのぉ~ なかよぉ~しコンビ~ ♪

ホノボノとして、なかなか良い歌だ。

続きを歌いたいが、ムスコも私も、この部分しか知らないので、歌えない。

らくだとやぎ
(だいたいこんな感じかと思われる)



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てれびじょん | コメント(14) | トラックバック(0) | 2018/08/26 11:30

きんぷり話。

昔の同僚のクミちゃんとランチした。

今はキンプリよ キンプリ!

は?ダレそれ?

彼女は昔からミーハーなので、ゲーノージンであろうことは見当がつく。

キングアンドプリンス!知らないの?

アイスコーヒーのグラスを倒しそうな勢いで迫ってくるクミちゃんをまあまあ、と押さえ

あー、知ってる知ってる… 朝のテレビに出てるよね

そうそう ステキじゃなーい?

にわかに相好を崩し、見せてくれるスマホの画面には、茶髪の若い男が6人。

どれが誰だか、ぜんぜん見分けがつかない。

えーっと… どれがキンプリ?

どれって…

キングと プリンスでしょ あとの4人は誰?

んまー!

どうやら私は、とんでもない失言をしたようだ。

朝のテレビのコーナーには、2人組の若者が出てくる。

キング&プリンスというからには、そのどっちかがキングで、どっちかがプリンスなのだろう、と思っていたのだ。

ところがクミちゃんによれば、6人のグループだと。

だってテレビでは2人しか…

コーナーの最初に6人 ちゃんと映るでしょう!2人ずつ出てるの!

きんぐあんどぷりんす

あーコレね。

2人がいろんな格好してるのかと思ってた…ほらチュートリアルのCMあったじゃん

ちゅーとりある
(就職予備校のCMを熱演するチュートリアルの2人)

ちがーう!

クミちゃんがプンスカ怒りだしたので、ゴメンゴメンと謝って、その場は終わった。

しかしKing and Princeが6人もいるのは、やっぱり解せない。



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てれびじょん | コメント(8) | トラックバック(0) | 2018/08/23 11:30

やざわの話。

盛夏の1か月は新規プロジェクトには取り組まず、最低限の行動でやり過ごす。

暑い時に何かしてもロクなことは無い、という、経験からの習慣である。

納戸と呼ばれるアトリエ(→ あとりえ話。)を片付ける、というささやかな計画さえ放棄され、今に至る。

ところが、昨日今日と信じられないほど涼しい。

すると、ぐでぐでしていたのがウソのように何かしたくなるのだから、人体とは現金なものだ。

しかしまあ、イキナリそう立派なことは思いつくものではない。とりあえず、録画したっきり見ていないテレビでも見よう。

やざわさん
(「激レアさんを連れてきた。」月曜夜11時15分より ※一部地域を除く ←ウチはその一部地域)

極端な経験をした人が次々に出てくる、楽しい番組。

まず見たのは、闘病中バックギャモン世界一になった女性の回である。

勝負事に弱い私には想像もつかない経験だが、この女性が自分に課しているYAZAWAルール(ヤザワさんという人なのだ)というのが頭に残った。

それは「1年間で10個挑戦すべし」というもの。

私は良く言えば柔軟、悪く言えばエーカゲンな性格で、人生においてこういう目標というか、決め事をしたことがない。

50代のここらで、いっちょやってみっか。

小学校の「なつやすみのめあて」すら守れたことのない私。

だが、よしんば10は出来なかったとしても、やろうとすること自体は悪いことではない。

複数の選択肢がある時、未経験のほうを選んでみる、という行為は、もしかしたら人生を動かす、かもしれない。

少し遅めの夏休みの目標ができて、楽しくなってきた。



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てれびじょん | コメント(12) | トラックバック(0) | 2018/08/18 11:30
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