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いわしの話。

昨今の流行に反して、恵方巻とやらは決して食べないと決めている(→うちそと話。)が、豆まきはマジメにやっている。

イワシを焼き、食べたあとの頭をヒイラギに刺して飾る鬼やらいも、粛々と行う。

うちの近所のスーパーでは、お魚売場にヒイラギの小枝が山積みされ

ご自由におとりください

親切な貼り紙がある。

おそらく、大手資本のスーパーでは見られない、地方色だろう。

ところが今年、私は致命的なミスを犯した。

今年はなぜか、いつもの塩イワシの人相(魚相?)がよろしくなく、おいしそうに見えなかったので

まあこっちでいっか…

深く考えず、隣にあった丸干しを買った。むろんヒイラギの枝もぬかりなくもらって帰った。

家に帰り、冷蔵庫に買物をしまうときになって

シマッタ!

求めた丸干しは銀色に光り、まるまるよく太って美味しそうだが、なんたることか

むとうまるぼし

頭をとった無頭タイプであった。

どんな立派なヒイラギの枝があったとて、イワシの頭が無ければ魔除の飾りはできない。

あああ~…

イワシに頭が無いので、自分の頭を抱えた。

こんな習慣、やらない人のほうが多いんだし、と思い直しても、意外にダメージが大きい。

(ちっくしょう…)おには~ そと! 
(やっちまった…)
ふくは~ うち!


今日の豆まきは、例年より力が入りそうである。



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ごかぞく | コメント(8) | トラックバック(0) | 2024/02/03 11:30

しょうどう話。

朝から母のLINEに既読がつかない。

具合でも悪いのか、心配になって電話をすると

…モシモシ?

応答があったので、ホッとする。後ろがザワザワしていて、外にいるらしい。

あ、アタシ 用はないんだけど どうしたかと思って…

ドコソコ医院 今終わったとこ…

え?どっか具合悪いの?

ギョッとして問い返したら

違うちがう 予防接種 インフルエンザの

今日2度目のホッとである。

そうなんだ~ 今日予約なら 一緒に行ったのに

してないよ 急に思いついた

へ?

パン買いに行ったついでに散歩してたら 医院の前を通ったからね…

は?

インフルエンザ 流行ってるなと思って

え?

飛び込んだら空いてて やってくれるって言うから 打ってきた

つまり、まったくそのつもりなく歩いていて、思いつきで予防接種してきた、というのだ。

おそるべし、80代の行動力。

こういうの、なんて言うんだろう。

衝動買いじゃなく、衝動打ち…いや、注射器をかまえて人に襲いかかるアブナイ人みたいだ。

衝動接種?

わくちん



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ごかぞく | コメント(10) | トラックバック(0) | 2024/02/02 11:30

にがおの話。

今年のお正月は、姪っ子に会えなかった。

以前はイモート夫婦ともども、盆や正月には揃って帰省してきていたが、大学進学を機に、ひとり暮らしを始めたメイちゃん。

お正月には両親の待つ家に帰ったのだ。

そうだよな~ あの子の実家はおばーちゃんの家じゃなく イモートの家なんだ

当たり前のことにやっと気づいて

アンタも実家の母になったのね~

イモートを冷やかしてやった。

姪っ子の顔を見られないのは寂しいなと思っていたら、展覧会の開催を知った。

じょせいがかたちのおおさか
(→決定版!女性画家たちの大阪

大正時代、大阪で活躍した女性画家の作品を集めた特別展だ。

あの絵は…あるかな?

ネットで公開されている作品リストに、お目当ての絵があったので、喜んで見に行った。

美術館帰りの地下鉄の中で

メイちゃんに会いに行ってきたよ!

イモートにLINEで絵ハガキの写真を送る。

ホントだ!似てるね!

展示の絵の1枚に描かれた女の子が、メイちゃんにそっくりだと、前から思っていたのである。

渡し損ねたお年玉と一緒に、このハガキを送ってやろう。

ええ~?アタシ、こんなの?

瓜実顔の美人画は、現代っ子の彼女には不満かもしれないけれど。

特別展「決定版!女性画家たちの大阪」は、大阪中之島美術館にて、2月25日まで。



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ごかぞく | コメント(4) | トラックバック(0) | 2024/01/31 11:30

ゆめみの話。

昨日は疲れて、帰ってすぐ寝てしまった。

お風呂にも入らず、寒さですくめた肩が凝ったまま寝たものだから、夢見が悪い

なんだか悲しい、つらい夢だった。

布団の中で目を閉じて、夢の記憶をたどると

誰か 迷子になったような…

夢の中でムスメか、ムスコか、どっちかが迷子になっていた気がする。

子供はどっちも成人し、最後に迷子にしたのは、もう20年以上前のことだけれど

いない…

ハッと気づいたときの、胸の奥が冷たくなるような気持は、今も忘れられない。

現実にあんな思いをすることはもう無いんだ、と、安堵すると同時に

あんな夢見るなんて 何かあったんじゃ…

ふと不安になった。

そういえば、しばらく2人の顔を見ない。どうしているのか、困ってないか。

枕元のスマートフォンで、LINEの画面を開けたけれど、連絡は思いとどまった。

子供と思うのは親だけで、もう立派な大人。

かりに何かあったとしても、助けるのは親ではない。そのことに、寂しいよりホッとする。

スマホを閉じてひとつ寝返りを打ち、二度寝の底に沈んでいく。

ばんぱくのまいごふだ



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ごかぞく | コメント(4) | トラックバック(0) | 2024/01/24 11:30

きおくの話。

マイド~!

いつもの挨拶をしながら、実家の勝手口を入る。

茶の間に上がると、おばーちゃんは眉をひそめてテレビに見入っていた。

能登の震災の映像だ。

いつもはテレビを肴に、後生楽に言い合いしている私たち親子も、さすがに言葉を失って、一緒に画面を見つめる。

ニュース番組が終わって、どちらからともなく、2人タメイキをつき

怖いねエ…

怖かったねエ…

それだけ言って、しばらく黙った。母はなんとなく身の周りを見回していたが、ふと

あの時みんなで ここでテレビを見てて…

「怖かった」と過去形だったのは、神戸の震災を思い出したらしい。

ちょうどムスメを産んですぐ、私もこの家に里帰りしていて、揺れに遭ったのだった。

違うよおかーさん おとーさんとおかーさんは 2階で寝てたじゃない

あらそう?でもテレビ…

まだ6時前でしょ アタシはムスメと寝てて…

そう、グラグラと気味わるい揺れに飛び起きたとき、私はムスメと2人だった。やがてバタバタと2階から降りてきた父が

大丈夫か!

大声を出したので、地震では起きなかったムスメが、ワッと泣き出したのを覚えている。

でもテレビ…

おばーちゃんの記憶の中では、地震の瞬間から、リビングで一緒だったことになっているらしい。

しっかりしているように見えても、年のせいか、さいきんこんな風な思い違いが増えてきた。

あの時、今の私より若かった母も、年をとった。

あの震災から、29年が経つのだ。

117のつどい



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ごかぞく | コメント(10) | トラックバック(0) | 2024/01/17 11:30
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