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さわーの話。

うちに帰ってテレビを点け

にほんがゆうしょうした

うおーーーー!!!

アナウンサーの絶叫で、日本の優勝を知る。

へえ~ 大したもんだなァ…

かんたんに夕食を準備し、リモコン片手に食卓に着いた。当然といえば当然だが、どのチャンネルを回しても、野球ばっかりだ。

どの選手も若い

オオタニはムスメと同い年だし、ムラカミやササキなんて、ムスコより年下である。

ご両親のお喜びはいかばかりであろうか。

このトシになると、選手ご本人より、親御さんの気持を想像して、胸がいっぱいになる。

遅ればせながら祝杯でも、と食品庫を探したら、もらい物のレモンサワーが出てきた。

ビールが無いから、しかたない。缶を手にテレビの前に戻り

(ぷしっ…グビリ…)あれ?オイシイ!

このごろCMでよく見るけど、昔のチューハイのイメージで、今まで敬遠していた。

初めてのレモンサワーはおいしいし、日本は優勝するし、いい気分でムスコにLINEする。

生まれて初めてレモンサワーっていうの飲んだ
おいしいな


♪ぺぽん♪

めずらしくすぐに返信が来たと思うと

そんな人いるんだ

驚きつつ、お勧めの銘柄を教えてくれた。

私の息子としては、このくらいで上出来である。

れもんどう
(さっそく今日買ってこよう)



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ごかぞく | コメント(8) | トラックバック(0) | 2023/03/23 11:30

がいしょく話。

ムスコは、家にいるときは汁かけ飯くらいしか作らなかったが、大学でひとり暮らしをして以来、今もマメに料理しているらしい。

食べさせてもらったことは無いけど、送ってきた写真を見る限り、うまく作っている。

しかし仕事の忙しいムスメは、ほぼ毎日外食で済ませていると聞く。

どっちがいい悪いということではなく、何を食べても、健康で機嫌よく過ごせればそれでいい。

きょうだいでも、それぞれだなあと思う。

その母親である私はというと、もともと料理は好きじゃないし、しなくて済むならしたくない。

一生外食でもいい、くらいに思っていたけれど、ここにきて事情が変わってきた。

朝からヒマで家にいた日。

食事の支度 めんどくさいなァ…

外はだんだん薄暗くなって、お腹も減ってきたのに、炊飯器すら仕掛けていない始末。

…仕方ない 外食にすっか

思ったものの、なかなか腰が上がらない。

出かけるとなると、マシな服に着替え、店も決めねばならぬ。

装う洒落っ気も、美食の情熱もないオバハンは、もはやその選択がめんどくさいのだ。

外食でやっていけるというのも、若さゆえなんだろう。

なんで何もしてないのに お腹は減るんだろ

ラチもないことを考えるうち、いよいよ腹ペコになって、シブシブ台所に立てば、1秒も迷わず、冷蔵庫にあるものでご飯が出来上がる。

たいした料理じゃないが、ちゃんとおいしいんだから、長年の経験とは恐ろしい。

なんだかんだ言いながら、これからもこうして、ひとりの夕食を作るんだろう。

今日はサバの日、塩サバでも焼くか。

さヴぁかん



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ごかぞく | コメント(6) | トラックバック(0) | 2023/03/08 11:30

あるじの話。

うちのお雛さまは、ムスメの初節句に、母から贈られた内裏雛(→おせっく話。)。

豪華な雛人形は、子供の成長に伴い、出さなくなってしまうことも多いようだが、うちのお雛さまは、こじんまり、小さなものである。

しまうにも飾るにも手間をとらないのが幸いして、毎年取り出して飾る。

三宝にのせたひなあられを供えつつ、フシギなもんだな、とふと思う。

うちのお雛さま、なんて呼んでるけれど、人形の主はムスメだ。

私も幼いころは、両親にお節句を祝ってもらった。ガラスケースの前に、ちんまり座った写真が、ちゃんと残っている。

そんな私のお雛さまは、実家にしまいっぱなし。

15人もいる大掛かりなセットなんか、とっくのとうに出す気を失くした母は、ちっちゃな陶器のお雛さまを別に買ってきて、玄関に飾っている。

思い出して、昔のお雛さまの所在を尋ねると

出してもいいわよ でも 出したらしまってよ

言われてそのままだ。

小さな内裏雛とはいえ、扱いに気を使う日本人形を出して飾るのは、面倒といえば面倒である。

無精者の私が、自分のじゃないお雛さまを、毎年飾るのはなぜか、自分でもわからない。

ムスメの健やかな成長を祈ってうちにやってきたお雛さまが、めく日差しの中でほほえむ。

今年も主の顔を見ることなく、桐箱に戻っていくのだろう。

おひなさま



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ごかぞく | コメント(4) | トラックバック(0) | 2023/03/03 11:30

ちがった話。

祥月命日だから、お墓参りに行きましょう、と母からの誘い。

最寄り駅で待ち合わせ、霊園行きのバスに乗る。

空はうららかに晴れて、芽吹き始めた山がみどりにけむるようだ。

父は生前、とくに晴れ男ではなかったが、墓参の日はなぜかよく晴れる。

おぼんのれいえん

手桶の水はまだ冷たくて、ヒャー、キャーと騒ぎながら掃除をし、庭から切ってきた花を活けた。

線香の煙がほそく立ちのぼったら、ならんで殊勝に手を合わせ

メイちゃん志望校に受かりますように…

母は小さくつぶやいている。

あー なんかサッパリするね お参りすると

ホントね

山の上の霊園、帰りは下り坂だから、ぶらぶらと話しながら、歩いて帰る。

どこからか、梅の香りがして

そうだ そういえば今年 ヤマダさんからお花が来なかったわ

ヤマダさんは父の古い友人で、父と相前後して亡くなった。母と奥様はお互いに、御供の花を贈り合っているのである。

まあ奥さんもお年だしね 具合悪いのかも…

そうね 仕方ないわね

なんとなくシミジミして、駅前でお茶をして別れた。

その翌日。

♪ぷるる… ぷるる…

なんだおかーさん どうしたの?

ヤマダさんからお花来たわ 今朝…

あらそう よかったじゃんお元気で

アタシ 間違っちゃったみたい

何を?

おとーさんの命日 今日だった…

はア?

妻も妻なら子も子であるが、こんなことで怒る人じゃなかったから、いいだろう。

父が亡くなって、もう10年になった。



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ごかぞく | コメント(10) | トラックバック(0) | 2023/03/01 11:30

まめまめ話。

せつぶん2017

ここ10年ばかりで全国にはびこりだした、恵方巻とやらの流行には頑として背を向け続ける(→せつぶん話。)私だが、マジメに豆は撒く。

とはいえ、わが家は集合住宅であるから、あまり景気よく投げるというわけにはいかない。

鬼は外1に福は内が9、という内向き重視の豆まきになる。

豆くらい好きに投げれば?

おばーちゃんは言う。

下の階にも迷惑だから、と説明しても、ピンと来ない様子で

外に投げる方が 気分もいいじゃない

共用部分に落ちた豆は、管理人さんに掃除させることになるんだよと言うと

アタシ 庭のある家しか住んだことのないもん

じつはこの問答、1度や2度ではない。毎年のことながら、イラッとする。

昔っからこういうところのある人なのだ。

友だちがへそを曲げた、アタシは何もしてないのに、と時々ぼやいているのは、たぶんこの調子で余計なことを言ったのだろうと想像する。

80を過ぎた人間を、いまさら矯正しようとしても、時間の無駄。

タメイキをつきながら、豆まきの準備をしようとしたら、豆を買い忘れていた。

何か無かったか、と食品庫を探ると

もらったけど煮るのめんどくさいから あげる

去年、母に押し付けられた、豆がひと袋あった。ちょうどいい、この豆を炒ってまきましょう。

鬼は~そと! イライラも~そと!



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ごかぞく | コメント(6) | トラックバック(0) | 2023/02/03 11:30
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