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あめふり話。

今日はちょっとオシャレしてお出かけ。

ちょうど私が外を歩いている時、雨が強くなった。

傘は差していたものの、肩にかけたカバンと、ズボンのヒザから下がビッショビショになり、怒りを覚える。

雨具における人類の進歩の遅さにはあきれるばかりだ。

欽明天皇の御世に唐傘が渡来してこのかた千五百年、日本人は雨の日に傘を差してきた。

その間、傘の基本的な構造はほとんど変わっていない。

高度な技術力を持ちながら、落下してくる小さな水の粒を防ぐ、などというごく単純なことが、ナニユエ未だに解決できないのか。

スマホやらネットやら、はやぶさやらイトカワやら、そういう空中のことに脳みそを費やす前に、傘の問題をなんとかすべきじゃないかと思う。

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もろもろ | コメント(12) | トラックバック(0) | 2014/04/29 20:31

せーらー話。

私のセーラー服は、他の子のと違っていた。

みんなのは、脇のファスナーを開けてかぶって着るタイプ。

でも私のは、前の真ん中、襟の合わせ目から下がオープンファスナーで、ジャンパーのように全開して羽織れるようになっている。

他と一緒じゃないと肩身が狭く思うような子なら、辛い思い出だろうが、私はそんなの慣れっこだった。

わが母おばーちゃんは、昔から独自路線の人。

学校の用品なども、スッとあっせん品を買ってくれたことがない。

絵の具セットも裁縫箱も、学校からチラシをもらって帰ると

こんな安物にこんな値段!

と怒り出し、同様の商品をよそで買ってくるのである。

セーラー服も、カブリじゃ着にくい、という独自の判断で、独自に手配したものと思われる。

それにしてもセーラー服って不合理な洋服だ。

夏はデカい襟で背中が暑く、冬はスカスカの腹が寒い

あの襟はもともと、水夫が風の強い甲板上で命令を聞き取るために、立てて使ったとか、スカーフは負傷した時に包帯として用いたとかいうが、女子学生には無用の機能である。

運動場で先生の指示を聞くために襟を立てた女子高生とか、すりむいて血が出た膝をスカーフでしばっている女子高生とか、見たい気もするが。

                  せーらー

むかしむかし | コメント(12) | トラックバック(0) | 2014/04/27 11:35

せいふく話。

ヒノキの花粉がいっぱい飛んでいるので外に出る気がせず、家でチマチマ片付けしてたら、ムスメの高校の制服が出てきた。

何でもバカスカ捨てる私にしては珍しいことだ。

ムスメの中学は私服だったので、彼女が制服を着たのは高校の間だけ。

そういえば私も、高校が私服で、中学3年間しか着ていないセーラー服が捨てられず、ずっとタンスにしまっていた。

大学で、「クリスマス仮装パーティー・ただし家から仮装で来ること」という、いかにもバブルっぽいイベントがあった時、ロングヘアを三つ編みにし、中学のセーラー服を着て、電車とバスを乗り継ぎ会場まで行ったのは懐かしい思い出である。

この不景気の中、ムスメの大学で仮装パーティーがあるとも思えないが、ただ捨てるのも何となく名残惜しいので、こういう物を作ってみた。

せいふく

ディテールはあまり再現できなかったが、一応似た感じのクマの制服ができた。

黄色いクマのバッジがついているところに、高校の校章をつけると、ムスメが小っちゃくなったみたいだ。

写真では見えないが、クマの白いパンツは、夏物の制服のブラウスで作った。お尻に校章の刺繍がついていて、とてもカワイイのだが、残念ながらお見せするわけにはいかない。



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ごかぞく | コメント(12) | トラックバック(0) | 2014/04/25 14:54

にこもつ話。

昨日、うちのおばーちゃんがデフォルトでカバンを2個持つ、と書いたけど(→にもつの話。)そう思って見てると「朝から2個持ち」の人はけっこう多い。

年寄りの習性かと思いきや、若い人にもいる。

OLのお姉さんは、ブランドバッグと化粧品店の小ぶりな紙袋。

40代のベテラン主婦は、合皮のショルダーバッグとエコバッグ。

女子高生は、リュックと別にちっちゃな布の手提げを持っているが、あれはお弁当かな?

帽子をかぶった70代のオバサマは、ショルダーバッグを斜め掛けにして、猫の模様のビニールコーティングのバッグを提げている。

斜め掛けにするのは両手を空けるためじゃないのか?という疑問も湧く。

このように老いも若きも「朝から2個持ち」しているが、全て女性である点は注目していいと思う。

男性は、1個のカバンに詰め込めるものを2個に分けたりしないのである。

余談ながら、60代以上の奥様の、アフタヌーンティーエコバッグ率の高さはいったいなんだろう。
あふたぬーんてぃー
アフタヌーンティーでなきゃキノクニヤである。
きのくにや

私は両方持っているが、もしかしてまだ年齢が不足しているのではないか、と使えずにいる。
ごきんじょ | コメント(2) | トラックバック(0) | 2014/04/24 10:44

ばっぐの話。

私は荷物が少ない。

カバンの中はいつもスッカスカだ。

若いころ、社内旅行に行くのに、ふだんの通勤と同じハンドバッグ1つで出かけたら、他の女子からシンジラレナイと非難ごうごうであった。

温泉なので浴衣もあるし、普段の荷物にパンツとパンストだけを入れたのだが、逆にみんないったい何をそんなに持ってくるのか不思議だ。

子どもが生まれて、お祝いにマザーズバッグというものをもらった。

母乳の私は持ち歩くものもそんなになく、必要なものを全て入れても、バッグの底の底におさまってしまう。使いにくいので、マザーのマザーであるおばーちゃんにあげた。

そんなマザーのマザーは、とても荷物が多い。

待ち合わせをすると、はじめっからパンパンのバッグを2個持っている。

2個スタートで、さらに買い物をするので、帰りには両手がチアガールのポンポンのようにフッサフサになっている。

もしかしたら、あれがおばーちゃんの筋トレなのかもしれない。

ごかぞく | コメント(8) | トラックバック(0) | 2014/04/23 09:15

こまかい話。

細かいことに気のつくほうだと思う。

性格がこまやかだとか繊細だというわけではない

ただ、気がつく。それだけ。

だから、誤字脱字、誤植を見つけるのは大大大得意である。

こちらをご覧いただこう。

カタコト

2つも誤植があるの分かりますか?




正解発表~!

真ん中あたりの「カタコト」という言葉に注目。

誤) 「夕方」の「 →  正) カタカナの「

誤) 「水卜麻美アナ」の「 →  正) カタカナの「

単なる誤字脱字じゃなく、割と珍しいタイプの誤植だが、だからどうなんだって話でもある。

こんなのを楽しく読書をしている時に見つけちゃうのは、はなはだ興ざめであり、因果な性分だと思う。

…なんて書いていたら、ビックリなメールが!↓をお読みください。

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もろもろ | コメント(6) | トラックバック(0) | 2014/04/21 09:09

やきめし話。

子どもの頃、日曜のお昼がヤキメシだとユウウツだった。

炒飯じゃなくて、わが母・おばーちゃんのは「ヤキメシ」だ。

ハムとタマネギとミックスベジタブルなどの具とごはんを、少量のサラダオイルでジワジワ炒めて、醤油などで味付けしてある。

ベタベタしていて、うすら寝ぼけた味。グニョッとした冷凍ミックスベジタブルの人参とグリンピース。

ちゃぶ台を返すほどまずくはないが、ちっともおいしくない。お昼がヤキメシだと、日曜日のけだるさが百倍になる気がした。

自分で作るようになると、おばーちゃんのヤキメシはことごとく間違っていたと分かる。

炒飯は、まず大量の油。それも、できればラード。

具は卵と、せいぜいヤキブタくらい。ジャコと高菜もいいけれど、最後に混ぜる刻みネギ以外、水気のある野菜は入れない。

そしてごはんがパラパラになるまで、ヘラで押しつけながら相当しつこく炒める。おばーちゃんは

押さえたらごはん粒がつぶれるから

などと言って、ふわふわかき混ぜ、全体が均質になったら炒めるのをやめていたが、断じてそんなことはない

ごはん粒はそれくらいでつぶれるようなヤワな代物じゃない。

餅つきを思い浮かべよう。

ごはん粒を餅にするには、あれほどの労力が必要なのである。

餅になる心配などせず、ごはん粒の強度を信じて、心ゆくまで押さえつけ、炒める。そうすれば、油がごはん粒一つ一つをくるみ、ちゃんとパラパラの炒飯になるのだ。

刻みネギと大量の塩とコショウで、しっかり味をつける。

こうして作る私の炒飯はとてもおいしい。お店の味だ、とみんな言う。

たしかに身体にはあんまりよくないと思う。何しろ油と塩分が多いし、野菜が全然入ってない。

でも、炒飯なんてそもそも、そんなに身体に良いもんじゃない。おばーちゃんを含む世のお母さんたちは、そこらを勘違いしてる。

炒飯は健康食じゃない、ジャンクフードなの!

家族の健康を考えるなら、ヤキメシなんか作らず、親子丼でも食べさせとけばいいのだ。



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むかしむかし | コメント(4) | トラックバック(0) | 2014/04/20 11:32

ペーター本。

今日はこの本。

ろまんちっくらいふをつくる

佐藤憲吉、と言われてピンとこない人でも、ペーター佐藤の名前なら聞き覚えがあるんじゃないだろうか。

それもわからない人も、これ↓なら見たことがあるはず。

ぺーたーさとう

ミスタードーナツの持ち帰り用のボックス。あの愛らしい少年少女のポートレートを描いたのが、ペーター佐藤なのだ。

近年はパステルや色鉛筆によるイラストが多かったが、80年代にはエアブラシを用いた、未来的でクールなイラストで注目されていた彼の、画集を除く唯一の著書がこれである。

はじめてこの本を手にした時、私は中学生。

周囲にいるといえばオッサンガキか、ハナをたらして野球をしているか、ビールを飲みながら野球を見ているかのどっちか。

ところがこの世の中には同じ男でも

僕のロマンチシズムの条件は、透明感があること。

とのたまい、

サテンで作ったティアード・スカートの華やかさ

やら

ロマンチックに装いたい時は、ヴェールのついたカクテル・ハット

などというオニイサンも存在するのだ!と、私は大げさではなく、文字通りシビレた

ロマンチック・ライフと銘打たれたとおり、洋服だけではなく、インテリア、アクセサリー、メイクまで、統一した一つの美意識を持って生活する、美しいものを自分で作る、いろんなアイデアや方法が書かれている。

そのあまりのステキさに、木造平屋に住み、ホコリ臭いセーラー服を着た田舎の中学生は打ちのめされたのだ。

ちなみにこの本で

ニューヨークはワシントンスクエアの近くのユニーク・クロージングというブティック

の存在を知っていたため、ユニクロというものが出てきた時、なんだ、パクリじゃん、とすぐ分かった。

昭和52年11月初版、もちろん絶版です。



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ブックガイド | コメント(4) | トラックバック(0) | 2014/04/19 18:14

ブツブツ本。

ブログを書くようになって、よそ様のブログにもお邪魔すると、本の紹介をなさっている方がけっこうある。

インテリっぽくて羨ましいので、私もやってみることにした。

第一回はこれ

ぶつぶつ

写真撮ってみるとキッタナイなあ。

長新太(敬称略)は、著名な絵本作家だけど、これはエッセイ。

目次を見ると

わたしとゾウアザラシ

むだ毛はむだか?

トカゲ事件

わたしのステキなガニマタ

…と、全編ほぼ無益な事柄が書かれているとわかる。

有益な本を読むのは、為にする読書。読書の楽しみは、無益な文章にこそあり、と思う私にとって、スバラシイ本である。

しかし惜しいことにたった一つだけ、ものすごく役に立つ事柄が含まれている。

それは「お風呂のセッケンについた毛をさりげなく取る方法」。

私はこの本を読んでから、セッケンにくっついた毛で不愉快な思いをすることがない。

どうです、読みたくなったでしょう。

昭和48年晶文社刊、残念ながら絶版です。

(毛を取る方法はをどうぞ)



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ブックガイド | コメント(10) | トラックバック(0) | 2014/04/18 08:56

ほうふな話。

おじーちゃんは、きちっとした人であった。

古紙回収に出す新聞紙も、角を揃えてキチーッと縛ってある。

まるでとても大切なものみたいに。

捨てるものがそんなんだから、捨てずに取ってあるものがどんな風かは推して知るべし

亡くなってから、探し物があって収納を開けた時のこと。

お茶の缶をどかそうと手に持ったら、予想より重くて落としそうになった。開けてみると
ゴルフエンピツ
ゴルフのスコアを書く使い捨ての鉛筆。それが何百本もぎっしり

ギョッとして胸がドキドキしてきたので見なかったことにしてフタを閉め、奥を探ると、プラスチックのでっかい収納ケースが3つ。

それもずっしり重い。

引きずり出して開けてみたら、サイズごとにキチーッと角を揃えて、大量の書類が入っている。

読んでみたが、期限が切れていたり、重要なものとは思えないし、そもそも前後の脈絡がない。

さらに見ていくと、クリーニング屋のチラシや、お取り寄せの餃子の焼き方まで出てきた。

これ、書類じゃない。裏が白い紙だ!

そういえば、子どもが小さい時、お絵かきしたいというと、おじーちゃんはいつもどこからともなく、裏の白い紙を出してくれた。

あれがこれだったのか!

3つのケースを次々に開けてみると、どれにもいっぱいいっぱい、裏の白い紙が入っていた。

そういうわけで、父の大いなる遺産により、筆記用具だけは豊富な我が家である。



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ごかぞく | コメント(8) | トラックバック(0) | 2014/04/16 09:19
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