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ちんめい話。

友達のマーコの嫁ぎ先は、非常に珍しい姓である。

結婚が決まって、お相手の姓を教わった時、私もその場にいた他の友達も、一度ではわからず、聞き返してしまった。

お義父さんもお義母さんも、今まで近しい身内以外の同姓の人に会ったことがないという。

と言っても、一般に珍名というと思い浮かべるような、書けない、読めない名前ではない。

当用漢字だし、読みも小学校で習う、当たり前のものだ。

ただただ、数が少ないという点で希少な名前らしい。

お義父さんは新婚のマーコに向かって

うちはな、滅び行く一族なんや。繁殖力がないんやろうな

などと、不吉な予言をしたそうだ。

そんなお義父さんの予言にもかかわらず、マーコは元気な女の子を3人産んだ。

3人はうらやましいほどキレイなお嬢さんに育ち、そろそろ結婚も視野に入りだす年頃。

養子を取れとか家名を絶やすなとか、お義父さんもうるさくなってきたが、マーコは軽く受け流している。

ハイハイって言っとけばいいのよ。まさか孫の戸籍謄本取ったりしないでしょ

ごまかす気満々で、お義父さんのいうことを聞く気なんて、ハナっからないのである。

滅びたっていいわよ。珍しいだけで、たいした家でもないんだし

結婚生活30年を過ぎても、婚家の姓への愛着なんて、湧かないもののようだ。

ひょうさつ
   (表札屋の見本を見るのはなぜか楽しい)


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ごきんじょ | コメント(17) | トラックバック(0) | 2015/06/10 09:12

またみた話。

私は、日常の延長みたいな地味で些細な夢しか見ない。(→ ささいな話。

アルプスのお花畑の上を鳥になって飛び回ったり、国際犯罪組織のメンバーとして活躍したり、ティラノサウルスに追いかけられたり、そんな派手な夢を一度でいいから見てみたいものだ、とかねがね思っている。

今朝もたいした夢も見ず、モゾモゾと起きた。洗面所に行くと、洗濯機のフタが閉まっている。

しまった!(フタが、ではない)

昨夜洗濯して、干さずに寝てしまったのだ。

この季節、ひと晩濡れたままの洗濯物は、もうにおいはじめているかもしれない。

わすれたせんたく

憂鬱な気持ちで、洗濯機のフタを開けたところで、目が覚めた

そう、朝起きた、と思ったところから、全部夢だったのである。

またしても、こんな地味な夢を見てしまった。

自分にガッカリしつつ、今度は本当に起きて、それでも念のため、洗濯機を確かめた。

空っぽだった。



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もろもろ | コメント(12) | トラックバック(0) | 2015/06/09 08:00

きにたけ話。

久しぶりにファッション誌を買って読んだ。

内容はともかく、それ以来きれいめカジュアルという言葉が、頭のどこかに魚の小骨のように引っかかって、何度も思い出す。

この違和感は何だろう。

似た感じの言葉を、タイヤメーカーのCMでも聞いた。

雨に濡れた道路を力強く走る自動車のタイヤが大写しとなり、

ウエット路面に強い!

ウエットティッシュ、なら分かる。しかしここでウエットなのは路面なのだ。「濡れた路面」じゃだめなのか。

木に竹を接ぐように、英語と日本語をくっつけるのがいけないのだろうか。

そういえば、少し前の、シェーバーのCM。

ひげでざいん

ヒゲをいろんな形に刈り込むことをひげデザインと言ってたのを思い出した。

ひげデザイン。

なんだろう、この、違和感がありながら、つい反唱してしまう響き。

ひげデザイン。

キライすぎて好きになってしまいそうな、奇妙な魅力。

ひげデザイン。

せっかくなのでやってみたくても、私にはヒゲは生えないのであった。



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てれびじょん | コメント(12) | トラックバック(0) | 2015/06/08 08:50

びようの話。

私はいい年をして美容全般に無頓着である。

ものすごく汚くならないための最低限のことだけ、シブシブやっているが、紫外線対策だの保湿だの、できれば考えたくない。

しかしこのところ、なぜだかミョーにお肌の調子がいいのである。

顔につけてるものは変わらない。安い化粧水と、シミの上に塗るクリームだけである。

風呂上がりに、いやいや鏡に向かう。

まず髪を乾かすが、ドライヤーの熱から髪を守るトリートメント、というのを、最近つけるようになった。

つけるものが増えるのは業腹だが、おばーちゃんに薄毛の恐怖を吹き込まれたため、今のところ神妙にやっている。

次に化粧水を手に取って、ハッとした。

さっきのトリートメントが、まだわずかに手に残っている。

髪につけるものが顔にくっついたら、マズいんじゃないのか。

一瞬迷ったが、めんどくさくなって、そのままパチャパチャと化粧水をつけてしまった。

思えばこういうことが前にもあった気がする。私の顔には、既に何度か、髪のトリートメントがくっついているわけだ。

もしかして、最近の肌の好調は、このトリートメントの効き目なのだろうか。

いっそのこと、髪につけるついでに、顔にも塗ってみたらどうだろう。

髪につけるため、チューブから出したトリートメントを、じっと見つめてしまう私である。

とりーとめんと
(個人的な感想であり、効果を保証するものではありません)



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もろもろ | コメント(16) | トラックバック(0) | 2015/06/07 08:09

すずきの話。

近所のバイク屋がつぶれたようだ。

店先にあった商品のバイクがなくなり、シャッターは下りたまま。2階に住んでいた店主一家もいなくなった。

決していい趣味じゃないが、私はこういう状態の家にひどく心を惹かれる。

土間や商品棚など、商店の佇まいをそのままに、この家に住みたい

オシャレな家にチマチマ住むより、ずっとカッコいいと思う。

コンクリート床の1階は、掃除はしても、殺風景なほうがいい。什器やメーカーの販促品が残ってたら、そのまま使ったりする。

居住スペースの2階にも、椅子とベッド、本棚一つ。持ち物は最小限、着るものも年中ジーンズで、髪をギュッと結わいて、化粧なんかしないで過ごすのだ。

外壁に貼ってあるバイクメーカーのロゴも、できたら残したい。

suzuki.jpg
kawasaki1.jpg

ああ、もし私の名前がスズキカワサキだったら、すぐにでも引っ越すのだが。




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ごきんじょ | コメント(12) | トラックバック(0) | 2015/06/06 09:19

よくじつ話。

よくお邪魔しているブログの主さんは、山歩きがお好きで、その記事をよくアップされている。

私はアウトドアがさっぱりなので、まるで自分が参加した気分で、楽しく拝見している。

先日は、いつものように山歩きを楽しまれた翌日、足が痛む、という書き込みがあり、

こんなことは今までなかった。年のせいだろうか…

などと、落ち込んだご様子だ。

私はここを読んで愕然とした。

私にとって、何かした翌日に身体が痛い、というのは、至極当然のことなのである。

たとえば、友達とランチをした後、展覧会を見て、デパートをぶらつき、デパ地下でケーキを買って帰る、そんな一日。

翌日は足が棒のようだし、ひどいときは土踏まずにシップを貼っている。

重い買い物をすれば、翌日は腕が抜けそうにダルい。

ごく若い時分から、私にとってお出かけとはそういうものだった。

街ブラでそれだから、ハイキングなどは、もう出かける前から、翌日の全身打撲のごとき痛みを予想している。

誰でもアウトドアで楽しめば、次の日は全身が痛いものだと思っていた。

週末に山を歩いた方は、月曜日にはもれなく身体中にシップを貼っている、と思っていたのだが、どうやらそうではないようなのである。

私は今まで、世のアウトドアブームを、どうも理解できないでいたのだが、はじめてわかった。

世の中の大半の人は、翌日身体が痛くならないのだ!

朝、玄関で靴を履くときに、明日はこの足がズキズキするんだなあ…と思わずに出かけられるのなら、それはさぞかし楽しいことだろう。

アウトドアを楽しめる理由が少しわかると同時に、自分は今後もそれとは無縁だと思い知らされ、寂しい気持ちだ。

しっぷ
   (わが人生の友)



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もろもろ | コメント(18) | トラックバック(0) | 2015/06/05 09:31

くみとる話。

実家の押入れを整理していたら、小学校の文集が出てきた。

4年生の学年代わりの時のもので、ガリ版刷りの粗末な表紙にはおとなになったらという題がある。

ペラペラとめくっていたら、マツウラ君の作文に目が止まった。

ぼくは、大人になったら、くみ取りやになります。どうしてかというと、人のいやがることをすれば、お金がもうかる、とお母さんが言ったからです。…

汲み取り屋、という職業が、40年前には身近にあったのだなあ。

あの頃、うちのご不浄も例にもれず汲み取り式であった。

汲み取り屋さんがなかなか来てくれず、喫水線がどんどんせりあがって、見るもオソロシイ様相を呈する。

子供ながらにやきもきしていると、長い長いホースを裏庭にぶちまけるようにして、汲み取り屋さんがやってくる。

ズバズバと音を立てて全てが汲み取られた後は、さっきまでみっちりと詰まっていた空間が、清々しいがらんどうになっているのだった。

あの頃のご不浄は、決して快適ではなかったが、そこでは多くを学んだ気がする。

またぎこす拍子に、バンビの絵のついた赤いスリッパの片方を落としてしまった時は、すぐそこにあるのに、どうしても手が届かないという感覚を知った。

作文は、こう続いている。

…くみ取りやになれなかったら、じえいたいに入ります。じえいたいでは大がためんきょを取って、トラックの運転手になります。

マツウラ君は何になったのだろう。もう、いいオヤッサンだろうなあ。

てあらいたんく
(ご不浄の外に下がってたタンク)



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むかしむかし | コメント(16) | トラックバック(0) | 2015/06/04 07:20

おみせの話。

ショップやカフェのオーナーというのは、女性の憧れの職業の一つかと思う。

小さい女の子が「おはなやさんになりたい」「けーきやさんになりたい」という夢を持つように、オシャレな雑貨屋や、かわいいカフェをやりたいなあ、と思う女性は少なくないだろう。

しかし夢見るお年頃を過ぎれば、ふんわり「ステキね…」だけではいられない。商売の厳しさは容易に想像がつくのである。

資金繰り在庫を持つリスク。次々と目新しい方へ移っていく、飽きっぽい客たち。ネットの口コミや、雑誌の評価も気にしつつ、好きなものだけを扱っていく困難。

ちょっと考えただけで、うんざりすることばかりだ。

そんな私だが、ノザキさんの話を聞いて、ステキなお店!と思った。

ノザキさんのオバサン夫婦は、駅前で商売をしていたが、オジサンが亡くなって、店を閉めた。

しばらくしてオバサンは、古い店の一階をぶち抜きのコンクリート張りに改装。

自転車の預かりを始めた。

ちゅうりんじょう

市営の駐輪場は、所定の位置に駐輪し、自分でスタンドに施錠しなければならないが、オバサンのところは、店の前に乗りつけて、おばちゃん!お願い!と叫ぶだけでOK。

そんな便利さが受けて、通勤通学の月極客だけで百台以上の大繁盛だという。

仕入れもなく、在庫もなく、外回りの営業もせず、毎朝同じだけの客が来るのだ。

ステキ!私も、そんな店がやりたい!



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ごきんじょ | コメント(14) | トラックバック(0) | 2015/06/03 09:34

ばくちの話。

ここに謎の白い粉がある。

それは、インスタントコーヒーの空き瓶に入った、さらさらの白い粉。

さて、この粉は一体、何なのだろうか。

しろいこな

何を隠そう、この瓶にこの粉を詰めたのは私なのである。

砂糖や小麦粉のような粉末は、袋詰めで市販されているが、そのままでは使いにくい。

デキる主婦なら、サッサと密閉容器や瓶に詰め替えるものなのだ。

この粉も、確かジッパー付きの袋に入っていたのだが、それじゃあすぐに湿気てしまうと思って、わざわざ詰め替えたのを覚えている。

にもかかわらず、この粉の正体が何なのか、肝心のことを忘れてしまった。

砂糖や塩や小麦粉なら、それぞれ決まった容器があるから、そういうものじゃない。食糧庫にあるから、毒になるものじゃなく、何か口に入れるもののはずだ。

恐る恐る指につけてなめてみると、匂いも、際立った風味もない、無個性な薄甘い味がした。

不快な味はしないが、美味しくも何ともない。

特に美味しくない、ということは、身体にいいもののはずだと信じて、今は毎朝、コーヒーに入れて飲んでいる。

果たして吉と出るか凶と出るか。我ながらなかなかのギャンブラーである。



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もろもろ | コメント(20) | トラックバック(0) | 2015/06/02 08:57

きねんび話。

メイちゃんのお誕生日が近いので、私は緊張している。

2015おたんじょうび

去年はすっかり失念していた。かわいい姪っ子を2年連続でガッカリさせないためにも、絶対に忘れるわけにはいかないのである。

くだらないことを詳細に覚えていて、記憶がいいと思われがちな私だが、決定的な弱点がある。

それは、日にちを覚えないということである。

自信が持てるのは自分の生年月日くらい。若い頃から、どんなに好きな彼氏の誕生日も覚えられない。

記念日の類もご同様で、離婚する以前、結婚記念日を祝ったことは一度もない。何月何日か、覚えなかったからだ。

身近な家族の誕生日もはっきりしない。

亡くなったおじーちゃんとイモートは、1週違いで同じ月の生まれなのだが、どっちが先でどっちが後か、あやふやである。

おばーちゃんは確か、お節句の前日か次の日なのだが、どっちなんだかわからない。

今までさまざまな書類手続きのたびに、恥を忍んで本人に確認せねばならなかった。

大体みんな、365日、思い思いにバラバラの日に生まれるのがいけないのである。

個人個人が1日単位で祝う風習も面倒の元だ。1月生まれ、2月生まれと、月単位で、月末にひとまとめに祝えばいいと思う。

そんな私でも、さすがに自分が産んだ子供の誕生日は忘れない。

なぜなら、ムスコの誕生日は、日本人の誰もが祝う、国民の祝日

ムスメの誕生日にいたっては、私と同じ日だからだ。

誰しも、弱点を補う工夫は必要だということである。




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ごかぞく | コメント(12) | トラックバック(0) | 2015/06/01 09:20
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