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おごった話。

神戸在住のカナイさんとは、大阪で会う。

ランチのあとは街をブラブラ。見たいものがあるでも、欲しいものがあるでもない。

前にも入った気がするオシャレ雑貨店(→ ざっかの話。)に入る。

毎度毎度、ブラブラされる店はいい迷惑だ。

ねーねー、これ知ってる?流行ってんのよ!

カナイさんの指さす先には、キレイなビンが並んでいた。

はーばりうむ

フフフ…知ってる~ ハーバリウムでしょ?

乾かした花や葉を、ビンに満たしたオイルに浸したもの、と、話には聞いている。

こないだ私も 教わって作ったんだ~

カナイさんは得意げだが、教わるほど難しい物とは思えない。ましてやお金を出して買う物好きがいるんだなあと思いつつ、手に取ってみる。

あれ?賞味期限が書いてない…

やあねえ!食べもんじゃないんだから、無くて当たり前でしょ

え?これ、食べ物じゃないの?

ヤダ!何言ってるの!これはインテリアよ!

もちろんキレイなのはわかるが、しばらく見て楽しんだらフタを開けて、中の油を何かに使うものだ、と、私は思っていたのである。

にも塗らない?飾り物なの?

そおよ~

油をビンに入れて、眺める?どうも解せなくて、つい確かめたくなる。

タンスの上とかに置いて、ただ見るのね?を?

そうよ!

じゃあさー、要らなくなったらこのまま捨てるの?

そうでしょ!

不燃ゴミかなー 資源ゴミかなー 分別がめんどくさいよね…

もー、知らない!

すっかりヘソを曲げてしまったカナイさんに、ゴメンゴメンと謝りながら店を出た。ケーキくらいは、奢ったほうがいいかもしれない。

にんにくしょうゆ
(てっきりこういうのの仲間だと思っていた)



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もろもろ | コメント(20) | トラックバック(0) | 2018/05/31 11:30

いちごの話。

旬も終わりがけになって、イチゴを買った。

あすかるびー
(♪あすかルビー とってもおいしい奈良いちご♪)

私は果物に熱心ではないので久しぶりだ。

レジ袋ににじんだ、果汁の赤い色を見て、アビーを思い出す。

アビーは英国在住のころのお向かいさん。

越してすぐにちょっとした事件があり(→ こうちゃ話。)、それをきっかけに、買い物に誘ってくれるようになった。

アビーの車にはお孫さんのチャイルドシートが備えてあり、ムスメをそこに乗せてもらう。徒歩で行けない大型店に行けるのはありがたかったし、おしゃべりしながらのドライブは楽しかった。

唯一の問題はアビーの運転である。

運転をしない私がエラそうには言うのもナンだが、彼女の運転はだった。

急発進、急ブレーキ、急な車線変更。ドキドキする私をよそに、本人は

♪ラ~ララ~♪

なんて鼻歌交じりである。

英国の道路は日本同様、右ハンドルの左側通行だが、違いも多い。

日本に無いのはラウンドアバウトだろう。

らうんどあばうと

方向を変えるのに、L字に折れるのではなく、ロータリーを回る交差点。

アビーはこのラウンドアバウトに入っても減速しない。

♪ラ~ララ~♪

帰りみち、後部座席でドアの内側に押し付けられ、遠心力を感じながら、荷物の心配をした。

買い物袋を開けると、玉子は割れているし、イチゴはパッケージに押し付けられている。

つぶれたイチゴを口に入れながら、無事だった食品を冷蔵庫にしまう。

台所の窓、初夏の日差しがまぶしい。

♪ラ~ララ~♪

いつの間にか覚えた、アビーの鼻歌。

粒揃いの宝石みたいな日本のイチゴと違い、英国のイチゴは小っちゃくて、でもとても甘かった。



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むかしむかし | コメント(10) | トラックバック(0) | 2018/05/30 11:30

なまえの話。

姓だけを名乗ったはずの人に、2度目に会った時、いきなり言われた。

アナタってひょっとしてぢょん子さんっていうんじゃない?

そうですけど?

前回はじめて会ったと思っていたが、違ったか?

私の姓はちょっと変わっていて、覚えられやすい。こっちは忘れても、先方の印象に残っていた、という可能性はある。

しかし、彼女の言うことは違った。

やっぱり!私、ぢょん子さんだけは分かるの!

しゃべり方、着てるもの、全体の印象から、

この人はぢょん子と呼ばれて育った人だと なんとなく分かるのよ!

私の下の名前は、小学校の時クラスに1人か2人は必ずいた、ありふれた名前。

子供のころは、少女マンガのヒロインのような、かわいい名前に憧れたこともある。

生まれてこのかた呼ばれ続けた愛着もあるし、それが人となりに影響していると言われたら、そうかもしれない、とも思う。

名前には過去に知り合った人のイメージも重なる。

私の場合、たとえばレイコさんは、目力の強い美女のイメージ、クミコさんはハキハキとして声のきれいな女性、という気がする。

ノーヒントでは難しそうだが、たとえば

この人は レイコさんかカズコさんかどっちでしょう?

みたいに二者択一なら、当てられるかもしれない。

いきなり当てた人は、私の名前にどんなイメージを抱いているのだろうか。

当たっただけに気になるが、知らないほうがいい気もして、聞けなかった。

しらとりれいこ
(「リハウスしてきました白鳥麗子です」)



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ごきんじょ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2018/05/29 11:30

かゆかゆ話。

かゆい。

詳細は避けるが、私は今、かゆいところがある。

痒い所に手が届くといえば、細かな点まで配慮が行き届く、という意味だが、このコトワザから、かゆいところを掻く行為は好感を持たれているとわかる。

いいトシをして恥ずかしいが、かゆいところを掻くのはたしかに気持ちがいい。

逆に、かゆみを我慢するのは大変つらい。

これは生物の本能として間違っているのではないか、とかねがね私は考えている。

かゆいところを掻いても、いいことはない。

治りかけの傷口は非常にかゆいものだが、だからといって衝動のおもむくまま、ボリボリひっ掻いたら、カサブタが剥けてしまう。

虫刺されも、湿疹も、掻けば無用の傷になり、どんどん治りが遅くなる。

野生動物にとってはまさに死活問題である。

痛い傷口をバリバリ掻かないのと同じく、かゆいところも本来は掻くべきではないのだ。

生存本能の点からは、かゆいところは触りたくない、かゆみを我慢するのが気持ちいいと感じるのが、正しいのではないだろうか。

間違ってるぞ!ドン!(机を叩く音)

しかし、いくら声を大にしても、かゆいものはかゆいのであった。

あー、かゆい!

えりざべすからー
(こういうのの人間用は無いのか)



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もろもろ | コメント(6) | トラックバック(0) | 2018/05/28 11:30

ニッキノ本。

青葉に陽光が注ぐころ、ふと読み返したくなる本がある。

これは山の日記です。

という一文ではじまる、12年間の主婦の日記。

ふじにっき

都会暮らしの作家が、富士山の中腹に建てた山の家。

東京と富士山を往復する生活を始めた夫婦の、山での生活の記録だ。

別荘地開発、高速道路の建設、マイカーの普及など、高度成長に向かう日本の変化が、インテリ一家の、ハイカラな生活を可能にした。

立派なことが書いてあるわけではない。

朝 ごはん かき玉みょうが汁 茄子炒め コンビーフ。
昼 手打ちうどん(豚肉入り)
夜 ごはん サンマ さといも甘煮 がんもどき。

河口湖の酒屋で 食パン三十五円 うどん六玉九十円 あぶらげ二十円 豚肉二百円。
スタンドで ガソリン十二.八リットル七百三十円。


家計簿のような記入の間に、出会う人々、山荘を彩る木や花、訪れる動物の、みずみずしい印象がつづられる。

執筆に苦しみ内にこもり、健康を害する夫を気遣いつつも、腰軽く動いて生活を切り回す、有能な主婦の暮らしぶりは頼もしい。

しかし、この本を魅力的にしているのは、そんな生活の楽しさだけではない。

生き生きと食べ、飲み、泳ぎ、運転する彼女を、離れないのは死の影である。

街からは、知人友人の訃報が届く。

戸袋にかけた巣で鳥の仔が死に、冬の台所ではネズミが死に、かわいがった犬が死ぬ。

猟犬を連れた狩人や、自衛隊の演習場の銃声。

暗い死の裏打があってこそ生が輝く。戦争を知る世代の筆者にはその実感が備わっているのだ。

この日記が結ばれた数日後、彼女にとって大きな存在であった夫が亡くなる。

死に遅れた妻は、喪失の悲しみとともに、その制約を離れたようにも見えた。

1人になって、独特の書き手として生きた、武田百合子が死んで、もう25年になる。

初夏の似合う、人だった。

たけだゆりこ
(武田百合子 1925.9.25 - 1993.5.27)



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ブックガイド | コメント(4) | トラックバック(0) | 2018/05/27 11:30

こうこく話。

こうしてパソコンに向かっていると、いやでも目にするインターネット広告というヤツ。

通販で買い物すると、同じ傾向の商品広告が出てくる。あれを見て

わーい、偶然私の好きな商品が!さっそく買いましょう!

と即座にクリックする、ナイーヴな人など実在するのだろうか。

まず、盗み見られているようで気味が悪い。2度とネット通販など利用すまい、と思う。

同時に、つまらない商品やサービスを購入したり検索したりした、自分を情けなく感じる。

そんな私の目下の反省材料は、婚活サイトの広告である。

ねっとこうこく1

1人暮らしだとか離婚しただとか、そんな記事ばかり書いているせいか、こんな広告が出る。

50を過ぎて、いまさら赤の他人のメシ作りやオムツ替えをする気はさらさら無いが、どこかに隙があるのやもしれぬ。

大いに反省し、気を引き締めて行こう!

…とまあこのように、自らを省みるキッカケになりこそすれ、購買意欲には結びつかないのだ。

ところが、さいきん婚活サイトの代わりに、こんなのが出始めた。

ねっとこうこく2

気の引き締めすぎだろうか。

この広告を見て私は何を反省するべきなのか、考えてみたが、わからない。



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もろもろ | コメント(14) | トラックバック(0) | 2018/05/26 11:30

うぉーずの話。

スターウォーズって 観たほうがいいのかな~

ソファにだらーと横たわって、ムスメが言う。

ムスメはわりに映画を観る子である。乏しい給料でどうやりくりするのか、気に入った作品は2度3度と観るらしい。

さあ 観たけりゃ観れば?むかし映画館で観たけど アタシは面白かったよ

エピソード4だけでしょ~

4じゃないよ 一番最初のやつ!

だからそれがエピソード4なんだよ~

へ?

中学生のころ、第1作を観た。すごく面白かった。ツルツルピカピカしないSFって初めてで、ほんとうに新鮮だったのだ。

続けて第2作を観てもよかったのだが、「帝国の逆襲」という題名がよくなかった。

あんなに苦心してやっつけたのに、また逆襲してくるのかと思うと、めんどくさくなったのだ。

あんのじょうシリーズは長期化し、登場人物が増えて、どんどんややこしくなり、いまさら着いて行こうという気も起こらなくなって、今日にいたる。

それがエピソード4ってどういうことなんだと聞けば、後になって前日譚ができたのだという。

私が「スターウォーズ」だと思っていた映画は、いつの間にか「スターウォーズ エピソード4 新たなる希望になっていた。

新たなる、ということは、前に希望が潰えたようだが、むろん私の関知するところではない。

監督の頭の中には最初から構想があったんです!と言われれば、そうですかと納得せざるを得ないが、なんとなく腑に落ちない。

長いオハナシのごく一部、しかも途中だけ観て喜んでいた、と思うと、いい気はしない。

断然、続編を観る気が失せた。

私の「スターウォーズ」は41年前の今日、封切られた第1作だけ。

そういうことにしておこうと思う。

すたーうぉーず
(これ以上の登場人物は受け付けません)



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むかしむかし | コメント(16) | トラックバック(0) | 2018/05/25 11:30

てぃしゅーの話。

花粉症のムスコが家を出たので、さいきんは箱入りティシューを買わなくなった。

代わりに使うのがポケットティシュー。

うちには、粗品のティシューが、それこそ牛に食わすほどあるのだ。

ぽけっとてぃしゅー

若い人は知らないだろうが、昔は消費者金融が駅前でティシューを配っていたのである。

そのころは風邪っぴきでも、家から鼻紙を持って行く必要はなかった。

電車を降りて街を歩きだし、ちょうどハナミズのたれる瞬間、

オハヨウゴザイマース!オネガイシマース!

絶妙のタイミングでティシューが差し出されるのだ。

しかし、近頃はそんなふうにティシューがもらえることもないのに、どこで手に入れているのか、ご不審にお思いだろう。

父が亡くなった後、大量の裏の白い紙を見つけた件は記事にもした(→ ほうふな話。)。

実はそのとき、大量の粗品のティシューも発見されていたのだ。

父の部屋にあった大きな段ボールを動かそうとしたら、意外な軽さでシリモチをつきそうになり、驚いて開けてみたら全部ティシューだった。

晩年はヒザを悪くして外出もままならなかった父が、どうやってこれだけの量を蓄えたのだろう。

怖い結論に達しそうなので考えるのはやめて、箱ごとうちに持ち帰った。

うちで使っているのはすべて、その過去の蓄積である。

今朝もベランダに出たら、黄砂のせいかムズムズして、父の遺産で鼻をかんだ。

父が亡くなって、もう5年以上になるが、遺産が尽きる気配はない。



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ごかぞく | コメント(8) | トラックバック(0) | 2018/05/24 11:30

こひぶみ話。

今日はしとしとと雨。

…5月23日、恋文の日です

気象予報士が季節の話題を伝える。

せっかくの恋文も 今日のお天気では墨が流れてしまいます 気持ちは直接伝えましょう…

いいこと言った表情だが、甘いな若造。

雨ごときで墨は消えないぞ。

書道の墨を洋服に飛ばして、お母さんに叱られたことないのか。

和紙に墨で書いた日本の古文書は、洪水で流されたって読めるのだ。

当地は中国からの製法伝来以降、今も国内シェア90パーセントを越す墨の名産地で、有名な墨の会社がいくつもある。

ツチダさんのご主人が墨関係と知った時も、意外ではなかった。

しかし、販売や工場勤務ではなく、自ら墨を練り成型して磨く、古式製墨の職人さんだと聞いて、興味が湧いた。

墨の職人さんって、やっぱり後継ぎさん?

いや~ それが突然

へ?

いきなり「オレ職人になる」って…

えー!そんなことあるの!

東京で結婚し、子供もできたあと、仕事を辞め、縁もゆかりもない当地に来たのだそうだ。

オフィスワーカーが墨を練りたくなった経緯はわからないが、そういうこともあるのだろう。

幼児を抱いて夫の無茶な希望についてきたツチダさんの大胆さ、芯の強さもすごい。

つよく美しい夫婦関係がうかがえて、なんだかうらやましかった。


(♪窓のむこう 昼下りの小雨 何を見ても 貴男様を想い出して候♪)



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てれびじょん | コメント(4) | トラックバック(0) | 2018/05/23 11:30

あめふと話。

私の通った高校は進学校で、運動部どことも弱い中、なぜか野球部だけは、ちょっと強かった。

関西の高校野球がPL学園一強の時代、公立の、お勉強のデキる学校の野球部が、県のベスト8に入ったのだから、たいしたものだ。

そんなわけで、校内でも野球部といえば一目置かれた。

しかし私は野球部の連中が大キライであった。

クラスにいた、野球部レギュラーの男。授業中はだらしなく寝てばかりで、先生に当てられれば、ボーズ頭をボリボリ掻きながらニヤニヤ。

休み時間は別人のように元気で、徒党を組んで数を頼み、胴間声を張り上げて下品な話。

放課後、部室の前に真っ黒な顔を並べ、白目をギロギロさせて

53点… 72点… うーん、アイツは35点!

前を通る女の子の点数をつけている。

女子マネ志望の女生徒がたくさん来たから、面接してカワイイ子を選ぶ、と、得意げだ。

知性のカケラもない、セクハラオヤジの卵の集まりである。

あんなヤツに限って、卒業後、OBやセンパイの引きで大企業に入ったり、出世したりするのかと思うと、まったくいまいましい。

その彼の訃報を聞いたのは大学2年の春。

首尾よく有名私大に入った彼は、早々に野球に見切りをつけ、ちょうどそのころ、注目されていたアメフト部に入った。

試合中の事故だったという。

あんなにふてぶてしく、憎らしく、日に焼けてギラギラした男が、小枝がポキンと折られるように簡単に、死んでしまうなんて。

ゾッとした。

アメフトって、本当に危険なスポーツなんだ、と、その時思った。

あめふと



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むかしむかし | コメント(10) | トラックバック(0) | 2018/05/22 11:30
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