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もぞもぞ話。

冷え込む夜、暖かいフトンの中でモゾモゾ

気になる… でもフトン出るのはヤダ… やっぱり気になる…

悩ましい葛藤が続く。

高齢者は夜中目が覚めるというが、50代の私にまだ頻尿の症状はない。

気になるのはご不浄ではなく、玄関なのだ。

げんかんのかぎ

カギかけたかなあ… かけたと思うけど… かけてないかも… 

夏場ならサッと見にいくが、フトンの外は寒い。眠気と戦いつつ、懸命に記憶をたどる。

家に入って、カギかけた よし!

あー、でもそのあと宅配便が来たんだった

ハンコ押して荷物もらって、引っ込むとき、ガチャンと手応えあった、ような?

いやでも、それって昨日の記憶かも…


輾転反側、考えても結論が出ない。

それにしても、去年はこんなにモゾモゾしなかった。

カギが気になるのは、もしかして頻尿と同じく老化なのか?

フトンから出にくいのは、ババアになったから?

悲しい気持ちでつらつら思い返すと、亡き父は晩年、

夜中なんべんも目が覚めてなあ… 便所の前で寝たいくらいや…

と嘆いていた。ならば私は玄関で寝るほうがいいのだろうか。

いかにも寒そうで、気が進まない。



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もろもろ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2018/11/30 11:30

めいしょの話。

昨日はつい、紅葉狩のワルクチを書いてしまった(→ がりがり話。)が、けっして紅葉そのものがキライなわけではない。

あざやかに色づいた木を見上げて、しばし時間を忘れる。そんな日だってある。

ただ、そのために車に乗って渋滞に突っ込み、外国人観光客の群れに交じる趣味がないだけだ。

○○寺とか◎◎山とか、名前がなくても、紅葉はある。

いつも曲がる公民館の角は、3本の銀杏が見事だし、図書館の前には、木陰に鹿が似合いそうな、野趣あふれるカエデの木がある。

何年か前、仕事で出かけた小さな町。

さびれた商店街を抜け、布団屋の角を曲がった時、思わず息をのんだ。

夕日に照らされた街路樹が、高い空に一気に燃え上がったのだ。

不思議に、誰ともすれ違わない。

静かな炎のあいだを、美しい夢を見るような気持で歩いた。

わずかな時間だったが、以来その町の名は、かならずあの紅葉の景色とともに思い出される。

ガイドブックにない、自分の名所を持つことの幸せ。

昨日の雨も上がって、今日は晴れた。返却する本を持って、図書館の紅葉を見てこよう。

かえでのもみじ



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ごきんじょ | コメント(4) | トラックバック(0) | 2018/11/29 11:30

がりがり話。

みかんがり

ミカン狩のお土産をいただいた。

私はこの手のガリ行事に、ほとんど行ったことがない。

果物全般、いただけば食べる程度で、そんなに好きでないからだろう。

取っただけタダなら頑張るかもしれない。

しかし、ほとんどのガリで、収穫は計量され、重さに応じた代金を支払うというではないか。

好きな人には、あれが大きい、これが甘そう、と選り取り見取りもいで回るのが楽しいのだろうが、私にしてみれば単なる労働である。

もらっといてケチつけるのもナンだが、ガリ行事の楽しいポイントがぜんぜん分からないのだ。

さらに不可解なのが紅葉狩というやつ。

ガッてもガッても、お腹がふくれるでなし、持ち帰れるでなし。

紅葉の名所は押すな押すなの大混雑で、人の頭を見て、ゲンナリして帰るのが関の山である。

ミカン狩ならミカンのお土産があるが、紅葉狩のあと人は何を配るのだろうか。

ハッとひらめいて検索してみたが、モミジマンジュウの由来とは、とくに関係ないらしい。

ガリに行かない私の窓辺では、ガラれたミカンが涼しい香りを放っている。



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もろもろ | コメント(6) | トラックバック(0) | 2018/11/28 11:30

ふしょうの話。

調べ物があってアチコチしていたら、1枚の写真を見つけた。

だいさんのしんじん

60年以上前、とある出版記念会に集まった文士の集合写真だ。

著名作家らしい、見覚えのある顔もポツポツと混じっているので、キャプションを確認してみた。

前列左から 遠藤周作 不詳 不詳 十返肇 不詳 吉岡達夫 
後列左から 不詳 安岡章太郎 不詳 小島信夫 庄野潤三 小沼丹 吉行淳之介 進藤純孝


じつに3人に1人が不詳である。

親しげに肩まで抱かれて、エンドーシューサクも名前くらい思い出してやれよ。

名を成さなかった人間に、歴史は冷たい。

第三の新人なんて名前のついたグループの人でさえ、流れの中で消えてしまう。

実家の押入れに、白黒写真の束がある。

父のアルバムから、近しい身内の写ったものを抜きだした残りだ。

どこのどなた様かもわからない人たちが、こっちを向いて無防備に微笑んでいる。

お身内にとっては、このうえなく親しく、懐かしいかもしれない笑顔。

片付けなければ、と、ときどき取り出しては、また元通りに仕舞ってしまう。

母が死んで、私が死んだら、子供たちが捨ててくれるだろうか、などと考えながら。



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もろもろ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2018/11/27 11:30

やまとの話。

ある日学校が引けた後

手伝ってほしいことがあるんだけど

と、カナエちゃんが言うので、ついて行った。

はじまっちゃう!ちょっと急いで!

小走りに稲刈りの済んだ田んぼを抜けて、着いたのはカナエちゃんのお家。

前に来た時は、ナカジマミユキのモノマネをやらされた。( →みゆきの話。

今度は何をさせられるのだろうと警戒していると、テレビのあるリビングルームに通され

ハイこれ

いきなり手渡されたのはカメラだった。

カナエちゃん自身ももう1台カメラを手に、あわただしくテレビを点け、チャンネルを回す。

暗い夜空らしき映像。伴奏無しの静かな画面から、ゆっくりと男性の歌声が流れ出す。

…♪ さらば~ ちきゅうよ~ ♪

なに?何がはじまったの?

ヤマト!いいから撮って!コダイくんが映ったら、撮って!

…♪ うちゅう~せんかん~ や~ ま~ と~ ♪

え?え?

当惑する私をよそに、ブラウン管にカメラを向け、バシャバシャとシャッターを切りはじめる。

夕方の再放送の時間。流れていたのは、宇宙もののマンガだった。

お揃いのジャンプスーツを着た登場人物が、みんなでどこか遠くに行くようだ。

中の1人、コダイくんらしき若者がアップになると、カナエちゃんはキャーキャー騒ぐ。

促されて、初めて触るカメラを壊さないよう、おそるおそる何度も、シャッターを切った。

長かった30分。

24枚撮りのフィルムが終わってしまったカメラを渡すと、

アリガト

と、カナエちゃんはニコニコして受け取った。

彼女はこのマンガの主人公が好きで、ブロマイドが欲しかったのだが手に入らない。

やむなくテレビを写真に撮ってみたが、上手くシャッターチャンスをとらえることは難しかった。

そこで、1人よりは2人、と、私が呼ばれたわけである。

私の写真に満足したのか、それとも壊滅的な出来に匙を投げたのか、以後カナエちゃんに呼ばれることはなかった。

ホームビデオ普及以前、昔むかしの話である。

うちゅうせんかん
(浮かんでいる女が誰なのかいまだに分からない)



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てれびじょん | コメント(12) | トラックバック(0) | 2018/11/26 11:30

ばたばた話。

連休そっちで予定あるから、帰ろっかな~

と、ムスメからLINE。いいよーと返事しつつ、内心ちょっと慌てた。

わが家は絶賛散らかし中

衣更えから派生して、あっちこっちの収納を開けたものだから、家ん中がぶっくら返っている。

寝室も寝られる状態ではないため、ここのところムスメの部屋で寝ている。

とにかくひと通り見られるようにしておかなきゃ、と、バタバタ片付けに取り掛かった。

ホコリを払いかけて、アレ?と手が止まる。

他人様ならともかく、わがムスメである。

少し前まで、散らかってようが汚れてようが、この同じ家で、顔を突き合わせていた相手なのだ。

表面を繕って片付ける意味って、何なんだろう。

おかーさん1人でこんな情けない生活してるのか、と思われるのがイヤなのかな。

そういえば、私が実家に帰ろうと電話すると

今日は散らかしてるから 来ちゃダメ~

と、おばーちゃんに断られてしまうことがたまにある。

百年前から散らかしてるくせに、何をいまさら、とバカバカしく思っていた。

ムスメが家を出て5年が過ぎ、あれと同じ心の働きが、私にも生まれてきたということだろうか。

…などと感慨にふけっている場合ではなかった。

ムスメのベッドで寝たのがバレないよう、サッサと片付けねばならないのだ。

衣類の山をでたらめにクローゼットに押し込み、バタバタの連休後半。

今日もいいお天気だ。



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ごかぞく | コメント(6) | トラックバック(0) | 2018/11/25 11:30

ばんぱく話。

高校の同級生のチエは悲観的な人である。

私自身、マイナス思考ぎみの人間で、だからこそ気が合うのかもしれない。

太陽の塔の見学ツアーがあると知り、予定の合いそうな彼女を誘った時も、

いくら耐震補強したって50年前のもんでしょ 怖いからヤダ

と、言下に断られた。

しかたがないので1人で参加してきたが、チエの言葉のせいか、はじめのうち足元がソワソワして落ち着かなかった。

太陽の塔といえば、1970年大阪万博のシンボル。

55年ぶりに同じ大阪でふたたび万博が開催されることが決まった。

テレビを点ければマツイ知事以下、やったやったと喜ぶ人ばかりが映るが、

ホンマにちゃんとできるんかいな

と、私は疑っている。

50年前の大阪には活気があった。

人が小粒になってしまった今、あの時と同じものは、生まれない。

万博の経済効果、なんてことを期待する時点で、もうダメ決定なのである。

この件に関して私以上に悲観的なチエがどう考えているか、聞いてみた。

万博開催決まったね 土地の値段上がるかもね

と、あえて上向きの話題を示してみたら

そうね 固定資産税も上がるよね

と、さすがのマイナス思考で返された。

たいようのとうしゃつ
(着るだけで、あなたも太陽の塔になれる!)



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ごきんじょ | コメント(12) | トラックバック(0) | 2018/11/24 11:30

きんろう話。

今日は勤労感謝の日

私が子供の頃、というともう大昔だが、その頃は学校で

いつも皆さんのためにお仕事をしてくださるお父さんに感謝しましょう!

という趣旨で、父親あての作文を書かせる授業があった。

いろいろな事情の家庭があったろうに、ずいぶんと無神経な話だが、昔だから仕方がない。

優等生の私は先生が喜びそうな作文を書きつつ、どーもシックリしないな、と思っていた。

子供が普段目にしているのは、年がら年中、休みなくパタパタと働く母の姿である。

かたや父はといえば、休みで家にいる時は、やれあれをとれ、これをくれと母を指図するだけだ。

加えて父はサラリーマンであったから

うちのパパは電車の運転手だよ

わたしのおとうさんはパン屋さんよ

というように、勤労具合が目に見えない。

父の仕事は建機関係の商社の営業だった。

おとーさんのお仕事はなあに?

あそこ、あの、工事現場に大きい機械があるだろう?

あのキカイを作ってるの?

いや…作るのは別の人…

じゃあ、ウンテンしてるの?

いや…運転するのはまた別の人…

えー?あ、わかった、売ってるの?

いや…直接売るのはまた別の人…

口重な父からこれだけのことを聞いた後、私はすっかり父の仕事への興味を失ってしまった。

以後、父の勤労にたいして、とくに想いを致したことも、口に出して感謝を表したこともない。

歳末の近づく今、街で工事現場にさしかかると、どこかにちくりと痛みを感じるのは、おそらく気のせいではないだろう。

はたらくくるま2019



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むかしむかし | コメント(8) | トラックバック(0) | 2018/11/23 11:30

どきどき話。

いつもの女性水泳教室。

きらめき

ハイ~!アップ300から~!

ほっとくといつまでもオイシイものの話をしている面々に、鬼コーチがニッコリと言い渡す。

アップ300とは、ウォーミングアップの300メートルを流して泳ぐ、ということ。

順に出発しつつ

あーもう このアップがいっちばんシンドイわ…

ホントホント…

ブツブツとうるさいオバサンたちである。

泳ぎはじめはつらい。来なきゃよかったと思うほどだ。だが次第に身体が暖まるにつれ、順調に泳げるようになり、

あれ?アタシ上手くなったんじゃない?

という気がしてくると、ちょうどその日のレッスンが終了する、というダンドリである。

アップは大事よ~心拍数上げてきましょ~

オバサンの不平など気にも留めず、コーチは元気よく声をかける。

たしかに フツーにしてたら心拍数なんて 上がらないですよね~

若い時はよく胸がドキドキしたもんだけど

この年になるとトキメキともすっかりご無沙汰だワ~

息子より年下のイケメン見たって…

アタシらには関係ないしサ!

きれいな紅葉見たって 「去年も見たわ」ってなもんよネ

さいきんドキドキしたのっていつかな~

あ、アタシ昨日…

あら、ドキドキ?

夕ご飯のあと片付けしてたらお茶碗落として

へ?

高かったのに割れたかと…

アータ、それは違うでしょ~!

そんなことを言い合いつつ、マジメなオバサンたちは順調に心拍数を上げ

ハイ次~ イチコン1本~!

鬼コーチに命じられたカリキュラムを、文句言い言いこなすのであった。

※イチコン(1個メ) … 100M個人メドレー



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ごきんじょ | コメント(4) | トラックバック(0) | 2018/11/22 11:30

かきふら話。

今日はいいこと無かったな、と、シケた気持でデパ地下に紛れ込んだ。

活気づく夕方の雑踏の中、ショーケースの間を縫うように歩く。

何か買いたいが、そのナニカが何か、分からない。お腹が減りすぎたのかもしれない。

野良犬みたいな気分でうろついていたら

ただいまよりカキフライ パック540円!540円にしまーす!

惣菜店のオバチャンの声が飛び込んできた。

カキフライは大好物だし、こんな日の景気づけにはよさそうだ。ちょっと元気が出て、ワラワラと集まりだした行列に加わる。

1つください!

そう言ってサイフを開けながら

ハッ!

胸が冷たくなる。

お昼ごはんに最後の千円札を出して、あ、お金下ろさなきゃ、と思ったのを忘れていた。

パックを輪ゴムで止めていたオバチャンが、凍りついた私の表情に目を止める。

ゴメンナサイ… お金ないの忘れてた…

シオシオと列から抜けようとしたとき

オクサン!プップクカードお持ちじゃない?

背中に声をかけられた。

電鉄会社系の、そのポイントカードなら持っている。

ポイントでお支払いできますからね~ けっこう皆さん、貯まってるのよね~

オバチャンはカードをリーダーに通してみて

ハイハイ、残高682ポイント、こちらからいただきますよ~

輪ゴムをパチンと鳴らしてレシートをはさみ、カードともども渡してくれた。

まだ温かいパックの底を手のひらにのせて、ホカホカした気分でエスカレーターに乗っていたら

カキ食えばカネがなくなる法隆寺…か…

昔誰かが言っていたヘタな冗談が、不意に浮かんで、フフフと笑った。

ほぼかきふらい
(カネテツがまたぞろやらかしたらしい)



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ごきんじょ | コメント(16) | トラックバック(0) | 2018/11/21 11:30
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