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さすけの話。

見ないけれど、ちょっと気になる番組がある。

体力自慢の人が集まり、困難極まる障害に挑む、この番組。

さすけ2019
SASUKE2019 12月31日夜7時より TBSテレビ

運動はニガテで、鍛える気もない50のオバサンには、縁もゆかりもない企画である。

人気の番組なので、過去に何度か目にする機会はあった。

指1本でぶら下がり、マシラのごとく駆けのぼり、同じ人間と思えない身体の動きを見ても、

へえー…

と思うのみだ。

なのに一体、何が気になるのか。

それはである。

飛びついたり、ぶら下がったりを失敗すると、落っこちるところがプールになっている。

その水が、濁った泥水なのだ。

障害物の設置されたコースは仮設の施設で、プールも地面を掘った急作りの代物であるが、水質に配慮しているようには見えない。

水に落ちることは失敗であり、ペナルティーと考えれば、泥水でいいのかもしれない。

しかし、ただでさえ失意の青年たちを、わざわざ泥水に落とすってどうなのか。

なにより気になるのは、無防備に落っこちたあと、濡れた顔をグルグル拭う参加者の様子である。

目に、目に入るよ!バイキン、バイキンが!

幼い頃、目をこすっては結膜炎になり、白目を真っ赤にしていた私は、とても無関心ではいられないのである。

今夜、挑戦者たちが挑むコースの水が、どうか清潔であることを願ってやまない。見ないけど。



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てれびじょん | コメント(12) | トラックバック(0) | 2019/12/31 11:30

かいらん話。

玄関を開けたら、門扉に引っかかっているものが目に入り、軽くイラッとした。

回覧板である。

置いて出るわけにもいかず、いったん玄関に戻ってシャチハタを押しながら、あーあ、と思う。

どうせロクなお知らせじゃない。

かつて重要な通知が、回覧板で回って来たことがあったろうか、いや、ない。

みんなそれが分かってるから、インターフォンを押すこともせず、こっそり置いて行くのだ。

脇に抱えて玄関のカギをかけながら、乗ろうと思ったバスに、ぎりぎり間に合いそうにないことに気付いて、タメイキをつく。

それもこれも、くだらない回覧板のせいである。

そういえば、ハンコだけで、中を一瞥もしていない。どうせたいした内容じゃないと思いつつ、やはり気になってファイルを開くと

歳末特別警戒のお知らせ

毎年のことだし、だいいちエレベーターの横にも同じものが貼ってある。

つい開いてしまった、自分の弱い心が憎い。

ハンコを押した回覧板を、音を立てぬよう、そっとお隣の門扉にかけた。

かいらんばん
(このゴチャゴチャした広告は効果があるのか)



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ごきんじょ | コメント(16) | トラックバック(0) | 2019/12/30 11:30

こぼった話。

仕事納めも済んだこの時期に、響く工事の音

出かけついでに見に行くと、住宅地の一角に重機が入っているようだ。

たぶん、ずっと空き家だった場所だ。

作業着に混じって、ヘルメットをかぶって現場に入る、初老の男性がいた。

離れて住んでいた息子が、亡くなった親の家の処分に立ち合っている、というところだろう。

鉄のアームがバリバリと音を立てて、土壁に、木の柱に食い込んでは倒していく。

よそ目にも無残に思える光景だが、男性は腕など組んで見物している。

こちらに背を向けていて表情は見えないが、厄介な古家を取り壊すことができて、あんがいホッとしているのかもしれない。

不意に男性が、組んでいた腕をふりほどき、重機の作業員を手で制して止めると、足場の悪い中に踏み込んでいった。

気になるものを見つけたようだ。

瓦礫の中から何か拾い上げると、手のひらに乗せて見つめた。

しばらく眺めたあと、ガクリと首を後ろに倒し、天を仰いでギュッと目をつぶる。

それから、手に乗せていたものを、必要以上の力を込めて、瓦礫の山に投げ捨てた。

古家を壊すことを、こぼつ、と言う。

毀つと書いて、こぼつ、と読むが、何気なしに使うとえ?と聞き返されることが多い。

旧弊な関西弁には、古語に近い言葉が生き残っており、その1つなのだろう。

次の日、こぼたれた家の跡にはもう人けも無く、不動産屋の看板だけが立っていた。

うりぶっけん



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ごきんじょ | コメント(14) | トラックバック(0) | 2019/12/29 11:30

どんぶり話。

風邪をひきそうな予感がする。

とはいえ、まだ熱はなく、鼻水も出ない。

身体のどこかにウイルスが潜んで、虎視眈々と機会を狙っている気配。

エライもので、人間50年も生きるとそんなことが分かるようになるのである。

せっかくの正月休みを風邪でつぶされるのはバカバカしい。

よっこらしょうと腰を上げ、台所へ行った。

やがてピーとお知らせ音が鳴って、炊飯器のフタを上げればつやつやと、頼もしい湯気を上げる、白いゴハン

そう、ゴハンだ。

ふだんは麺類を食べるのに使うドンブリを取り出し、炊き立てのゴハンをよそう。

おかずも、おつゆも要らない。

ごま塩か、せいぜいフリカケくらいで食べるドンブリメシが、私の風邪予防なのだ。

うどんを食べて温まる方法もある。

ホットミルクを飲むという人もいる。

うどんやミルクの熱が専ら液体にあるのに対し、ゴハンは固体である。

どっしりと胃に落ち着く、熱を持った固体こそ、身体を芯から温める…ような気がする。

何の根拠もないが、この方法に、私は全幅の信頼を置いている。

ひとつ難があるとすれば、ワシワシとドンブリメシを食べる姿が、とても体調が悪いようには見えないこと、くらいだろうか。

どんぶりめし




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もろもろ | コメント(14) | トラックバック(0) | 2019/12/28 11:30

そうじの話。

今年も残すところ5日。

♪~今年の汚れ 今年のうちに~♪

と、主婦の尻を叩く洗剤のCMは、さいきん流れてないが、それでも年末に大掃除する人は多いだろう。

新年をサッパリと磨き上げたおうちで迎え、あらたまった気持ちになるのは素晴らしい。

とか何とか言いつつ、私自身は大掃除はしない。

なにしろ年末は寒い

ゾーキン一枚絞るにも、必要以上の苦痛を伴う寒中に、ふだんはしないような大がかりな掃除をするのは、人の自然に反すると私は思っている。

しゅぎょう
(ヒエ~!うしろ、雪景色!)

修行中の禅僧のごとき特殊状況は例外であって、凡俗が敢えて難行苦行に挑むことはないんじゃないだろうか。

実際的なことを言えば、気温の低い冬は、そもそも掃除には向かない。

洗濯でも皿洗いでも、お湯を使えば汚れが落ちるように、冬はゴシゴシこすらないと取れない汚れが、夏ならさっと拭くだけで取れる。

家財の片づけについても年末は不向き。

世の中の節目は年末じゃなく3月末。決算も子どもの進級進学も、人の生活が変わるのは3月。

1年でもっともたくさん不要品が出るのは、実は3月末なのである。

年末に、全部捨てたと思ってても、3か月もしないうち、また不要品が出るのだ。

バカバカしいじゃないか。

大掃除しなきゃ、とシブシブ動き出そうとしていた皆さん、私と一緒にサボりませんか?



本日早朝より多忙のため2014年12月20日の記事を再再掲載します。
当ブログでは、大掃除なんかやめちゃえキャンペーンを細く長く展開中です。




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もろもろ | コメント(16) | トラックバック(0) | 2019/12/27 11:30

はがした話。

乗換駅でムラタさん(→ふたりの話。)と手を振って別れ、最寄り駅までの車内。

ざっと見渡したけれど、ケーキの箱を提げた人も、パーティー帰りらしき人もいない。

クリスマスの過ごし方も多様化した昨今、サンタのとんがり帽をかぶったような人を、期待する方が間違いなのだろう。

かく申す私も特段のイベントもないまま、家まで帰るわけだ。

それにしてもパッとしない

しかも、冷蔵庫の中に、すぐ食べられるものがぜんぜん無いことに気付いて、やむなくスーパーに立ち寄ることにした。

家庭の夕飯は既に終わった時刻。

閉店間近のスーパーでは、クリスマス食材の投げ売りがはじまっていた。

3割引や半額の赤いシールはふだんなら大歓迎だが、今日に限りなにがなし侘しい気分を伴うのはやむを得ない。

クリスマスも終わるんだなあ。

それを思い知るのはレジを通って店を出る時。

勤勉な店員さんが、自動ドアのそばにしゃがみ込んでいると思ったら、ガラスに貼られたシールを

ひいらぎとあかいりぼん

びびびびー!

右から左へ、一気に引きはがした。

いやちょっと早くね?まだ25日だし!

口には出さねど、家に帰ってすぐ

クリスマス いつまで

なんて検索してしまったのは、どこか意外にコタエていたのだろうか。

…教会暦において、1日は日没から日没までであり、クリスマスは24日の日没から25日の日没までとなる。

なるほど、とっくのとうに終わってたわけだ。

赤いリボンがあった場所には、今頃は謹賀新年のシールが新しく貼られていることだろう。



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もろもろ | コメント(6) | トラックバック(0) | 2019/12/26 11:30

ふたりの話。

合唱の練習も年内最後

おもてに出れば冬の日は暮れて、街の灯がひと恋しさを誘う。

三々五々、駅へ向かう列で、ふいに頓狂な声がした。

あっ大変!次の電車、あと8分よ!

私鉄のこの駅は、通勤時間帯を外れると、急に便が減る。1本逃すと、次がかなり遅くなるのだ。

皆がバタバタ駆けだす中、私は歩調を変えない。

急いだって、誰が待つわけでなし。

1人暮らしの部屋に帰るのが何十分か遅れたところで、どってことない。

すっかり人の減った歩道を歩いていたら、小柄な背中が見えたので、少し早足で追いつく。

ムラタさん!いいんですか?急がないで…

ええのええの 慌ててコケたら 大損害よ 

たしかに、母と同年輩のムラタさんには、薄暗がりの道は足元が危ない。ご一緒に話しながら歩くことにした。

まあ亭主持ちはバタバタと 忙しいねエ

ハハハ…ホントに…

彼女は何年か前、ご主人を亡くしたと聞いた。

お互いの家族のことなど、ぽつぽつと話しながら、ブラブラ歩く。

住宅街を抜ければ、にぎやかな駅前通り。ロータリーには、大きなツリーが光を放っている。

くりすますつりーのいるみねーしょん

キレイねえ…

キレイですねえ…

どちらからともなく足を止め、並んで見上げた。

そうだムラタさん、写真撮りましょう写真!

え?

返事を聞かずに肩を寄せ、ツリーを背景に写真を撮った。

駅に入ってスマホを確認したら、ムラタさんの戸惑ったような笑顔が、ちゃんと写っている。

2人でくすくす笑っていたら、やがて次の電車が、ホームに滑り込んできた。

メリークリスマス!



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ごきんじょ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2019/12/25 11:30

どーなつ話。

子供が家を出てから、クリスマスケーキを食べなくなった。

お祭り気分は欲しいから、こんなのを買ってきたりする。

くりすますのどーなつ2019
(→Krispy Kreme Donuts BABY MERRY Holiday

ケーキは1人じゃ食べあぐねても、ドーナツなら値段も手ごろである。

さて、コーヒーとドーナツで朝ごはんだ。

この手の商品がイメージ写真と少々違うのはご愛敬、目くじらを立てるのも大人げないが、それにしてもなんだか変だ。

ガブリとかじるのもためらわれ、しばし眺める。

ゆきだるま2019

うーん…

かなり長く眺めたが、違和感の正体がつかめぬまま、遅刻ギリギリの時間になり、あわててかじりついて、コーヒーで流し込んだ。

駅までの道、甘い後味を感じながら歩いていたら

💡!

不意にひらめく。

スマホの写真ファイルに…あった!

ゆきだるま2017

何年か前の、クリスマスのドーナツの画像である。

まったく同じフォルムと大きさで、顔立ちとマフラーもそっくり。

にもかかわらず、頭と胴が逆なのだ。

おかしくってプププと笑ったら、駅から来る人が、気味悪そうに道をよけた。



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もろもろ | コメント(18) | トラックバック(0) | 2019/12/24 11:30

じんぐる話。

冬の朝はちょっぴり憂鬱。

丸まる背中をエイッと伸ばし、ホッペを両手のひらでぱんぱんっ!と叩いてから、結露した窓を、大きく開け放った。

…しゃんしゃんしゃんしゃん…

ん?気のせいかな?

どこかで鈴の音がする。

しゃんしゃんしゃん しゃんしゃんしゃん…

気のせいじゃあない。

冷たい空気の中、近づくこのリズム、まさか、ね。

…じんぐるべーる じんぐるべーる…

思わず口ずさみながら、窓の外を見れば

…しゃんしゃんしゃん しゃんしゃんしゃん

少し遅れたのか、いそいで登校する小学生だ。

走るリズムで、ランドセルに下げたお守りの鈴が揺れている。

…しゃんしゃんしゃん しゃんしゃんしゃん

小さくなる背中を見送りながら、考える。

そう、たしか今日は終業式

じんぐるべーる じんぐるべーる すっずっがーなるー…かぁ…

歌いながら思い出す、幼い日のクリスマス。

ドキドキの通信簿をランドセルにしまったなら、明日はサンタがやってくる





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ごきんじょ | コメント(4) | トラックバック(0) | 2019/12/23 11:30

かぼちゃの話。

とうじのかぼちゃ

今日は冬至

ゆず湯もいいが( →ゆずゆの話。)、もう1つ冬至につきものなのがカボチャ

関西ではカボチャをナンキンと呼び、イモタコナンキンといえば女性の好物の代表である。

女性のハシクレである私、じつはイモやカボチャがあまり好きでない。実家でほとんど食べなかったので、食べ慣れないせいかと思う。

うちでカボチャを食べなかったのは、家長である父がキライだったからである。

父は戦中派の最後のシッポくらいの世代。いちばんお腹の減る時期に戦争を体験した。

たまにおイモやカボチャが食卓に上ると

戦争中に一生分食った

みるみる機嫌が悪くなり、お鉢を遠ざけた。

痩せた土地で、畑仕事に不慣れな人間も栽培できたカボチャは、貴重な栄養源であったはずだが、父には戦時の象徴だったのだ。

中学のグラウンドにカボチャを植えた話を、1度だけ聞いたことがある。

学生時代は野球部で、ピッチャーだった父。

グラブを持って立つマウンドを、目指して走ったホームベースを、クワで耕すのは、中学生の父にとって、とても辛いことだったろう。

もっと辛かったのは、そうして収穫したカボチャしか、食べものがなかったことかもしれない。

父は亡く、孫たちもその頃の父より年上になった。

いま1人暮らしの私は、好きでもないのに買ったカボチャを眺め、何にしようか考えている。



本日早朝より他出のため、2016年12月21日の記事を再掲いたします。



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むかしむかし | コメント(8) | トラックバック(0) | 2019/12/22 11:30
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