ぴかぴか話。
めずらしく名刺交換をした。
ふだん知ってる人とばかり仕事してるから、名刺なんか出したのは久しぶりだ。
交換の相手は新卒の社員さん。
スーツも靴も、ムリに撫でつけてはね返りそうな髪も、若い脂で光るおでこも、どこからどこまでピッカピカの新人である。
先方の名刺と、自分のと。手元を見比べて、アッと思った。
アタシの名刺入、ボロッボロ!
新人さんの持ち物と比べるから、よけいボロッちいのが目立つ。
善は急げ、帰り道に新しいのを買った。
うちに帰って新品と並べると、さっきまで使っていたのが恥ずかしいほど、古びて見える。
もらい物で、とくに気に入っていたわけでもなく、ミョーに厚くて、重たい名刺入だった。もっと早く買い替えればよかった。
さっそく中身を出して入れ替えていたら
しゃりーん!!
金属音を立てて、何かが落ちた。
はっ?なんだコレ?

…小判?!
まさかに本物ではあるまい。お守りの類だろう。
こんなもんが入っていたんじゃ、そりゃあ厚いし、重いはずだ。
いつからここにあったのか、触ったあともない小判は、メッキでピカピカであった。

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ふだん知ってる人とばかり仕事してるから、名刺なんか出したのは久しぶりだ。
交換の相手は新卒の社員さん。
スーツも靴も、ムリに撫でつけてはね返りそうな髪も、若い脂で光るおでこも、どこからどこまでピッカピカの新人である。
先方の名刺と、自分のと。手元を見比べて、アッと思った。
アタシの名刺入、ボロッボロ!
新人さんの持ち物と比べるから、よけいボロッちいのが目立つ。
善は急げ、帰り道に新しいのを買った。
うちに帰って新品と並べると、さっきまで使っていたのが恥ずかしいほど、古びて見える。
もらい物で、とくに気に入っていたわけでもなく、ミョーに厚くて、重たい名刺入だった。もっと早く買い替えればよかった。
さっそく中身を出して入れ替えていたら
しゃりーん!!
金属音を立てて、何かが落ちた。
はっ?なんだコレ?

…小判?!
まさかに本物ではあるまい。お守りの類だろう。
こんなもんが入っていたんじゃ、そりゃあ厚いし、重いはずだ。
いつからここにあったのか、触ったあともない小判は、メッキでピカピカであった。

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ほくせい話。
昨夜からの雨は、けっこうな勢いのまま降り続いている。テレビを点けたら、JR各線が停まる、との運行情報。
梅雨だからと思ってたけど、エライことらしい。
…県の北西部に大雨警報…
画面にテロップが流れた。
そうか、北西部が大雨か。そりゃあ大変だ。
ところで、北西部ってどこなんだろう?
私はどえらい方向音痴で、地理が皆目分からないうえ、車の運転もしないので、学ぶ機会もない。
ゾーリのように南北に広がるこの県の、どのあたりに自分が住んでいるのか、イマイチわからないんである。
なんとなく、南ではない気はする。
しかし、西か東かというと、もうサッパリだ。
家族LINEを見たら、ちょうどイモートがおはようのスタンプを押していたので
おはよー うちって北西部だと思う?
聞いてみた。イモートもまた、方向音痴である。
さあ~?うちは県北西部らしいけど~
そっかー じゃあうちも北西部かなあ
そうなんじゃない?
念のため申し添えるが、イモートの家はうちから500キロ以上離れた、他県である。
どうやら私は相談相手を間違えたようだ。
もはや得るものは無しと考え、ありがとうのスタンプを押して、スマホを閉じる。
さいわい昼を待たずして、警報は解除された。

(正解はこちらです)

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梅雨だからと思ってたけど、エライことらしい。
…県の北西部に大雨警報…
画面にテロップが流れた。
そうか、北西部が大雨か。そりゃあ大変だ。
ところで、北西部ってどこなんだろう?
私はどえらい方向音痴で、地理が皆目分からないうえ、車の運転もしないので、学ぶ機会もない。
ゾーリのように南北に広がるこの県の、どのあたりに自分が住んでいるのか、イマイチわからないんである。
なんとなく、南ではない気はする。
しかし、西か東かというと、もうサッパリだ。
家族LINEを見たら、ちょうどイモートがおはようのスタンプを押していたので
おはよー うちって北西部だと思う?
聞いてみた。イモートもまた、方向音痴である。
さあ~?うちは県北西部らしいけど~
そっかー じゃあうちも北西部かなあ
そうなんじゃない?
念のため申し添えるが、イモートの家はうちから500キロ以上離れた、他県である。
どうやら私は相談相手を間違えたようだ。
もはや得るものは無しと考え、ありがとうのスタンプを押して、スマホを閉じる。
さいわい昼を待たずして、警報は解除された。

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うずうず話。
私も最初は気づかなかったのである。
しかし、2度が3度になり、5度で終わらなかった時、コレは、と思った。
近頃あちこちで目にする、コロナ禍なる言葉。
これがどういうわけか、相当の確率でコロナ渦になっている。
コロナうず…たしかに巻き込まれたら厄介そうだが、誤字である。おそらくうろ覚えで変換を誤ったものだろう。
ふと疑問に思ったのだが、間違える人は脳内でも「ころなうず」だと思っているのだろうか。
試みにパソコンで「ころなか」を打ってみた。
すると当然というかなんというか、先にちゃんとコロナ禍が現れる。
何度か変換を繰り返すと、よく似た字として次に出てくるのはコロナ過である。
そのあと、ようやくコロナ渦も現れたが、順番としてはかなり後ろである。
やはり最初から「ころなうず」と打たなければ、この間違いをするのは難しそうだ。
せっかくだから、じっさい口に出して「コロナうず」と言う人に会ってみたい。そのために、訂正したりせず、この勘違いを大事に育てよう。
ひそかにそんなことを考えていたら、こんなネットの投稿を見つけてしまった。
コロナ鍋で、在宅に…
すごい!この人と、会って話してみたい!
コロナなべ…これもまた、放り込まれたら大変そうである。

(こちらはナルトのうず)

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しかし、2度が3度になり、5度で終わらなかった時、コレは、と思った。
近頃あちこちで目にする、コロナ禍なる言葉。
これがどういうわけか、相当の確率でコロナ渦になっている。
コロナうず…たしかに巻き込まれたら厄介そうだが、誤字である。おそらくうろ覚えで変換を誤ったものだろう。
ふと疑問に思ったのだが、間違える人は脳内でも「ころなうず」だと思っているのだろうか。
試みにパソコンで「ころなか」を打ってみた。
すると当然というかなんというか、先にちゃんとコロナ禍が現れる。
何度か変換を繰り返すと、よく似た字として次に出てくるのはコロナ過である。
そのあと、ようやくコロナ渦も現れたが、順番としてはかなり後ろである。
やはり最初から「ころなうず」と打たなければ、この間違いをするのは難しそうだ。
せっかくだから、じっさい口に出して「コロナうず」と言う人に会ってみたい。そのために、訂正したりせず、この勘違いを大事に育てよう。
ひそかにそんなことを考えていたら、こんなネットの投稿を見つけてしまった。
コロナ鍋で、在宅に…
すごい!この人と、会って話してみたい!
コロナなべ…これもまた、放り込まれたら大変そうである。

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なんばー話。
バスの窓から、私は目を皿のようにして、外を見ていた。
その日の朝、おばーちゃんと電話で話していた時のこと。バスでドコソコへ行く、と報告したら
あ、じゃあ、あの会社… 知ってる?
沿線にある中小企業の名前を挙げた。
よく行き来する路線だし、大きな看板が出ているので場所はわかるが、シロートに用のある業種とも思えない。
それなのに、おばーちゃんは
面白いから見てごらん
そう言うのだ。
理由はわからないが、親の言うことは聞こう。
バスに乗り込み、会社が見える側に席を取る。
やがて車窓は見覚えのある景色になり、問題の看板が見えたので、首を伸ばして眺めた。
郊外のロードサイドによくある、白っぽく四角い社屋の前は、広い駐車場。同じ色、同じ型の社用車がずらりと並んでいる。
あらためてマジマジと見たが、特に心弾む要素も見当たらない、まるでフツーの会社である。
一体全体どこが面白いのか、わからないままにバスは通り過ぎた。
用件を済ませて帰宅してから
何が面白いのか、分からなかった
LINEでメッセージを送ると
あの会社、自動車のナンバーが88なの
は?
縁起担ぎかしら 集めてるのね
ずらりと停めてあった社用車のナンバー、1188とか、5588とか、下2桁が全部88だったのだという。
いやー、そりゃ教わらなきゃ無理だワ。
そう思いつつ、次通るときは絶対見よう、と心に決めている。

(メッチャかっこえー飛鳥ナンバー)

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その日の朝、おばーちゃんと電話で話していた時のこと。バスでドコソコへ行く、と報告したら
あ、じゃあ、あの会社… 知ってる?
沿線にある中小企業の名前を挙げた。
よく行き来する路線だし、大きな看板が出ているので場所はわかるが、シロートに用のある業種とも思えない。
それなのに、おばーちゃんは
面白いから見てごらん
そう言うのだ。
理由はわからないが、親の言うことは聞こう。
バスに乗り込み、会社が見える側に席を取る。
やがて車窓は見覚えのある景色になり、問題の看板が見えたので、首を伸ばして眺めた。
郊外のロードサイドによくある、白っぽく四角い社屋の前は、広い駐車場。同じ色、同じ型の社用車がずらりと並んでいる。
あらためてマジマジと見たが、特に心弾む要素も見当たらない、まるでフツーの会社である。
一体全体どこが面白いのか、わからないままにバスは通り過ぎた。
用件を済ませて帰宅してから
何が面白いのか、分からなかった
LINEでメッセージを送ると
あの会社、自動車のナンバーが88なの
は?
縁起担ぎかしら 集めてるのね
ずらりと停めてあった社用車のナンバー、1188とか、5588とか、下2桁が全部88だったのだという。
いやー、そりゃ教わらなきゃ無理だワ。
そう思いつつ、次通るときは絶対見よう、と心に決めている。

(メッチャかっこえー飛鳥ナンバー)

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ぶるーの話。
ベランダの片付けをした時、バケツを捨てた。
日に当たってプラスチックが痩せ、みすぼらしくなったので捨てたのだ。
新しく買いに出たが、いいのがない。
いいの、とは青くないの、という意味である。

私はポリバケツの青い色がダイキライ。
水撒きのホースの青も、花見のブルーシートの青も、蹴散らかしたいほどキライだ。
よそ様のものなればこそ我慢しているが、お金を払って自分の家に入れるなんて、マッピラゴメンである。
捨てたバケツは、何の変哲もないプラスチック製だが、色は白であった。同じものがほしいのに、見つからない。
そりゃあ、いまどきのことだから、探せばいくらでも素敵なのがあるだろう。
しかし、私はケチなので、ポリバケツごときに、余計なお金と時間を使いたくないのだ。
仕方なく、その日はスゴスゴと買わずに帰った。
そういえば、通販番組でよく見る

座っても卵が割れない、魔法のクッション。
オバサンがデカいケツをドーンと乗っけてみせる実験映像が魅力的である。
座りたいというより、あの実験を、実地にやってみたくなる。
危うく買いかけて、ブルーマジックの名にし負う、この色で思いとどまった。
どうやら青は、私の購買意欲を削ぐのに、効果があるようである。

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日に当たってプラスチックが痩せ、みすぼらしくなったので捨てたのだ。
新しく買いに出たが、いいのがない。
いいの、とは青くないの、という意味である。

私はポリバケツの青い色がダイキライ。
水撒きのホースの青も、花見のブルーシートの青も、蹴散らかしたいほどキライだ。
よそ様のものなればこそ我慢しているが、お金を払って自分の家に入れるなんて、マッピラゴメンである。
捨てたバケツは、何の変哲もないプラスチック製だが、色は白であった。同じものがほしいのに、見つからない。
そりゃあ、いまどきのことだから、探せばいくらでも素敵なのがあるだろう。
しかし、私はケチなので、ポリバケツごときに、余計なお金と時間を使いたくないのだ。
仕方なく、その日はスゴスゴと買わずに帰った。
そういえば、通販番組でよく見る

座っても卵が割れない、魔法のクッション。
オバサンがデカいケツをドーンと乗っけてみせる実験映像が魅力的である。
座りたいというより、あの実験を、実地にやってみたくなる。
危うく買いかけて、ブルーマジックの名にし負う、この色で思いとどまった。
どうやら青は、私の購買意欲を削ぐのに、効果があるようである。

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ナツバラ本。
テレビの旅番組は再放送ばかり。
露天風呂が映って、こんな風に屈託なく温泉に行けるのは、次はいつだろう、などと思った。
サスペンスの犯人役か、でなければ被害者役専門の女優が、湯けむりに包まれている。
…湯けむりの立つ夏原や狩の犬
ふいに俳句が口をついて出た。
俳句?これ、俳句か?
夏原って、夏の野原のことだろうか。
野原に湯煙が立つか。突然沸いた噴煙なのか。
突然出てきた犬は温泉に何の用があるのか。
湯けむりの立つ夏原や狩の犬
なぜかスラスラとよどみなく浮かんでくる。
湯けむりの立つ… 夏原や… 狩の犬…
かみしめるように復唱してみたが、分からない。
いったい何なんだこれ?
ゆけむりの… なつばら…ハッ!
本棚にむかい、目当ての本を抜きだして

(「ヨーロッパ退屈日記」 伊丹十三著 新潮文庫)
ペラペラとページを繰ると、やっぱり!
国際派と称された筆者が、エルヴィス プレスリーの「Hound Dog」の冒頭、
♪you ain't nothin but a hound dog…♪
この部分を、ある若者が
♪ユエンナツバラ…
歌ったのを聞き、まるで日本語じゃないか、と日本人の英会話能力を嘆いたくだり。
ユエン、ナツバラに漢字を当てて
湯煙の立つや夏原狩の犬
詠んでみせた、それが原典だった。
狩の犬は、もちろん「Hound Dog」である。
小さな覚え違いはあったが、記憶を確かめることができ、非常に満足である。

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露天風呂が映って、こんな風に屈託なく温泉に行けるのは、次はいつだろう、などと思った。
サスペンスの犯人役か、でなければ被害者役専門の女優が、湯けむりに包まれている。
…湯けむりの立つ夏原や狩の犬
ふいに俳句が口をついて出た。
俳句?これ、俳句か?
夏原って、夏の野原のことだろうか。
野原に湯煙が立つか。突然沸いた噴煙なのか。
突然出てきた犬は温泉に何の用があるのか。
湯けむりの立つ夏原や狩の犬
なぜかスラスラとよどみなく浮かんでくる。
湯けむりの立つ… 夏原や… 狩の犬…
かみしめるように復唱してみたが、分からない。
いったい何なんだこれ?
ゆけむりの… なつばら…ハッ!
本棚にむかい、目当ての本を抜きだして

(「ヨーロッパ退屈日記」 伊丹十三著 新潮文庫)
ペラペラとページを繰ると、やっぱり!
国際派と称された筆者が、エルヴィス プレスリーの「Hound Dog」の冒頭、
♪you ain't nothin but a hound dog…♪
この部分を、ある若者が
♪ユエンナツバラ…
歌ったのを聞き、まるで日本語じゃないか、と日本人の英会話能力を嘆いたくだり。
ユエン、ナツバラに漢字を当てて
湯煙の立つや夏原狩の犬
詠んでみせた、それが原典だった。
狩の犬は、もちろん「Hound Dog」である。
小さな覚え違いはあったが、記憶を確かめることができ、非常に満足である。

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やまもも話。
役場の前の歩道の敷石に、ぽろぽろと薄赤いものが落ちている。
ヤマモモの実だ。
うちに引きこもっているうちに、今年もこんな季節になったんだなあ。

ムスコが通ったのは、都会の小さな幼稚園。
敷地の半分いっぱいいっぱいに園舎が建ち、あとの半分が園庭である。
植え込まれた樹木の中で、ひときわ高いのがヤマモモだ。遊具も少ない狭い園庭で、活発な子たちの木登りに格好の大木だった。
父母会の役員をしていた時だったか、夕方になってから、園に出かけた。
子供たちも帰った後の静かな門を入りかけると、無人のはずの園庭で、ヤマモモの木がゆさゆさと揺れた。
木の上に大きな動物がいる!
思わずハッと息をつめ、足を止める。
クマのようにむっくり、よっこらしょう、と降りてきたのは、なんと園長先生だった。
ハハハ…ビックリさせましたか…
え、園長先生!木登りなんかなさるんですか?
いやいや…子供が登るでしょう?折れそうな枝とか、いろいろね…
なるほど木の下には切り払った細い枝がたくさん落ちている。
よく見れば、子供たちの足がかかる高さには、丁寧に添え木や補強がなされていた。
ふだんニコニコと子供たちを眺めているだけの、白髪の園長先生が、まさか皆が帰ってから、あのヤマモモの木に登ってらしたとは。
怖がりのムスコは、木登りしたことはなかったが、それでも、いい園に入れたな、そう思った。
本日も他出のため、2016年6月28日の記事に加筆して掲載いたします。

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ヤマモモの実だ。
うちに引きこもっているうちに、今年もこんな季節になったんだなあ。

ムスコが通ったのは、都会の小さな幼稚園。
敷地の半分いっぱいいっぱいに園舎が建ち、あとの半分が園庭である。
植え込まれた樹木の中で、ひときわ高いのがヤマモモだ。遊具も少ない狭い園庭で、活発な子たちの木登りに格好の大木だった。
父母会の役員をしていた時だったか、夕方になってから、園に出かけた。
子供たちも帰った後の静かな門を入りかけると、無人のはずの園庭で、ヤマモモの木がゆさゆさと揺れた。
木の上に大きな動物がいる!
思わずハッと息をつめ、足を止める。
クマのようにむっくり、よっこらしょう、と降りてきたのは、なんと園長先生だった。
ハハハ…ビックリさせましたか…
え、園長先生!木登りなんかなさるんですか?
いやいや…子供が登るでしょう?折れそうな枝とか、いろいろね…
なるほど木の下には切り払った細い枝がたくさん落ちている。
よく見れば、子供たちの足がかかる高さには、丁寧に添え木や補強がなされていた。
ふだんニコニコと子供たちを眺めているだけの、白髪の園長先生が、まさか皆が帰ってから、あのヤマモモの木に登ってらしたとは。
怖がりのムスコは、木登りしたことはなかったが、それでも、いい園に入れたな、そう思った。
本日も他出のため、2016年6月28日の記事に加筆して掲載いたします。

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あじさい話。
買物に行くのに、自粛の期間中、通らなかった道を歩いてみた。
半日蔭の道だが、この季節は薬玉のようなアジサイの花房でにぎやかだ。
ポップコーン、コンペイトウ、ダンスパーティー
歌合せ、伊豆の華、墨田の花火…
最近は流行りなのか、様々な品種を見るようになったが、昔はアジサイというと、ボールのように丸く咲く、あれ1種類だった。
うちは母が庭いじりが好きだったので、ガクアジサイ、というのがあるのを知っていて、それだけでも、けっこう物知り顔ができた。

(ガクアジサイ hydrangea macrophylla f. normalis)
子供の頃、ときどき学校に花を持って行った。
庭に咲いている花を母に持たされ、先生にお渡しすると、喜んで教卓の上に活けてくださる。
今の小学校でそんなことをしたら迷惑がられそうだが、昔はわりと普通だった。
その朝も、母はアジサイを切って、デパートの包装紙にくるみながら
アジサイを差し上げるなんて ホントはあんまり良くないんだけど、学校だからいいでしょう…
どうして良くないのか聞き返すと、
お寺の花だし 花言葉もね… キレイだけど縁起が悪いと思う人もいるのよ
夕べの雨に濡れ、ぼったりと重いひと枝を手に、通学路を歩きながら、そんなもんかなと思った。
そのことが頭にあって、今まで人に花をあげるのに、アジサイは選んだことがない。
スーパーに着いたら、入り口の生花売り場にも、アジサイの鉢植えがたくさん並んで
父の日のプレゼントに!
楽しげなポップが立ててある。
年月とともに、常識も変わるのだ。今更だけど、そんなことを思った。
本日早朝より多忙のため、2018年6月10日の記事に加筆して掲載いたします。

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半日蔭の道だが、この季節は薬玉のようなアジサイの花房でにぎやかだ。
ポップコーン、コンペイトウ、ダンスパーティー
歌合せ、伊豆の華、墨田の花火…
最近は流行りなのか、様々な品種を見るようになったが、昔はアジサイというと、ボールのように丸く咲く、あれ1種類だった。
うちは母が庭いじりが好きだったので、ガクアジサイ、というのがあるのを知っていて、それだけでも、けっこう物知り顔ができた。

(ガクアジサイ hydrangea macrophylla f. normalis)
子供の頃、ときどき学校に花を持って行った。
庭に咲いている花を母に持たされ、先生にお渡しすると、喜んで教卓の上に活けてくださる。
今の小学校でそんなことをしたら迷惑がられそうだが、昔はわりと普通だった。
その朝も、母はアジサイを切って、デパートの包装紙にくるみながら
アジサイを差し上げるなんて ホントはあんまり良くないんだけど、学校だからいいでしょう…
どうして良くないのか聞き返すと、
お寺の花だし 花言葉もね… キレイだけど縁起が悪いと思う人もいるのよ
夕べの雨に濡れ、ぼったりと重いひと枝を手に、通学路を歩きながら、そんなもんかなと思った。
そのことが頭にあって、今まで人に花をあげるのに、アジサイは選んだことがない。
スーパーに着いたら、入り口の生花売り場にも、アジサイの鉢植えがたくさん並んで
父の日のプレゼントに!
楽しげなポップが立ててある。
年月とともに、常識も変わるのだ。今更だけど、そんなことを思った。
本日早朝より多忙のため、2018年6月10日の記事に加筆して掲載いたします。

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うらしま話。
久しぶりの電車は、やっぱり楽しい。
面倒な乗り換えまでも、嬉しく感じるから妙なものだ。
複数の路線が乗り入れる、私鉄のターミナル駅。
子供が小さいころは、ホームにエレベーターが無いので、乗り換えに苦労した。
いつ来ても、ガーガーうるさく工事をしているのに、ちっとも完成せず、エレベーターがつく気配もない、悪い意味でわが県らしい駅である。
何カ月ぶりだろうか。いつものホームに降りて、アレッと思った。
あるはずの階段がないのである。
どうも様子がおかしい。ふだんは使わない階段を上って、コンコースに立って、驚いた。
永久に終わらないかと見えていた工事が、できているではないか。
俄然オノボリさんと化して、周囲をキョロキョロ見回しながら、新しい駅舎を歩いた。
見たことない階段、見たことない改札。
まさに今浦島だ。

えっ?

ええっ?

ええーっ?!
…というのは嘘で、これは完成予想図である。
それにしても、自粛期間、私が仕事もせず家にいるうちに、工事の人は営々と働いていたのか。
そう思うと、すこし感動した。(まだ完成してないけど)

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面倒な乗り換えまでも、嬉しく感じるから妙なものだ。
複数の路線が乗り入れる、私鉄のターミナル駅。
子供が小さいころは、ホームにエレベーターが無いので、乗り換えに苦労した。
いつ来ても、ガーガーうるさく工事をしているのに、ちっとも完成せず、エレベーターがつく気配もない、悪い意味でわが県らしい駅である。
何カ月ぶりだろうか。いつものホームに降りて、アレッと思った。
あるはずの階段がないのである。
どうも様子がおかしい。ふだんは使わない階段を上って、コンコースに立って、驚いた。
永久に終わらないかと見えていた工事が、できているではないか。
俄然オノボリさんと化して、周囲をキョロキョロ見回しながら、新しい駅舎を歩いた。
見たことない階段、見たことない改札。
まさに今浦島だ。

えっ?

ええっ?

ええーっ?!
…というのは嘘で、これは完成予想図である。
それにしても、自粛期間、私が仕事もせず家にいるうちに、工事の人は営々と働いていたのか。
そう思うと、すこし感動した。(まだ完成してないけど)

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ずぶぬれ話。
何日ぶりだろう?本当に久しぶりに、電車に乗って出かけた。
お昼どき、駅に降りたら、驚くほどの人出。
過去1カ月間に会ったよりも、何倍も多い人間をいちどきに見て、たじろいだ。
そのほとんどが、学生だ。
ははーん、分散登校というやつだな。
朝の授業が終わった人と、午後から学校に出る人が、最寄りの駅で交差するわけだ。
制服の群れの、夏の白さがまぶしくて、目を細めつつ駅の階段を降りる。
構内を出ようとした時、にわかに生臭い風が吹き、雨がたたきつけるように降りだした。
朝は暑いほどの晴天だった。予報を見て半信半疑で、日傘を晴雨兼用に持ち替えてきたのだ。
ありがとう、天気予報!
しかし、この雨の勢いでは、傘があってもかなり濡れそうだ。急用ではないから、小降りになってから、駅を出よう。
通行の邪魔にならない位置によけ、立って待つ。
それにしても、すごい雨。まるでスコールだ。
外の雨を、感嘆をこめて眺める間にも、つぎつぎ学生が飛び込んでくる。
ヒャー ビックリしたぁ!
折り畳みの小さなカサひとつに、肩を寄せた女子2人が、ゲラゲラ笑いあっている。
全速力で駆けてきた男子は、シャツの肩も、重そうなリュックサックもびしょぬれ。クセ毛らしい髪からは、しずくまで垂れている。
サーと水を掃く音がしたと思うと、右から左へ、自転車に乗った女子高生が走り去った。前カゴのカバンの中身が、よそながら心配になる。
君たち!雨宿りという概念を知らんのかね。
こんな激しい雨、長くは続かない。ほんの数分、雨やみを待てば、悠々と帰れるのに。
それをしないのが、若さというものか。
やがて雨は嘘のように上がり、濡れた地面を強い日差しが照らす。
もう若くない私は、日傘を日傘として、ムッとする雨上がりの道を歩きだした。


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お昼どき、駅に降りたら、驚くほどの人出。
過去1カ月間に会ったよりも、何倍も多い人間をいちどきに見て、たじろいだ。
そのほとんどが、学生だ。
ははーん、分散登校というやつだな。
朝の授業が終わった人と、午後から学校に出る人が、最寄りの駅で交差するわけだ。
制服の群れの、夏の白さがまぶしくて、目を細めつつ駅の階段を降りる。
構内を出ようとした時、にわかに生臭い風が吹き、雨がたたきつけるように降りだした。
朝は暑いほどの晴天だった。予報を見て半信半疑で、日傘を晴雨兼用に持ち替えてきたのだ。
ありがとう、天気予報!
しかし、この雨の勢いでは、傘があってもかなり濡れそうだ。急用ではないから、小降りになってから、駅を出よう。
通行の邪魔にならない位置によけ、立って待つ。
それにしても、すごい雨。まるでスコールだ。
外の雨を、感嘆をこめて眺める間にも、つぎつぎ学生が飛び込んでくる。
ヒャー ビックリしたぁ!
折り畳みの小さなカサひとつに、肩を寄せた女子2人が、ゲラゲラ笑いあっている。
全速力で駆けてきた男子は、シャツの肩も、重そうなリュックサックもびしょぬれ。クセ毛らしい髪からは、しずくまで垂れている。
サーと水を掃く音がしたと思うと、右から左へ、自転車に乗った女子高生が走り去った。前カゴのカバンの中身が、よそながら心配になる。
君たち!雨宿りという概念を知らんのかね。
こんな激しい雨、長くは続かない。ほんの数分、雨やみを待てば、悠々と帰れるのに。
それをしないのが、若さというものか。
やがて雨は嘘のように上がり、濡れた地面を強い日差しが照らす。
もう若くない私は、日傘を日傘として、ムッとする雨上がりの道を歩きだした。


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