ぜんごの話。
本日、当地の予想最高気温は38度。
大阪や京都には、万事後れを取るわが県なのに、なんで気温ばかり抜きんでるのか。
などとぼやいてもしょうがないので、せめて涼しく過ごす工夫なりとしよう。
ネマキから着替えるのは、夏らしい簡単服。昔で言うアッパッパである。
ボタンもファスナーもベルトもなく、かぶって着るだけのこういう服が、夏はいちばん涼しい。
頭を通そうとして、少し考えた。
これ、どっちが前かな?
この服で迷うのは初めてではない。着ようとするたび、どっちが前か決めかねて、けっきょく毎回どうでもいいや、となる。
前後の区別が無いデザインのせいである。
ふつう洋服の襟ぐりは前が深く、後ろが浅いものだが、この服にはその差が無い。
模様が細かくて、柄で見分けることもできない。
背中にタグがあるだろう!と思いきや、難儀なことに既製服でなく、ハンドメイドなのだ。
いや、厳密には、前後の差はある。
片側の中央にはタックが、反対側にはギャザーが寄せてある、という違いだ。
(参考画像)こちらがタック

こちらがギャザー

なんとなくタックを背中にして着てみるが、かといって前にギャザーがあるのもシックリしない。
落ち着かないこと甚だしい。
ハンドメイドなら、作った人に聞いてみれば、とお思いかもしれない。
実はそれがもっとも難儀な点であって、この服を縫ったのは私なのである。
あー、どっちが前だったっけかなあ…
結論は、今日も出ない。

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大阪や京都には、万事後れを取るわが県なのに、なんで気温ばかり抜きんでるのか。
などとぼやいてもしょうがないので、せめて涼しく過ごす工夫なりとしよう。
ネマキから着替えるのは、夏らしい簡単服。昔で言うアッパッパである。
ボタンもファスナーもベルトもなく、かぶって着るだけのこういう服が、夏はいちばん涼しい。
頭を通そうとして、少し考えた。
これ、どっちが前かな?
この服で迷うのは初めてではない。着ようとするたび、どっちが前か決めかねて、けっきょく毎回どうでもいいや、となる。
前後の区別が無いデザインのせいである。
ふつう洋服の襟ぐりは前が深く、後ろが浅いものだが、この服にはその差が無い。
模様が細かくて、柄で見分けることもできない。
背中にタグがあるだろう!と思いきや、難儀なことに既製服でなく、ハンドメイドなのだ。
いや、厳密には、前後の差はある。
片側の中央にはタックが、反対側にはギャザーが寄せてある、という違いだ。
(参考画像)こちらがタック

こちらがギャザー

なんとなくタックを背中にして着てみるが、かといって前にギャザーがあるのもシックリしない。
落ち着かないこと甚だしい。
ハンドメイドなら、作った人に聞いてみれば、とお思いかもしれない。
実はそれがもっとも難儀な点であって、この服を縫ったのは私なのである。
あー、どっちが前だったっけかなあ…
結論は、今日も出ない。

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くらげの話。
父は結婚が遅かったので、長女の私は、35歳で生まれた。
育児は女の仕事という昔ニンゲンなうえ、その頃日本は高度成長期、サラリーマンがモーレツに働いていた時代。
朝は子どもの寝ているうちに出て行き、帰りは子どもが寝たあと。土曜日だって仕事がある。
「おとーさんに遊んでもらう」なんてめったにないし、父親は親しみ深い存在じゃなかった。
それでも夏休みはみんなで海に出かけた。
「二十四の瞳」とオリーブの島小豆島の民宿が気に入って、何年か続けて行っていた。
家庭的な宿だが、部屋のもうすぐそこが海で、着替えてすぐ飛び出し、一日中遊ぶ。
すこし時期が遅かったのか、クラゲの多い年があった。
刺されたらすぐ水道水で洗えば、ウソのように痛みは引くのだが、何度も刺されてイヤになった私とイモートは、砂浜でふてくされていた。
すると、海の中に立っている父が、おーいと何か合図している。つかみ出すようにして、大きなモーションで何かを投げてよこした。
砂浜に、不思議なゼリーのようなものがボテンと落ちた。
クラゲだ。動くこともできず、カサを裏返しにひっくりかえっている。
チクチクと不快な目に遭わせるものの、情けない正体を見て、私たちはコーフンした。
やっつけよう!クラゲ退治だ!
父が投げてよこすクラゲを、熱い砂に埋める。それだけのことに、暗くなるまで熱中した。娘たちはずいぶん小さかったし、父も若かった。
世の中が落ち着く頃には、父は初老を過ぎていた。気づけば父は「おじーちゃん」だった。
ずーっとそうだった気がするが、おじーちゃんにだって若い父親のときはあったのだ。
海の中に立ち、つかんだクラゲを高く高く掲げて見せた、父はもういない。
あの時の父は、今の私よりずっと年下だったんだな、などと思う、夏の終わり。

(今年は奈良の大文字送り火も縮小で実施された)
本日多忙のため2014年8月20日の記事を再掲いたします。

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育児は女の仕事という昔ニンゲンなうえ、その頃日本は高度成長期、サラリーマンがモーレツに働いていた時代。
朝は子どもの寝ているうちに出て行き、帰りは子どもが寝たあと。土曜日だって仕事がある。
「おとーさんに遊んでもらう」なんてめったにないし、父親は親しみ深い存在じゃなかった。
それでも夏休みはみんなで海に出かけた。
「二十四の瞳」とオリーブの島小豆島の民宿が気に入って、何年か続けて行っていた。
家庭的な宿だが、部屋のもうすぐそこが海で、着替えてすぐ飛び出し、一日中遊ぶ。
すこし時期が遅かったのか、クラゲの多い年があった。
刺されたらすぐ水道水で洗えば、ウソのように痛みは引くのだが、何度も刺されてイヤになった私とイモートは、砂浜でふてくされていた。
すると、海の中に立っている父が、おーいと何か合図している。つかみ出すようにして、大きなモーションで何かを投げてよこした。
砂浜に、不思議なゼリーのようなものがボテンと落ちた。
クラゲだ。動くこともできず、カサを裏返しにひっくりかえっている。
チクチクと不快な目に遭わせるものの、情けない正体を見て、私たちはコーフンした。
やっつけよう!クラゲ退治だ!
父が投げてよこすクラゲを、熱い砂に埋める。それだけのことに、暗くなるまで熱中した。娘たちはずいぶん小さかったし、父も若かった。
世の中が落ち着く頃には、父は初老を過ぎていた。気づけば父は「おじーちゃん」だった。
ずーっとそうだった気がするが、おじーちゃんにだって若い父親のときはあったのだ。
海の中に立ち、つかんだクラゲを高く高く掲げて見せた、父はもういない。
あの時の父は、今の私よりずっと年下だったんだな、などと思う、夏の終わり。

(今年は奈良の大文字送り火も縮小で実施された)
本日多忙のため2014年8月20日の記事を再掲いたします。

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ぶんめい話。
新型ウィルスの影響で在宅時間が増えたので、出かける時はなるたけ歩くようにしている。
駅までの道も、バスや自転車に乗らずに歩く。
もちろん暑いが、どうせ用件を済ませて帰るだけだし、人に会う時はマスクをかけるので、赤鬼のような顔も気にならない。
直射日光と水分補給さえ注意すれば、あえて汗をかくのもわるくない。おかげで体重は、減らないまでも増えもせず、体調も良好である。
そんなわけで3カ月近く、自転車に乗らずにいたのだが、駅前に急用ができた。
午後には家に宅配が来るので、急いで戻らねばならない。ここは、久しぶりに自転車の出番か。
かけっ放しのカバーを外せば、わが愛機白鹿号が
待ってたぜ相棒!
懐かしげに、鈍い銀色を放っている。
おもむろにサドルにまたがり、ペダルを漕ぎだせば、木陰の風が頬を撫でて、おお、涼しい!
左右の景色が飛びさる速さ!徒歩とは比べ物にならぬスピードだ。
あっという間に到着し、あっという間に用事が済んで、あっという間に家に戻る。
自転車とはまさに文明の利器なり!
ちょうどイモートから電話があったので、その感激をコーフン気味に伝えたところ
おねーちゃん大丈夫?暑すぎてアタマ煮えてない?
本気で心配された。


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駅までの道も、バスや自転車に乗らずに歩く。
もちろん暑いが、どうせ用件を済ませて帰るだけだし、人に会う時はマスクをかけるので、赤鬼のような顔も気にならない。
直射日光と水分補給さえ注意すれば、あえて汗をかくのもわるくない。おかげで体重は、減らないまでも増えもせず、体調も良好である。
そんなわけで3カ月近く、自転車に乗らずにいたのだが、駅前に急用ができた。
午後には家に宅配が来るので、急いで戻らねばならない。ここは、久しぶりに自転車の出番か。
かけっ放しのカバーを外せば、わが愛機白鹿号が
待ってたぜ相棒!
懐かしげに、鈍い銀色を放っている。
おもむろにサドルにまたがり、ペダルを漕ぎだせば、木陰の風が頬を撫でて、おお、涼しい!
左右の景色が飛びさる速さ!徒歩とは比べ物にならぬスピードだ。
あっという間に到着し、あっという間に用事が済んで、あっという間に家に戻る。
自転車とはまさに文明の利器なり!
ちょうどイモートから電話があったので、その感激をコーフン気味に伝えたところ
おねーちゃん大丈夫?暑すぎてアタマ煮えてない?
本気で心配された。


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しょさいの話。
今、こうして向かうのは、引越しの後、慌てて買ったパソコンデスクで、いかにも趣が無い。
隣の電話台は、ファクス付き電話とモデム、そのコード類でごちゃごちゃだ。
この辺りをサッパリと、かつ、目に快くしたい。
そもそも私は、映画「My Fair Lady」の教授の書斎みたいなのが好みなのである。

(さすがにマンションに螺旋階段は無理)
とはいえ使えるお金にも限りがある。
どうしたもんかなあと思いつつ、掃除機を押してムスメの部屋に入った時、ピンとひらめいた。
ムスメが使った、ライティングデスク。もともと叔父のおさがりで、古いけれどモノは悪くない。上下に棚があって、収納も十分である。
これをリビングに運び、パソコンや電話機、事務関係のファイルを収めれば…
たちまちステキな書斎のイメージが浮かぶ。
ムスメにもいちおう承諾を得て、さあ移動だ。
高さがあるので、そのままでは扉を通らない。横にして運ばねばならないようだ。
ぐっと力を入れ、デスクをそろそろ倒す。ふだん使わない筋肉が、緊張するのがわかる。
どうにか床に寝かせた時には、50代の1日分の体力を使い果たしていた。
1日目はこれで終了。
次の日は、デスクの背後の壁の掃除で終わった。
3日目になって、重大なことに気づく。
ライティングデスクの背面は板張りで、パソコンや電話のコードが出せないのだ。スッキリ収めるには、穴を開けねばならない。
電動ドリルや糸ノコや、物騒な道具を振り回し、周囲をオガクズだらけにして、その日も暮れた。
廊下を傷つけないよう、古いタオルを噛ませて、ようようリビングまで引きずってきたところで、5日目の今日になった。
ステキとは程遠い状態で、なおかつこの暑い中、倒したデスクを起こすという大仕事が、まだ残っている。考えただけで、ダラダラ汗が出そうだ。
理想の書斎への道は、かくも遠いのである。

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隣の電話台は、ファクス付き電話とモデム、そのコード類でごちゃごちゃだ。
この辺りをサッパリと、かつ、目に快くしたい。
そもそも私は、映画「My Fair Lady」の教授の書斎みたいなのが好みなのである。

(さすがにマンションに螺旋階段は無理)
とはいえ使えるお金にも限りがある。
どうしたもんかなあと思いつつ、掃除機を押してムスメの部屋に入った時、ピンとひらめいた。
ムスメが使った、ライティングデスク。もともと叔父のおさがりで、古いけれどモノは悪くない。上下に棚があって、収納も十分である。
これをリビングに運び、パソコンや電話機、事務関係のファイルを収めれば…
たちまちステキな書斎のイメージが浮かぶ。
ムスメにもいちおう承諾を得て、さあ移動だ。
高さがあるので、そのままでは扉を通らない。横にして運ばねばならないようだ。
ぐっと力を入れ、デスクをそろそろ倒す。ふだん使わない筋肉が、緊張するのがわかる。
どうにか床に寝かせた時には、50代の1日分の体力を使い果たしていた。
1日目はこれで終了。
次の日は、デスクの背後の壁の掃除で終わった。
3日目になって、重大なことに気づく。
ライティングデスクの背面は板張りで、パソコンや電話のコードが出せないのだ。スッキリ収めるには、穴を開けねばならない。
電動ドリルや糸ノコや、物騒な道具を振り回し、周囲をオガクズだらけにして、その日も暮れた。
廊下を傷つけないよう、古いタオルを噛ませて、ようようリビングまで引きずってきたところで、5日目の今日になった。
ステキとは程遠い状態で、なおかつこの暑い中、倒したデスクを起こすという大仕事が、まだ残っている。考えただけで、ダラダラ汗が出そうだ。
理想の書斎への道は、かくも遠いのである。

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ごまつぶ話。
お皿洗いはイヤだけど、真夏は別だ。
流れる水が気持ちよくて、いつもよりていねいに、洗い具合を確かめながらすすぐ。
ゆっくりだと、ふだん見ないものに目がとまる。
それは器の底に溜まった胡麻の粒。
いろんな料理にかけるが、お箸でつまめないので、どうしても数粒、残ってしまうのだ。
これって栄養豊富なんだよね…
もったいない、と貧乏性がささやく。
たとえば、しょうゆ、ポン酢といった調味料が、お皿に残るということはままある。
こうした液体の場合、食材の上をひととおり通過した結果なので、いちおうは味付けの機能を発揮した、とも考えられる。
しかし胡麻は固体である。
同じビンの中、ひとしく可能性に満ちていた胡麻のツブツブ。
1粒は口に運ばれ、咀嚼され、栄養として吸収されるのに、別の1粒は、箸に触れることもなく、洗い水に突っ込まれ、排水溝に直行する。
両者の質になんら差は無いのに、なんと残酷な、運命の落差であろうか。
ゴマツブほどの小さな問題ではあるが、大きなものを含んでいる気がする。

(この中のどれかに悲しい未来が待っている)

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流れる水が気持ちよくて、いつもよりていねいに、洗い具合を確かめながらすすぐ。
ゆっくりだと、ふだん見ないものに目がとまる。
それは器の底に溜まった胡麻の粒。
いろんな料理にかけるが、お箸でつまめないので、どうしても数粒、残ってしまうのだ。
これって栄養豊富なんだよね…
もったいない、と貧乏性がささやく。
たとえば、しょうゆ、ポン酢といった調味料が、お皿に残るということはままある。
こうした液体の場合、食材の上をひととおり通過した結果なので、いちおうは味付けの機能を発揮した、とも考えられる。
しかし胡麻は固体である。
同じビンの中、ひとしく可能性に満ちていた胡麻のツブツブ。
1粒は口に運ばれ、咀嚼され、栄養として吸収されるのに、別の1粒は、箸に触れることもなく、洗い水に突っ込まれ、排水溝に直行する。
両者の質になんら差は無いのに、なんと残酷な、運命の落差であろうか。
ゴマツブほどの小さな問題ではあるが、大きなものを含んでいる気がする。

(この中のどれかに悲しい未来が待っている)

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けいかく話。
先週、京都五山の送り火が、何者かによって勝手に灯される騒ぎがあった。
数十分にわたって、離れた街なかからも、大文字の形に光る電灯を確認できたらしいから、かなり大掛かりの悪戯である。
関係者は驚き、怒り心頭だというが、私はとくに驚かない。やりおったなという感じである。
それというのも、この手の悪戯は、京都の学生の間で、定期的に話題になるからだ。
はるか昔、送り火見物にかこつけた、学生たちの屋上ビールパーティー。
点々と文字を描く火を見ながら、誰かが言った。
ねーねー、あの大の字の右肩のとこにさ、松明を持って立ったら どうかな?
右肩?…あー、イヌモンジ!

こういうことね。
それよりさ あの大の字の足の間にさ…
ハハ…フトモンジ!
ハハハ… バカ―!

松明は危ないから、焚火はどうか。見つからないよう近づくには…毎回、計画は盛り上がるが、もちろん実行に移すことはない。
しょせん無責任な若者の、口だけの戯事である。
しかし今年、どこかの誰かが、計画を計画で終わらせなかったのだ。
それは、新型ウィルスの影響で、送り火で図形や字を描くのが中止されたことと、きっと無関係ではないだろう。
2020年の、五山の送り火。
「大切な人のため、送り火は家から」を合言葉に、規模を大幅に縮小し、今夜点火される。
(→五山送り火 公式サイト)

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数十分にわたって、離れた街なかからも、大文字の形に光る電灯を確認できたらしいから、かなり大掛かりの悪戯である。
関係者は驚き、怒り心頭だというが、私はとくに驚かない。やりおったなという感じである。
それというのも、この手の悪戯は、京都の学生の間で、定期的に話題になるからだ。
はるか昔、送り火見物にかこつけた、学生たちの屋上ビールパーティー。
点々と文字を描く火を見ながら、誰かが言った。
ねーねー、あの大の字の右肩のとこにさ、松明を持って立ったら どうかな?
右肩?…あー、イヌモンジ!

こういうことね。
それよりさ あの大の字の足の間にさ…
ハハ…フトモンジ!
ハハハ… バカ―!

松明は危ないから、焚火はどうか。見つからないよう近づくには…毎回、計画は盛り上がるが、もちろん実行に移すことはない。
しょせん無責任な若者の、口だけの戯事である。
しかし今年、どこかの誰かが、計画を計画で終わらせなかったのだ。
それは、新型ウィルスの影響で、送り火で図形や字を描くのが中止されたことと、きっと無関係ではないだろう。
2020年の、五山の送り火。
「大切な人のため、送り火は家から」を合言葉に、規模を大幅に縮小し、今夜点火される。
(→五山送り火 公式サイト)

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しばった話。
週末は団地の古紙回収。
ふだんならお店で買うものも、さいきんは通販なので、段ボールが溜まっている。
十字に紐をかけ、キュッと締めて縛る。緩まないように縛るには、段ボールを重ねるところから、ちょっとした工夫が必要だ。
そういえば、これも教えてないかも…
ふと、しばらく会わないムスメのことを考えた。
あれは彼女が小学校の頃。もう1人でお風呂に入っていたから、高学年になっていただろう。
出てくるときに、ボタボタしずくを垂らしているので、注意した。
タオルが脱衣所にある、などと言い訳するから
手を伸ばしてタオルを取って、中で拭いてから上がればいいでしょ
そう言うと
だってそんなの 教えてもらってない!
しずくの垂れる前髪の下の、しんから驚いた顔に、私も驚いた。
私だって、そんなこと誰にも教わっていない。教えないとできない、という発想が、新鮮だった。
脱衣所をぬらさずにお風呂を出るには。
緩まないように、段ボールを縛るには。
いろんなことを考えて、工夫して、このトシになったのだ。
キッチリ束ねた段ボールを抱えてゴミステーションに行くと、崩壊寸前ユルユルの束が、ようよう立てかけてあった。
ここにも、教わってない人がいる。
ムスメは通販の段ボール、どうしてるのかな。教えてやりたいが、今となっては余計なおせっかいだろう。
ここも、ムスメの住む町も、今日は猛暑日の予想。


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ふだんならお店で買うものも、さいきんは通販なので、段ボールが溜まっている。
十字に紐をかけ、キュッと締めて縛る。緩まないように縛るには、段ボールを重ねるところから、ちょっとした工夫が必要だ。
そういえば、これも教えてないかも…
ふと、しばらく会わないムスメのことを考えた。
あれは彼女が小学校の頃。もう1人でお風呂に入っていたから、高学年になっていただろう。
出てくるときに、ボタボタしずくを垂らしているので、注意した。
タオルが脱衣所にある、などと言い訳するから
手を伸ばしてタオルを取って、中で拭いてから上がればいいでしょ
そう言うと
だってそんなの 教えてもらってない!
しずくの垂れる前髪の下の、しんから驚いた顔に、私も驚いた。
私だって、そんなこと誰にも教わっていない。教えないとできない、という発想が、新鮮だった。
脱衣所をぬらさずにお風呂を出るには。
緩まないように、段ボールを縛るには。
いろんなことを考えて、工夫して、このトシになったのだ。
キッチリ束ねた段ボールを抱えてゴミステーションに行くと、崩壊寸前ユルユルの束が、ようよう立てかけてあった。
ここにも、教わってない人がいる。
ムスメは通販の段ボール、どうしてるのかな。教えてやりたいが、今となっては余計なおせっかいだろう。
ここも、ムスメの住む町も、今日は猛暑日の予想。


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ならでは話。
洗濯機を回してもいい時刻っていつ頃だろう?
日差しが強くなる前に干し終えるには、6時台に洗いたいところだが、機械音がどれほど聞こえるものか、気になる。
せっかくの盆休み、朝寝を楽しむご近所を、起こしてしまっては申し訳ないしなあ。
集合住宅ならではの悩みを悩みつつも、洗濯を終えた。
洗濯物を抱えてベランダに出れば、朝の空気は、まだ、かろうじてヒンヤリしている。
ハンガーを竿にかけていると、サッシの開く音。
うちのマンションは変形で、角度によってはお隣の姿が見える。
チラリと目をやると、如雨露を持った奥さんだ。おたがい夏らしい格好だから、あまりジロジロ見ないほうがいい。
これもまた、集合住宅ならではの配慮である。
オハヨ~ゴザイマス~
目は合わせず、小声であいさつすると
あ、おはようござ…
さらに小さな声が返ってきた。
手にした如雨露を足元に置き、お花に水もやらずに、そそくさと引っ込んでしまう。
悪いことした 声なんかかけなきゃよかったな けど、無視するのも感じ悪いしな…
われながら、こういう時のふるまいが、ヘタクソだなあと思う。
反省しながら洗濯物を干し終え、ヤレヤレと部屋に戻って、なんとなく髪に手をやる。
ハッ!
洗顔の時、髪を上げるヘアバンド。顔にかかる髪がうっとうしいので、暑い日はそのままのことも多い。

百円均一で、つい買ったこれには、猫耳がついている。
お隣の奥さんは、朝っぱらから猫耳のオバハンを見て、ショックを受けたに違いない。
穴があったら入りたい、とはこのことだが、集合住宅に穴は掘れないのである。

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日差しが強くなる前に干し終えるには、6時台に洗いたいところだが、機械音がどれほど聞こえるものか、気になる。
せっかくの盆休み、朝寝を楽しむご近所を、起こしてしまっては申し訳ないしなあ。
集合住宅ならではの悩みを悩みつつも、洗濯を終えた。
洗濯物を抱えてベランダに出れば、朝の空気は、まだ、かろうじてヒンヤリしている。
ハンガーを竿にかけていると、サッシの開く音。
うちのマンションは変形で、角度によってはお隣の姿が見える。
チラリと目をやると、如雨露を持った奥さんだ。おたがい夏らしい格好だから、あまりジロジロ見ないほうがいい。
これもまた、集合住宅ならではの配慮である。
オハヨ~ゴザイマス~
目は合わせず、小声であいさつすると
あ、おはようござ…
さらに小さな声が返ってきた。
手にした如雨露を足元に置き、お花に水もやらずに、そそくさと引っ込んでしまう。
悪いことした 声なんかかけなきゃよかったな けど、無視するのも感じ悪いしな…
われながら、こういう時のふるまいが、ヘタクソだなあと思う。
反省しながら洗濯物を干し終え、ヤレヤレと部屋に戻って、なんとなく髪に手をやる。
ハッ!
洗顔の時、髪を上げるヘアバンド。顔にかかる髪がうっとうしいので、暑い日はそのままのことも多い。

百円均一で、つい買ったこれには、猫耳がついている。
お隣の奥さんは、朝っぱらから猫耳のオバハンを見て、ショックを受けたに違いない。
穴があったら入りたい、とはこのことだが、集合住宅に穴は掘れないのである。

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8・1・3本。
お盆休みも出かける予定は無いので、できるだけ涼しくして家にいる。
エアコンなしのわが家で「涼しく」とは、日除けを下ろし、電気も点けず真っ暗の中、他人様にはお見せできない薄着でいる、という意味だ。
テレビは発熱するから見ないし、加熱調理も最低限。ビールも汗をかくから、氷水で済ます。
そんな具合で、真夏の家計費は異常に低い。
GO TOしないぶん、浮いたお金で買物でもしてやろうと、ネットの古書店を見ていたら、見覚えのある男の顔に出くわした。

(「8・1・3の謎」南洋一郎著 ポプラ社)
モノクルにシルクハット、蝶ネクタイのいでたちは変わらねど、シリーズの各巻で微妙に顔立ちが違い、この巻のルパンがいちばん、いい男だ。
田舎の小学校の、薄暗い図書室。
貧弱な蔵書の中で、ゆいいつ光輝を放っていたのが、この怪盗ルパン全集だった。
見返しのポケットに差し込まれた、貸出カードには、私の借りた日付が並んで、卒業までに何度、この全集を読んだだろう。
華やかなパリの社交界。オーケストラの音楽に、厚地のカーテンが揺れて、黒いドレスの妖女と、奪われた秘宝。白馬に引かれた馬車が疾走する。
何もかもが、知らない世界だった。
なかでもこの「8・1・3」は、読んで興奮し、驚いて声を上げた、初めての本なのだ。
昔のあの本に、クリックでまた手が届くと思うと、読んでみたい気もする。
いや、よそう。きっと落胆する、それが怖い。
過ぎ去った50年近い年月は、やはり長すぎた。

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エアコンなしのわが家で「涼しく」とは、日除けを下ろし、電気も点けず真っ暗の中、他人様にはお見せできない薄着でいる、という意味だ。
テレビは発熱するから見ないし、加熱調理も最低限。ビールも汗をかくから、氷水で済ます。
そんな具合で、真夏の家計費は異常に低い。
GO TOしないぶん、浮いたお金で買物でもしてやろうと、ネットの古書店を見ていたら、見覚えのある男の顔に出くわした。

(「8・1・3の謎」南洋一郎著 ポプラ社)
モノクルにシルクハット、蝶ネクタイのいでたちは変わらねど、シリーズの各巻で微妙に顔立ちが違い、この巻のルパンがいちばん、いい男だ。
田舎の小学校の、薄暗い図書室。
貧弱な蔵書の中で、ゆいいつ光輝を放っていたのが、この怪盗ルパン全集だった。
見返しのポケットに差し込まれた、貸出カードには、私の借りた日付が並んで、卒業までに何度、この全集を読んだだろう。
華やかなパリの社交界。オーケストラの音楽に、厚地のカーテンが揺れて、黒いドレスの妖女と、奪われた秘宝。白馬に引かれた馬車が疾走する。
何もかもが、知らない世界だった。
なかでもこの「8・1・3」は、読んで興奮し、驚いて声を上げた、初めての本なのだ。
昔のあの本に、クリックでまた手が届くと思うと、読んでみたい気もする。
いや、よそう。きっと落胆する、それが怖い。
過ぎ去った50年近い年月は、やはり長すぎた。

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だだもれ話。
外でよく手を洗うようになると、家での手洗いの頻度も上がる。
暑さも手伝ってか、台所の流しで、洗面所で、気づけばザバザバ手を洗っている。
ところが、それにつれて、蛇口の閉め忘れが起こった。常に無いことだ。
はじめて洗面所で、水がダラダラ出ているのに気づいたときは、蛇口の故障と思った。
パッキングか何かだろうか、とりあえず蛇口を閉めるほうに動かすと、アラ不思議、水はピタリと止まるではないか。
閉め忘れ?まさかね…
この時点で私は、蛇口よりも自分を信じていたのだ。
しかし、事件は1度で終わらなかった。
もはや事態は連続ダダ漏れ事件の様相を呈し、対応が急がれる。
心を静めて深く座し、考えてみてもわからない。
こういう時はじっさい行動に移し、そこから原因を探るに如くはないだろう。
なるべくさりげなく、洗面所に向かい、蛇口を動かし、流水の下で手をこすり合わせる。
しばらく洗ったら、タオルに手を…アッ!
ついに真実が明らかとなる時が来た。
その原因はなんと、水を止める前に、手を拭いていたことであった。
そして、手を拭くとホッとして、ついそのまま立ち去ってしまう。それこそが連続ダダ漏れ事件の真相だったのである。
なんでそうなるかは不明だが、どうやら濡れた手で蛇口に触れることに、抵抗があるらしい。
かくなる上は、やることは一つ。白紙をひろげて
節水
2つの文字を黒々と書き、鏡に貼りつけた。


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暑さも手伝ってか、台所の流しで、洗面所で、気づけばザバザバ手を洗っている。
ところが、それにつれて、蛇口の閉め忘れが起こった。常に無いことだ。
はじめて洗面所で、水がダラダラ出ているのに気づいたときは、蛇口の故障と思った。
パッキングか何かだろうか、とりあえず蛇口を閉めるほうに動かすと、アラ不思議、水はピタリと止まるではないか。
閉め忘れ?まさかね…
この時点で私は、蛇口よりも自分を信じていたのだ。
しかし、事件は1度で終わらなかった。
もはや事態は連続ダダ漏れ事件の様相を呈し、対応が急がれる。
心を静めて深く座し、考えてみてもわからない。
こういう時はじっさい行動に移し、そこから原因を探るに如くはないだろう。
なるべくさりげなく、洗面所に向かい、蛇口を動かし、流水の下で手をこすり合わせる。
しばらく洗ったら、タオルに手を…アッ!
ついに真実が明らかとなる時が来た。
その原因はなんと、水を止める前に、手を拭いていたことであった。
そして、手を拭くとホッとして、ついそのまま立ち去ってしまう。それこそが連続ダダ漏れ事件の真相だったのである。
なんでそうなるかは不明だが、どうやら濡れた手で蛇口に触れることに、抵抗があるらしい。
かくなる上は、やることは一つ。白紙をひろげて
節水
2つの文字を黒々と書き、鏡に貼りつけた。


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