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ドードー本。

予約してある本を取りに図書館に行った。

面白そうだと思っていたけれど、時節柄都会の本屋にも行かれず、半ばあきらめていたら、なんと最寄りの図書館の蔵書にあると分かったのだ。

どーどーをめぐるどうどうめぐり
(「ドードーをめぐる堂々めぐり」川端裕人著 岩波書店刊)

絶滅した大型の鳥ドードーについて考察した本である。

ムスメが小さいころ、恐竜が好きで、つられて私も様々な新知識を得た。恐竜の子孫は鳥だと知って以来、鳥にも興味がわいた。

鳥類学者にはちょっと面白い文章を書く人が多いが、この本の題名もなかなかシャレている。

このごろは、貸出手続もセルフサービスだ。予約書の棚から自分の本をとり、バーコードをスキャンしてバッグに入れた。

平日の午後、館内は空いている。せっかくだから、本を眺めてから帰ろう。

新型ウィルスの蔓延からこっち、読みたい本はネット予約して、さっと取りにくるだけだった。

ブラブラと棚の間を歩いて、背文字に惹かれた本を引き出し、パラパラとめくる、こんなのんきな楽しみは何か月ぶりだろう。

ここに来るまでちっとも関心のなかった本を、たまたま手に取る。読んでみると、面白い。ネット検索では、そういう発見は難しい。

ハウツー本に見えて、ずいぶん挑発的な題名の1冊が気になったので、これも借りることにした。

よんでいないほんについてどうどうとかたるほうほう
(「読んでいない本について堂々と語る方法」バイヤール著 筑摩書房刊)

また自分でピッとバーコードを読み取りながら

やけにどうどうが多い日だな

ふと気がついて、人知れずニヤリとする。



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ブックガイド | コメント(8) | トラックバック(0) | 2022/02/08 11:30

ぽりすの話。

ブレーキレバーが冷たい(→つめたい話。)から、今日は徒歩で駅まで。

信号のない横断歩道が見えたところで、左折の車が交差点に入ってくるのに気づいた。

ちょうど微妙なタイミングなので、歩くスピードを緩め、先に行かせる。

本来は、歩行者優先かもしれないが、当たって痛いのはこっちである。慎重派の私はこういう場合、ほとんど車に譲ってしまう。

しかしその白い車は、私の厚意を無にし、横断歩道の手前でわざとらしく停まったのみならず

ガガッ…もにゃもにゃ…ガガッ…

マイクを使って不愉快な音を立てるではないか。

こうなったら意地である。横断歩道の手前でぴたりと直立していると

ガガッ…もにゃもにゃ…ガガッ…

また意味不明な音を立てた。だいたい、歩行者に用事があるなら、まず車を降りて話しかけてくるべきじゃないのか。

平和に歩いていた者が、なんでスピーカーを使われなきゃいけないのか。

何言ってんだかわかりませんけど、という顔をして、ドライバーを見やったら

ガガッ…先に渡ってガガッ…

やけにハッキリ言い直してきやがった。

状況としては、車が歩行者に譲ったかたちではあるが、ぜんぜん優先された気がしない。

ムカつくぞ!N県警!

ならけんけいのぱとかー



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ごきんじょ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2022/02/07 11:30

いけねの話。

人気アニメーションの紹介を見ていて、昔の同僚を思い出した。

同僚といっても部署が違い、電話のやりとりのみで、顔も知らない時期が長かった。

味気ない仕事の話でも、声から人柄は伝わってくる。

最初はお互い遠慮もあったが、ミスを指摘したら

あっイケネ!

思わずもらした言葉に、こちらもププッと笑ってしまって以来、ずいぶん打ち解けた。

先方は忙しい部署であるせいか、けっこうミスがある。その後も何度か、彼の

あっイケネ!

を、聞く機会があった。

基本的にデキる人なのに、どうやらオッチョコチョイらしい。

ちょっと変わったお名前が、オッチョコチョイのイメージに重なって、電話で名乗られるたび

あっイケネ!

あれがまた聞けるかしらと楽しみになった。

ある時、めずらしく電話でなく、書面のやりとりが必要となった。

社内便の封筒を開けると、シャチハタが押された送付状。

乙骨

オッコツさんって、オッチョコチョイにピッタリだと思ってたのに、こんな字だったの!

名前と分かっていても、なんて漢字を見ると、ちょっとドキッとした。

まもなく私が異動になって、会わなくなってもう30年になるけれど、同じ名前を見たのは、あのアニメが初めてだ。

何しろ人気のアニメだから、お子さんがいたら、からかわれたりしてないかな。

あっイケネ!

オッコツさんは、お父さんになっても言ってるかな。

おっこつゆうた



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ごきんじょ | コメント(4) | トラックバック(0) | 2022/02/06 11:30

つめたい話。

駅前に急ぎの用ができたので、愛機青嵐号を引き出した。

このところ、運動不足解消のため、なるべく歩くようにしていたから、自転車は久しぶりだ。

うちから駅までの道は、しばらくは平坦で、すぐに上り坂になる。

あ、手袋忘れた…

走り出してすぐに気がついたが、まあいい、風はなし、お天気もいい。

バッテリーの力を借りるとはいえ、上り坂はまあまあな運動だ。すぐに身体も温まるだろう。

信号にもかからず、すいすいと坂のてっぺんに着いて、あとは下り一方。ペダルにかける力も緩めて、シャーッと坂を下り…

痛っ!

マスクの中で声が出たが、いっしゅん何があったかわからない。

ブレーキレバーにかけた指の腹が、痛いのである。

ぶれーきればー

ハンドルと違って、金属がむき出しのブレーキレバーが、キンキンに冷えていたのだ。

そこを素手で握ったものだから、たまらない。ヤケドしたかと思うくらい、冷たかった。

さりとて、下り坂でブレーキレバーを離すわけにはいかない。

ひー、ツメたーい!

悲鳴を上げながら、猛スピードで下っていく私を、歩道を行く人が振り向く。



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もろもろ | コメント(4) | トラックバック(0) | 2022/02/05 11:30

はずれの話。

年末に切った髪がボサボサしてきたので、散髪に行こうと思った。

ながらく通った美容院に行かなくなり(→しきいの話。)、このごろはもっぱら千円カットで済ませている。

めんどくさくて、ついつい先に先にと伸ばすので、だいたい2か月おきになる。

2か月に千円、1年で6千円

以前の美容院なら1回の金額である。

千円カットの美容師さんは、日によって顔ぶれが違って、腕前も当たりはずれがあるが、今はお出かけも少ないし、まあいっかと思っている。

髪なんて、どんなに素敵にカットしたところで、1か月もすれば元の木阿弥だし、逆にヒドい頭になっても、しばらく我慢すればいいだけのことだ。

お店に入って券売機にお金を入れていると

♪ぴん ぽ~ん♪

自動ドアが開いて、新たなお客さんがやってきた。

つま先立ちになってカット中の仕切りの中を覗き、キュッとしかめ面をしたと思うと、回れ右で出て行ってしまった。

どうやら、担当の美容師さんを確認したらしい。

え、今日の人ヘタなの?

時すでに遅し。私の千円札は券売機に吸い込まれたあとであった。

お札と引換えに、機械から吐き出されたチケットを手に、しおしおと待合の椅子にかける。

ぶおーとドライヤーの音がして、やがて先客がブースから現れた。見たところ、そうヒドくもないので、いささか心が慰まる。

…次のお客様~

さあ、私の番である。

みなみだようこ
(いつもと同じ南田洋子スタイル)



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ごきんじょ | コメント(11) | トラックバック(0) | 2022/02/04 11:30

つめこむ話。

そんなわけで豆まきの豆を買った(→まめます話。)ものの、ひとり暮らしには多い。

小分けパックになっているので、今日会う人にお渡ししよう、と思いついた。

季節のものだし、話の種にもなる。バレンタインにチョコを配るようなものだ。

実際やってみると、あんがい喜ばれる。

自分では買わなかったから、これで豆まきができる、と、言ってくださった方もいた。

まあ、ありがとう!

お渡ししたパックを手のひらにのせて、なんだか感慨深げになさっているので

どうかされました?

いや、ええ、息子がね…

たしか社会人の息子さんがいらっしゃると、うかがったことがある。

耳が痛い、耳が痛いって言うから、耳鼻科に連れて行ったのよ…

何の話だ。

そしたら耳じゃなくて 鼻の穴の奥から…

ああ!豆が!

そうなの~ それも2個も…

周囲の人もなになに、と入ってきて

うちの息子はBB弾を…

うちの子は正月の盆栽の南天の実が…

うちはレゴのちっちゃいヤツ…

れごのちいさいやつ
(↑これこれ、こういうの)

わが子が鼻に詰めたものを披露しあい、ひとしきり盛り上がった。

もしかしたら、バレンタインにチョコを配るより、面白かったかもしれない。



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ごきんじょ | コメント(10) | トラックバック(0) | 2022/02/03 11:30

まめます話。

昨今の恵方巻の流行には冷ややかな目を注いでいる(→せつぶん話。)私だが、本来の節分行事である豆まきは、マジメに続けてきた。

豆の準備を忘れるなどの事態が頻発し、行事の継続が危ぶまれるなか、今年はかろうじて豆は求めたものの、いささか消極的な気分になった。

アリテーにいって、めんどくさい

家事全般で横着しているくせに、なんで豆まきだけマジメなのか。われながら厄介な性分である。

ハナ、ハト、マメ、マス…は国語読本か…

ブツブツ言いつつ、豆を入れる枡を探す。

ずいぶん前からあるけれど、なにしろ年に1度しか使わないから、木肌も真っ白で新品同様だ。

ます

アレとえらい違いだな~

頭に浮かんだのは、もうひとつの枡。

米びつの中にあって、ほとんど毎日使う。米をすくって、フチの線ですり切り、1合を量る。

わずかながら糠の油が染みるのか、なんだか黒ずんできた。洗っても、どうもサッパリしない。

キレイなのと、ばっちいの。そもそもなんで、枡が2個もあるんだ?

そうだ、ばっちいほうの枡を捨てて、キレイなのをふだんに使おう!

すごくいいことを思いついた気がして、豆まきの億劫さを、しばし忘れる。



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もろもろ | コメント(6) | トラックバック(0) | 2022/02/02 11:30

あいあん話。

寒くて洗濯物がスッキリ乾かない。今日はヒマだから、アイロンでもかけようか。

子供の給食着があるころは毎週使ったが、今はほとんど出番のないアイロンは、なんとなくホコリっぽくて、ざっと拭いてから使うことにした。

久しぶりに電源を入れると、ちゃんと熱くなる。

アイロン台に服をひろげ、アイロンを動かしながら、ニッキーを思い出した。

彼女の娘のアレックスと、ムスメは同い年。

言うならばママ友という関係だが、親しくなったきっかけは、アイロンなのだ。

地域の赤ちゃんグループに参加したときのこと。

初回ですから自己紹介しましょ お子さんの名前も忘れずにね!

進行役の提案に、ドキッとした。これだけの人数の中、英語で自己紹介なんて初めてである。

なんて言おう… 名前だけでいいかな…

みんなスラスラ、けっこう長くしゃべっていて、どうしようと迷ううちに順番は進む。隣の体格のいいママがすっと立ち上がり

ハーイ ニッキーとアレックスです キライな家事はアイロンがけ! よろしくね!

短くきっぱり言ったと思うと、緑の目で私を見て、ニッコリした。

その笑顔に緊張が解けて、私もようやくモニャモニャと、何を言ったのだったか。ホッとして腰かけたら

ハイぢょん子 日本から?

それがニッキーとの出会いだった。

公園で会っては子供を遊ばせたり、お互いの家を訪問したりのお付き合いが始まった。

クリスマスカードの交換は、いつしか途絶えてしまったけれど

キライな家事はアイロンがけ!

彼女の声は今も思い出せる。

あいろん



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ごきんじょ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2022/02/01 11:30
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