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ヨジョウノ本。

地方局が作った番組を見ていたら、アナウンサーがお店の住所を

…きたさんじゅうよじょう

と読んだので驚いた。

画面のテロップは○○区北34条とある。

ちょっと調べてみたら、4条も「よじょう」らしい。

関西に住んでいるせいか、四条といえばシジョウだと思っていた。

四って「よ」か?

疑念が兆したが

四畳半はよじょうはんだよな…

すぐに思い直した。

地名の読み方は、ところ変わればということだろうけれど、頭の中によじょうの響きがしばらく残った。

よじょう、って何かあったな…

私のことだからどうせ本だろうと思ったら、やっぱりそうだ。

よじょう
(「よじょう」山本周五郎著 新潮社刊)

宮本武蔵に切り殺された男の、ぐれた息子。父の死を機に兄には勘当を言い渡され、どうにもならなくなって、乞食を始めた。

そこに彼が父の仇を討とうとしていると勘違いした人々が、金やら食物を施しに集まる。

しまいに宮本武蔵本人までが、朝夕わざわざ、掘立小屋の前に立っていく。

かかるんならかかれというわけさ、おもしれえの何の、そうやってる格好はまるで見栄の固まりよ…きっかけを呉れてやろうという見栄だろう、へっへ

そうこうするうちに、病に臥せった武蔵が療養の甲斐なく亡くなり…

天下の剣豪を見栄っ張りのジジイ呼ばわりする男の言動が痛快な、好篇である。

さて、小説の題名でもある、よじょうとは何か。

よじょうたあ、わけのわからねえ、いかさまみていなこと云いやがって…

それは読んでのお楽しみ、ということで。



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ブックガイド | コメント(4) | トラックバック(0) | 2023/11/30 11:30

てーまの話。

なんだか最近、ヒザの具合が気になる。

イテテというほど痛くはないのだが、関節内に違和感があり、ときおりカクッと脱力したりする。

深刻な異常はなく、お定まりの加齢というやつだ。

暖めたり、体操したり、ヒザ中心の生活©サバンナ八木を送るこのごろである。

今日も今日とて、気休めのサプリを飲みながら

そういえば去年は腰がテーマだったな…

ふとそう思った。

立ち仕事の多さもあって、50の声を聴くころから腰が怪しくなり、冬場はサポーターのお世話になることも。

ばんてりんさぽーたー

しかし、マジメにストレッチを続けた甲斐あって、ここのところ腰回りは平和である。

代わって今年、ヒザがスポットライトを浴びているというわけだ。

ヒザがテーマ…か…

themaは中心となる考え、主題。

何の気なしに飛び出した表現だけど、悩みとか痛みとか呼ぶよりいいかもしれない。

若いころは、髪をサラサラにしたいとか、ウエストを引き締めたいとか、前向きなことがテーマだった気がするが、還暦ともなればこんなもんか。



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もろもろ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2023/11/29 11:30

とろとろ話。

今日は家で仕事。

暖房をケチって、スリッパとひざ掛けでやり過ごそうとしたものの、やっぱり寒い。

ふと空腹を感じて時計を見れば、おやつ時だったから、台所に立った。

熱い飲みもの、それからなにか甘いもの…

まずはヤカンに水を入れ、食糧庫を探る。

クッキー…は 食べちゃったし…ん?これは?

白い紙箱は、秋口にお寺に参ったときのお下がりの落雁(→らくがん話。)だった。

甘いといえば甘いんだけど、なにしろこの落雁、ホッケーのパックくらいの直径と厚みのある大物で、うっかりかじると後悔することになる。

さりとて他に目ぼしいものもなくて、出してきた落雁をにらんでいたら

💡!

窮すれば通ずと言う通り、天啓が私を訪れた。

いちばん大きなマグカップに押し込み

じょぼじょぼぼ…

ヤカンの水を注ぐと、さしもの落雁もなすすべもなく崩れる。ぐるぐる混ぜたら、でろでろの混合物を電子レンジへ。

……ちーん!

ホカホカ湯気の上がったマグカップの中は、なんということでしょう、トロンと半透明の葛湯になったではありませんか。

思いついて、冷蔵庫からチューブのショウガを出し、お匙にとってクルクルと混ぜ込む。

薄甘くってトロトロで、ショウガの香りの葛湯を、ふうふう吹いて飲みながら

落雁の食べ方、これが決定版!

いたくご満悦の私であった。

らくがんず



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ちゃれんじ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2023/11/28 11:30

さいどの話。

感謝祭を祝わない日本に、どういうわけか単独で輸入されたブラックフライデー(→もみもみ話。)。

金曜日は過ぎたが、ECサイトのセールが続いているので、ちょっと覗いたら

頻繁に再度購入されている商品

題目の下にいくつかの商品が上がっている。

私は従来から、このサイトのお勧めにははなはだ懐疑的なので

ホンマかいな…

疑いの目で眺めていると

さいどこうにゅう

魚用自動餌やり機を何度も買うのは水族館か養殖業者くらいであろう。

ステンレス製絞り器は、なんと2リットルの大容量。どんな大食いの家庭でも、1つあれば十分と思われる。

LEDウォータ―リップルプロジェクタとは何かと思ったら、天井に水面のユラユラが映るライトらしい。

再購入どころか、買った瞬間から無用の長物の予感しかない代物である。

些か閉口してページを閉じる。

このサイトのお勧めに関して、いっそう疑念を増す結果となった、ブラックフライデーであった。



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もろもろ | コメント(12) | トラックバック(0) | 2023/11/27 11:30

なまぐさ話。

私はイメージに左右されやすい人間だと思う。

たとえば新鮮な野菜という、どこもおかしなところのない言葉。
 
鮮という字の魚ヘンのせいで、白菜でも人参でも、ちょっとだけ生臭い気がして、子供のころはイヤだった。

いちいち気に留めていたら日常生活はとても立ち行かないから、大人になってからはそんな感情はちゃんとしまっておけるようになった。

それでも感じること自体はなかなかやめられない。

先日は、ブックレビューの記事を読んでいて、久しぶりに生臭い味を感じた。

最初は理由が分からなかったので、読み返して

あら
「アラ」

すじ
「スジ」

やっと「あらすじ」という言葉が原因と分かった。

まったく、バカバカしいにもほどがある。

脳内でアラとスジを煮て、美味しい出汁がとれたところまで想像し、生臭みを片付けた。



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もろもろ | コメント(8) | トラックバック(0) | 2023/11/26 11:30

むすかの話。

あべのハルカスを超える日本一の超高層ビルが開業したらしい。

近頃はこういうバカ高いものができると、上階はだいたい住戸になる。64階建てのこのビルも、53階から上がマンション。

マンションじゃなくて億ション、と揶揄したのも今は昔、分譲価格は数十億から2百億円とか。

私はこの手の高層住宅を買う人の気がしれない。

テレビ番組でホテルやマンションなど、高い建物を紹介するとき

わあ~!素晴らしい景色ですね!

窓からの眺望をまずたたえるが、高いなーと思うだけで、素晴らしいとは思わない。

高所恐怖症の気があるせいもあるけど、そもそも眺望に興味がないのである。

観光地の展望台も、よほどのことがなければ登らないし、広々とした景色を見ても

ふーん

てなもんだ。

デカいもの、高いとこ、広い場所、どれもあまり好きではない。

自然の絶景でもそうなのだから、人工物ばかりの都会の眺望なんて、論外である。

ああいうのが好きな人はどういう気持なんだろうと、いつも考える。

社会的な成功を、物理的な位置の高低に置き換えているなら、短絡的に過ぎるし

はっは!見ろ!人がゴミのようだ!

他人の営みを見下ろしているのだとすれば、人としていかがなものかと思う。

ひとがごみのようだ



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てれびじょん | コメント(12) | トラックバック(0) | 2023/11/25 11:30

さいかい話。

帰りに買物していこうと、輸入食品店に寄った。

謎の麺を衝動買いして(→びゃんびゃん話。)以来だから、3か月ぶり。

ちょうど会社のひける時間、同じように勤め帰りの人でそこそこ混んだ店内は、ちょっと気の早いクリスマス商品で華やかである。

カゴを手に、棚のあいだを回遊する買物客の表情が、みなこころなしか柔らかい。

理由はクリスマス気分だけではなかった。

…いかがですか~?

ひさしぶりの元気な呼び声が聞こえる。

中止されていた無料のコーヒーサービスが、再開したのだ。

小さな紙コップに注がれた甘いコーヒーを飲みながら、目新しい海外の食品を眺めてまわるのは、安上がりでささやかな楽しみであった。

新型ウィルスの感染拡大によって、人々の口元がマスクで覆われはじめると、このサービスも無くなり、いつしか無くて当たり前になっていた。

自分でも驚くほど嬉しいのは、タダで飲めて嬉しいというのとは違う、いわば日常が回復した喜びである。

店頭にできたニコニコ顔の行列に、さっそく私も加わった。

お待たせしました どうぞ~!

紙コップを手渡す店員さんの顔も、またサービスできて嬉しいです、という気持に溢れている。

好みの味よりちょっぴり甘い、ほんのひとくちの熱いコーヒーを、幸せな気持ですすった。

こーひーさーびすさいかい



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ごきんじょ | コメント(4) | トラックバック(0) | 2023/11/24 11:30

こらぼの話。

先日、トイレやスマホといった言葉を文章で使いたくない、と書いた(→といれの話。)ところ

スマホは略してるからダメなのか?

というコメントをいただいた。

たしかにトイレットスマートフォンと書くほうがいくらかマシな気がする。

また、トイレとスマホ2つを並べてみて、トイレのほうが抵抗が少ないのは、やっぱり歴史の長さゆえ、使い慣れたからだろう。

スマホに関してはもうひとつ、ホで終わるという落ち着きの悪さも気にくわない。

同じような気持悪さはコラボにもある。

collaborationをぶった切ったこの言葉、近年は非常に安易に使われる。

共同作業とか、合作とか、いくらでも他に言いようがあるだろうに

カップ麺と人気アイドルグループがコラボ!

有名ブランドがYouTuberとコラボ!


入りのうたい文句を見るとタメイキが出る。

横恋慕にドツボ、通信簿に良妻賢母…だいたい、ボで終わる言葉にはロクなもんがない。

…とまあ、平素慎重な私が、今回やや暴論になったのは、かかりつけ医にメタボを注意されているせいかもしれない。

※Metabolic syndrome 内臓脂肪症候群 内臓脂肪型肥満に高血糖・高血圧・脂質異常症のうち2つ以上が併存する状態。

ぽけもりぎゅうどん
(人気アニメーションと牛丼のコラボ)



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てれびじょん | コメント(12) | トラックバック(0) | 2023/11/23 11:30

こはるび話。

朝からの仕事を終えて、みんなで外に出ると、街路樹の葉に明るい陽光が差している。

あったかーい!

朝はあんなに寒かったのにね!

口々に言い合っていると、中のひとりが

小春日和って感じよね…

思い入れたっぷりに、空を見上げた。

うちの事務所は私を除き、上品な女性が多い職場で、中でもこの人はとくにお上品な奥様だ。

朝の気温に合わせて着てきたらしい、カシミアのコートの襟元のファーが、キレイにお化粧した顎の線を縁取っているのを見たとき

ぶァはははは…

不覚にも、上品でない笑い声が飛び出す。

どうしたの?

いや、ちょっと…

言葉を濁しつつ思い出すのは、じつはマンガ。

今日のように暖かな冬の日、小春日和という言葉が話題になる場面である。

登場人物の、オホホ…という雰囲気の描かれ方が彼女にソックリだと思ったとたん、つい笑ってしまったのだが

なんで笑ったのよ?

いやいや、ちょっとね…

マンガがね、とは言えず、モゴモゴとごまかすのであった。

こはるびより
(この人です↑ 「あたしンち」けらえいこ著)



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もろもろ | コメント(4) | トラックバック(0) | 2023/11/22 11:30

シカナク本。

古都と呼ばれる土地柄、地元を歩けばあちこちに新旧とりどりの石碑が立っている。

刻まれた内容もまた、著名人の顕彰であったり詩歌であったり、さまざまであるが、とりわけよく目にする名前が會津八一である。

私の見ただけでも15基はくだらないはずだ。

その在処も興福寺、東大寺、法隆寺に唐招提寺と、おもだった寺院のほぼ全てを押さえている、といってよい。

自筆らしい特徴のある筆跡をそのままに刻まれているところを見ると、歌人であると同時に書家としても評価の高い人のようだ。

これだけあちこちで見るのに、石碑ばかり眺めているのも悪い気がしたので、思い立って歌集と2、3の関連書を読んでみた。

すると秋艸道人會津八一先生は、新潟のご出身で、東洋美術史家として早稲田大学に教鞭をとった人であると知る。

うっかり者の私は知ったかぶりで郷土の偉人扱いをしかねないから、危なかったと思う。

あらためて、なにごともちゃんと調べてから発言せねばとの思いを新たにした。

本日秋艸忌、あるいは八一忌

東大寺にほど近い彼の定宿の跡に残る石碑より、冬の歌を紹介しよう。

かすがの の よ を さむみ かも
さをしか の まち の ちまた を なき わたり ゆく


(春日野の夜を寒みかもさ牡鹿の街の巷を鳴き渡りゆく)

夜、ウロウロしたシカが、朝になって商店街をぞろぞろ戻っていくのを見たことなど思い出すと、「街の巷を」のくだり、ちょっと面白い。

ろくめいしゅう
(「自註鹿鳴集」会津八一著 岩波文庫)



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ブックガイド | コメント(4) | トラックバック(0) | 2023/11/21 11:30
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