さむさの話。
朝起きたら、ムスメがこしらえたらしい、ヘンテコなユキダルマの写メが届いていた。
ムスメの住む街では、ここよりたくさんの雪が降ったらしい。
今日は寒波も緩むとの予報を真に受けて、つい軽装でベランダに出た。
たちまち冷たい風にすくみ上り、襟元を押さえて慌てて部屋に戻る。
寒波が去ったとはいえまだ1月なのだ。
カレンダーを見て、ああ今日だった、こんなに寒い時だったんだな、と思う。
道が壊れ、橋が壊れ、街が壊れたのも、寒い冬の朝だった。
眠っている家族のため、部屋を暖めるために点けた火が家を焼き、着の身着のままで飛び出した人たちは外気の冷たさに震えた。
いつまたあの日と同じように揺れ出すかわからない島の上に、私たちは住んでいる。
これから先、何年たっても、1月17日が来るたびに、私は窓を開け、外の寒さを確かめるだろう。
あの日の寒さを知らないムスメが大人になり、この春、社会に出て行く。


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ムスメの住む街では、ここよりたくさんの雪が降ったらしい。
今日は寒波も緩むとの予報を真に受けて、つい軽装でベランダに出た。
たちまち冷たい風にすくみ上り、襟元を押さえて慌てて部屋に戻る。
寒波が去ったとはいえまだ1月なのだ。
カレンダーを見て、ああ今日だった、こんなに寒い時だったんだな、と思う。
道が壊れ、橋が壊れ、街が壊れたのも、寒い冬の朝だった。
眠っている家族のため、部屋を暖めるために点けた火が家を焼き、着の身着のままで飛び出した人たちは外気の冷たさに震えた。
いつまたあの日と同じように揺れ出すかわからない島の上に、私たちは住んでいる。
これから先、何年たっても、1月17日が来るたびに、私は窓を開け、外の寒さを確かめるだろう。
あの日の寒さを知らないムスメが大人になり、この春、社会に出て行く。


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胸が痛みます。
地震が起った時、隣で寝ていた当時小さかった子供二人の上に覆いかぶさったことを覚えています。
家族にも物にも被害はありませんでした。
地震対策。
これからも進化していくことを願っております。
お嬢様、春になると社会へ出て行かれる。
私と同じフィールドで勝負ですね。
負けないようにしなくっちゃ!
災害は忘れたころにやってくる問いますが、
忘れないでいることも大事ですよね。
それにしても寒いですね。
その年のお盆に実家に帰省した時、同じく帰省していた兄の一家から震災の詳しい話が聞けるかと思ったのですが、彼ら(小学生だった姪も甥も)は一言も震災について口にしませんでした。
心底恐ろしい経験をした時、それを言葉にするのがいかに辛く難しいことかを、その時に痛感しました。
辛さを越えてなお語り継ぐことの、困難と大切さを思います。
私は娘が新生児だったので一晩中寝たり起きたりウトウト状態、明け方の揺れの時は起きていて、すぐテレビを点けました。
はじめは様子が分からなくて、ニュースものんきな感じだったんですよね。それが明るくなるに従って…。
阪神高速は最初に衝撃を受けた映像です。
関西のビジネスシーンで、それとは知らずうちの娘とrockin'様が出会い、お仕事を一緒にすることになったら…なんて楽しい想像をしています。
大人の魅力でうちの子をユーワクしないでくださいね。
小学校の教室に、あれはボーイスカウトの標語かしら「そなえよつねに」という額がかかっていたのを覚えています。
備えよ常に。
大事なことですね
ママ友で、東灘で被災した人も、子供を背負って徒歩で大阪まで避難した前後の記憶がないって言っていました。
そうやって人は自分の心を守っているのかもしれませんね。