ふしょうの話。
調べ物があってアチコチしていたら、1枚の写真を見つけた。

60年以上前、とある出版記念会に集まった文士の集合写真だ。
著名作家らしい、見覚えのある顔もポツポツと混じっているので、キャプションを確認してみた。
前列左から 遠藤周作 不詳 不詳 十返肇 不詳 吉岡達夫
後列左から 不詳 安岡章太郎 不詳 小島信夫 庄野潤三 小沼丹 吉行淳之介 進藤純孝
じつに3人に1人が不詳である。
親しげに肩まで抱かれて、エンドーシューサクも名前くらい思い出してやれよ。
名を成さなかった人間に、歴史は冷たい。
第三の新人なんて名前のついたグループの人でさえ、流れの中で消えてしまう。
実家の押入れに、白黒写真の束がある。
父のアルバムから、近しい身内の写ったものを抜きだした残りだ。
どこのどなた様かもわからない人たちが、こっちを向いて無防備に微笑んでいる。
お身内にとっては、このうえなく親しく、懐かしいかもしれない笑顔。
片付けなければ、と、ときどき取り出しては、また元通りに仕舞ってしまう。
母が死んで、私が死んだら、子供たちが捨ててくれるだろうか、などと考えながら。

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60年以上前、とある出版記念会に集まった文士の集合写真だ。
著名作家らしい、見覚えのある顔もポツポツと混じっているので、キャプションを確認してみた。
前列左から 遠藤周作 不詳 不詳 十返肇 不詳 吉岡達夫
後列左から 不詳 安岡章太郎 不詳 小島信夫 庄野潤三 小沼丹 吉行淳之介 進藤純孝
じつに3人に1人が不詳である。
親しげに肩まで抱かれて、エンドーシューサクも名前くらい思い出してやれよ。
名を成さなかった人間に、歴史は冷たい。
第三の新人なんて名前のついたグループの人でさえ、流れの中で消えてしまう。
実家の押入れに、白黒写真の束がある。
父のアルバムから、近しい身内の写ったものを抜きだした残りだ。
どこのどなた様かもわからない人たちが、こっちを向いて無防備に微笑んでいる。
お身内にとっては、このうえなく親しく、懐かしいかもしれない笑顔。
片付けなければ、と、ときどき取り出しては、また元通りに仕舞ってしまう。
母が死んで、私が死んだら、子供たちが捨ててくれるだろうか、などと考えながら。

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西洋のアンティークの店で雑多に並べてある中に、西洋の昔の市井の人の写真が、売ってました。有名人ではない人の写真をどうするんやろ?と思いましたが、インテリアだとしても、誰だか解らない写真を飾りたいとは思いませんが。
私の子供のころの写真、親の写真は、実家を解体した時にすべて業者に処分依頼しましたので何も残っておりません。
昔の写真に興味もありませんしまして子供たちには不用品でしかないですからね~。
処分してよかったとおもいます。
遺品整理で困った物の一つです。
知らない人ばっかりだったので、結局は大半を捨てました。
撮影日、場所、被写体そして撮影目的。
これらの情報が完備されている写真は残され続けます。
私の家の写真は情報が殆どない。
あかんわ。
そして気になるのはデジタル写真。
これは残さるのかな?
古書店でも、昔のアルバムがそのまま売られてることがあります。
西洋人ならまだいいですけど、知らない日本人の写真とか、もはやホラーですよね。
母の実家が取り壊しになる時、一緒にアルバムだけを救出しに行ったことがあります。
母は祖母の女学生時代の写真などを見て喜んでいます。あれなども早く聞いておかないと誰が誰だかになりますね。
まあ最後はそうなるんでしょうね。
うちはまだしばらく残すことになりそうです。
デジタルデータの保管は難しい問題です。
すごい勢いで失われていく可能性もありますね。