キモノノ本。
4月、新学期。
学校というものに行かなくなってもうずいぶん経つが、緊張や、不安や、期待に満ちた日々の記憶は今も新しい。
子供の頃から、ずっと手元に置いているこの本を、ふと手に取るのもこの時期だ。

(「百まいのきもの」 エスティーズ著 スロボドキン画 岩波書店)
郊外の学校に通うマディーとペギーのクラスにいる、ワンダ ペトロンスキー。
移民の集まる地域に住み、ものを言わないワンダの持っていた、百枚の「きもの」とは…。
子供の、それも女の子の意地の悪さ、残酷さを目の当たりにするようで、決して気持ちのいい話ではない。
しかし、今も昔も、学校って、集団生活って、こんなものだ。
年齢が同じ、というだけの集団が、全員に心地よいものであるはずがない。悲しい思い、つらい目をする人が必ずいる。そのことを忘れるな、と、この本は私に教える。
貧しいワンダに、現実の救いは無いかもしれない。
だが、広げられた百枚の「きもの」が、そこにいないワンダに代わって、全てを覆す。
淡彩の挿絵が、子供たちがきっと一生忘れないであろう、その光景を鮮やかに描いている。
古い本だけど絶版だろうか、と検索してみたら

(「百まいのドレス」 エスティス著 スロボドキン画 岩波書店)
書名が変わっていた。
「百まいのドレス」…ドレスぅ?!
なんだか感じ出ないなあ…、「きもの」のほうがいいのになあ…。守旧派のオバサンは、ブツブツ文句を言ってみる。

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学校というものに行かなくなってもうずいぶん経つが、緊張や、不安や、期待に満ちた日々の記憶は今も新しい。
子供の頃から、ずっと手元に置いているこの本を、ふと手に取るのもこの時期だ。

(「百まいのきもの」 エスティーズ著 スロボドキン画 岩波書店)
郊外の学校に通うマディーとペギーのクラスにいる、ワンダ ペトロンスキー。
移民の集まる地域に住み、ものを言わないワンダの持っていた、百枚の「きもの」とは…。
子供の、それも女の子の意地の悪さ、残酷さを目の当たりにするようで、決して気持ちのいい話ではない。
しかし、今も昔も、学校って、集団生活って、こんなものだ。
年齢が同じ、というだけの集団が、全員に心地よいものであるはずがない。悲しい思い、つらい目をする人が必ずいる。そのことを忘れるな、と、この本は私に教える。
貧しいワンダに、現実の救いは無いかもしれない。
だが、広げられた百枚の「きもの」が、そこにいないワンダに代わって、全てを覆す。
淡彩の挿絵が、子供たちがきっと一生忘れないであろう、その光景を鮮やかに描いている。
古い本だけど絶版だろうか、と検索してみたら

(「百まいのドレス」 エスティス著 スロボドキン画 岩波書店)
書名が変わっていた。
「百まいのドレス」…ドレスぅ?!
なんだか感じ出ないなあ…、「きもの」のほうがいいのになあ…。守旧派のオバサンは、ブツブツ文句を言ってみる。

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差別というのは、なぜいけないのか…というようなことを、または「差別ということ」そのものを教えるのに英語圏では使われていることもあるようです。
「ドレス」なんですね。私が子供だった頃は確かに、題名は「きもの」でした。
よほどお気に入りの本だったんですね。
私の家は貧乏だったので、子供のころ本を買ってもらった記憶がありません。
買ってもらったとしても取ったあったかどうかは・・?
モファット兄弟は少年文庫ですね。
はじめは同じ人とわからなくて、Amazonで検索すると関連でヒットするので気づきました。
うちも決して裕福ではなかったと思いますが、本はわりに買ってくれる家でした。
今と違って子供の本はそんなになかったので、繰り返し読んで大切にしましたね。
着物=和服
という等式が頭の中にあるので、西洋の著者と結びつかなかったから。
私的には「百まいのドレス」の方がすっと入ってきます。
私の世代では童話や世界の昔話を読みますと、「服=きもの」という表現が結構あったんですよ。
着物=和服というのはわれわれより若い人の発想ですね。
私は、短大から読書をするようになったので、小学校の頃はほとんど本を読んだ記憶がありません。
でも、「百枚のきもの」は、すごく覚えてます。
どの学年にも、ひとりくらい、みんなから敬遠されるような子がいました。
でも、もしかしたらワンダのように素晴らしい才能があったり、家に遊びに行ったら、イケメンのお兄さんがいたりするかもしれない・・・なんて。
大人になってからも、そういう人たちに出会う度、そんなふうに想像させてもらえた本です。
残念なことに“きもの”だったかどうかまでは憶えてませんでした(^_^;)
わー、同じ本読んでいたんだ!なんだか嬉しい!
私はワンダをまねて、包装紙の裏紙にお洋服の絵を描いて溜めていました。
すぐ飽きちゃって百枚にはならなかったですけどね。