じゅうごや話。
図鑑でしか星を知らない都会の子供が、星座は絵のように空に描かれていると思っていたとか。

(こういうものが見えると思っていたらしい)
夜空いっぱいに浮かぶ大熊やら乙女やらの図はあまりにも幻想的で、現実を知った時の落胆を想像すると、その子がちょっとかわいそうになる。
私は田舎育ちなので、星座を知る前から夜空を見ていたが、逆に星座がわからない。
無造作にばらまかれた星々を、線でつなぐまではまだしも、白鳥や勇者に見えるなんて、まったくどうかしている。
夢のない子供である。
そんな私はお月様のウサギも見えなかった。
月のきれいな晩、夜道を帰りながら、母はいつも
ほら あれが耳… 足はそこで 身体を曲げて…
指さして見せたが、うす黒い斑点は一向に意味をなさない。
不得要領にぼんやり目を泳がせている娘たちに、母はだんだんイライラして
なんでわかんないの!
大人げないみたいだけど、今思えば母も30そこそこだったのだ。
早足に先を行く背中を追いかけて、イモートと私は口々に、わかった、わかったと言ったけど、母のご機嫌は、なかなか直らなかった。
月夜の思い出は静かで、少し悲しい。
今日は中秋の名月。月はきれいだろうか。

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(こういうものが見えると思っていたらしい)
夜空いっぱいに浮かぶ大熊やら乙女やらの図はあまりにも幻想的で、現実を知った時の落胆を想像すると、その子がちょっとかわいそうになる。
私は田舎育ちなので、星座を知る前から夜空を見ていたが、逆に星座がわからない。
無造作にばらまかれた星々を、線でつなぐまではまだしも、白鳥や勇者に見えるなんて、まったくどうかしている。
夢のない子供である。
そんな私はお月様のウサギも見えなかった。
月のきれいな晩、夜道を帰りながら、母はいつも
ほら あれが耳… 足はそこで 身体を曲げて…
指さして見せたが、うす黒い斑点は一向に意味をなさない。
不得要領にぼんやり目を泳がせている娘たちに、母はだんだんイライラして
なんでわかんないの!
大人げないみたいだけど、今思えば母も30そこそこだったのだ。
早足に先を行く背中を追いかけて、イモートと私は口々に、わかった、わかったと言ったけど、母のご機嫌は、なかなか直らなかった。
月夜の思い出は静かで、少し悲しい。
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中秋の名月見られるといいのですが・・
見えたらウサギ探してみます。
子供の頃、習ったのに今は全く記憶に有りません。
こちらの中秋の名月は望み薄です。
曇り空が広がってます。
うさぎを明確に確認出来たんです。
また、見て下さい。オペラグラスでもかなり見えます。
そちらではお月様ご覧になれましたか?
当地では曇りで見えませんでした。残念です。
私が分かるのは北斗七星くらいでしょうか。
高校の時、クラスに銀縁眼鏡の天文少年がいて、憧れたものです。
私は目が良かったので、斑点はくっきり見えてるんですよ。
それがウサギっていうのがちょっとよくわからなくて。
カニが見えるとかいって母を怒らせていました。