ちょっきん話。
部屋着として夏じゅうはいていた短パンだが、そろそろヒザが寒くなってきた。
引き出しを開けて、ズルズルとズボンを出す。
締め付けるところがない、お気に入りのズボンである。
もとはピシッとしたお出かけ用だったのが、年月とともにダラーっとしてきて、厚手だった生地もいつのまにかヘニョヘニョだ。
久しぶりにはいてみると、昨年よりさらにユルユル度が増して、裾なんか床に引きずっている。
いいかげん寿命かもしれない。
しかし、古くなればどんなズボンでもユルユルになるとは限らない。
だいたいはボロボロになり、あるいはクタクタになる。
見た目みすぼらしくなく、感触だけいい感じにユルユルになったズボンは貴重なのである。
1度はいたズボンを脱ぎ、あらためてしげしげと眺めた。
ずり下がらないよう、ウエストにゴムを入れよう。構造上めんどくさそうだが、できなくはない。
私は裁縫の類は得意だし、仕事は丁寧である。
ツギあて、裾上げ、ボタンつけ、こういう修繕もべつに苦にならない。さっそく裁縫道具を出し、作業に取り掛かった。
縫い目をほどこうとハサミを手にとった時。ふっと魔がさしたとしか言いようがない。
修理するつもりのウエスト側ではなく、引きずっていた裾のほうを
ちょっきん!
気づけば大きく切り取っていた。
自分で自分のしたことに驚いたが、なんだか爽快で、いい気分である。
ちょん切ったズボンは、ちょうど靴下の見えるくるぶし丈で、切りっぱなしの裾も軽やか。
思わず用もないのに外に出たら、むきだしの足首を、秋風がなでていった。


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引き出しを開けて、ズルズルとズボンを出す。
締め付けるところがない、お気に入りのズボンである。
もとはピシッとしたお出かけ用だったのが、年月とともにダラーっとしてきて、厚手だった生地もいつのまにかヘニョヘニョだ。
久しぶりにはいてみると、昨年よりさらにユルユル度が増して、裾なんか床に引きずっている。
いいかげん寿命かもしれない。
しかし、古くなればどんなズボンでもユルユルになるとは限らない。
だいたいはボロボロになり、あるいはクタクタになる。
見た目みすぼらしくなく、感触だけいい感じにユルユルになったズボンは貴重なのである。
1度はいたズボンを脱ぎ、あらためてしげしげと眺めた。
ずり下がらないよう、ウエストにゴムを入れよう。構造上めんどくさそうだが、できなくはない。
私は裁縫の類は得意だし、仕事は丁寧である。
ツギあて、裾上げ、ボタンつけ、こういう修繕もべつに苦にならない。さっそく裁縫道具を出し、作業に取り掛かった。
縫い目をほどこうとハサミを手にとった時。ふっと魔がさしたとしか言いようがない。
修理するつもりのウエスト側ではなく、引きずっていた裾のほうを
ちょっきん!
気づけば大きく切り取っていた。
自分で自分のしたことに驚いたが、なんだか爽快で、いい気分である。
ちょん切ったズボンは、ちょうど靴下の見えるくるぶし丈で、切りっぱなしの裾も軽やか。
思わず用もないのに外に出たら、むきだしの足首を、秋風がなでていった。


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写真とは随分と違いますね
それによって印象が変わると思います。
くんざんさん、この写真は恐らく・・・・・・・。
でも涼しそうでいい感じかも・・・
ふふふ。現実を写しても美しくないでしょう。
ラーメンの袋にある「写真は調理例です」という、あれですね。
さすがみのじさん、鋭い!
この足は、ユニクロのカタログモデルさんの美脚でした~。
蚊に食われた跡だらけのリアル生足なんて、とてもとても…。
ズルズル引きずりそうで気になってたので、本当にすっきりしました。
涼しすぎるので靴下を履いています…笑。
お洋服に手を加える発想が全くない私にはぢょん でんばあ様のセンスとスキルが羨ましいです。
素敵。
こういうことをするのは私たち世代が最後かもしれませんね。
うちの子供の世代も家庭科は習ったはずですが、ボタンもつけません。