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ペーター本。

佐藤憲吉、という名前にはピンとこない人でも、ペーター佐藤と言えば聞き覚えがあるんじゃないだろうか。

それもご存知ない人も、このサイン↓なら見たことがあるかもしれない。

ぺーたーさとう

ミスタードーナツの持ち帰り用のボックス。あの愛らしい少年少女のポートレートを描いたのが、ペーター佐藤なのだ。

近年はパステルや色鉛筆によるイラストが多かったが、80年代にエアブラシを用いた、未来的でクールなイラストで注目されていた彼の、画集を除く唯一の著書がこれである。

ろまんちっくらいふをつくる
(「ロマンチック・ライフをつくる―いつも美しいものに敏感でいるために」 佐藤 憲吉著 21世紀ブックス)

はじめてこの本を手にした時、私は中学生。

周囲にいる男といえばオッサンガキか、ハナをたらして野球をしているか、ビールを飲みながら野球を見ているかのどっちか。

ところがこの世の中には同じ男でも

僕のロマンチシズムの条件は、透明感があること

とのたまい、

サテンで作ったティアード・スカートの華やかさ

やら

ロマンチックに装いたい時は、ヴェールのついたカクテル・ハット

などというオニイサンも存在するのだ!と、私は大げさではなく、文字通りシビレた

ロマンチック・ライフと銘打たれたとおり、洋服だけではなく、インテリア、アクセサリー、メイクまで、美意識を持って生活する、美しいものを自分で作る、いろんなアイデアや方法が書かれている。

そのあまりのステキさに、木造平屋に住み、ホコリ臭いセーラー服を着た田舎の中学生は打ちのめされたのであった。

ちなみにこの本で

ニューヨークはワシントンスクエアの近くのユニーク・クロージングというブティック

の存在を知っていたため、ユニクロというものが出てきた時、なんだ、パクリじゃん、とすぐに分かった。

昭和52年11月初版、もちろん絶版



今日はペーター佐藤憲吉没後25年に当たり、2014年4月19日の記事を再掲いたします。



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ブックガイド | コメント(4) | トラックバック(0) | 2019/06/23 11:30
コメント
No title
おませな中学生だったんですね。
佐藤憲吉炉いう画家は知りませんでした。
ユニクロね~パクリでしたか~
全く
知らない人です。
有名なんだ。

疎外感を味わいました。
Re: No title
Carlos様

調べてみるとずいぶん若く亡くなっているのです。

今生きていたらどんな絵を描いてらしたかなあ。
Re: 全く
rockin'様

ペーター佐藤、素敵なイラストです。これから知ってください!

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