うんどう話。
日曜の早朝、女性の金切り声で目が覚めた。
早く!サッサとして!
尋常じゃない声色に飛び起きて外を見ると、叱咤激励されているのは、クーラーボックスを提げたご主人である。前のめりで小走りの奥様の後を、寝ぼけ眼でノタノタ追いかけていく。
ああ、運動会の場所取りか~。

うちも子どもが小学生の間は、なんとか重いおしりを上げていたのだが、中学の運動会は平日開催でもあり、見に行くこともなくなった。
高校の体育祭に至っては、いつやってるのかも知らない。
こんなに冷淡なのは、家族みんな運動ができないからである。
私もイモートも、それなりに背丈もあり、ふだんはテキパキふるまっているので、そう劣っているとは見えないのだが、なにしろ運動能力がない。
走れば不気味なほど遅いし、ボールを投げるとみんなの半分のところにポテッと落ちる。
スタミナも皆無で、何をしても15分でバテる。
そんな私の子どもたちがスポーティーな人間になるわけもない。
唯一の得意は水泳だが、運動会でプール競技はないのである。
親として晴れがましい思いをしたのは、ムスコが放送係でマイク前に座ったこと、ムスメが紅組代表で優勝旗を受け取ったことくらいだ。
イモートのところも似たり寄ったりで、姪っ子は学校の体育でも四苦八苦しているらしい。
おじーちゃんが亡くなる前、毎日話し相手をしに行っていた。
年寄りの気持ちを明るくする話題と言えば孫であり、自然うちの子たちや姪っ子の話になる。
姪っ子の運動会の練習のことなど、面白おかしく話していたら、おじーちゃんはぽつんと
うちには、足の速いやつは生まれないからな…
そういえば、若い時野球をやっていたこの人も、走るのが嫌だからピッチャーだった、という人である。
それにしても、いまわの際にこんな予言めいたことを言い残さないでほしかった。
未来永劫、金輪際、我が家の家系には運動会のスターは生まれないのかもしれない。

にほんブログ村

日記・雑談 ブログランキングへ
早く!サッサとして!
尋常じゃない声色に飛び起きて外を見ると、叱咤激励されているのは、クーラーボックスを提げたご主人である。前のめりで小走りの奥様の後を、寝ぼけ眼でノタノタ追いかけていく。
ああ、運動会の場所取りか~。

うちも子どもが小学生の間は、なんとか重いおしりを上げていたのだが、中学の運動会は平日開催でもあり、見に行くこともなくなった。
高校の体育祭に至っては、いつやってるのかも知らない。
こんなに冷淡なのは、家族みんな運動ができないからである。
私もイモートも、それなりに背丈もあり、ふだんはテキパキふるまっているので、そう劣っているとは見えないのだが、なにしろ運動能力がない。
走れば不気味なほど遅いし、ボールを投げるとみんなの半分のところにポテッと落ちる。
スタミナも皆無で、何をしても15分でバテる。
そんな私の子どもたちがスポーティーな人間になるわけもない。
唯一の得意は水泳だが、運動会でプール競技はないのである。
親として晴れがましい思いをしたのは、ムスコが放送係でマイク前に座ったこと、ムスメが紅組代表で優勝旗を受け取ったことくらいだ。
イモートのところも似たり寄ったりで、姪っ子は学校の体育でも四苦八苦しているらしい。
おじーちゃんが亡くなる前、毎日話し相手をしに行っていた。
年寄りの気持ちを明るくする話題と言えば孫であり、自然うちの子たちや姪っ子の話になる。
姪っ子の運動会の練習のことなど、面白おかしく話していたら、おじーちゃんはぽつんと
うちには、足の速いやつは生まれないからな…
そういえば、若い時野球をやっていたこの人も、走るのが嫌だからピッチャーだった、という人である。
それにしても、いまわの際にこんな予言めいたことを言い残さないでほしかった。
未来永劫、金輪際、我が家の家系には運動会のスターは生まれないのかもしれない。

にほんブログ村

日記・雑談 ブログランキングへ
スポンサーサイト
運動会、盛んに行われていますね。
そうですか~足がね~
私は走るのが得意で、運動会の賞品は1位がノート2冊、2位が1冊、3位が鉛筆2本でした。
私のノートには常に「賞」とハンコが押してあるやつばかり使っていて、ノートをあまり買ったことがありませんでした。
ごめんなさい!ちょっと自慢話になって…
でもいいじゃありませんか、足が遅くても、素直な人間であれば・・
きっとほかにいいところもあるはずです。
いいところを探しましょう!
でもおじいちゃんの忌の言葉おかしかった。
うちの子供は、気が弱いし、お頭も弱いけど・・・
唯一、運動会だけが(命)。
これしか、親の低い鼻が高くなる日は他に無い。
水泳でも、陸上でも、とりあえず花形。
でも、これだけじゃ~ね。。。。
(マイクの前)に座って欲しかったし、(優勝旗授与)も見たかったよ~~!
長距離走の意味を知ったのは、それからさらに一年後のことでした。こちらのタイムは遅かったけど(笑)
またハンドボールも20メートル以上平気で投げていたのに腕力は超弱く、懸垂が1回も出来なかったので、先生に「サボっている」と激怒されたが意味わからずオロオロしていたわたしでした。
げに、世の中に体育の授業さえなかりせば・・・と恨みながら暮らした小中高時代でした。
運動会お疲れ様でした。
私の子供が通っていた小学校は年々と児童数が激減してきて、
下の子の運動会の時は場所取りしなくてもテントの中はガラガラでした。
なので荷物おいたり足を伸ばして休憩したりのんびりできました。
ただ、あまりにも児童が少ないので、
徒競走などはひとつのグループが走るとそれで終わり。
もう次のプログラムに移行します。
なので次から次へとプログラムは進み、
運動会はあっという間に終わるんです。
これはこれで寂しいです。
応援の意味も含めてブログランキング押しておきますね。
また来ます。
やはりいらっしゃるんですね~、運動会で活躍なさってたという方。
きっと秋晴れの空の下、白いテープを切り、喝采の中で一日を過ごされた、素晴らしい思い出なのでしょう。とってもうらやましいです。
スターになることのないまま、人生も後半に入りました。きっといいところもある、そう信じて頑張ります。
わあ~、いいなあ!
そんなお子さんがいらしたら、お弁当作りにも気合が入るでしょう。
親として一度でもいいから、そういう思いをしたかった…。
写真もビデオも張り合いがなくてほとんど撮ってません。
放送係くらいは鈍な子に譲ってやってくださいよ…(笑)。欲張りはいけません。
へえ~、そういうこともあるもんなんですね。
楽器演奏やお稽古事なんかでも、どこかでピンと来るまではパッとしないってことありますから、同じ要領かな。
じゃあ私にもかけっこの意味が分かる日が今後来るかもしれないですよね。
希望は捨てないでいよう。
…世の中に 体育の授業なかりせば 学校生活はのどけからまし…
歌を詠んでしまいました。
大人になって本当によかったということの一つは、他の人のみている中でマットで回ったり、のろのろ走ったりしないで済むということですね。
そのことだけでも、若いころに戻りたいとは思わないです。
コメントありがとうございました。
少子化で子供の少ない小学校も増えているようですね。
私が通っていた中学校はクラスが13組もあり、運動会は全校では無理で、学年ごとにやっていました。
あまりに人数が多かったので、卒業まで同じクラスになることも言葉を交わすこともなく終わった人がたくさんいて、同窓生と言っても顔もわからない人ばかりです。
応援ありがとうございました。そちら様にも伺いますね。