かんのん話。

熊本に「あとぜき」なる言葉があるそうだ。
ドアを開けた後、きちんと閉めておくことを言うらしいが、たった4文字で、それだけの内容が伝わるのは素晴らしい。
ことのほかボンヤリしていた子供の頃の私は、襖も、ドアも、毎度毎度開けっぱなしにしては
自分が通ったら すぐちゃんと閉めなさい!
あとを閉めないと 中の人が寒いでしょう!
さまざまに叱られたものだが、一向に改まらなかった。もしあの時
あとぜき!
の1語を知っていれば、母もいくらかは楽だったろうに、と思ったりする。
あとぜきの代わりに、私が言われたのは
尻暗い観音!
であった。
後始末に気が回らぬ、困った人のことだが、観音様を引き合いに出すのは穏やかでない。
古刹の暗い本堂の中で、観音様のありがたい御像を拝むたび
尻暗い観音…
いまも頭をよぎる、罰当たりな私である。

(展示ケースが新調されておシリは暗くなさそうだ)

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ちなみにウチは、一言『と!』です。そうです、ただの戸です。
よく遊びに来ていた子供は、自分の家では、戸やドアを開け放しているので、部屋の出入りの時に、開け閉めしてなかったから、習慣としてないんで、冬で寒い時でも、夏の冷房かけてる時でも、まぁ閉めません。
始めて知りました。
両方の言葉ネットで調べて意味が理解できました。
勉強になります。
「尻暗い観音」の娘!等と言われぬように
お母様を大切にしてあげて下さいな。(^_^)
我が家では「猫」
猫は戸を開けるだけで締めないから、隙間を残してあると「猫より劣り」と叱られました。
母の声を懐かしく思い出しました。
やりっ放しの事を「尻拭かず」
と母が言ってました。
「あとぜき」も知りません。
こら! あとぜき! ってしかられたんですかね~
「と!」は簡潔で、いいですね!
実家はコタツのある部屋以外暖房してなかったんで、台所なんか冬場は冷蔵庫要らないくらい冷えてました。
どちらも方言のようですからご存知なくて当然ですよね。
そちらの地方ではこのような言い方はありませんか?あったらご教示ください。
そういえば、昔飼っていた猫も、そーっと襖を開けて入ってきました。
両手をかけて開けるので、小笠原流だねなんて言ってたの覚えています。
調べたところでは、困った時は観音様を拝んでおいて、助かってしまえばそのご恩も忘れて顧みないこと、とありました。
観音様の縁日の後は闇夜になるから、ともありましたが、いずれにせよ、おシリが暗いのは観音様じゃないみたいですね。
そりゃまたストレートですね!
秋田のご出身でいらっしゃる。今年は雪が大変でしたね。お見舞い申し上げます。
テレビで見た熊本の会社では、「あとぜき」と書いたステッカーを、ドアに貼っていました。
よくわかって、いいですよね。