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ぱるぷの話。

テレビ東京系の「池上彰のJAPANプロジェクト」を見た。

「ニッポンの底力スペシャル」と題して色々なコーナーのある中、ドラマも放映された。

日本製紙石巻工場の奇跡『紙つなげ!』
かみつなげ
 
「この工場が死んだら日本の出版は終わる…」絶望的な状況から、奇跡の復興を果たした職人たちの知られざる闘い。
東日本大震災で壊滅した日本製紙石巻工場。そこは、日本の出版界の約6割を担っていた紙の工場だった。
非番の人や家族、親戚を失った人々がどのように立ち直り、工場を復旧させたのか?本格ドキュメンタリードラマで復活の底力を描く。


紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている という、原作はベストセラーである。

困難な中、驚異的なスピードで工場の復興を果たした方々の努力には頭が下がる。

でも、偉いわねー、立派ねーだけで見ていられない理由があるのだ。

ある施設が、地域の歴史研究家による数万点の貴重な歴史・民俗資料のコレクションを所蔵していた。

あの日この施設も被災、すべてが津波をかぶった。

貴重なコレクションを一つでも失わないように、救助作業が行われたが、泥と一緒に作業者を苦しめたのは、近隣の製紙工場から大量に流れ出たパルプだった。

有機物であるパルプは日を経て腐敗し、悪臭を放つ。

ただ泥をかき出して捨てればいいのではない。そこには決して無くしてはならないものが混じっている。作業は困難を極めた。

震災後の復興はなんといっても経済・産業が優先で、文化的なことは後回し。

しかし、泥やパルプにまみれた大量の資料は、カビや腐敗により、このままでは再生不可能な状態になってしまうことが目に見えていた。

貴重なコレクション本体は地元に留め置かれて修復を待つが、関係者の奔走により、一部資料は他県の施設に引き取られ、手当てされることになった。

乾燥と消毒により、カビや腐敗の進行は一応止められたが、こびりついた汚れを取らなければページをめくることもできない。

被災地から遠く遠く離れた場所で、訓練を受けたボランティアによるクリーニングが始まった。

海底の泥と混じって固着したまま、バリバリに乾いたパルプは、剥がそうとすれば資料の表面を傷め、そのままでは空気中の水分を吸ってカビのもととなる厄介者。

研究者たちが丹念に作った資料の、几帳面に並んだ数字や図面の上に、興味深いコレクションの写真の上に、パルプは、無数の得体のしれない恐ろしいかさぶたのようにへばりついていた。

他の地区からの同様の資料とともに、クリーニングが終了し、ようやく地元に返されたのは、日本製紙石巻工場の完全復旧から遅れること1年半、今年の春のこと。

コレクションの展示再開のめどは、まだついていないという。



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てれびじょん | コメント(8) | トラックバック(0) | 2014/11/10 10:10
コメント
No title
こんにちは!
日本製紙のドラマ、昨日撮影風景をテレビで見ました。
工場再開は日本の底力を見せつけたドラマのようですね。

そうなんですか~パルプは曲者なんですね。
貴重な資料早くみられるようになればいいですね。
見る方向に因って
一方向からでは分からず考えつかない事が有りますね
(*´Д`)

特に自分の事に一生懸命になり過ぎると視野が狭くなり周りの事を思い遣る余裕が無くなってしまう…
(/ω\)

難しいですね
Re: No title
Carlos様

ご覧になってましたか。

私の周りでも見ていた人が多くて話題になっています。

最近ああいう日本の力を確認するような番組が多いですね。みんなが自信を失っているからでしょうか。
Re: 見る方向に因って
山猫様

ブログ記事拝見しました。

石巻から紙が届いた時の山猫さんの職場の「おお!」っていう感動も理解できます。

本当に難しいものですね。
パルプ
製紙会社を引退した知人は阿蘇山麓に移り住み、
古紙リサイクルはパルプ節減の役割を果たしていると啓蒙してます。
Re: パルプ
のび様

古紙リサイクルは諸外国に比べ日本では比較的うまく回っているようですね。

パルプの問題は、国内材を使わず海外からの安価な材料を使うことによって、林業の衰退を招いたことも含んでいると思います。

紙が豊富で安いのはいいことですが、そのマイナス面も見るべきだと思います。
No title
震災から3日後、石巻のあの場で、瓦礫と泥にまみれてボコボコと転がっている大きな大きなトイレットペーパーを見ました。
トイレットペーパーではなく、製紙工場から流れた紙のロールでした。
茫然としました。
もうここはダメなんだなと思いました。

しばらくして、ガレキが集められ山になり片付けられて、
あの大トイレットペーパーが無くなった時、人の力で何とかなるもんなんだな~と思いました。

・・・・・ドラマは観てませんけど、

うまく云えないんですけど・・・地元の人間にとって、あの製紙工場が、再生したのは、
会社が立ち直って良かったね~とか、日本の出版なんかは、正直どうでもよくて(^^;)
目に見えて、人の力で元に戻せることが出来るんだな~という形・・・・だったんですよね。
Re: No title
きと様

工場見学にも行ったことありますが、紙のロールって恐ろしく大きなものですよね。

あんなものが…。

人の手は、自然の力に比べれば弱いものですが、壊れたもの、汚れたものを元に戻す力を持っています。

自然の大きな力の流れを、ほんの少しでも遡ることができるのは、人間だけなのかなと思います。


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