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さいとの話。

昨日見たコミュニティーサイト(→てりょうり話。)には、まだ若かった頃に会員登録して、以前は毎日のように見ていた。

家事の工夫、人付き合い、子供の躾に、見も知らぬ人の投稿を参考にした。

匿名の気安さで、離婚の泣き言を聴いてもらったこともある。

子供も成長してしだいに遠ざかり、久しぶりに見て、驚いたのが、その変わらないこと。

夫が家事をしない

ママ友とうまくいかない

姑が気に食わない…云々


書き込まれた女性の悩みごとは、20年経っても、寸毫も変わっていない。

新型ウィルスやらリモートワークやら、目新しいトピックこそあれ、芯にある問題はちっとも解決されていないのである。

悩みごと、ことに対人関係の悩みは、時間が薬という面が多分にある。

同じ問題の周囲を、グルグル回るうちに、ある者は状況が変化し、ある者にはあきらめが訪れて、次第に輪から離脱していく。

それはまるで、盆踊りの輪が、夜の更けるにつれて疎らになるように。

そして、真ん中に据えたままの問題には

名もなき家事、ヘリコプターペアレント、ワンオペ育児、産んだ記憶の無い長男…※注

次々と、名前だけがついていく。

日々、何千何万と投稿される悩みと、それぞれになされる、親切なアドバイス。

あれはどこにも進まない、ただの堂々巡りだったのか。

輪から外れた安堵とともに、索漠たる思いがドッと押し寄せた。

ともばたらきのかじ

(※注)  

名もなき家事 … 料理、掃除といった区分には含まれないが、家庭の維持には絶対に必要な細々とした家事。家事分担の枠組から漏れ、気づいた者のみに負担となるため、配偶者への潜在的な不満を生む。
   
ヘリコプターペアレント … ヘリコプターのように子供の上に常在し、管理、干渉し続ける親。

ワンオペ育児 … 家族の支援なく、家事、育児、時には仕事も、1人でこなさねばならない状況。
 
産んだ記憶の無い長男 … 生活の自立を学ばぬまま成人し、結婚と同時に妻の負担となる男性。家庭維持の担い手とならず、子供と同じに手がかかることを揶揄する表現。




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もろもろ | コメント(4) | トラックバック(0) | 2021/06/29 11:30
コメント
夫が定年になり、私が逆にパートに出るようになったので、やっと家事を負担してもらうことに抵抗がなくなりました。

専業主婦という言葉が、いろんな意味で女性も男性も呪縛していた気がします。

人の意識が変わるのには時間がかかりますねぇ。
No title
産んだ記憶の無い長男!!


Re: タイトルなし
うさきち様

男女共同参画社会なんてかけ声は威勢がいいですが、残念ながらなかなか進まないようですね。

いくら頭がよくっても、社会的地位があっても、奥さんにパンツ洗ってもらってる人に、この件に関する発言権は無い!と個人的には思っています。
Re: No title
みのじ様

子供が生まれて、思ったよりとっても大変で、何でこんなに大変なんだろうと思って家の中を見回したら、産んだ覚えのないでっかいのが1人いた!っていう発見をする人が多いんですって。

私もそうだったなあ…もういないけど(笑)。

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