すのじの話。
寝床から出るのが億劫な季節になってきた。
目を覚ましてしばらく、あたたかなフトンの中でモゾモゾする、至福のひと時。
仰向けに寝返りを打ち、両手をひろげて伸びをしたら、左足のふくらはぎあたりが痒かったので、右足の親指でポリポリと掻く。
天井を見ながら
あ、今私…す…

自分が、ひらがなの「す」の形になっていることに気づいた。
フトンの外では、まずアリエナイ体形だ。いや、やってもいいんだけど、人には見られたくない。
そういえば、と、「す」の形のまま考えた。
むかし、朝の通勤電車に乗っていた頃のこと。
片手にカバン、片手に吊革をつかんで、満員の中でもまれていると、靴が片方脱げそうになった。
履きなおそうとカカトを浮かせたら、そのまま足が下ろせなくなったのである。
…イヤミのシェー…

人知れずシェーのポーズになったOLを乗せて、満員電車は走る。
おかしくておかしくて、シェーのまま笑いをこらえ、プルプル震えている私を、隣にいたオジサンが気味悪そうに見ていた。
もう、あんな時間に通勤することはないだろう。
すの字をほどいて、ひとつ寝返りを打ったら、甘美な二度寝に沈んでいく。

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目を覚ましてしばらく、あたたかなフトンの中でモゾモゾする、至福のひと時。
仰向けに寝返りを打ち、両手をひろげて伸びをしたら、左足のふくらはぎあたりが痒かったので、右足の親指でポリポリと掻く。
天井を見ながら
あ、今私…す…

自分が、ひらがなの「す」の形になっていることに気づいた。
フトンの外では、まずアリエナイ体形だ。いや、やってもいいんだけど、人には見られたくない。
そういえば、と、「す」の形のまま考えた。
むかし、朝の通勤電車に乗っていた頃のこと。
片手にカバン、片手に吊革をつかんで、満員の中でもまれていると、靴が片方脱げそうになった。
履きなおそうとカカトを浮かせたら、そのまま足が下ろせなくなったのである。
…イヤミのシェー…

人知れずシェーのポーズになったOLを乗せて、満員電車は走る。
おかしくておかしくて、シェーのまま笑いをこらえ、プルプル震えている私を、隣にいたオジサンが気味悪そうに見ていた。
もう、あんな時間に通勤することはないだろう。
すの字をほどいて、ひとつ寝返りを打ったら、甘美な二度寝に沈んでいく。

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すぐにはどんな姿勢か想像できなかってけど、書いてある通りにやってみたらわかりました!たしかに「す」だ(笑)
満員電車では今ならあり得ない姿勢で筋肉をプルプルさせて耐えてましたねぇ。
若いからできたんだわ。今なら無理!
でもいまだにつり革なしで電車で立ってられるのは、その頃の賜物です(笑)
言われてみれば確かに。
私もパジャマの片方のズボンが捲れて居るとき「す」やりますね~
でも電車の中は恥ずかしかったでしょうね。
やってみたら、ということは、うさきち様もすの字になられた?
ウフフ、なんだかうれしいです。
そうそう、パジャマのズボン、寝ているあいだに裾が上がってますよね。
寒い時期はすの字の時に右足がつったりするので、Carlos様もご注意くださいませ。