こふんの話。

私が小学生のころ、この4人のおばさんの絵は、ちょっとしたブームを引き起こした。
あらゆる新聞雑誌に掲載され、あげくに風呂敷だの、絵皿だの、グッズまで作られる騒ぎ。
歴史マニアの担任の先生は、世紀の大発見にコーフンして
今度の学習発表会は、タカマツヅカでいきましょう!
モゾー紙に「高松づか古ふん」の見取り図を描いたり、四神の解説文を暗記したり。
班ごとに与えられたテーマにまじめに取り組んでいると、私を含む4人の女子が、だしぬけに名前を呼ばれた。
皆さんにタカマツヅカの乙女をやってもらいます
ハア?!なんスか?
今の私なら言ったろうが、50年前の純朴な小学生たちは、わからぬままにうなずいた。
「タカマツヅカの乙女」は、目玉となる出し物。
壁画に似せた扮装で、セリフを言うのだという。つまり、あの4人のおばさんになるのである。
わたしたちは、タカマツヅカの乙女です…
に始まる台本もできており、早速練習が始まった。
それにしても、われわれはなぜ選ばれたのか。顔を見合わせ、セリフを言っているうちにだんだんわかってきた。
4人は全員、よく言えば天平美人型、わかりやすく言えばオタフク。ほっぺがプックラして一重まぶたの子ばかりだった。
それからは、学習発表会がユウウツでしかたない。プックラしたほっぺが恨めしくて、鏡を覗いてつねってみたりした。
不思議なことに、本番の記憶はまるで無い。
もしかしたら、仮病を使ってサボったのかもしれない。
高松塚古墳の壁画発見50年を記念し、2014年5月4日の記事に加筆の上再掲載いたします。

にほんブログ村

日記・雑談ランキング
スポンサーサイト
高松塚古墳は一時保存が悪かったかで大騒ぎになりましたよね。
SFなんかで出てくる、未来の生き物が管に繋がれて眠ってるみたいたに、管だらけになってる時に行ったことがあって、物々しくてびっくりしました。
ふくよかだったんですね。
天平美人型でもいいのです。
何てったって『美人』なんですから…(^O^)/
歴史マニアの担任の先生は 女子生徒に時代時代の美人像を決められていたんじゃないでしょうか…!(^^♪
いや~ あの頃の記憶
学習発表会 確かに・・
先生が 今年はこれでいこうってことで、自分たちは へ? で言われるがままでしたね。
タカマツズカの乙女 最高じゃないですか(^^)
宝塚の乙女だったらよかったんですけどね~。
だったら私は選ばれてないけど(笑)。
昔から丸顔で、子供にも遺伝しました。
娘もほっぺを気にしています。
考えてみれば美人と定義されたのはあれが最初で最後です。
先生に感謝しないといけませんね。
学習発表会って今は無いのでしょうか?
うちの子供たちのも見に行った記憶がないです。
私が現役時代、教育課程の再編があって、学校行事の精選が行われ、多くの小学校で学習発表会が削られるということがありました。
ただ、それだと学習したことをアウトプットする経験の場がなくなるということで、私が勤めていた小学校では、全校児童集まっての集会行事のときに、学年で何か学んだことを短時間で発表するというような場を設定するというような形態に変わりました。
文科省の意図としては、体験学習も含めた教科学習にウェイトを置き、その学習時間数を確保していくということがあったからですね。
教職に就かれていたんですね。
なるほどそういう事情でしたか。ご教示ありがとうございます。