ちょうりの話。

今朝のテレビは分子調理とやら。
美味しさを科学的に分析し、分子レベルの原理に基づいて、調理方法を開発するという。
高価な機械を使ったり、オデンの大根を油で揚げたり、ふつうやらないことをして騒いでいる。
新しいもの全般に反感を持つ、という困った性分にくわえ、料理にも不熱心な私は
オイシイだのマズイだの、ウルセエんだよ!
気づけば画面に向かってシカメツラをしていた。
だいたい、食物をやたらアレコレ細工するのは、人間の傲慢である。
調理というのは、本来食用に適さないものを、食べられるようにするために行うものだ。
おいしいものを食べる幸せ、というのはたしかにある。
しかし、食物を、むやみに人の味覚に寄せる、というのが、どうも不健康に思えてならない。
かつては採っただけ、焼いただけで、おいしかったはずだ。
単純な調理をおいしいと感じなくなった、人間の味覚には、改める余地はないのだろうか。
得意げに食材をいじくり倒しているのをケッとせせら笑ってから、テレビをバツンと切った。

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ただ大根の煮物は揚げたことはあります。
今は亡き料理研究家の小林勝代さんの弁当レシピにあったんですよね。残り物をアレンジするってヤツですね。こっくりして意外とおいしかったですよ。
人間味覚がだんだんおかしくなって来たのですかね~
小林カツ代さんも亡くなってずいぶん経ちますね。
一時はご子息ともども目覚ましく活躍されていたのに、寂しくなりました。
果物や野菜も、牛も豚も、原形をとどめないほど品種改良されて、怖いほどですよね。
素材の味自体も変わってきているのでしょう。
食欲って、人前で大声で話していい唯一の欲ですものね。