fc2ブログ

ケサレタ本。

前から探している絶版文庫本がある。

けされたおとこ
(消された男 フレドリック ブラウン著 創元推理文庫)

シリーズ物のサスペンス小説で、全7作のうちの6作目。

シリーズの他の作品が、同じく絶版でも数百円から、せいぜい3千円までなのに、どういうわけかこれだけが、やけに高価なのだ。

古書には往々にして、こういう謎の価格差があって、内容の面白さとは必ずしもリンクしない。

むしろ、評判が悪くて部数が出なかったもののほうが高かったりする。

ウーン どうしよっかな~

古書店のサイトで検索をかけつつ迷っていたら、ふと妙なことに気がついた。

エジソン、北斎、ダーウィン、ニュートン、島津斉彬、シャクルトン。

誰も知る、歴史上の人物たちだ。中でもシャクルトンはやや知名度で劣るが、南極探検隊を率いた探検家である。

彼らの共通点は、誰かを消したこと。

ナンノコッチャとお思いだろう。探している本の書名が「消された男」。

それを検索するとダレソレに消された男」というのがわんさと引っかかり、上記の人名は、すべてこのダレソレの部分に入る。

「エジソンに消された男」「ニュートンに消された男」「斉彬に消された男」といった具合だ。

どうやら歴史作家のお好みの表現であるらしい。

それにしても、これだけの男が消したり消されたりしているとは、殺伐たるものである。

ちなみに、北斎に消されたのは鍬形蕙斎(くわがた けいさい)、ダーウィンが消したのは、ロバート フックという人であるようだ。



にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村


日記・雑談ランキング



スポンサーサイト



ブックガイド | コメント(4) | トラックバック(0) | 2023/03/24 11:30
コメント
No title
古書でも値段が違うんですか~
みんな100円ぐらいかと思ってましたが・・
宮脇俊三
鉄道紀行文の大家ですが、御仁の記されたフィクション短編小説集というものがあるのです。もちろんそこには鉄道のあれこれが散りばめられてて、ミステリ好きも鉄道好きも…両方好きなら狂喜乱舞の面白さ(←結果として)なのです。

んが、昔の本ですし、紙の文庫本では中古がとんでもない価格で売買されてるのです。ところが電子では定価なのですよ。断捨離で数千冊もの大量の紙の本を処分しましたから、“もの”で所持することに執着が無くなったのです。結果、ほかの理由もあって電子で定価で買いました。

短編集です。どの話もハラハラドキドキで面白く、旅の途中でふと読み返したくなっても手元の端末で読めますし。
そして電子ですから、活字を大きく出来る(笑)!高額な古本を買っても読書ルーペナシでは読めませんし、定価の電子で好かったと思いました。

Re: No title
Carlos様

けっこう幅はありますよ。私の探してるのは三万円!です
Re: 宮脇俊三
中林20系様

なるほど~電子で読めることもあるんですね。

私は古書が高いときは図書館で探して読むことが多いです。そのうえで紙も欲しい…(笑)

管理者のみに表示