トノヤマ本。
子供のころから本が好きで、ずうっと読んでいたかった。
今みたいに子供向けの本がたくさん安く出回っている時代でもなかったから、字の書いてあるものは何でも読んだ。
漢字だらけの大人の本でも、読みたい一心で拾い読みしたものだ。

(「三文役者の無責任放言録」 (1966年) 三一新書)
これは父の本棚から勝手に取ってきて読んだ、大人の本だ。
筆者は新藤兼人監督作品や、「愛のコリーダ」などにも出演した個性的な俳優。
当時、私は田舎の女子小学生。トノヤマ氏言うところのジャリメスである。
自称三文役者のオジサンが、仕事を頑張ったりしくじったり、大酒飲んで糖尿になったり、女の人に好かれたり嫌われたりおシリを触ったり、大日本帝国バカヤロウと叫んだり、そんな随筆の何が面白かったんだろう。
いま読み返してみても、中身が分かって読んでいたとは思えない。
一見して乱暴な文章も、決して子供向きじゃあない。
でも私は、この本を何度も何度も読んだ。母に見つかって、子供が変なもの読むんじゃないと叱られてからは、隠れて読んだ。
書いてあることはわからないけれど、ここには大人の世界があり、とてつもなく豊かな何かがある、ということだけは分かったのだろう。
ジャリメスも案外バカじゃないのだ。
著者は没後既に25年、本書はもちろん絶版。のちに角川から文庫化されたが、こちらも絶版になっている。

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今みたいに子供向けの本がたくさん安く出回っている時代でもなかったから、字の書いてあるものは何でも読んだ。
漢字だらけの大人の本でも、読みたい一心で拾い読みしたものだ。

(「三文役者の無責任放言録」 (1966年) 三一新書)
これは父の本棚から勝手に取ってきて読んだ、大人の本だ。
筆者は新藤兼人監督作品や、「愛のコリーダ」などにも出演した個性的な俳優。
当時、私は田舎の女子小学生。トノヤマ氏言うところのジャリメスである。
自称三文役者のオジサンが、仕事を頑張ったりしくじったり、大酒飲んで糖尿になったり、女の人に好かれたり嫌われたりおシリを触ったり、大日本帝国バカヤロウと叫んだり、そんな随筆の何が面白かったんだろう。
いま読み返してみても、中身が分かって読んでいたとは思えない。
一見して乱暴な文章も、決して子供向きじゃあない。
でも私は、この本を何度も何度も読んだ。母に見つかって、子供が変なもの読むんじゃないと叱られてからは、隠れて読んだ。
書いてあることはわからないけれど、ここには大人の世界があり、とてつもなく豊かな何かがある、ということだけは分かったのだろう。
ジャリメスも案外バカじゃないのだ。
著者は没後既に25年、本書はもちろん絶版。のちに角川から文庫化されたが、こちらも絶版になっている。

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子供の頃からおしゃまだったんですね。
大人の本を読むとなんか感じるものがあったんですかね~
私はいとこのお兄ちゃんがこっそり読んでいる???を見て興奮したのを覚えています。
面白そうですね
図書館で探してみます
あるかな?
活字を読むのは私だけでした
主に本は図書館に行き本を借りて来るのですが
『子供が読んでわかるのか?』というエッセイ集を借りて来る事も有った様な気がします
貴女様と同じ様に
『今は理解は出来ないけど何かがある』
そう感じた本が手元に無いのだ残念です
感心して感嘆致しました。
そして私が小学生の時、従兄の家で佐賀潜の『刑法入門 臭い飯を食わないために』光文社 1968 (カッパ・ビジネス)を精読していたことを思い出しました。
私も一人っ子だったせいか、、本が友達でした。
親が回し読みしていた本は殆ど読んで、、、
記憶にあるのは、今東光の(悪名)だったわ。
今考えると、、、、可笑しいね〜。
子供が読むって言ったら、禁止ね!
本人はいたって子供っぽい子供だったんですが、読むものはませてましたね~。
何しろ活字に飢えていたのです。
あの感じは今の子にはわからないかもしれません。
三一書房版は無理でも、文庫版があるかもしれませんね。
読まれたらまた感想をお聞かせください。
私が子供のころに住んでた地区は、地方の文化果つる土地でございまして、一番近い図書館に行くのに電車に乗らないとならなかったのです。
回数券を買ってもらって図書館通いをしましたが、なかなか気軽に通えなくて、近所に住んでる人がうらやましかったです。
うちには「民法入門」がありましたよ。
サブタイトルは「カネと女で失敗しないために」。
もちろん熟読しましたとも。
昔の親は子供が何を読んでようとあんまりかまいませんでしたね。
「悪名」面白いですよね。私も河内弁の土地に住んでたので、何となく懐かしいです。