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ことりの話。

前回に続き、昔飼ってた動物の話。

金魚もそうだけど、うちで飼うとどうも動物が個性的に育つ。

ある時、文鳥と十姉妹を同じ籠に入れたら、でっかい文鳥がちっこい十姉妹のアタマをつついて、毛無しのハゲハゲにしてしまった。

仲が悪いな~とみんな思ったのだが、あにはからんや、ヤツらは飼い主の承諾も得ず、番っていやがったのだ。

ケンカと思ったアタマつんつんは、文鳥の愛情表現だったのである。

二羽のどっちかが産卵し、やがてハーフの小鳥が続々と生まれた。名付けて「ブンシマツ」。

十姉妹のようにかわいくて、文鳥のように色のきれいな小鳥…ならよかったけど、そうならないのが我が家。こいつらは何羽生まれても全員、文鳥のように図体がでかくやかましく十姉妹のように地味~な色の、とりえのない小鳥になる。

私が夏休みの写生でブンシマツの絵を描き、先生に「こんな鳥はいない!」と言われるなど、とかくもんちゃくのタネになり、飼っててロクなことはなかった。

ところで、オスメス不明だったブンシマツの両親だが、後日文鳥が産卵している現場が目撃され、ハゲたチビの十姉妹は、どでかいブンシマツどものおとっつぁんであることが判明した。

おとっつぁんは完全に体格負けの女房につつかれながらも、営々と子作りに励み、ブサイクな子どもをいっぱい作って、けっこう長生きした。

ブンシマツどもには何の愛着もないが、十姉妹おとっつぁんの生涯を思う時、ある種の感慨がなくもない。


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むかしむかし | コメント(0) | トラックバック(0) | 2014/01/13 17:43
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