ハンメン本。
今日4月23日はサンジョルディの日。スペイン、カタルーニャ地方に起源を発する、本を贈り合う日だという。
日本でも、30年くらい前から、書店商の組合が紹介しているが、どうもバレンタインデーのようにうまく広まらないらしい。
本というのは中身のあるものだけに、うかつにあげると人格も疑われかねない。人に本を贈る、というのは、チョコをあげるように無邪気にはできないことのように思う。
私も、自分のコドモ以外の人に、本をあげた経験はない。
逆に、親以外の誰かに本をもらったことってあったっけ?と考えて、一つだけ思い出した。
学生時代、ハヤシ君という青年が、こんな本をくれた。

(「小説日本婦道記」 新潮文庫)
経緯は忘れたが、確か
キミもこんなの読んでみたらいいんじゃない?みたいな感じで手渡されたと思う。
武家の定めの中で、夫のため、子のために生き抜いた日本の妻や母の、強靱さと美しさ、哀しさがあふれる感動的な作品…と、アマゾンの解説にもあるが、そういう本だ。
念のため申し添えるが、ハヤシ君は単なる同級生。
女性としての私に、かくあれ、と指図できるような関係でも立場でもない。
タダでもらったから、ケチの私はとにかく読んだが、こんな本をよこしたハヤシ(もはや呼び捨て)に対し、
あんにゃろ、何様のつもりだ!
という反感がむらむらと湧き起こったことしか覚えていない。
小説自体は名作なのだが、出会いかたが悪かったとしか言いようがない。
結果、せっかくの名作を反面教師として、男を男とも思わず、婦道のフの字もたしなまない、こういうオバハンができてきたわけである。
ハヤシのヤロー(ひどい)が私にこの本をくれたについてどんな思惑があったにしろ、それは失敗に終わったことになる。
本のプレゼントは、かくも難しい。サンジョルディーの日、定着は絶望的であろう。

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日本でも、30年くらい前から、書店商の組合が紹介しているが、どうもバレンタインデーのようにうまく広まらないらしい。
本というのは中身のあるものだけに、うかつにあげると人格も疑われかねない。人に本を贈る、というのは、チョコをあげるように無邪気にはできないことのように思う。
私も、自分のコドモ以外の人に、本をあげた経験はない。
逆に、親以外の誰かに本をもらったことってあったっけ?と考えて、一つだけ思い出した。
学生時代、ハヤシ君という青年が、こんな本をくれた。

(「小説日本婦道記」 新潮文庫)
経緯は忘れたが、確か
キミもこんなの読んでみたらいいんじゃない?みたいな感じで手渡されたと思う。
武家の定めの中で、夫のため、子のために生き抜いた日本の妻や母の、強靱さと美しさ、哀しさがあふれる感動的な作品…と、アマゾンの解説にもあるが、そういう本だ。
念のため申し添えるが、ハヤシ君は単なる同級生。
女性としての私に、かくあれ、と指図できるような関係でも立場でもない。
タダでもらったから、ケチの私はとにかく読んだが、こんな本をよこしたハヤシ(もはや呼び捨て)に対し、
あんにゃろ、何様のつもりだ!
という反感がむらむらと湧き起こったことしか覚えていない。
小説自体は名作なのだが、出会いかたが悪かったとしか言いようがない。
結果、せっかくの名作を反面教師として、男を男とも思わず、婦道のフの字もたしなまない、こういうオバハンができてきたわけである。
ハヤシのヤロー(ひどい)が私にこの本をくれたについてどんな思惑があったにしろ、それは失敗に終わったことになる。
本のプレゼントは、かくも難しい。サンジョルディーの日、定着は絶望的であろう。

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「人を動かす」というタイトルの本を渡されそうになりましたが
いらないって返しました(笑)
子供に勉強教えたり、プンプンしてる姿を見て
渡そうとしたのでしょうが、正直、あなたからこれを読めと?
…って思ってしまったのですよねーっ。
タイミング良ければ読むと思いますがその時は間が悪いとしか
言いようがなかったです。
はやしさんもうちの夫も良かれと思ってたんでしょうね(笑)
確かにこの日がメジャーになるのは難しいですね。
本の場合は
01.既読本のリスク
02.挑発行為
の二つの問題があるから。
今回、ヤロー呼ばわりされたハヤシ氏は上記、02に見事に抵触したわけですね。
もし私が本を送るとしたら01.のリスクは回避できるかどうか分かりませんが02.は回避できると思います。
02.回避のポイントは
思想・信条そして説教を含まないことですね。
具体的な本を上げるとするならこれらです。
算数から見えてくる数学
統計科学のフロンティア
現代生物科学入門
現代物理学の基礎
電子構造論による化学の探究
量子コンピュータと量子通信
ドヤっ!
初めてヘルマン・ヘッセを読んだのは40代のことだった。
そろそろグリム童話に挑戦してみようと思っている。
入院経験があるので、その時に本を贈られた経験があります
高校の同級生(♂)からアフリカの旅行記と、北海道在住のおっさんが書いた「くまを倒す方法」みたいな内容の本の2冊
どういうセレクトだよ!って思いながらも、暇に勝てなくて読破してしまいました
けっこうな大手術のあとにそんな本を読んでる私を見た看護師はきっと不思議だったろうなと思います
本を送る日ですか~あまりメジャー絵はないですね。
林君きっとじょん・でんばあさんに気があったんだと思いますよ。
何とかきっかけを作ろうと思ったのでは?
おやおや、反面教師ですか~
林君をウランではいけませんよ!
ハハハ…「人を動かす」!
よりによって、なんでそれ?って感じですね。
「あなたを動かしちゃうわよ」って言ってみたらどうですか?ひょっとしたら、ご主人も動かしてほしかったのかも…。
> 算数から見えてくる数学
> 統計科学のフロンティア
> 現代生物科学入門
> 現代物理学の基礎
> 電子構造論による化学の探究
> 量子コンピュータと量子通信
このラインナップにあるものは、「挑発」ではないかもしれませんが、「あなたに欠けているものはこのへんでしょ」という得意顔が浮かぶ点で、ムカつき度は変わりません。
rockin'君、失敗!
そうですね。
本との出会いに、他人が介在してくることも、もちろんあるんですけれども、それは「プレゼント」という形ではないように思います。
それは、いい友達だ!
うん、いい友達だと思う!
気があったとは思いませんが、女の子に意見するとか、何かそういうことをしてみたかったんでしょうね。
私も今なら違う感想があるでしょうし、彼にとっても若気の至りであったかと思います。
おかしくて懐かしい思い出です。
女子校だった私には、この思い出そのものが
なんだかとっても羨ましいです・・・。
こんな「ハヤシ男」がうちのクラスにもいたら・・・。
何十年も友達と笑ったりこき下ろしたり、楽しめそうで・・・。
学生時代の思い出は、だれでもどことなく恥ずかしいですよね。
共学はざわざわしてて雑駁で、身もフタもないもんでしたよ。男子も、同級の女子には幻想持てないで、彼女は他校の女子校で見つけてきたりして。
雑な共学育ちは、女子校っていう響きにむしろ憧れますー。