きばせん話。
昨日は、お天気を気にしてヤキモキするお母さんが多かったのではと思う。
私のイモートもその一人。
娘のメイちゃんの、小学校最後の運動会なのだ。

イモート家地方では、幸い決定的な天気の崩れもなく、予定通り運動会が挙行された。
わが一族は、そろいもそろって運動が苦手である。( → 「うんどう話。」)
したがって誰も、一位になりたい!勝ちたい!などと、欲張ったりしない。
ただ、ケガなく安全に行事が終わればよい、と、それだけを念じている。
そんなイモート一家の前に立ちふさがる難関が、今年は一つあった。
騎馬戦である。
メイちゃんはかなり小柄で、クラスで3番目より後ろになったことはない。おまけに痩せ気味で体力がない。
だから、騎馬戦でも、とうぜん上に乗ると思っていたところ、違った。
大きい子は大きい子同士、大きい馬を、小さい子は小さい子で、小さい馬を作るのである。
メイちゃんは小さい子の中では背丈があるほうで、馬の脚になった。
しかし、お友達を持ち上げるような腕力はない。
あと二人の体力も似たり寄ったりで、どうしても、騎手を乗せて立ち上がれない。
練習の期間中、メイちゃんたちの馬は、ついに一度も立てなかった。
そして運動会当日。
参観の父兄が息をのんで見つめる中、メイちゃんたち小柄組は頑張った。
小さな手が組み合わされ、騎手がそうっと乗りかかる。
生まれたての仔馬のようなヒザがぐらぐらすると、アーッ!という悲鳴が飛んだ。
がんばれ!がんばれ!
6本の細い脚が、ブルブル震えながら、ゆっくり伸びていく。
立てた!立った!
イモートは、隣にいたママ友と思わず指を組み合わせ、ピョンピョン飛んだという。
小さな小さな馬がやっと立った時、ピリピリピリ~!と笛。
とっくのとうに駆けだした他の馬たちの勝負は、はるか離れた、運動場中央で終わっていた。
赤が勝ったか、白が勝ったか、イモートは知らないらしい。
ただ、誇らしげに紅潮したメイちゃんの顔が、彼女の今年の運動会の思い出になる。

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私のイモートもその一人。
娘のメイちゃんの、小学校最後の運動会なのだ。

イモート家地方では、幸い決定的な天気の崩れもなく、予定通り運動会が挙行された。
わが一族は、そろいもそろって運動が苦手である。( → 「うんどう話。」)
したがって誰も、一位になりたい!勝ちたい!などと、欲張ったりしない。
ただ、ケガなく安全に行事が終わればよい、と、それだけを念じている。
そんなイモート一家の前に立ちふさがる難関が、今年は一つあった。
騎馬戦である。
メイちゃんはかなり小柄で、クラスで3番目より後ろになったことはない。おまけに痩せ気味で体力がない。
だから、騎馬戦でも、とうぜん上に乗ると思っていたところ、違った。
大きい子は大きい子同士、大きい馬を、小さい子は小さい子で、小さい馬を作るのである。
メイちゃんは小さい子の中では背丈があるほうで、馬の脚になった。
しかし、お友達を持ち上げるような腕力はない。
あと二人の体力も似たり寄ったりで、どうしても、騎手を乗せて立ち上がれない。
練習の期間中、メイちゃんたちの馬は、ついに一度も立てなかった。
そして運動会当日。
参観の父兄が息をのんで見つめる中、メイちゃんたち小柄組は頑張った。
小さな手が組み合わされ、騎手がそうっと乗りかかる。
生まれたての仔馬のようなヒザがぐらぐらすると、アーッ!という悲鳴が飛んだ。
がんばれ!がんばれ!
6本の細い脚が、ブルブル震えながら、ゆっくり伸びていく。
立てた!立った!
イモートは、隣にいたママ友と思わず指を組み合わせ、ピョンピョン飛んだという。
小さな小さな馬がやっと立った時、ピリピリピリ~!と笛。
とっくのとうに駆けだした他の馬たちの勝負は、はるか離れた、運動場中央で終わっていた。
赤が勝ったか、白が勝ったか、イモートは知らないらしい。
ただ、誇らしげに紅潮したメイちゃんの顔が、彼女の今年の運動会の思い出になる。

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運動会でしたか~
メイちゃん騎馬戦頑張ったんですね。
小学校最後の運動会、思い出に残ることでしょう。
なんか目に浮かぶようです。
騎馬戦で立てて良かったですね
どちらが勝ったなんて事よりも
出来たことが大きいですね
最後の運動会で頑張った思い出が出来ましたね
我が家の子どももどんくさくて、ヨーイ・ドンと鳴ってから、右見て左見て、ゆっくりとスタートしてました。
横断歩道じゃあるまいし(笑)
その場の様子が目に浮かぶようです。(ぢょん・でんばあ様の文才のおかげです。)
勝負の勝ち負けも大事ですが、一つでもできた!と思えることがあると、思い出になりますよね。
Carlos様は、運動会のスターだったんですよね。また、思い出話などお聞かせください。
本人にはまた本人の感想があるのでしょうが、妹は姪が立てた姿を見ただけで胸がいっぱいになったそうです。
母親って幸せなものですね。
右見て左見て、かわいいですね!
親にとっては、そつなくスタートしたよりも、いい思い出かもしれませんね。
いえいえ~、姪っ子のおかげですよ。
とってもかわいい、一族のアイドルなんです。
立ち上がる筋力のない子に中腰はもっとつらいでしょう!
いつもながら斬新な発想だなあ。
騎馬といえば、私の通った中学では、男子に騎馬競争、という種目がありました。
ハチマキを獲り合うのではなく、スタート地点で騎馬を組み、トラックを走るのです。走路妨害もOKで、騎手が落とされずに一番早くゴールした組が勝ちです。
まるでベン・ハーの馬車競争のようで、とっても迫力がありました。3年の時は騎手の子が落ちて鎖骨を折りました。今ならきっと大騒ぎに…。